「FXのデイトレード講座」の記事一覧

高市早苗氏の新総裁就任による相場への影響と、勝つための然るべきマインドセット。

杉原です。

高市早苗氏が新総裁に決まった影響もあり、ドル円をはじめクロス円も大きく動いている傾向にあります。

そうした流れから、あらゆるメディアでは、今後ドル円をはじめ為替相場、ゴールドや日経平均が上がるか下がるかを、色々な視点で議論している方が少なくありません。

ただ、長期的に見て、相場が上がるか下がるかは、ファンダメンタルズ要因が大きく関わります。

さらに言えば、その要因が、

「常に追加・修正されていく」

このような性質があるため、長期的に見た相場の予測は難しいところです。

加えて、そんな追加・修正されていくファンダメンタルズ要因の情報は、チャート情報とは異なり誰でも平等に得られません。

【事例】

株で言うインサイダー情報のようなものが代表例で、誰でも知っている情報ではなく、ほとんどの人が知らない情報が値動きに大きな影響を与え、それに「便乗」して大勝ちするなど

株だけではなく為替通貨(FX)や先物、あらゆる「相場」では、こうしたファンダメンタルズ要因の情報が大なり小なり存在し、それが長期的な価格の形成に対し重要な要素になっています。

ただ、そんなファンダメンタルズを味方につけて有効になるのは、相応に長期的な「投資」というスタイルに他なりません。

対して、私が一貫して提唱している短期トレードでは、

【テクニカル分析のみ】

で、充分な成果を出すことが可能です。

テクニカル分析の中でも、トレンドラインを筆頭とした「ライン」を使ったライントレードは精度が抜群で、以下の記事でエントリーや決済の目安を、実際のチャート図を使って図解していましたので、良ければ併せてご覧になってみてください。(別タブで記事が開き、この記事は閉じられませんので、後からでもお読み頂ければ幸いです)

少なくとも、ラインはチャート情報のみで実践できるテクニカル分析で、ファンダメンタルズ要因はまったく関係なく必要ありません。

その上で、チャート情報(値動き)は、世界中の誰もが、

「全く同じタイミングで知ることができる」
「全く同じ情報を得ることができる」

このような性質があり、世界中のトレーダーと同じ視点で相場の分析が可能となっています。

要するにチャート情報から得られるラインなどのテクニカル分析は、誰もが平等だということです。

対してファンダメンタルズ要因は、

  • 得られる情報の質
  • 情報を得られるタイミング

これらが人によって全く異なるため、誰もが同じ視点で相場の分析ができません。

そもそもトレーダーや投資家が出す、

・買い
・売り

これらの注文が多い方に相場が動くという絶対的な仕組みがあるため、世界中のトレーダーや投資家と同じ視点で相場を分析できる方が、より高い精度で分析を行い高精度のトレードが可能になります。

つまり、得られる情報の内容やタイミングに大きな差が人それぞれある、そんなファンダメンタルズ要因を軸とした相場分析に比べ、

「全く同じタイミングで知ることができる」
「全く同じ情報を得ることができる」

このような性質を持つテクニカル分析の方が、全世界のトレーダーや投資家と全く同じ視点とタイミングで分析できるため、ファンダメンタルズ分析よりも圧倒的に高い精度で相場を分析となって、より高精度なトレードができるわけです。

実際、あらゆるメディアで報じられる、ファンダメンタルズ要因を軸にした「長期的に、今後ドル円は上がる、下がる」などの予測は半々の確率でしか当たらず、いくらでも後付や解釈をずらしたり出来る傾向があります。

そのため、まるで動物占いや星座占いのように、当たっているようにも外れているようにも見える・・・これが実情と言っても過言ではありません。

ただ、テクニカル分析の中でも普遍的な効力を持つライントレードでは、全く同じタイミングと内容のチャート情報から生成されるラインを軸にしているため、そんな「占い的な要素」を徹底的に排除した、普遍的な相場分析ができるということです。

その上で、テクニカル分析が強く効いている内に決済する、テクニカル分析の中でも精度が抜群に高いラインを使った短期トレードが、より高い期待値のトレード実現に繋がっていきます。

(その具体例を記事で図解しているのが、先程もご紹介した以下の記事です)

今回の高市早苗氏の新総裁就任などをはじめ、国に大きく関わるファンダメンタルズ要因が起こると、あらゆるメディアで相場の予測が行われますが、

・テクニカル分析
・ラインを使った短期トレード

これらを軸にしているトレードでは、そんなファンダメンタルズ要因に関係した分析は、特に気にする情報ではないため、あまりメディアの情報には左右されない方が賢明です。

もちろん、テクニカル分析を軸とした短期トレードでも、ファンダメンタルズ要因が「マイナス」に働き、大きな損失を被る可能性は0ではありません。

ただ、そういった場面は極めて「稀」であり、アメリカ雇用統計など事前に察知が可能な部分は、普通に避けることができるので、気にする必要は特に無いわけです。

いくつか高市早苗氏が新総裁に就任したことの影響などに関する質問があったため、回答をブログの中で共有したいと思い、記事を更新させて頂きました。

実際のデイトレード事例をチャートを使い、エントリーや決済の目安まで図解している記事を多く扱っており、参考になる要素があると思いますので、ぜひ以下の目次から他の記事もご覧になってみてください。

>ブログの目次はこちら

【爆益】チャネルラインのセンターラインを使うデイトレ手法の図解

杉原です。

この記事では強力なトレンド相場にのみ出現する、チャネルラインのセンターラインを利用し、高い勝率を維持したまま、損失よりも大きく利幅が上回る「リスクリワード」を良好にできるデイトレ手法について、

・エントリーの場所
・決済の場所

これらを含め、掘り下げて図解しています。

【チャネルラインのセンターライン例(赤の二重線)】チャネルラインのセンターライン事例

まず、このチャートパターンでは、

  • より複数の時間足でも
  • より短期〜中長期でも

揃って同じトレンドを示しやすい相場なので、勝率を高く維持できるのと同時に、時間の経過と共に多くのトレーダーから、トレンドに乗る注文が継続的に入ってくるのが特徴です。

そんな特徴から、まだまだ伸びやすいトレンドになり、その分だけ利幅を自然と伸ばしやすいのが、このチャートパターンの大きなメリットとなります。

その上で、まだ伸びが期待できるトレンド内の、

・買い(ロング)で言えば「これ以上は下がりにくい」
・売り(ショート)で言えば「これ以上は上がりにくい」

そんな場面でエントリーすることで、含み損と損切り幅が小さく済むため、伸ばしやすい利幅とによって「リスクリワード(損失:利益)」がとても良好なデイトレードが可能です。

ですので、

「含み損が小さいまま、利幅もそれなりに狙いたい」
「それでも勝率は下げたくない」

このような願望が少しでもあれば、この記事の中でエントリーから決済まで図解していく、チャネルラインのセンターラインを使うデイトレ手法が解決に役立てると思いますので、ぜひ最後までご覧になってみてください。

また、この記事で図解しているデイトレ手法では、利幅が広がりやすい特徴を活かし、勝率を少し落とす代わりに利益率を倍ほどに高めることも可能です。

このノウハウについても記事内で追記しているので、その辺りのテクニックも参考にして頂ければと思います。

チャネルラインにおける「センターライン」が示す強力なトレンド

まず、そもそものトレンドについて簡単に触れさせてください。

トレンドそのものは、テクニカル分析の基礎となっているダウ理論により以下のように定義され、大勢のトレーダーから意識されています。

  • 高値と安値が共に上昇=上昇トレンド
    上昇トレンドの定義図解
  • 高値と安値が共に下落=下降トレンド
    下降トレンドの定義図解

このような基本的なトレンドの概念において、より強力なトレンドは、より大勢のトレーダーから意識されることが欠かせません。

(大勢から意識される程、そのトレンドに沿った売買が活発に行われ、さらにトレンドが強まるからです。)

そんな1つのトレンドが、大勢のトレーダーから意識され強まるための要素が、

1.より複数の時間足
2.より短期〜中長期

これらでも同じトレンドが発生していて、

3.そのトレンドの角度に沿って多くの箇所で実際に売買が活発に行われていること

以上の3つになります。

1と2はそのままの意味で、トレーダーによって見る時間足が様々なので、あらゆる時間軸で見ても同じトレンドである程、単純に大勢から自然と意識される強いトレンドになるということです。

また、3で示したような、トレンドの角度に沿って活発な売買されている要素は、実際にそのトレンドを意識してエントリーと決済を行なっているトレーダーが数多くいる何よりの証明になります。

以上、

  • 1.より複数の時間足で同じトレンドが発生していること
  • 2.より短期〜中長期で同じトレンドが発生していること
  • 3.そのトレンドの角度に沿って多くの箇所で実際に売買が活発に行われていること

この3つを同時に満たしている状況が、極めて強いトレンドであり、そのチャートパターンが、冒頭から挙げていた下図のようにチャネルラインの「センターライン」を引ける相場です。

【チャネルラインのセンターライン例(赤の二重線)】チャネルラインのセンターライン事例

チャネルラインに引けるセンターラインの深堀り解説

下の図は強力なトレンド事例で、黄緑の上下ラインで示したチャネルラインの中央値を通り、実際に中央値の近くで高値や安値が出来て、斜めのセンターライン(黄緑の二重線)が引けています。

チャネルラインのセンターライン(下降トレンド)

