杉原です。

FXでデイトレードを行う際に、できる限りエントリーのチャンスが多い通貨ペアを選択して、利益を多く積み上げたいというのがトレーダーの心情として少なからずあると思います。

その上で、どんなトレード手法でも基本的に取引チャンスは「トレンド」によって生まれる傾向があるので、エントリーのチャンスが多い通貨ペアは、

トレンド形成しやすい通貨ペア

とも言えることは間違いありません。

そこで当記事では、エントリー頻度を高めて最終的にトータルの利益を上げるべく「トレンド形成しやすい通貨ペア」を紹介/解説していきたいと思います。

中には「意外」に感じる通貨ペアもある思いますが、どうぞ最後までお付き合い頂ければ幸いです。

トレンド形成しやすい通貨ペア(デイトレでチャンスが多い通貨ペア)

まず重要なトレンド形成における「トレンド」の定義ですが、非常に大多数のトレーダーに意識されている『ダウ理論』において、以下のような内容が概略となります。

  • 上昇トレンドは、直近の高値を更新し続けている限り上昇トレンド維持(直近の安値を下回らない限りとも言える)
  • 下降トレンドは、直近の安値を更新し続けている限り下降トレンド維持(直近の高値を上回らない限りとも言える)

上記に基づき、上昇トレンドを例にして、トレンドの継続から終わりまでは以下のような流れになります。

まずは高値も安値もともに上向きに更新(切り上がり)していて、上昇トレンドが発生しているのが下図です。

上昇トレンドの発生

しかし、下図のように高値3になると前回の高値2を更新せずに下回りました。

上昇トレンドの終焉

このように、高値と安値がともに更新(切り上がり)を見せなくなった時点で上昇トレンドの終焉となるわけです。

下降トレンドの場合は今の真逆になります。

このようにトレンドが生まれるには、高値と安値の更新が欠かせません。

そんな高値と安値が更新されるためには、取引しているトレーダーがそれなりに必要となります。

取引しているトレーダーが多いほど、値動きが活性化され、高値/安値ができやすく、それによって高値や安値の更新=トレンド形成が起きるからです。

ですので、トレンド形成しやすい通貨ペアは、トレーダーから十分に取引されている通貨ペアとなってきます。

「トレンド形成しやすい通貨ペア」の具体例

FXの通貨ぺアは、米ドルや円、ユーロをはじめとする各法定通貨を、

・ドル円(USD/JPY)
・ユーロドル(USD/JPY)

ペアにした銘柄です。

ですので、取引量が多い法定通貨をペアにしている通貨ペアが、十分にトレーダーから取引されている通貨ペアと考えられます。

そんな取引量が多い法定通貨の代表例が以下です。

  • 米ドル(表記=USD、アメリカ通貨)
  • (表記=JPY、日本通貨)
  • ユーロ(表記=EUR、ユーロ通貨)
  • ポンド(表記=GBP、イギリス通貨)
  • オーストラリアドル(表記=AUD、オーストラリア通貨)

ユーロに関しては国ではなく連合単位ですが、どれも取引量が多い法定通貨となっています。

これらを組み合わせた通貨ペアが、取引量が多いことで高値/安値の更新、つまりトレンド形成しやすい通貨ペアとなるわけです。

その上で、下記がトレンド形成しやすい通貨ペアの具体例になります。

  • ユーロドル(EUR/USD)
  • ドル円(USD/JPY)
  • ポンドドル(GBP/USD)
  • ポンド円(GBP/JPY)
  • ユーロ円(EUR/JPY)
  • オージードル米ドル(AUD/USD)
  • オージー円(AUD/JPY)
  • ポンドオージー(GBP/AUD)
  • ユーロオージー(EUR/AUD)

以上がトレンド形成しやすい通貨ペアで、実際に私もデイトレードの対象としている通貨ぺです。

ただ、後半の「ポンドオージー(GBP/AUD)」「ユーロオージー(EUR/AUD)」などは、あまり聞きなれない意外な通貨ペアかもしれません。

ただ、これらはポンド円と同じくらいの値動きがあり(特にポンドオージーはポンド円以上になることも)、トレンド形成しやすい通貨ペアとなっていました。

1日を通して「トレンド形成しやすい通貨ペア」

実際のところ、

・ユーロドル(EUR/USD)
・ポンドドル(GBP/USD)
・オージードル米ドル(AUD/USD)

などの、ヨーロッパ圏とアメリカの通貨でペアになっている通貨ペアは、日本時間の日中、いわゆる「東京時間」では取引量が少ないため、トレンドが形成されにくいのが実情です。

下図はユーロドルの1分足で、東京時間は値動きが少なくトレンドができにくい状況ではあるものの、取引量が増えてくるロンドン時間以降、値動きの大きさが高まると同時にトレンド形成もお混っていました。

ユーロドル1分足

特にユーロドルをはじめとする「ドルストレート」は、東京時間ではトレンドが発生しにくい状況が多くなっています。

そのため、ロンドン時間やニューヨーク時間など、日本時間における夕方以降/夜間にトレードができない/したくない場合には、米ドルが主役となるドルストレートはトレンド形成しやすい通貨ペアとは言いにくくなるのでご注意ください。

