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杉原です。
「ポンド円は合成通貨だからテクニカルが効きにくい?」
このような考えを持ち、FXでポンド円の取引を避け、扱う通貨ペアをドル円やユーロドルに限定しているトレーダーも少なくありません。
もし本当にポンド円にテクニカルが効きにくい場合、単純に勝率の低下から得られる利益が少なくなるので、取引を避けることは正しい判断だと思います。
ただ、実際に私はポンド円をデイトレで扱っていますが、特にテクニカルが効きにくい印象はありませんでした。
むしろ、逆に効きやすいと感じています。
そのため、私としてはポンド円を避けているトレーダーには、積極的に扱って欲しいと思うほどです。
そこで当記事では、
「ポンド円にテクニカルが効きやすいと考えられる根拠」
に加えて注意すべき、実際のトレード経験から導いた、
「ポンド円のテクニカルが効きにくくなる特定の条件」
もあわせて解説させて頂きます。
ポンド円にテクニカルが効きやすいと考えられる根拠
実際に私は、ポンド円を含めた以下の通貨ペアを扱って、同じデイトレ手法を取り組んでいます。
- ドル円(USD/JPY)
- ユーロドル(EUR/USD)
- ポンドドル(GBP/USD)
- ポンド円(GBP/JPY)
- ユーロ円(EUR/JPY)
- ユーロオージー(EURAUD)
その上で、ポンド円だけ勝率が低下することは、実際の相場はもちろん、過去10年以上のバックテストでも特にありませんでした。
それどころか、冒頭で触れたように「ポンド円はテクニカルが効きやすい」と感じるほど、ほかの通貨ペアと比べても、むしろ勝率は高い方です。
その根拠としては、投機=トレード目的でポンド円を扱うトレーダーが多いことだと私は思います。
ポンドドルは夕方以降のロンドン時間からしか値動きが起こらないものの、ポンド円は9時から始まる東京時間から深夜のニューヨーク時間まで動くためトレードのチャンスが多いからこそ、多くのトレーダーに扱われています。
そんなポンド円の価格=レートは、
ドル円
ポンドドル
を合成したものであることは間違いありません。
だからこそ円安相場であれば、ドル円に影響されるようにポンド円も上昇することは普通にあります。
ただ、先ほど少し触れたように、ポンド円を投機目的でガンガン扱うトレーダーは少なくありません。
そのため、ドル円またはポンドドルが主導となってポンド円が動くだけではなく、投機目的のトレーダーたちによる注文により、ポンド円が独自に動くことも多々あるわけです。
その上で、投機はデイトレードやスキャルピングのような短期トレードなので、ファンダメンタルズ分析ではなく、多くのトレーダーはテクニカル分析による値動き分析を行って取引しています。
その結果、ポンド円は単なる合成通貨というだけではなく、テクニカル分析による投機目的で大勢のトレーダーから取引されているからこそ、テクニカルが効きやすい状況になっているのだと私は推測していたわけです。
以下、実際にテクニカルが効いているポンド円のチャート図を、いくつか紹介させて頂きます。
●トレンドラインが効いているポンド円
●チャネルラインが効いているポンド円
●水平ラインが効いているポンド円
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【注意】ポンド円のテクニカルが効きにくくなる特定の条件
合成通貨ペアでありながらも「ポンド円はテクニカルが効きやすい」という解説をさせて頂きましたが、その効き目が弱まる特定の条件があるので説明していきます。
経済指標が発表される前後の時間帯
まずは重要な経済指標が発表される前後です。
発表がある指標の内容によっては、ファンダメンタルズが主導となり、大きな値動きが発生します。
そのため、重要度の高い経済指標が発表された直後は、単純にテクニカルが効きにくくなるわけです。
また、そんな大きな値動きを事前に避ける多くのトレーダーたちは、経済指標が発表される時間の前には取引を行いません。