5分足でも15分足でも活かせるデイトレ手法ですが、この記事内では特に指定が無い限り、後の説明を分かりやすくする観点から「15分足チャート」を扱っています。

また、理解しやすいよう、まずは下降トレンドでの順張りショート(売り)に絞って解説していますが、ロングは単純に真逆となるだけで有効性は特に変わりません。

このような『トレンドの中央値』を通るセンターラインで、実際に相場が反応して高値や安値が出来ているのは、このトレンドに沿って数多くの売買が行われている証拠に他なりません。

これが先程の要素『3.そのトレンドの角度に沿って多くの箇所で実際に売買が活発に行われていること』を満たしていました。

その上で、しっかり効いているセンターラインを持つチャネルラインは、下図のようにトレンドライン(チャネルラインの上側)とアウトライン(チャネルラインの下側)の距離が広く、それなりの大きな規模になります。

トレンドラインとアウトラインの幅

このような幅の広いチャネルラインによって、先ほど挙げた強力なトレンドの要素、

  • 1.より複数の時間足で同じトレンドが発生していること
  • 2.より短期〜中長期で同じトレンドが発生していること

これらも「同時」に満たせているということです。

複数の時間足でも引けるセンターライン

実際、時間足別に撮影した下の図で分かるように、複数の時間足でも等しく同じトレンドが描かれて、大勢からの意識を集めるトレンドになっていました。

1分足

5分足

15分足

1時間足

以上のように、センターラインを引けるチャネルラインによって、下位足〜上位足まで、複数の時間足、短期〜中長期で見ても、等しく下降トレンドが認識される状況になっていました。

このように大勢から同じ下降トレンドが意識されるため、売り注文を多く出すトレーダーが大多数になり、どんどんトレンド方向(下方向)への伸びが期待できる傾向にあるということです。

センターラインの「効力」をさらに高められる要素

ここまで説明した、センターラインが効いて大きな利幅を狙えるチャネルラインに対し、さらに効き目を高め、より精度を上げられる相場の特徴があります。

それが、下図ではオレンジ色で示した、センターラインに交差しながら引かれる、複数の平行なラインです。

センターラインに逆らう平行なライン群

このようなセンターラインに交差して2本以上が平行に引けるラインが出現すると、センターラインで構築される強力なトレンドをさらに強めるようになります。

以下がその原理です。

センターラインとは別の平行な角度でも活発に取引が行われている
↓↓
その平行な流れ=オレンジよりも、黄緑のセンターラインを伴うトレンドの方が強さ的に勝っている

要するに、センターラインとは別角度の平行な相場の流れが複数あっても、それに負けないほどセンターライン方向のトレンドが強いということです。

このような大きなトレンドを狙う場合は、利幅を大きく取れる見込みがある分、含み益が出ていたものの、途中でトレンド転換が起きて損切りになるケースも少なくありません。

利幅が大きい分、目標の利確場所へ届くまでに時間を要するため、その間に逆方向の強いトレンドが出る可能性があるからです。

ですが、別角度の平行な複数ラインがあっても負けずにトレンドが維持されることで、しっかり効いているチャネルラインのセンターラインを伴う強力なトレンドを、さらに強めて利幅だけでなく精度も高められるようになります。

以上の原理を踏まえた上で、ここからは実際にエントリーと決済の場所、タイミングについて掘り下げて解説していきますので、引き続きお付き合い頂ければ幸いです。

チャネルラインのセンターラインを活かしたエントリーと決済

まずは説明が簡潔に済むエントリーの方から解説いたします。

チャネルラインと平行ラインの重複によるエントリー

このエントリー(例ではショート)はシンプルで、下図の縦線で示したように、

  • センターラインと別角度の平行なライン(オレンジ)
  • チャネルラインのトレンドライン側(黄緑の上側)

これらの重複が確定した次の足がエントリーの目安です。

エントリー

このショートの事例で言えば、

・強力な下降トレンドの流れ
・ライン同士の重複による反発の相乗効果(黄緑のトレンドラインとオレンジのライン)

これらの要素により、この下降トレンド内にて、これ以上は上がりにくい場所になることでエントリー場所として最適となります。

このような強力なトレンドにおける最適なエントリー場所によって、含み損を抑えつつ高い勝率を維持し、利幅も狙えるデイトレードを実現できている次第です。

リスクリワードを重視しながら高勝率を維持する決済の場所

まず損切りはトレンドラインに反応した高値を、完全にブレイクされた段階の早めな判断となります。

トレンドラインに反応した高値が一時的な転換点に成り得て、そこを逆に(上に)ブレイクされれば、センターラインを伴う強力なトレンドが弱まるからです。

そして利確は、繰り返し反応して何度も相場が反転している「センターライン手前」を目安にするのが安全な場所となります。

以下が、損切りと利確のイメージ図です。

損切りと利確のイメージ

ちなみに、センターラインを伴う下降トレンド自体の流れが極めて強く、複数の時間軸でも同じ下降トレンドに乗るトレーダーが大勢いるため、一度トレンドラインを少し上にブレイクされてはいるものの、まだまだ押し返せる程に強いトレンドになっています。

そういった観点から、単純にトレンドラインのブレイクだけではなく、上記のようなトレンドラインに反応した辺りの高値を損切りの目安にしていました。

その上で、利確の目安にしていたセンターラインは、トレンドの方向に伸びていくため、時間の経過と共に利幅も広がるようになります。

このような損切りと利確の目安によって、損失:利益のリスクリワードにおいて、損失を利益が充分に上回る取引が可能です。

先程から挙げている下図の事例で言えば、ネガティブに仮定して損切りを15pipsと考えると、利幅は約45pipsだったため、リスクリワードは約1:3という優れた取引になっていました。

損切りと利確のイメージ

もちろん、このチャネルラインのセンターラインを活用したデイトレ手法において、すべての取引でリスクリワード(損失:利益)が1:3近くになるわけではありません。

取引の中では、リスクリワード1:2もあれば、1:2に満たないケースも普通にあります。

ただ、平均して充分に1:2以上になり、少ないものの1:3を超える取引も存在するので、やればやる程に利益がどんどん積み上がっているトレードが実現できるということです。

その上で、利幅が広い分だけ9割を超える程ではないですが、ここまで図解してきたように限りなく強力なトレンドで精度を上げているため、このようなリスクリワードと合わせて勝率で言えば8割程は維持できていました。

このような勝率とリスクリワードの両立は、ここまで解説してきたショートだけに限らず、下図のようなロングも同じです。

ロングの場合

このロングの事例では、リスクリワードは1:2にギリギリ届かないくらいでした。

ただ、後ほど解説する「リスクリワードをさらに強化して利益率を上げるテクニック」にて、リスクリワードを1:4近くにする方法もありますが、その辺りのテクニックは、まずは「センターラインを使う上での注意点」を解説した後に、図解させて頂きます。

チャネルラインのセンターラインを使う上での注意点

この極めて強力なトレンドに出現するチャネルラインのセンターラインを利用したデイトレ手法ですが、1つ注意点がございます。

それは、ポジション保有の時間が長くなる場合がある点です。

トレンドに沿って時間の経過と共に利幅が伸びていく以上、エントリーから利確までの時間(いわゆるポジション保有時間)が長くなることは避けられません。

欠点の具体例

その例として、冒頭から挙げている以下の事例では、15分足の実践にて約3時間半ほどポジションを保有していました。

約3時間半かかった利確

もちろん、すべてが上の例にあるように長い保有時間ではありません。

例えば、以下のような、早く決着(利確)できる場合もそれなりにあるからです。

  • センターラインまで一直線に進行
    センターラインまで一直線に進行
  • センターラインより前にトレンドと逆向きのトレンドラインへの接触
    センターラインより前にトレンドと逆向きのトレンドラインへの接触

このように早い利確もあり、30分もかからないケースも普通にあります。

利幅が大きい程、ポジション保有時間が比例して長くなるものの、損切り時は早く決着がつきやすいのが実際のところです。

ですので、ポジションを長く持っている際には「含み益」が出て、どんどんプラスの収益が大きくなっている傾向があるからこそ、ポジション保有時間の長さに伴う「精神的な負担」はそれほど無いかと個人的には思います。

その上、プラス収益である含み益が膨らんでいく状況なので、他の銘柄でチャンスがあれば、または別のデイトレ手法ででチャンスがあれば、それらのチャンスでもトレードして収益をさらに高めることも可能です。

二重のトレードになるものの、このチャネルラインのセンターラインを使ったエントリーでは大きく含み益が出ているので、別のチャンスでエントリーしてから仮に逆行しても充分に余裕があるので、このような並行したトレードスタイルも可能になっています。

欠点から見えるセンターラインのもう1つのメリット

上で挙げた、センターラインを利用するデイトレ手法において保有時間が長くなる欠点は、逆に1つのメリットを生み出してくれます。

それが、

  • そもそもチャートを見ていなかった
  • チャートを見ていてもチャンスを見逃していた

などの事情から、エントリーできなかった際に後から追いかけてエントリーできることです。

すべての取引では無理ですが、下図のように利幅が広く、かつ、逆行してきている場合、遅れてエントリーしても問題ありません。

遅れてエントリー

右側のエントリー場所では、左のエントリーからは、すでに時間が経過しているものの、本来のエントリー場所に近く「想定される損切り幅も小さい」ためリスクリワードを決して損ねません。

