杉原です。

この記事では「戻り高値」を使った、ほぼ逆行せず含み損が極めて少ないFXの逆張りデイトレード手法を、実際のチャートで図解していきます。

エントリーから決済までを根拠とあわせて解説しており、ご自身が行うトレードの参考になると思いますので、ぜひ最後までお付き合い頂ければ幸いです。

そもそも戻り高値の「定義」とは

まず簡単に大前提となる戻り高値の意味合い/定義についてハッキリさせたいと思います。

そもそも戻り高値とは「下降トレンドにおいて最後に価格を更新した際の直前で形成された高値」を指し、チャートに示したものが下の図です。

戻り高値のチャート図

そんな戻り高値は下降トレンドが続くか、それとも終わってレンジまたは上昇トレンドに転換するか、という視点で大勢のトレーダーによって注目される価格帯となります。

そのため、戻り高値はレジスタンスラインやロールリバーサル後のサポートラインとしても機能しやすい傾向があるわけです。

そこで今回は、レジスタンスラインとなる戻り高値を狙った、FXのデイトレードで逆張りショートを解説していきたいと思います。

戻り高値を使ったFXの逆張りデイトレード

まず押さえておくべき点として、ほとんどのトレーダーが気にしないような戻り高値を狙ってショートしても、ほかのトレーダーたちからの売り注文が多く出されず、精度が低くなってしまいます。

そこで重要となるポイントが、より大勢のトレーダーたちに注目/意識される戻り高値であることです。

そんな多くのトレーダーによって意識される戻り高値は、下記の2パターンを推奨していました。

  • 中長期のチャネルラインで明確にトレンドが発生している際の戻り高値
  • キリ番(~.000円または~.500円)の価格帯と重なる戻り高値

この2パターンを表した、実際のチャート図が下記になります。

チャネルラインを使った戻り高値

キリ番と重なる戻り高値

上記2パターンの戻り高値は、短期トレーダーから中長期のトレーダーまで、多くのトレーダーによって意識されやすい戻り高値となっています。

より詳しい解説や、実際のチャートでの見つけ方は、それぞれ下記の記事で解説していますので、必要に応じで参考にしてみてください。

(戻り高値と一緒に、押し安値の解説も行っています)

>中長期のチャネルラインを使った有効な戻り高値の見つけ方

>キリ番と重なる有効な戻り高値の見つけ方

1.キリ番と重なっている戻り高値を見つける

今回はキリ番と重なる戻り高値を「レジスタンスライン」として、逆張りショートを狙っていきます。

下図はポンド円の1時間足チャートで見つけた、戻り高値がキリ番と重なっている価格帯です。(この先も掲載するチャートはすべて1時間足チャートになります)

キリ番と重なる戻り高値

155.000円のキリ番と戻り高値がほぼ一致しているので、より大勢のトレーダーに注目される戻り高値になると想定し、水色の水平ラインでレジスタンスラインを引きました。

2.狙った戻り高値まで価格が上昇するのを待つ

ここから、狙いを定めた戻り高値まで価格が上がり、レジスタンスラインで反発するのを待つわけです。

ただ、エントリーの根拠が「戻り高値」「キリ番」の2つだけよりも、さらに精度を上げ、ほぼ逆行が無く含み損を極めて少なく抑えられるテクニックがあります。

それが『チャネルライン』との重複です。

実際に先ほど見つけた戻り高値をレジスタンスラインとして、そのレジスタンスラインと「チャネルラインが重複する場所」でエントリーしたものが下の図になります。

チャネルラインと戻り高値、キリ番の重複

黄緑のチャネルラインは長期間のラインになっており、短期~中長期の大勢のトレーダーに意識されるラインです。

そんなチャネルラインは、RSIやRCIなどのように「パラメータ(設定値)」が存在しません。

そのため、中長期で引ける上図のようなチャネルラインは、全ての時間足でも等しく描けるからこそ、多くのトレーダーたちに意識されやすいわけです。

そして黒丸で示した「キリ番」「戻り高値」「中長期のチャネルライン」が重なる価格帯でエントリーしました。

チャネルラインと戻り高値、キリ番の重複

戻り高値とキリ番の視点で見れば「逆張り」ですが、この中長期のチャネルラインで見るとショートは「順張り」になります。

つまり、逆張りの視点でも順張りの視点でも「売り」が強くなっている、優位性が高い相場状況ということです。

3.確実な利確と損切りの想定

最後に利確をする場面ですが、下の図で示したように、深夜2時頃に154.000円に到達する手前での利確がベストになります。

戻り高値を使ったエントリーから利確

深夜2時以降を超えると、世界中のトレーダーたちが取引をせずに手仕舞いする傾向にあります。

つまり、参加トレーダーが少なくなることで、テクニカルの効き目が弱くなるからこそ、できる限り2時前に決済しておく方が良いわけです。

また、利確の場所である154.000円のようなトリプル0のキリ番まで価格が下がってくると、

・新規で逆張りロングの買い注文
・ショートポジションを利確する買い注文

が殺到しやすく、一気に価格が反発する恐れがあります。

以上を踏まえ、深夜2時前に154.000円に差し掛かる手前で確実に利確をしました。

獲得した利幅は約100pipsほどとなります。

万一、エントリー地点から逆行した際の「損切り」については、重なっている「キリ番」「戻り高値」「チャネルライン」が上方にブレイクされた段階になります。

この逆張りデイトレード手法は、どの時間足で見ても等しく見える「キリ番」「戻り高値」「チャネルライン」がレジスタンスラインとして重なっているからこその優位性です。

ですので、これらのレジスタンスラインをブレイクされた時点で、そこから無理に粘ることなく、すぐにでも損切りすることがベストとなります。

結果として、この逆張りデイトレードは「含み損」と「損切り幅」が非常に少ない、ストレスを大きく軽減できる手法になっていました。

まとめ~戻り高値とキリ番を使ったFXの逆張りデイトレード手法~

以上、この記事では下の図で示したように、戻り高値を使ったFXの逆張りデイトレード手法を図解させて頂きました。

戻り高値を使ったエントリーから利確

ポイントをまとめると以下のようになります。

  • 採用した戻り高値はキリ番(トリプル0)と重なる価格帯
  • その戻り高値をレジスタンスラインとして、中長期のチャネルラインとも重なる辺りでエントリー
  • 深夜2時以降でテクニカルの効き目が弱まる前に、キリ番の手前で無難に決済
  • もし逆行して「キリ番」「戻り高値」「チャネルライン」を上にブレイクされたら、すぐに損切り

以上が重要なポイントのまとめです。

実際には下の図で分かるように、極めて少ない含み損で約100pipsほどの利幅となっており、非常に高い利益率に繋がっていました。

戻り高値を使ったエントリーから利確

私自身、ここまで解説したようなラインを使った、いわゆる『ライントレード』を追求し、1日単位で資金の10%以上となる利益率を出すデイトレ手法を確立していました。

そんなデイトレ手法を実際に実践された方々の感想を、実績とあわせて掲載していますので、良ければ下記の記事を参考にしてみてください。

>ブログの目次はこちらから

>極小の含み損。キリ番を使った『逆張り』デイトレ手法をオシレーター無しで実演。

>含み損ほぼなし。キリ番を利用した聖杯に近いFXのデイトレ手法。

>専業なら知っている。FXでライントレードが勝てる原理。

>チャネルラインの機能する引き方をFXトレード手法の事例を含め図解。