対して、ドル円、ポンド円やユーロ円などのクロス円は、日本の午前中から夕方にかけて「円」が主役になるため、東京時間でもドルストレートに比べて値動きが大きくなるのでトレンド形成しやすい通貨ペアとなっています。

その上、今挙げたドル円やポンド円、ユーロ円などは、ロンドン時間やニューヨーク時間以降、

・ポンド
・ユーロ
・米ドル

が主役になってくる時間帯でも取引量が多くなるので、1日を通してトレンド形成しやすい通貨ペアと言えるわけです。

また、意外な通貨ペアとして先ほど挙げた「ポンドオージー(GBP/AUD)」「ユーロオージー(EUR/AUD)」なども、実は1日を通してトレンド形成しやすい通貨ペアに含まれています。

と言いますのも、東京時間が始まる9時より前の8時頃から、オーストラリアドル(AUD)が主役となるオーストラリア市場が開き始め、東京時間とほぼ時差が無く平均して取引され続けるので、オージードル(AUD)の影響を大きく受ける、

・ポンドオージー(GBP/AUD)
・ユーロオージー(EUR/AUD)

も1日を通してトレンドが発生しやすいわけです。

日中はオージー(AUD)からの影響、ロンドン時間以降は、ポンド(GBP)やユーロ(EUR)からの影響で、全体的にトレンド形成が起きやすい傾向にあります。

そうは言っても、オージードル米ドル(AUD/USD)に関しては、どうしてもドルストレートとして米ドル(USD)主体となるため、東京時間の値動きは小さく、日中はトレンドの形成がされにくいのでご注意ください。

まとめ~デイトレードでトレンド形成しやすい通貨ペア~

以上、この記事ではデイトレードの視点で、トレンド形成しやすい通貨ペアについて、理由や成り立ちを踏まえて解説させて頂きました。

トレンドを作る上では高値/安値がともに更新される必要があり、そのためには相応の取引量が欠かせません。

だからこそ、取引量がある通貨同士をペアにしている以下のような通貨ペアこそが「トレンド形成しやすい通貨ペア」となっています。

  • ユーロドル(EUR/USD)
  • ドル円(USD/JPY)
  • ポンドドル(GBP/USD)
  • ポンド円(GBP/JPY)
  • ユーロ円(EUR/JPY)
  • オージードル米ドル(AUD/USD)
  • オージー円(AUD/JPY))
  • ポンドオージー(GBP/AUD)
  • ユーロオージー(EUR/AUD)

ただ、ドルストレートは米ドルが主役であり、東京時間(日中)は取引量が少ないため、1日中トレンドができることはありません。

対して、円の影響を受けやすい、

・ドル円(USD/JPY)
・ポンド円(GBP/JPY)
・ユーロ円(EUR/JPY)

や、オージードルの影響を受けやすい、

・ポンドオージー(GBP/AUD)
・ユーロオージー(EUR/AUD)

は、東京時間であっても取引量が極端に減らないので、日中でもトレンドが起きやすくなります。

よって、ロンドン時間以降となる夕方や夜間だけではなく、1日を通してトレンド形成しやすい通貨ペアとしては、

・ドル円(USD/JPY)
・ポンド円(GBP/JPY)
・ユーロ円(EUR/JPY)
・ポンドオージー(GBP/AUD)
・ユーロオージー(EUR/AUD)

が挙げられるわけです。

以上、参考にして頂ければと思います。

この記事でも扱った「ポンド円」ですが、

・テクニカルの効きやすさ
・値動きの大きさ

この2つが合わさり、トレード手法によっては、下図のように一度のトレードでも2桁台を充分に超える利益率を出すことも不可能ではありません。

ポンド円の利益率(トレンドラインのブレイク手法

このトレンドラインのブレイク手法は、

・短期トレーダーと中長期トレーダー
・逆張り派と順張り派

それぞれが同じトレンド方向になるロジックでありつつ、トレンドラインを「引かないトレーダー」からも同じ方向性が意識されやすいチャートパターンに特化していました。

そのため、大勢のトレーダーと同じ方向にエントリーができるので、極めて高い精度となり「含み損」「損切り幅」を最小限に抑え込めて、低いリスクのままロットを上げて利益率を向上させていたデイトレ手法になります。

下記の記事では、このトレンドラインのブレイク手法について、エントリーから利確・損切り、ロットの設定まで実際の事例を使って図解していますので、ぜひご覧になってみてください。

>トレンドラインのブレイク手法のエントリーから決済までの図解

このトレンドラインのブレイク手法は、ポンド円はもちろん、他のどんな銘柄にも変わらず通用するデイトレ手法なので、複数の銘柄を扱って、1日で数十%の利益率を出せる日もあります。

その辺りの収益事例も掲載しているので、ぜひ上記のリンクからトレンドラインのブレイク手法をまとめた記事の方をご覧頂ければ幸いです。

また、この記事で扱ってきた「トレンド」ですが、そんなトレンドを利用した実際に大きな利益率を出しているデイトレ手法をブログで公開していました。(実績とご挨拶はこちらになります。)

ロジックをそのまま公開しているので、良ければ、下記の記事もあわせてご覧になってみてください。

>資金1万から500万に少額から一気に増やしたデイトレ手法の解説

>【一度で約100pips】戻り高値を使った逆張りデイトレード手法

>トレンドラインとキリ番を使った聖杯に近いFXのデイトレード必勝法

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