そのため、

・そもそもチャートを見れていなかった
・チャートを見ていても見逃していた

いずれに場合でも、後から遅れてエントリーして大きな利益を得られる可能性があります。

以上のように、利幅が広くポジション保有時間が長いことによって、エントリーできなかった後に遅れてエントリーできるメリットがあるということです。

どうしてもチャートを見れていなかったり、見ていてもチャンスを見逃してしまうケースは誰にもあると思います。

ただ、このチャネルラインのセンターラインを使うデイトレ手法では、ポジション保有時間が長い場合がある代わりに、そんな悩みを遅れて行うエントリーによって解消できるメリットにも繋がっていました。

得られる利益率の目安

ここまで解説してきたように、チャネルラインのセンターラインを使ったデイトレ手法では、損切りが小さくなることで、最大の含み損も最小に抑えられます。

その上で勝率も相応に高いため、ロットを上げたトレードも安全に出来るようになり、トレード1回あたりの利益率を飛躍的に高められるのが実際のところです。

センターラインの全体図

一度のトレードで2桁以上の利益率を出すロット設定

このようなセンターラインを活用するデイトレ手法において、仮に、1pipsの値動きで0.5%の利益率となるロット設定にした場合、

  • 10pipsで5%
  • 15pipsで7.5%
  • 20pipsで10%

以上の利益率が実際に現実的になってきます。

ちなみに、上の事例では利幅が約45pipsだったため、20%を超える利益率という事例でした。

ロットを半分に下げても10%を超える利益率ですし、客観的に見ても、一度の取引で得られるリターンとしては良好な部類に入ると思います。

このように、センターラインを利用することで利幅が伸び、その分だけポジション保有時間が延びる「欠点」はあるものの、一度の取引で2桁台の利益率を出せるメリットもあるということです。

逆に、精神的な安定を重視して、利幅の大きさを利用し、ロットを下げても相応の利益率を維持する方法も有効となります。

さらにリスクリワードを重視して利益率を上げるテクニック

続いては、損切り幅はそのままでも利幅をさらに伸ばし、リスクリワードをより上げていくノウハウについて解説させて頂きます。

率直に申し上げますと、このチャネルラインのセンターラインが引ける際に生じる「強力なトレンド」を利用し、利確の場所をセンターライン以上に伸ばす方法です。

チャネルラインのセンターラインよりも利幅を伸ばす「段階別」の利確

このデイトレ手法では、センターラインの活用を含め、目安として下図のように三段階の利確場所があります。

三段階の利確場所

上の図にあるように左から、

・センターライン(中央値)→約25pips
・直近の高値(ショートなら安値)→約45pips
・センターラインを持つチャネルラインのアウトライン→約65pips

このような利確の場所と、利幅の広がりがあります。

仮に先ほど説明したような、1pipsの値動きで0.5%の利益率となるロット設定にした場合、

・センターライン→約25pips→約12%
・直近の高値→約45pips→約22%
・アウトライン→約65pips→約32%

このように、利益率をより高めることが可能です。

ただ、利確の場所を延長するほど、センターラインで行っていた勝率重視な本来の利確と比べ、勝率は1,2割程度、減少することは避けられません。

そもそも、最初の利確場所であるセンターラインを転換点に逆行する可能性もあるからです。

また、アウトラインまで伸ばすとなると、その前の高値で逆行して届かないケースもあるので、利確場所を伸ばす分だけ勝率は下がってしまいます。

要するに、下図のように利確場所を伸ばす程、得られる利幅が増えリスクリワードが向上し、利益率が増大するものの、その分だけ勝率の低下は避けられないということです。

三段階の利確場所

このような利益率を高める利確場所に関して、以下は冒頭から挙げていたショートの事例になります。

ショートの事例

ロットを分割して2ポジション以上を持ち、勝率の補完を行うテクニック

以上を踏まえ、利幅を伸ばすほど勝率が下がってしまうデメリットに関して、対策案として推奨となるのが、同じタイミングでロットを分割して2つ持ち、

  • 1つはセンターライン
  • もう1つはアウトライン(もしくはロングなら直近の高値、ショートなら安値)

などのように、確実性の高いセンターラインでまず利確をしておき、もう1方のポジションで利幅をさらに伸ばす方法です。

この方法では、8割以上でセンターラインの利確が見込めるため、その時点でプラス収益が「確定」します。

その上で、同じエントリー場所で持った「もう1つのポジション」は、仮にそこから逆行して損切りになっても、先にセンターラインで利確したポジション分の収益があるので損失を打ち消すことが可能です。

つまり、このように分割してエントリーし、センターラインまで届いた時点で片一方のポジションを確実に利確してしまえば、勝ちを確定しながら利幅を伸ばして利益率を高められるようになります。

もちろん、分割せずにエントリーし、利幅を伸ばした方が、この分割テクニックよりも利益率が大きくなることは間違いありません。

ただ、先程お伝えしたように、利確の場所を先延ばしにするほど、そこまで届かずに損切りになって勝率が落ちてしまいます。

対して、分割してエントリーし、まずは高確率で届くセンターラインで1つのポジションを利確してしまえば「負け」は無くなった状態で、後は膨らんでいる含み益を眺めながら利幅を伸ばせるわけです。

結果的に、全部のポジションを決済するまでの時間が延びるものの、勝率をそれなりに維持したまま利益率を高められる傾向にあり、得られるリターンと勝率を両立できるので、ぜひ参考にしてみてください。

(以下、このテクニックをさらに応用したノウハウがあるので、追記として簡潔に解説させて頂きました。)

分割数を増やすテクニック

上の例では同じエントリー場所で2つのポジションを持つ、二分割について解説しましたが、下図のように3つの利確場所を想定し、三分割での実践も有効な手段です。

三段階の利確場所

分割数を増やした分だけ、1ポジションあたりのロット数は減るので、リスクも減少するのがメリットです。

もちろん、最後のポジションを利確できるまでには、どうしても時間がかかる欠点は避けられません。

ただ、その場合には、すでに他のポジションで利確は済んでいるため「精神的」にも「金銭的」にも余裕があるのが実情です。

さらに、含み益が大きく出ているので、その点も余裕があると思います。

その上で、大きく利幅を伸ばすポジションは、分割している分だけロットが小さくなっているため、

  • 他の銘柄でのチャンス
  • 別の手法でのチャンス

これらのチャンスでエントリーしていき、ポジションを並行して、より利益を高められるのも大きな利点です。

このような分割してポジションを持つテクニックは、下図のようにエントリー方向(この場合はショートなので下方向)とは逆に働く水色のトレンドライン(上昇)がある場合には特に有効となります。

逆行ありの事例

1つ目の利確では15pipsしか取れないものの、以降の利確場所では40pips〜、70pips〜、90pips〜と大きく取れているので、トレンドに乗って利幅を伸ばすことが有効になる事例でした。

想定利幅で絞り込みを行うテクニック

その他、これ以上にポジション保有時間を延ばすことなく、平均的な利益率を高める方法としては、幅の広いチャネルラインだけに特化し、想定の利幅が大きい時だけ取引するのも有効となります。

センターラインまでの距離を測り、下図のようなリスクリワードが1:3〜など、中でも大きく利幅を取れる算段が立てられる時だけ、このデイトレ手法を使ってセンターラインで勝ち逃げすれば、高い勝率のままリスクリワードも高く維持することが可能です。

リスクリワード1:3〜

(また、このようにセンターラインまでの距離が長く、最低でも取れる利幅が大きくリスクリワードが良好な場面に特化しつつ、先ほど解説した分割してポジションを持つテクニックを組み合わせるのも有効となります。)

まとめ〜チャネルラインのセンターラインを活かしたデイトレ手法〜

この記事で図解してきたセンターラインを使うデイトレ手法は、

  • トレンドの中央値を通るセンターライン(黄緑)
  • 別角度で平行な複数ライン(オレンジ)

これらによって、

1.より複数の時間足で同じトレンドが発生していること
2.より短期〜中長期で同じトレンドが発生していること
3.そのトレンドの角度に沿って多くの箇所で実際に売買が活発に行われていること

このような極めて強力な1つのトレンドを見つけ出し、そのトレンドに乗っていく順張りのデイトレ手法でした。

【事例のチャート図】センターラインの事例

そんな、まだ伸びる余地が大いにある1つの強いトレンドにおいて、

買い(ロング)で言えば「これ以上は下がりにくい」
売り(ショート)で言えば「これ以上は上がりにくい」

このような場面(縦線)でエントリーし、トレンドの流れに沿って動くセンターラインを目安に利確することによって、

  • 小さな含み損と損切り幅
  • 相応の高い勝率
  • 損失を充分に上回る利幅を得られるリスクリワード

これらを実現しています。

そして、より複数の時間足・より短期〜中長期から意識されやすいことで、伸びる際には大きく利幅が取れる特徴を活かし、下図のように、さらに利幅を伸ばす「段階的な利確」も可能です。

利幅の向上1

利幅の向上2

利幅の向上3

また、利幅を伸ばす程、ポジション保有時間が長くなる欠点があるものの、下図のように『最初のチャンス発生時にエントリーできなかった際、後から追いかけてエントリーできる』というメリットにも繋がっていました。

遅れてエントリー

また、しっかり効いているセンターライン(黄緑)が引けるチャネルラインと、センターラインに交差する複数の平行ライン(オレンジ)、これらを満たせる相場は明らかに分かりやすいため、チャンスを見落としにくい傾向もあります。