取引するトレーダーの数が少なくなるほど、統計であるテクニカル分析の「信ぴょう性」は低くなってしまいます。
よって、結果的に発表後だけではなく、発表される直前も同様にテクニカルの効き目が弱くなるということです。
ポンド円の場合、特にイギリスと日本の経済指標にはご注意ください。
イギリスの経済指標は、それほど重要度が高くなくとも、ポンドドルやポンド円に大きな影響を与える傾向にあります。
「どの経済指標に注意すれば良いか」という指標における重要度の高さは、下記の記事で解説していますので、あわせてご覧になってみてください。
また、ポンド円はイギリス/日本の経済指標だけではなく、アメリカの指標にもご注意ください。
アメリカの経済指標はドル円に大きな影響を与えるため、そのドル円に連動してポンド円にも影響が及ぶ可能性があるからです。
以上から、最低限、
・イギリス
・日本
・アメリカ
の経済指標には注意を払うことを推奨していました。
災害や政治要因
突発的に発生する大きな災害や、政治などが関わるニュースは、テクニカルにまったく関係なく大きな値動きになります。
特に、イギリスにおける重要な役職の人物が、急に辞職するなどの報道が出た際は要注意です。
報道の直後だけではなく、数時間、場合によっては数日間ほど影響が出ることで、しばらくポンド円にテクニカルが効きにくい状況が続くかもしれません。
その際の特徴としては、普段以上の大きな値動きに加え、一方的な上げまたは下げになります。
そのような状況は、ポンド円にテクニカルが効きにくい相場になるため、取引を避けることが賢明です。
参加トレーダーが極端に少ない時間帯
早朝のような、参加トレーダーが極めて少数になる時間帯も、ポンド円のテクニカルが効きにくくなります。
そもそもテクニカル分析は<「統計」が基盤となる分析法です。
そのため、人数の少ないアンケートに信ぴょう性がないのと同様に、トレーダーの人数が少ない状況でのテクニカル分析も信ぴょう性がありません。
FXは24時間トレードができるものの「深夜3時頃~翌9時前」までは、取引するトレーダーの数が極端に減少するので、この時間帯のポンド円はテクニカルが効きにくくなると想定し、トレードを避ける方が賢明です。
まとめ:ポンド円はテクニカルが効きやすい?
以上、この記事ではポンド円はテクニカルが効きやすい根拠として「テクニカル分析が主体となる短期トレード(投機)目的で多くのトレーダーに取引されているから」という推論をいたしました。
ただ、後半に挙げた、ポンド円にテクニカルが効きにくくなる場面として、
・関連する重要な経済指標の発表前後
・災害や政治的な要因
・深夜3時頃~翌9時前までの参加トレーダーが少ない時間帯
もありますのでご注意ください。
そんなポンド円ですが、
・テクニカルの効きやすさ
・値動きの大きさ
この2つが合わさり、トレード手法によっては、下図のように一度のトレードでも2桁台を充分に超える利益率を出すことも不可能ではありません。
このトレンドラインのブレイク手法は、
・短期トレーダーと中長期トレーダー
・逆張り派と順張り派
それぞれが同じトレンド方向になるロジックでありつつ、トレンドラインを「引かないトレーダー」からも同じ方向性が意識されやすいチャートパターンに特化していました。
そのため、大勢のトレーダーと同じ方向にエントリーができるので、極めて高い精度となり「含み損」「損切り幅」を最小限に抑え込めて、低いリスクのままロットを上げて利益率を向上させていたデイトレ手法になります。
下記の記事では、このトレンドラインのブレイク手法について、エントリーから利確・損切り、ロットの設定まで実際の事例を使って図解していますので、ぜひご覧になってみてください。
>トレンドラインのブレイク手法のエントリーから決済までの図解
その辺りの収益事例も掲載しているので、ぜひ上記のリンクからトレンドラインのブレイク手法をまとめた記事の方をご覧頂ければ幸いです。
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