杉原です。
重複点テクニカルのロジックを1時間足に応用した「領域テクニカル」ですが、それぞれを独立させて実践(運用)するのではなく、
・重複点テクニカル
・領域テクニカル
これらを同時に「同じ口座」で取り組むことにより、相乗効果によって利益をさらに高めることも不可能ではありません。
まず、領域テクニカルはポジション保有時間が多少長めになるため、領域テクニカルでポジションを持った状態で、重複点テクニカルにおけるエントリーのタイミングが訪れることも普通にあります。
もちろん、その際に重複点テクニカル側でもポジションを持てば、万一、両方とも含み損が広がったり、損切りになったり・・・ということがあれば、リスクは大きくなりかねません。
ただ、先に持った領域テクニカルのポジションが
・すでに含み益が出てプラス
・わずかな含み損程度
このような状況であれば、重複点テクニカルのロットを「1万あたり0.1ロット(円換算)」にすれば、そこから含み損が出たとしてもリスクは広がりにくくなります。
重複点+領域の合計ロット数が低くなるからです。
その上で、両手法とも精度(勝率)は高い方なので、チャンス(取引回数)を増やせば増やすほど、全体的な利益率は大きく飛躍します。
実際に私自身、領域テクニカルでポジションを持ちながら、
・重複点テクニカル
・初動テクニカル
・先行テクニカル
・その他の短期ノウハウ
これらでもエントリーして利益を高めることも少なくありません。
領域テクニカルのポジションを決済するまでの間に、重複点テクニカルをはじめとする別の短期ノウハウで利益を上げているというわけです。
ただ万一、両方ともポジションが大きくマイナスになる際のリスクを考え、重複点テクニカルなど短期ノウハウ側のロットは最大でも「1万あたり最大でも0.1ロット」までに抑えることを注意点としていました。
(もちろん、そもそも領域テクニカルのポジションで大きな含み損が出ている場合には回避が無難です。)
ただ、繰り返しになりますが、先に持った領域テクニカルのポジションが
・すでに含み益が出てプラス
・わずかな含み損程度
このような状況ならば、後からエントリーする重複点などの短期ノウハウ側のロットを大きくしなければ、両者のポジションを同時に持つことは問題ありません。
少なくとも両者とも利確になる可能性の方が大いに高いので、当日の利益が大きく高まることに繋がります。
逆のパターン
逆に、重複点のポジションを先に持っていた際に、領域テクニカルのチャンスが来た場合はどうすれば良いかについて解説させて頂きます。
正直なところ、重複点はポジション保有時間が極めて短いので、このパターンはそれほど多くはありません。
ただ、実際に私も極稀に遭遇しますし、発生する確率は決して0ではないので、言及させてて頂く次第です。
まず、先ほども書いたように重複点は、ポジションを保有している時間が非常に短い傾向にあります。
その上で、精度を高めつつ含み損・損切り幅を抑え込むことで「ロットを大きく」していました。
そんなロットの大きさがあるため、すでに重複点の方でポジションを持っている際に、領域テクニカルでもエントリーするとリスクが大きくなります。
もちろん、後からエントリーする側となる領域テクニカルのロットを3分の1以下にすれば、それほどリスクは大きくならないかもしれません。
ただ、重複点側が決済されるまでの時間が短いので、利確/損切りのいずれかを執行するまで「待ち」、その後に通常のロットで領域テクニカルのエントリーを行う方が効率的です。
まず少なくとも、領域テクニカルの方は重複点テクニカルとは異なり、1時間足ベースなので、エントリー直後から一気に利確まで進むよりも、時間を掛けて利確に至る場合の方が多い傾向にあります。
多くの場合、領域テクニカルのチャンスが来ても、重複点テクニカル側のポジションを決済するまで待ち、その後から領域テクニカルのエントリーを行っても、すでに利確ポイント近くまで進んでいることは基本的にありません。
以上から、
先に重複点テクニカルのポジションを保有
↓
その際に領域テクニカルのチャンスが到来
この場合は、まず重複点テクニカルのポジションを決済し、その後、落ち着いて領域テクニカルのエントリーを通常のロットで行う・・・このようなスタイルが効率的となるわけです。
また、その際のコツとしては、後からエントリーする側となる領域テクニカルのエントリーは、できる限り利確の方に進んでいない状況でポジションを持つと、利幅が減らないので有効となります。
むしろ、領域テクニカルは1時間足という上位足ベースなので、ある程度の含み損が避けらないため、
「本来、丁度のタイミングでエントリーした場所から見て含み損が出た状況」
でエントリーすると、利幅が大きくなるので、その分だけ一度の取引で得られる利益率が向上するので有効です。
丁度のタイミングでエントリーしていたら含み損でマイナスになっていたところ、あえて逆行したタイミングまで「待ち」、そこでエントリーして有利な価格帯でエントリーしていく戦略になります。
この戦略であれば、
・ロングで言えば、より安い価格で
・ショートで言えば、より高い価格で
それぞれ「有利」な価格でポジションを持てるので、自然と利幅が広がり利益率が向上するわけです。
(また、万一、損切りになった場合でも、損切り幅が少なくなるメリットもあります)
もちろん、そんな有利な価格帯にならずに、そのまま利確の方向に進んでしまうケースも0ではありません。
その場合、私はエントリーを見送っていました。
利確の方向へと進んでいる場合、どんどん利幅が減っているため利益率が下がる上に、そこから損切りになった際の損切り幅が大きくなるリスクがあるからです。
ですので、丁度のタイミングでエントリーできない場合、私はあえて少しでも有利な価格帯になるまで待ってエントリーして、有利な価格帯にならなかった場合は見送るようにしていました。
ここまでの流れをまとめると以下のようになります。
重複点テクニカルでポジションを保有中に領域テクニカルでチャンス到来
↓
まずは重複点テクニカルを決済するまで待つ
↓
重複点テクニカルのポジションを決済後、領域テクニカルを丁度のタイミングでエントリーしていた時より、有利な価格帯になるまで待って領域テクニカルでエントリー
(ただし、有利な価格帯にならない場合は見送り)
まとめ
以下、本講座のまとめです。
●領域テクニカルでポジション保有中に重複点テクニカルでもエントリーする場合
後からエントリーする重複点テクニカル側のロットは最大でも「1万あたり0.1ロット(円換算)」に抑えること
→先にポジションを持っていた領域テクニカルと、後から持った重複点テクニカル側のロットを合算した上で、万一そこから逆行してもリスクを抑えられるから
→そもそも両手法とも勝率を重視しているため、取引回数を増やすほど全体的な利益率が高まるので有効な戦略となる
●重複点テクニカルのポジションを保有中に領域テクニカルのチャンスが到来した場合
まずは重複点テクニカルのポジションを決済するまで待つこと
→そもそも重複点はポジション保有時間が極めて短いので
その決済後、資金を充分に使える状態になった上で、後からエントリーする領域側は通常のロット設定でエントリー
→ただ、利確の方向に進んでいる場合は損切り時のリスクや、利幅の低下(利率の低下)に繋がるので回避
→むしろ丁度のタイミングでエントリーしていた場合から見て、逆行して含み損が少しでも出た段階でエントリーすることで、損切り幅をさらに低くしつつ利幅が大きくなるので有効
以上、参考にして頂ければ幸いです。
杉原。