そのため、負担が少なく、他のライントレードとの併用も特に問題なく行えるので、より月単位などの利益率を高められるはずです。

以上、チャネルラインのセンターラインを使ったデイトレ手法について、エントリーから決済までの目安や、細かなテクニックなどを図解させて頂きました。

このようなチャネルラインを筆頭とする「ライン」を使い、様々なチャートパターンを利用して安定して1日平均10%〜の利益率を出しているロジックなどを公式メールマガジンで図解しています。

エントリーから利確、損切りの場所、ロットの設定・・・など、実際のチャートで図解している参考資料を配布しているので、良ければ下記の案内ページから公式メールマガジンのご登録をして頂ければ幸いです。

(登録後すぐに参考資料を配布しています)

>公式メールマガジン

追伸

その他、この記事で扱ったような「チャネルライン」に関して、このブログ内でいくつか別の記事でもロジックの事例を解説していました。

気になる記事があれば、この記事と同じように具体的なエントリー場所も含め図解しているのでご覧になってみてください。

>チャネルラインだけで勝てる「3点目」を狙ったデイトレ必勝法

>【17事例】1回で10%以上の利率も。fxやゴールドの勝ち方で『チャネルライン最強』デイトレ手法の図解。

>「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

fxやゴールドの勝ち方で『チャネルライン最強』デイトレ手法17事例の図解

杉原です。

この記事では、fxやゴールドでの勝ち方として、極めて有効性の高い「チャネルライン」を使った最強のデイトレ手法を公開しています。

時間足は5分足(他の時間足にも適応は可)で、過去12年以上のバックテストと、ここ数年のリアルなトレードでは、

・勝率は7割〜
・リスクリワードは1:2〜
・一度の取引での利益率は5〜10%前後

このような平均となっていて、言うだけタダなので嘘臭いと思われるかもしれませんが、この成績を実感して頂けるように、この記事では以下の項目まで掘り下げて解説中です。

  • エントリー条件
  • 利確の条件
  • 損切りの条件
  • 実践における有効なチャネルラインの引き方
  • 各条件が有効な原理
  • エントリーから決済までの事例17件
  • ロット設定値を含む資金管理
  • 万が一に備えるSL(ストップロス)の設定値

これらを記事内で細かく図解していて「1冊の教材として何度も読める参考資料」として保存版の記事になっているので、ぜひ最後までお付き合い頂ければ幸いです。

実際の解説では、最もチャンスの頻度が多く勝率もリスクリワードも高い『ゴールド(XAU/USD)の5分足』を事例にしています。

チャネルラインを使った最強のエントリー条件と原理

まずは簡潔にエントリー条件を先にお伝えして、そこから背景にある原理や理論などを含め、細かく掘り下げていきます。

エントリーの条件

ロングを例にすれば下図ゴールドのように、

・チャネルライン(黄緑)のトレンドライン側 による反発
・エントリー地点から見たチャネルライン内における1つ前の高値(灰色)によるロールリバーサル(サポレジ転換)

この2つが1本のローソク足で発生した次の始値(縦線)でエントリーです。

ロングのエントリー概要図

対してショートであれば、下の図で示したように、

・チャネルラインのトレンドライン(黄緑)
・チャネルライン内の安値(灰色)

この2つに対して1本のローソク足で反応しているローソク足(この例なら上ヒゲ陰線)の次でエントリーするということです。

ショートのエントリー概要図

いずれにしても、黄緑と灰色のラインにヒゲで反発して、実体(始値〜終値)は約9割はライン内に戻っている状況

それでは、このショートを事例にして、fxやゴールドの安定的な勝ち方として、チャネルライン最強のデイトレ手法を細かく掘り下げていきます。

有効性、原理の深掘り

まずチャネルラインは、下図のようにトレンドライン(上の黄緑ライン)と平行に引かれるアウトライン(下の黄緑ライン)が1セットになっているライン指標です。

(fxでもゴールドでも、他の銘柄でも変わりません。)

チャネルラインの解説図

上図のゴールドで示したように、

・赤四角の高値同士(高値1と高値2)を結ぶトレンドライン
・青四角の安値同士(安値1と安値2)を結ぶアウトライン

この2つのライン内に、ローソク足がしっかりキレイに収まっている状態が、チャネルラインが成立している場面になります。

このように下降チャネルラインが成立している場面においては、高値1→高値2、安値1→安値2がそれぞれ共に「平行」に下落しているため、ラインを引くトレーダー、引かないトレーダーに関係なく大勢のトレーダーから等しく下降トレンドが意識されやすい状況です。

ですので、そんな下降トレンドを大勢が意識することにより、

・買い注文が少なくなる
・売り注文が多くなる

このような相場状況になって、買いと売りの多い方に値動きが起こる『相場の原理』によって下落しやすくなるからこそ、ショートの精度が高まっていきます。

ただ、単純に下降チャネルラインが成立しているからと言って、常に売りが優勢でショートが適しているとは限りません。

キレイなチャネルラインはトレンドラインとアウトラインで反発し合う性質があり、その性質を利用して、チャネルラインが成立する安値2の場面では、

・売りポジションを持っていたトレーダーが利確の買い注文を出す
・逆張り狙いのトレーダーが新規の買い注文を出す

このような動きに出ることで、安値2の付近では一時的に下落が止まりやすいからです。

チャネルラインの解説図

そんな一時的に下落がストップしやすい安値2に対して、縦線付近では、下降チャネルラインにおけるトレンドライン側に接して、そこから下降トレンドが再開する場面になります。

その上で、縦線で示したエントリー場所では、1本前のローソク足(上ヒゲ陰線)がしっかりトレンドラインに反発しており、チャネルライン内の下降トレンドにおいて最適な場所でショートを行なっているということです。

そして、安値1(灰色)のラインがサポレジ転換(ロールリバーサル)になっていることが重要なポイントになります。

サポートラインだった安値2の価格帯が縦線の1本前では、上ヒゲで反応し、レジスタンスラインへと転換し、サポレジ転換=ロールリバーサルが成立していました。

そして、下図のように、トレンドライン(黄緑)への反発とロールリバーサル(灰色)が同時に1本のローソク足で起こっていることがエントリーの条件となります。

サポレジ転換とロールリバーサルのエントリー条件

図のような下降トレンドライン(黄緑の上側)は、灰色ラインと同じくレジスタンスラインとして働くため、2つのレジスタンスラインによる、

・一時的な上昇の妨げ
・反転による下落の合図

これが相乗効果的に強まることで、大勢のトレーダーが、

・新規の買い注文は避ける
・新規の売り注文を行う

このような動きに出ることで、相場に出される買い注文が減り、逆に売り注文が増加するからこそ、エントリー場所で下落が起こる精度が大幅に高まるわけです。

その上で、チャネルラインもロールリバーサルも、トレーダーによって差が出てしまうインジケーターのように採用する時間足やパラメーター(設定値)が無いため、多くのトレーダーと判断基準がズレにくく、売り注文を出すタイミングが一致しやすい傾向にあります。

だからこそ、

・トレンドラインによるレジスタンス(黄緑)
・ロールリバーサルによるレジスタンス(灰色)

これらが同時に「確定」した上ヒゲ陰線の次(縦線)でエントリーすることで、小さな含み損で済みつつも、高い精度のトレードができているということです。

サポレジ転換とロールリバーサルのエントリー条件

例えば、15分足で引けるラインは、5分足でも1分足でも同じく見えるので、複数の時間足から見ても同じタイミングで買いが減って売りが増える、そんなベストなショートのタイミングが意識されます。

だからこそ、このチャネルラインの最強デイトレ手法はショートで言えば、より大勢から売り注文が入って、さらにトレンドラインとロールリバーサルの相乗効果によってトレード精度が劇的に高まるということです。

(fxやゴールドの勝ち方として、このような普遍的な原理があることは、一時的にたまたま勝てるデイトレ手法ではなく、この先も安定的に勝てる見込みがある点で、精神衛生的にもメリットがあると思います。)

ちなみに、ロールリバーサルは説明を分かりやすくするために、あえてライン(灰色)を引いたものの、わざわざ引く必要もありません。

まず、多くのトレーダーが使うMT4にしてもトレーディングビューにしても、どんなチャートソフトにも基本機能としてマウス位置が十字線で表示されます。

下の図は灰色のラインを消して、チャートソフト(トレーディングビュー)にて表示される十字線における「横線(点線)」を、安値1(ロールリバーサル対象の価格帯)に合わせた図です。

トレーディングビューでの十字線の表示

このように、ラインをあえて引かずとも、どんなテクニカル指標やインジケー
ターを使うトレーダーからも、エントリーのタイミングを図る価格帯として「等しく」見えるからこそ、このロールリバーサルは機能しやすい性質があります。

また短期のデイトレーダーだけではなく、中長期のトレーダーからも、エントリーを図るタイミングとして5分足や15分足(人によっては1分足)などの下位足を見て、実際にエントリーを行う傾向にあるため、

・短期の視点
・中長期の視点

いずれの視点を持つトレーダー達からも、有効なエントリーのタイミングとして意識されることで、精度の底上げに繋がっているのが実際のところです。

また、チャネルラインにしても、平行なN字波形を描く場面で成立する指標なので、テクニカル分析の基本で誰もが一度は目にするレベルの『ダウ理論』におけるトレンドの定義に当てはまります。

