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杉原です。
今回の記事では、水平線(水平ライン)(水平線)の有効な引き方、機能する引き方について図解で記事をしていきます。
水平線(水平ライン)はRSIやRCIなどのテクニカル指標とは異なりパラメータがありません。
そのため、より多くのトレーダーと同じラインを意識しやすくなるため、統計の観点から見ても水平線(水平ライン)は「精度が高い傾向にある」と言えると思います。
その反面、
「水平線(水平ライン)は『どこ』に引けば良いのか」
という部分で悩んでいるトレーダーは少なくないようです。
現に、当ブログを通じて読者の方々からも、定期的に相談を頂いておりました。
そのような背景もあり、今回は「どこ」に水平線(水平ライン)を引くべきかの明確な「答え」を図解で記事していきたいと思います。
どこの価格帯に水平線(水平ライン)を引くべきなのか
以下4つが、私が意識的に引いている水平線(水平ライン)の価格帯です。
- 1.キリ番
- 2.繰り返しレジスタンスラインまたはサポートラインとして機能している価格帯
- 3.ロールリバーサルとして機能している価格帯
- 4.前回の目立つ高値または安値の価格帯
では、1~4までを図解で説明させて頂きます。
1.キリ番
キリ番は「キリの良い価格」を指しており、ラウンドナンバーとも言われる価格帯です。
そんなキリ番ですが、FXのドル円で言えば「110.00」などのような0が3つ並ぶ「トリプル0」が非常に多くのトレーダーに意識されているものの、107.00円など、キリが良い価格であれば十分に多くのトレーダーに意識されている傾向にあります。
以下が、ドル円のチャートにてキリ番で引いた水平線(水平ライン)の例です。
緑枠がレジスタンスライン(抵抗線)、赤枠がサポートライン(支持線)として機能していた点です。
その上で、前述の00だけではなく、「104.50」のような価格帯でも機能している事がお分かりになるかと思います。
そのため、『00』を実線の水平線(水平ライン)だけではなく、『50』を点線の水平線(水平ライン)で図示いたしました。
このように、『00』だけではなく、その中間地点である『50』も多くのトレーダーに意識されているからこそ、レジスタンスラインまたはサポートラインとして機能しているわけです。
これは、ドル円に限った事ではありません。
ユーロドルやポンドルなどのドルストレートでも同様に、『00』だけではなく、その中間地点である『50』でも有効に機能を果たす水平線(水平ライン)になっている傾向にあります。
なぜなら、特に水平線(水平ライン)を引かないようなトレーダーでも、自身の持っているポジションをどこで決済(利確または損切り)しようか考える際に、
「105.00円」
「104.50円」
など、キリが良い価格に差し掛かる前に決済しようという心理が働く傾向にあるからです。
ですので、水平線(水平ライン)を引いているトレーダーはもちろん、それ以外にも普段から水平線(水平ライン)引かないトレーダーにさえも意識される価格になります。
結果的に、非常に多くのトレーダーがキリ番の付近で決済注文を出そうとするので、多くの注文がキリ番の価格帯で入るため、『00』や『50』と言ったキリ番で引く水平線(水平ライン)は有効に機能する傾向があるわけです。
また、そのようなキリ番の性質を利用して、キリ番に価格が近づく際に「逆張り」でエントリーを仕掛けるトレーダーも少なくありません。
そのため、
・レジスタンスライン(図の緑枠)では「決済の売り」「逆張りエントリーの売り」
・サポートライン(図の赤枠)では「決済の買い」「逆張りエントリーの買い」
がそれぞれ入る傾向にあります。
だからこそ、さまざまな視点のトレーダーから、レジスタンスラインの場合はショート(売り)、サポートラインの場合はロング(買い)の注文がそれぞれ同時時間帯で一気に入りやすいため、キリ番で引く水平線(水平ライン)は有効性が高く、機能しやすいラインとなるわけです。
2.繰り返しレジスタンスラインまたはサポートラインとして機能している価格帯