高値同士と安値同士が共に上昇している状況が上昇トレンドで、逆に、高値同士と安値同士が共に下降している状況が下降トレンドという定義。

ダウ理論に沿ったチャネルラインのトレンド

そんなダウ理論のトレンド定義が成立している状況を見つけ出すのがチャネルラインなので、チャネルラインが成立しているということは、明確なトレンドが発生していることに他なりません。

(このような原理も、このチャネルライン最強デイトレ手法の精度を大きく高めている要素になっています。)

この例で言えば下図のように、

・赤四角の高値同士
・青四角の安値同士

これらがそれぞれ共に下降しており、それも平行にパッと見て分かるレベルで下降しているからこそ、特にチャネルラインを引かないトレーダーからも同じ下降トレンドが意識されるというわけです。

チャネルラインの解説図

このようにチャネルラインを引かないトレーダーからも、下降トレンドが意識されることで、買い注文を避けて売り注文を出す傾向が高まり、

縦線の場面では上昇してきて順張りショート(戻り売り)を狙うタイミング

として、売り注文を出すトレーダーが増えると推察できます。

これはロールリバーサルの説明と同じく、中長期のトレーダーからエントリーのタイミングを図るべく下位足を見る際に、等しく売り注文を出しやすい場面です。

何より、チャネルライン内のロールリバーサルだからこそ、チャネルラインで形成されているトレンドの加速をより確実なものとしていると言っても過言ではありません。

以上のように、チャネルラインのトレンドラインと、ロールリバーサルによる相乗効果によって、

・ラインを引く引かないに関係なく
・短期・中長期に関係なく

より大勢のトレーダーから売りが意識される価格帯で、買い注文が減って売り注文が増加するからこそ、下図の縦線でのショートがとても有効となっていました。

ショートのエントリー図

この相乗効果が、fxやゴールドの勝ち方として、有効なチャネルラインを使った最強デイトレ手法の精度を底上げしていました。

ここまではショートの例でfxやゴールドのチャネルラインを使った勝ち方をお話してきましたが、ロングであれば下図のように、

・上昇チャネルラインのトレンドライン側(黄緑)
・チャネルライン内のロールリバーサル(灰色)

これら2つのサポートラインが1本のローソク足で成立したローソク足(下ヒゲ陰線)の次である縦線の始値でエントリーすることで、サポートライン同士が相乗効果的に威力を高めてロングの精度が向上するという仕組みです。

ロングのエントリー事例

この勝ち方のポイントとなるのが、チャネルラインのトレンドラインとロールリバーサル、これらの反発が同時に確定することによる相乗効果に他なりません。

RSIやRCIをはじめ、様々な指標、インジケーターが存在し、多くのトレーダーがそれらを組み合わせたりして、fxやゴールドでトレード精度の向上を図っていると思います。

それぞれの指標やインジケーターは根底にある原理・理論に基づいて成立している指針で、その理論が限りなく近い、もしくは同じレベルのもの同士を組み合わせない限り、そこに相乗効果は生まれません。

どんなテクニカル指標もインジケーターもそれぞれ1つ1つに有効性(強み)があるものの、単純に組み合わせるだけでは相乗効果が生まれない上に、ただ互いの強みを潰してしまう危険性があり、逆にトレード精度が下がってしまうことも有り得るというわけです。

実際に、多くのトレーダーがこのような事態にハマっていることが要因で、思うような成績を出せていないのが実情かと思います。

その上で、ここまで解説してきた

・チャネルラインのトレンドライン側(黄緑)
・チャネルライン内のロールリバーサル(灰色)

この組み合わせに関しては、下図のように下降チャネルラインであれば、いずれもレジスタンスラインとして上昇を妨げ下落を加速させる原理は共に同じです。

ショートのエントリー図

このように黄緑と灰色のライン同士は共に同じ原理・理論に基づいているもの同士だからこそ、同時に組み合わさることで相乗効果が生まれ、より精度の高いトレードが実現できていました。

ロングであれば下図のように、

・チャネルラインのトレンドライン(黄緑の下側)
・チャネルライン内のロールリバーサル(灰色)

これらが共に、相場の下落を妨げて上昇を促すサポートラインという、同じ原理・理論として成立している同士による相乗効果になります。

ロングのエントリー事例

ちなみに、仮に上の図にあるように、上昇チャネルラインのトレンドラインが下にブレイクされサポートラインの機能を失っても、もう1つのサポートライン(灰色)が補完的に機能してくれることで、無事に利確できていました。

(これも複数のラインによる相乗効果のおかげだと思います。)

以上、ゴールドを事例に、チャネルラインを使った最強デイトレ手法の勝ち方として、エントリーの条件と、その有効性の根底にある原理・理論を解説させて頂きました。

fx、ゴールドの勝ち方を左右する利確の条件

続いて、利確の条件は単純で、

・ロングであれば直近の高値
・ショートであれば直近の安値

この価格帯の手前こそが、fx、ゴールドの勝ち方における確実性の高い利確場所になります。

ロング、ショート、それぞれの利確場所は丸で記した箇所が目安です。

ロングとショートの利確

いずれも、チャネルラインにおけるアウトラインに対し最後に接している価格
帯が、

・ロングであれば直近の高値
・ショートであれば直近の安値

このようになっています。

ロングの例で言えば、オレンジがアウトラインに対して最後に接している価格帯で、これが直近の高値です。

ロングの利確

これらの価格帯(上図のオレンジ線)は直近の高値、チャネルライン内のトレンドが一時的に止まる可能性があり、そこから逆行することを懸念し、最も近い利確の目安として設定していました。

このオレンジ線の価格帯は直近の高値として、買いポジションを持っていた多くのトレーダーが一時的に利確する目安になりやすく、その影響で売り注文が増えることによって、オレンジ線の高値を更新できないケースが少なくありません。

その結果、上昇トレンドと判断するトレーダーが減ってくることで、買い注文が少なく売り注文が多くなってきて、一気に下落する可能性が高まります。

このような観点から確実性を取るデイトレ手法としては、オレンジ線のような直近高値(ロングの場合)やショートなら直近安値が有効ということです。

もちろん、下図のように丸で示した利確場所をブレイクして、再びチャネルラインのアウトライン側に接するまでトレンドが伸びるケースも少なくありません。

利確後にトレンドが伸びた例

このようにアウトラインまで伸ばせば、より利幅が増えて利益率が高まるメリットはあるものの、一定の割合で丸で示した直近の安値でトレンドが止まり、そこから逆行していくことも普通にあります。

また、アウトラインまで利益を伸ばす場合、その分だけポジション保有時間が長くなる欠点があるのも事実です。

ショートで言えば直近の安値で利確することで、別のチャンスで再びエントリーできるため、資金効率が良いメリットがあります。

特に、このデイトレ手法で言えば、どの銘柄でも1,5,15分足のような複数の時間足でも適応できるため、このデイトレ手法だけでも複数のチャンスを狙っていくことが可能です。

そういったことを総合的に考え、アウトラインまで伸ばすか、直近の高値安値で利確をしてしまうか、選択して頂ければと思います。

ちなみに、私は複数のデイトレ手法を並行して取り組むため、よほどのことが無い限り直近の高値安値で利確して、次のチャンスに備えていました。

基本的にどんなトレード手法にも、チャンスが発生する頻度(回数)や、勝率などには時期によってムラがあり、安定的に稼ぎ続けるためには複数のトレード手法を並行して実践することが必須だと私は考えています。

専業トレーダーとして「生業」「職業」としてデイトレードを行いたい場合には、ぜひ複数のトレード手法の並行を意識して頂ければ幸いです。

ちなみに、もしアウトラインまで利確を引き伸ばすには、チャネルラインのトレンドラインがブレイクされていないことが前提となるため、ご注意ください。

下図のようにトレンドラインをブレイクされると、チャネルライン内のトレンドが弱まっていることになりますし、何よりチャネルライン自体が「不成立」となります。

トレンドラインがブレイクされた事例

よって、もしも勝率を落としても利幅を狙ってアウトラインまで伸ばしたい場合には、下図のように、長いヒゲでトレンドラインに反応しつつ、トレンドラインをブレイクせず丸の価格帯(下図では直近の安値)をブレイクする時に限った方が良いです。

利確後にトレンドが伸びた例

上図のように、トレンドラインに長い上ヒゲで反発しており、さらにトレンドラインをブレイクされることなく直近の安値まで一気に進んでいることで、このチャネルライン内におけるトレンドの強さが明確に見えています。

そして、丸で示した直近安値を突き抜けた(ブレイクした)ことで、下落を妨げる要素のサポートラインが無くなったため、一気にアウトラインまで進行しました。

以上のような背景から、もし利確場所を直近の高値安値ではなく、アウトラインまで伸ばす場合には、

・トレンドラインにピンバーのように長いヒゲで反発していること
・トレンドラインをブレイクされずに直近の高値安値を一気にブレイクしていること

この条件が揃っている時を推奨していました。

ちなみにエントリーと同時にTP(テイクプロフィット)を設定する場合は、アウトラインに対しての設定は基本的にできないため、直近の高値安値が有効となります。

チャネルラインを使った損切りの条件

ここまでfxやゴールドの普遍的な勝ち方として、エントリーから利確の条件までを図解してきたものの、勝率100%は絶対的に有り得ません。

そのため、いかに利益に対して「小さな負けで済ませるか」という損切りが収益性を高める上で重要です。

そんな損切りはとてもシンプルで、トレンドライン(黄緑)とロールリバーサル(灰色)のライン、この両方をローソク足の実体がブレイクされた段階になります。

(つまり、損切りは終値で判断)

下のショート事例で言えば、トレンドライン(黄緑)もロールリバーサル(灰色)のラインも、共にレジスタンスラインとして働くものです。

利確後にトレンドが伸びた例

ですが、そんなレジスタンスラインが両方とも上にブレイクされれば、2つのレジスタンスラインによる相乗効果は0になり、むしろ上昇を妨げていたレジスタンスラインが無くなることで一気に上昇トレンドが始まる危険性も否めません。

だからこそ、2つのレジスタンスラインを破られた時点で、すぐに損切りをすべきということです。

メルマガなどで相談を受けて実感しているのですが、いざ利確できずに逆行すると、なかなか損切りを決断できずに、結局どうしようもない程に含み損が大きくなった時に損切りする・・・このようにして「コツコツドカン」をやってしまうトレーダーは少なくありません。

ただ、このデイトレ手法のように、明確な損切り場所がエントリー場所と近い位置にあれば、すぐに損切りを決断しやすいので、自然とコツコツドカンを防ぎやすい点が当デイトレ手法の隠れた大きなメリットです。

ちなみにロングならば、黄緑のトレンドラインと灰色のラインを下抜けされれば、下落を妨げていた2つのサポートラインが無くなることで、一気に下降トレンドが始まる可能性があるので、2つのラインをローソク足の実体が下にブレイクされた時点での損切りとなります。

ロングの損切り場所の図示

また、ラインを2本ともブレイクされれば損切りを行うものの、突発的に発生する過剰な値動きに巻き込まれて大きな損失を被ることを避けるため、忘れずにSL(ストップロス)を設定することを推奨していました。

基本はここで説明したラインのブレイクによって損切りになるものの、万一、一気に1本のローソク足で何十pipsも逆行されれば、資金が一気に吹き飛ぶ恐れがあります。

そんな危険を避けるべく、エントリーと同時にSLを設定すべきで、ブレイクが確定するまでは損切りせず粘るために、その邪魔をしない25pips程度にSLの値を設定していました。

この後に解説する補足も含め、ルール通りに実践すれば、このSLによって損切りが行われることは基本的にほぼありません。

それだけエントリーの根拠が2つのラインによる相乗効果によって「強力」だからです。

ですが、万一、テクニカル分析では検知できない何らかの相場異常による過剰な値動きが起き、それがエントリーとは逆向きであれば、多大な損失を被りかねません。

そんな事態が起きる可能性は0ではないので、エントリーと同時、もしくはエントリーしてすぐに、SLを設定すべきです。

(SLを設定しておけば、この事例で言えば、万一、数秒で一気にエントリーとは逆方向に100pipsの値動きが起きても25pipsで損失を抑えられます。)

補足の解説

ここまで説明してきたfx、ゴールドの勝ち方を前提に、より収益性(利益率)を高めるべく、少し細かい部分を補足して掘り下げていきます。

(ここでの補足事項は、他のトレード手法にも基本的には共通する部分なので、しっかりと目を通して頂ければ幸いです。)

最低限のリスクリワードを意識する

まず利確までの距離、つまり利幅の想定ですが、近ければ近い分だけ勝率は上がるものの、リスクリワード(損失:利益)が悪くなります。

そういった観点からも、それぞれ値動きの大きさに合わせて、

・ゴールド(XAU/USD)であれば15pips
・fx通貨ペアであれば10pips

目安として、このくらいの利幅が取れる時に限った取引を推奨していました。

少なくとも上記くらいの利幅を取れる時であれば、損切り条件で説明していたラインのブレイクで損切りしても、7割〜の高勝率を維持できたまま一度の取引で最低でもリスクリワードが1:1を割らない見込みが立つからです。

ただ、ゴールドなら15pips、通貨ペアなら10pips以上という数字は、あくまでも「最低限」の値に他なりません。

そのため、このfxやゴールドの勝ち方では、普通にこの数字以上の利幅を取れることもあるため、平均化したリスクリワードは1:1を大きく超えてくるようになります。

中でも特に値動きが大きいゴールドであれば、30pipsや50pips近い利幅を一度に取れるケースも少なくありません。(利益率に換算すると10%前後〜)

ゴールドだけで見れば、このチャネルラインを使った勝ち方の平均リスクリワードは1:2,3〜くらいの感覚です。

そして、勝率自体が7割前後〜は取れているので、この上なく「おいしい」パターンとなっています。(特に、ゴールド)

エントリーに使うチャネルラインと水平線の引き方

ラインの強みは、すでに説明したように、

・パラメーター(設定値)が無いこと
・複数の時間足でも等しく表示されること
・ラインを引く引かないに関係なく同じトレンド分析になること

これらの特徴により、大勢のトレーダーと同じラインの見え方となって、売買方向も同じになりやすいからこそ、他の指標やインジケーターに比べて有効性が段違いに高いことでした。

ただ、そんなラインも、引き方が悪ければ高い有効性を発揮できません。

自分しか引かないラインではなく、原理原則に沿って理に適ったラインを引いてこそ、高い有効性を発揮できてトレードの精度を爆発的に向上させられます。

とは言っても、しっかりとした原理原則に則って引くだけなので、特に難しくはありません。

むしろ、色々な人からサポートやトレード添削で話を伺う限り、変な先入観で難しいと決め込み、避けている人が多い気がします。

実際にラインを引く作業に慣れれば、1つのラインあたり秒単位で引けるようになるので、負担になることは特にありません。

正しい原理原則に沿った方法があるので、これを機会に、ラインの有効な引き方を意識して頂ければ幸いです。

まず、そもそもラインの引き方は、基本的にトレーダーが手動で行うからこそ「テストの答え」のように全員一致の答えがあるわけではありません。

ただ、明確な原理に沿って、明らかに有効と言える引き方があり、その引き方で引くラインをエントリーの根拠に使うことが有効となります。

そのような観点から、ここで解説するラインの引き方は、絶対的な唯一無二の答えではなく、原理に沿った優位性の高いラインの引き方として捉えて頂ければ幸いです。

トレーディングビューやMT4など、チャートソフト別のラインを引く際の『ツールを操作する方法』は、下記の記事で図解しているので、必要に応じて参考にしてみてください。

この記事内では、どちらにも共通するラインの引き方を解説しております。

>トレーディングビューでのラインの引き方

>MT4でのラインの引き方

以下、引き方の解説ですが、ここまで解説してきたデイトレ手法のショートを事例にチャネルライン(トレンドライン、アウトライン)と水平線を解説していきます。

まず引くのは、トレンドラインの始点→2点目のヒゲ先です。

そんなトレンドラインを引く際には、安値1を下回る安値ができてから引く必要がある点はご注意ください。

高値1→2で高値が下回っても、安値に関しても安値を下回らないと、高値同士、安値同士が共に下落していることにならないからです。

下の図が今の説明におけるイメージ図になります。

下降トレンドライン

このように高値と安値が共に切り下がってこそ、ダウ理論でも定義されている下降トレンドになり、はじめてトレンドラインが引けるということです。

書籍やネットの情報などでは、この概念を抜きにして、高値と安値が共に上昇または下落していないにも関わらず、ただ「目立つから」という理由でトレンドラインを引いている人がいますが、ダウ理論におけるトレンド定義に沿っておらず、そのようなラインは有効ではないのでご注意ください。

下降トレンドラインの話でしたが、上昇トレンドラインに関しても原理は同じで、下図のように安値と高値が共に上昇してこそ、はじめて上昇トレンドラインが引けるようになります。

上昇トレンドライン

その上で、下図のような下降チャネルラインにおける下降トレンドラインであれば、高値1と高値2をヒゲ先同士で結ぶということです。(赤四角の2点間)

下降トレンドラインを実際に引いたチャート図

そして、エントリー1本前のローソク足で反発している3点目の箇所を含め、1点目→2点目→3点目の間隔が極端に離れていない点も重要なポイントとなります。

結んだ点同士の間隔が離れすぎていると、ラインを引かないトレーダーにとっては、パッとチャートを見てトレンドを認識しにくくなるため、ラインを引くトレーダーだけからしか、同じトレンド分析になりにくく、このラインを使ったトレード精度の低下が懸念されるからです。

そんなヒゲ先を結ぶことで、この図は5分足チャートですが、例えば下位の1分足でも同じく表示されるため、より普遍性の高いラインとなります。

トレード手法によっては、別のトレード根拠がいくつも重なることでエントリーの精度が強まるため、ヒゲ先ではなくローソク足の実体で引く場合もありますが、特にそのような言及がない限りは、ヒゲ先で引いて他の時間足でも等しく表示されるラインが望ましいということです。

その上で、トレンドラインと平行なライン=アウトラインを、安値1のヒゲ先に合わせて引き、安値2付近のローソク足がほぼ収まることで、有効性が高くエントリーに使えるチャネルラインになります。

下降トレンドラインを実際に引いたチャート図

そして、高値2は安値1と安値2の間における最高値となっていることが理想です。(明確な高値として意識されやすいため)

上昇ラインの場合は、上で説明したトレンドラインでヒゲ先を結ぶ高値1と高値2が、安値側=安値1と安値2に、アウトラインが高値1高値2となるだけで特に原理が変わることはありません。