2つ目の有効性が高く機能しやすい「水平線(水平ライン)を引く価格帯」は、何度も「レジスタンスライン(抵抗線)」または「サポートライン(支持線)」として機能している価格帯です。
下図2つがその例になります。
緑枠が「レジスタンスライン(抵抗線)」、赤枠が「サポートライン(支持線)」と機能している高値または安値として図示しています。
↓↓レジスタンスライン(抵抗線)として機能する水平線(水平ライン)
↓↓サポートライン(支持線)として機能する水平線(水平ライン)
上図のようにレジスタンス、またはサポートとして機能している価格帯は、繰り返し機能していればいる程、多くのトレーダーの目に留まりやすくなります。
多くのトレーダーの視界に入りやすいため、結果として、その価格帯に水平線(水平ライン)を引くトレーダーが多くなるので、機能しやすくなる水平線(水平ライン)になるわけです。
3.ロールリバーサルとして機能している価格帯
続いて3つ目に有効性が高い水平線(水平ライン)を引く価格帯は、ロールリバーサルが起こっている価格帯です。
ロールリバーサルは、先ほどまではレジスタンスライン(抵抗線)として機能していた価格帯が、今度はサポートライン(支持線)として機能するようになる現象を指します。
要するに、レジスタンス(高値)としてもサポート(安値)としても、両方ともに同じ価格帯で機能しているということです。
下図が、その事例になります。
緑枠で図示した部分がレジスタンス(高値)、赤枠がサポート(安値)として機能し、ロールリバーサルが発生しています。
ロールリバーサルは、
レジスタンスライン(高値)を意識するトレーダー
サポートライン(安値)を意識するトレーダー
の双方が「同じ価格帯」を意識してエントリーや決済を行う傾向にあるため、その価格帯でレジスタンスラインまたはサポートラインとして機能しやすくなるというわけです。
4.前回の目立つ高値または安値の価格帯
4つ目に挙げる有効性が高い水平線(水平ライン)を引く価格帯は「前回の目立つ頂点」です。
まずは下図をご覧ください。
上昇トレンドであった上図において、緑枠で図示した1つ目の頂点(高値)が目立っていたため、その価格帯で水平線(水平ライン)を引いた後、その価格帯をレジスタンスラインとして2つ目の緑枠が反応しています。
その後、いわゆる『ダブルトップ』を形成し、上昇トレンドから下降トレンドへの転換を果たしました。
このようなダブルトップは、水平線(水平ライン)を引くトレーダーだけではなく、水平線(水平ライン)を日頃から引いていないトレーダーも含め、非常に多くのトレーダーに意識されているチャートのパターンになります。
そのため、ダブルトップ狙いのトレーダーが非常に多くいることで、前回の目立つ頂点が水平線(水平ライン)として機能しやすい傾向にあるわけです。
同じ原理でダブルボトムとなる例が下図になります。
ご覧のように下降トレンドにおける目立つ前回の頂点(1つ目の赤枠で図示した安値)に水平線(水平ライン)を引いた後、2つ目の赤枠にある安値が反応しています。
結果、下降トレンドが終了し、上昇トレンドへの転換が始まりました。
以上のように、目立つ前回の頂点(高値または安値)に引いた水平線(水平ライン)は、後々に「ダブルトップ」や「ダブルボトム」を狙うトレーダーによっても意識されやすいため、非常に効きやすい水平線(水平ライン)となるわけです。
まとめ。有効な水平線(水平ライン)の引き方。
以上、本記事では機能しやすい有効な水平線(水平ライン)の引き方を記事させて頂きました。
その上で、以下4つが、私が意識的に引いている水平線(水平ライン)の価格帯になります。
- 1.キリ番
- 2.繰り返しレジスタンスラインまたはサポートラインとして機能している価格帯
- 3.ロールリバーサルとして機能している価格帯
- 4.前回の目立つ高値または安値の価格帯
記事内では、それぞれ4種類の水平線(水平ライン)について、なぜ効きやすいのかという原理原則から解説させて頂いた次第です。
本記事に沿って有効な水平線(水平ライン)を引けた後は、
「水平線(水平ライン)をトレードに活かしていく」
という段階に入って頂ければと思います。
以下に具体事例を挙げた記事がありますので、併せてご覧になってみてください。