下図がそんな上昇チャネルラインを引いたチャート図です。

上昇トレンドラインを実際に引いたチャート図

これが基本となるエントリーに使える有効なチャネルラインの引き方となっていて、後程トレード事例をいくつか挙げるので、そこでもラインの方を確認してみてください。

そして、灰色で示したロールリバーサルのライン(水平線)は、下図のように下降トレンド(ショート)であれば安値1のヒゲ先、上昇トレンド(ロング)であれば高値1のヒゲ先に水平の線を引くだけです。

ロールリバーサルのライン(水平線)

要するに、

・ショートなら2つ前の安値
・ロングなら2つ前の高値

これらがそれぞれ、ロールリバーサル対象のラインということです。

ただ、このラインはただ水平な線なので、特に引く必要はありません。

先程も説明したように、ここでは解説で分かりやすくするために意図的に灰色で引いただけで、チャートソフトの機能として存在する十字線で示して、ロールリバーサルの確認ができれば問題ないからです。

ですので、実質的にチャネルライン1つのみで、このデイトレ手法の実践が可能となっています。

このロールリバーサルのラインもチャネルラインと同様に、実際の相場では教科書通りにはいかない場合もあるものの、いくつかのリアルトレード事例を後ほど挙げているので、そちらでご確認ください。

その他、利確目標となる直近の高値や安値から、エントリー場所への迫り方としては、先ほどまでの事例で挙げていたように多くのローソク足でごちゃごちゃと上げ下げせず、一気にエントリー場所に来ることが理想となります。

下図のショートで言えば、エントリー場所に来るまで陰線と陽線をごちゃごちゃ繰り返してくるよりも、一気にエントリー場所であるトレンドラインの3点目かつロールリバーサルの価格帯まで上がってくることで、多くのトレーダーからも迷いなく売り注文が出されやすく、その時間帯で一斉に売り注文が大量に入る方が精度が大幅に高まるからです。

ショートの理想的なチャート図

fxやゴールドにおける勝ち方のトレード事例17件

最後は、まとめの前に、ここまで解説したチャネルライン最強の勝ち方を再現したトレード事例を挙げていくので、参考にしてみてください。

事例はすべてゴールド(XAU/USD)です。

ドル円などのFX為替通貨ペアに合わせて、ゴールドの1pipsは0.1ドルとなります。

その上で、1pipsの値動きで0.3〜0.5%の利益率となるロットを推奨値としていました。(20pipsの利幅で6%〜10%)

・ロング、約30pipsの利幅(15分足に応用)
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方1


・ロングのNG事例
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方2

この事例では、縦線の1本前で、灰色と黄緑のラインで反発せずに突き抜けていて、エントリー条件を満たしていないため、そもそもエントリーNGな事例です。

もし、このようなエントリーをしてしまった場合は、縦線の陽線で2本のラインに対してブレイクが確定した段階ですぐに損切りを行います。


・ロングで約20pipsの利幅
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方3


・ショート 約20pipsの利幅
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方4

多少、安値2の部分でローソク足の実体がはみ出ているものの、平行の範囲内として有効性は維持していると判断できた例です。


・ロングで約35pipsの利幅
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方5

多少ごちゃごちゃしてエントリー場所に来ているものの、ロールリバーサル対象のラインが複数点でレジスタンスラインとなっているため強まっていることを考慮し、エントリーした事例です。


・ショートでの損切り
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方6

ちなみに、このような損切りになる際の統計で多いパターンは、同じく短時間のラインで、下図のように黄緑とオレンジで同じチャネルラインのアウトラインが重複しているパターンです。

損切りになる良くあるパターン事例

このように利確目標の価格帯で短時間のアウトライン同士が重なる場合は、2つのチャネルライン内のトレンドが共に止まる場面でもあるので、

・黄緑のトレンドライン
・灰色のロールリバーサル

これらのレジスタンスラインとしての機能が弱まりやすく、損切りになるケースが多くなります。

もし余裕があれば、このように黄緑のチャネルラインよりも大きいオレンジで示したチャネルラインも引けないかチェックし、アウトラインの重複が利確目標に関わっている時には、トレード自体を回避して勝率を上げる方法が有効なので参考にして頂ければ幸いです。


・ショートで約15pipsの利幅
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方7

灰色の価格帯でのロールリバーサルが二度目となっているものの、上ヒゲピンバーでトレンドラインと灰色のラインに反発したため、下降トレンドの強さを確認してエントリーを結構した例です。

利確目標は先に安値になったオレンジの起点として利確しています。


・ショートで損切り
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方8

またしても、先程の損切りと同じように、黄緑とオレンジのチャネルラインにおけるアウトラインが、利確目標の付近に重複(黒四角)していました。

それを抜きにしてエントリーしたとして、このように一気に大きなローソク足(大陽線)でラインをブレイクする場合、実体すべてのブレイクを待たず、ここまで8,9割がブレイクした時点で損切りが理想となります。

一気に大きなローソク足が出てブレイクする際には、その方向にトレンドが発生しやすいからです。

仮に、ローソク足の実体すべてがブレイクする縦線の次まで待つと、より損失が広がってしまうので、巨大なローソク足でブレイクされた場合、8割程度でもブレイクされたら損切りで逃げた方が損失を抑えられるので参考にして頂ければと思います。


・ショートで約15pipsの利幅
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方9


・ショートNG事例
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方10

トレンドラインの1点目→2点目に対して、2点目3点目の間隔があまりに不均等なことと、そもそも灰色とトレンドラインへの反発が同じローソク足で起こっていないことがNGな例でした。


・ショートで約30pipsの利幅
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方11

少しトレンドラインの1→2点目と2→3点目が離れている?と迷うところかもしれません。

ただ、灰色が黒四角も含めた水平線になっていることと、上ヒゲのピンバーでトレンドラインと灰色ラインに反発していることを含め、強い下降トレンドと判断して迷うこと無くエントリーしていました。

このようにピンバーや、他のラインが重なるなど、ラインを強める根拠があれば、迷う部分があっても有効な判断材料としてプラスした例です。


・ショートで約30pipsの利幅
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方12

途中でトレンドラインをブレイクされたものの、灰色のレジスタンスラインとの相乗効果が有効となり、下降トレンドが継続して利確できた事例です。


・ショートで約40pipsの利幅
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方13


・ショートで約40pipsの利幅
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方14

灰色のラインが他の安値でも反応しており、とても優位性の高いトレードになると期待していたものの、最初に黄緑と灰色に接した際に、ほぼ上ヒゲが出ずに、わずかながらラインをブレイクしていたため、様子を見ました。

その次の足で陰線によってラインの反発が確定したので、次の足でエントリーしています。

ただ、陰線によってエントリー方向に進んでしまったため、利幅が狭くなることと、損切り時の損失が広がることを懸念し、あえて始値でのエントリーではなく、灰色のライン付近まで上げてくるのを待ってエントリーしました。(もし上がって来ないままエントリー方向に進んでいった場合、そのまま見送っています)


・ロングで約25pipsの利幅
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方15-1

ちなみに、この後にも再度ロングをしていました。

それが下図における2つ目の縦線です。

デイトレ事例、ゴールドの勝ち方15-2

この2つ目は、

・ロールリバーサル(サポレジ転換)
・トレンドラインへに対してローソク足のはみ出し

これらが微妙なところですが、下図のように15分足で見ると下ヒゲでライン内にしっかり戻してキレイに反応していました。

(縦線と丸の位置は5分足チャートの時と変えていません)

デイトレ事例、ゴールドの勝ち方15-3

以上のような15分足目線の観点から、この事例では、15分足が確定する時間にて5分足でエントリーしています。


・ショートで損切り
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方16

ここで紹介するアウトラインの重複による損切りは三度目です。

チャネルラインを引く手間は数秒程度なので、出来る限りアウトラインの重複を警戒して精度(勝率)を上げる方針を推奨していました。

ちなみに、この事例では、下図のように赤のチャネルラインも重なり合い、絶好の逆張りポイントになっていました。

逆張りのポイントになっていた事例


・ショートで約20pipsの利幅
デイトレ事例、ゴールドの勝ち方17

まとめ〜チャネルライン最強のfxやゴールドでの勝ち方〜

最後に、fxやゴールドの普遍的な勝ち方として当記事で図解してきた、チャネルライン最強のデイトレード手法をまとめていきます。

まず、

・チャネルラインのトレンドラインによる反発
・チャネルライン内のロールリバーサル

下図のように、これらが同じ時間に=同じローソク足で起こることで、チャネルライン内のトレンドが一気に強まることが大きな優位性です。

ロングの事例

何よりチャネルラインが引ける状況は、平行に高値と安値がトレンドを描いている相場なので、チャネルラインを引かないトレーダーも含めて大勢のトレーダーと同じトレンド分析ができます。

上の図で言えば、ラインを引く引かないに関係なく、多くのトレーダーが上昇トレンドを意識するので、

・買い注文が増加
・売り注文が減少

このような状況になって上げ相場になりやすく、ロングの精度が大幅に向上するわけです。

その上で、下図のようにチャネルラインのトレンドライン(黄緑)とロールリバーサルの価格帯(灰色)という、エントリーの価格帯を逆方向にブレイクされたら即、損切りになるため、

・含み損
・損切り幅

これらを極めて最小限に抑えることができていました。

ロングの事例

そして、上図で言えば赤丸で示した「直近の高値」で、相場が逆行する前に確実な利確をするためリスクリワードを保ったまま勝率の高さを維持できているのが、このチャネルライン最強デイトレ手法の大きな利点です。

このような徹底した最短の利確と損切りによって、

・通貨ペア同士の相関や逆相関
・相場における中長期の流れ(環境認識)

これらがエントリーした方向と逆に働く場合でも、このデイトレ手法では「相場が逆行し始める前に利確できるケース」が大半となるので、相関/逆相関や環境認識によるマイナス作用の影響を受けにくいのも利点かもしれません。

(環境認識を使って、さらに勝率を高める手段もあり、最後に追記いたしました)

その他、デイトレードにおけるfxやゴールドの勝ち方として、この手法のように高勝率のままリスクリワードが良好なことは、収益性の安定はもちろん、たとえ負けが続いても一度の勝ちで取り戻せる見込みがあるので、精神面でも大きなプラスになると思います。

そんな当記事で図解してきたfxやゴールドの勝ち方では、

・含み損と損切り幅が最小限
・それでいて勝率の高さを維持

このような性質があるため、ロットを上げた取引によって、利益率を高めることが可能です。

1pipsの値動きで0.3〜0.5%の利益率となるロットを最低限の推奨値にしていたため、数%の利益率をトレード1回で出すことも不可能ではありません。

中でもゴールドのように20~30pips(2~3ドル)の利幅がバンバン取れる銘柄では、記事内の事例で示したように、一度の取引で二桁台の利益率に達する場合も普通にあります。

ただ、当記事で解説してきたチャネルライン最強デイトレ手法は、そんな高い収益性であるものの、下図のように最低限の「有効なラインを引く手間と慣れ」が欠かせません。

ラインの事例

しかし、チャネルラインを引く作業と言っても、慣れれば特に難しい作業ではないと思います。

何より、

・パラメータ(設定値)
・時間足

これらがトレーダーによって差があるインジケーターよりも、上記2つ(パラメータと時間足)の適応に差が無いチャネルラインは普遍的に高い精度の指標なので、この先も変わらず安定的に有効性が見込まれることは間違いありません。

この記事で解説してきたラインを利用したデイトレードによって、そんな普遍的な収益性を得られると考えると、チャネルラインを引く手間と慣れは受け入れても良いのではないかと個人的には思う次第です。

以上、この記事で解説してきたチャネルライン最強のデイトレ手法である、fxやゴールドの普遍的な勝ち方をまとめました。
まとめのチャート図

私自身、解説したようなチャネルラインなどのラインを使った普遍的な勝ち方をいくつも追求し、今では1日単位で10%〜の平均的な利益率を出せるように至っています。

いずれの勝ち方(手法)も、決して複雑なものではなく、数多くの方にも指導して同等の実績を出せているケースも少なくありません。

この記事で解説したチャネルラインのデイトレ手法は、私が体系化しているライントレード手法の「わずか一部」で、無料の公式メルマガの方ではブログでは明かしていない、当記事の手法より倍以上の収益性を出している、

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追伸1

この記事で解説してきたfxやゴールドの有効な勝ち方(デイトレ手法)に関しての質問などは、メルマガで案内しているサポートの方で対応させて頂いておりました。

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追伸2

この記事と同じチャネルラインを使ったデイトレ手法で、ラインのブレイクを狙う勝ち方も記事にして投稿しました。

以下のリンクからご覧になれるので、こちらも良ければお読みになってみてください。
>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法〜

>ブログの目次はこちらから

デイトレに適したポンドオージーとユーロオージーの強み。

杉原です。

私自身が推奨している通貨ペアの中でも特に、

・ポンドオージー
・ユーロオージー

この2つを優先的に推奨しています。

ただ、この2つの通貨ペアはそれほど知名度がなく、不安に感じるという声も過去にありました。

もしかすると共通して多くの方が、同じような心理状況にあるかもしない・・・と思い、今回の記事はポンドオージーとユーロオージーを推奨する「背景」について、通貨における相関・逆相関の観点も踏まえて解説したいと思います。

ちなみに最も優先度の高い推奨のトレード対象はゴールドになり、その主な理由は以下の通りです。

(後々ポンドオージーとユーロオージーの解説にも繋がってくるので、簡潔に触れさせてください)

  • 1.値動きが大きくスプレッドが狭い
  • 2.テクニカルの効き目が強い
  • 3.トレンドが出やすい

この3つのレベルが優れているほどデイトレに適したトレード対象になり、中でも非常に優れているのが、圧倒的にゴールドになります。

そもそもゴールドはFX(通貨ペア)にある相関・逆相関の邪魔が入りにくい上に、1日中かけて投機対象として短期トレードの対象になっており、値動きも大きくテクニカルも効きやすく、そしてトレンドも出やすいわけです。

その上で、スプレッドも値動きの割に狭いので、最もデイトレに適した対象として強く推奨していました。

そんなゴールドに次いで優れているトレード対象(銘柄)が、先ほど挙げた、

1.値動きが大きくスプレッドが狭い
2.テクニカルの効き目が強い
3.トレンドが出やすい

この3つを相応に満たす、

・ポンドオージー
・ユーロオージー

この2つに他なりません。

ただ、このポンドオージーもユーロオージーも、一般的には知名度が低くあまり好んで取引するトレーダーはそこまで多くなく、私の教材を手にしたことが「きっかけ」で初めて知ったという方も割といらっしゃいました。

ただ、知名度が低いのは「日本」に限った話だと思います。

日本ではSBIやGMOをはじめ国内口座の広告が圧倒的に多い分、

・ドル円
・ユーロ円
・ポンド円

など、国内口座で推している通貨ペアへの認知度が高くなるので、自然とそんな通貨ペアを取引するようになっているからだと感じていました。

実際に国内口座ではドル円などの「円」に関連する通貨ペアのスプレッドをいかに狭くするかで競争して各社が必死にアピールしていますしね。

何より、自国の通貨なので、親しみやすい心情も、円関連の通貨ペアを自然と取引の優先にしている日本人トレーダーが多いのだとは思います。

そういった事情もあってか、

・ポンドオージー
・ユーロオージー

などは、あまり日本人に馴染みが薄い傾向があるわけです。

ですが、冒頭でゴールドの優秀さをお伝えした際に出した、

1.値動きが大きくスプレッドが狭い
2.テクニカルの効き目が強い
3.トレンドが出やすい
4.相関/逆相関のマイナスな影響を受けにくい

この4つで見ると、円関連の通貨ペアをはじめ、他の通貨ペアよりも、遥かにポンドオージーやユーロオージーの方が優れています。

(もちろん、ゴールドには当然ながら及びませんが・・・)

ここからは、そんな4つの視点に焦点を当てて、ポンドオージーとユーロオージーの「優秀さ」を掘り下げていきます。

1.値動きが大きくスプレッドが狭い

スプレッドが狭いのはユーロドルやドル円にはなるものの、そんなユーロドルやドル円は平均的な値動きがとても小さい傾向にあります。

つまり、利幅が自然と小さくなりやすいということです。

もちろん、指標発表の直後や、ファンダメンタルズ要因による値動きは、ユーロドルもドル円も大きくなることは普通にあります。

しかし、それはテクニカル的な動きではなく、テクニカル無関係=効きにくい、荒れた相場なので、そんな時は手を出さないのが無難です。

対してポンドオージーやユーロオージーは、平均的な値動きがユーロドルやドル円の倍以上はあり、極端にスプレッドが広いわけでもありません。

要するに、値動きが大きく、その割にスプレッドがそこまで広くないので、利幅が大きくなりやすいわけです。

値動き「だけ」で言えばポンドニュージーランドドル(GBP/NZD)も優れているのですが、この通貨ペアはどの業者の低スプレッド口座で見ても、大半が4pipsを超えるなど広いスプレッドでした。

そのため、値動きのみを見ればGBP/NZDも良いものの、スプレッドがあまりに広すぎるのでその時点で利幅が取りにくい上に、負けた際の損切り幅がスプレッドの分も加算されて大きな損失額になりやすい・・・そんな事情もあり、GBP/NZDは短期トレードには不向きだということです。

ですが、ポンドオージーとユーロオージーは、メジャーな通貨ペアである、

・ドル円
・ユーロドル
・ポンドドル

などよりも倍以上は平均的に値動きが大きい割に、エクスネスのプロ口座などで見れば1pips台のスプレッドなので充分な許容範囲だと思います。

そんな性質から、利幅を大きく取りやすい傾向にあるからこそ、デイトレに適した通貨ペアとして優秀ということです。

2.テクニカルの効き目が強い

続いて重要な要素として、テクニカルが効きやすい点です。

無駄にちょこちょことファンダメンタルズ優勢な値動きが入ると、テクニカルの効き目がその度に無視されて、どんなテクニカル指標も「だまし」に遭遇しやすくなります。

結果的に、無駄に勝率を下げてしまうわけです。

その時点でどうしても短期トレードにおいては、優先度は低くせざるを得ません。

ただ、ポンドオージーやユーロオージーは、日本では知名度が低いかもしれませんが、割と海外では投機対象(短期トレード)として、扱われている傾向からテクニカルが効きやすいのが実情です。

その裏側として、ポンドやオージーの「主」となっている豪ドル=オージーは、円やドル、ポンドやオージーに比べて、ファンダメンタルズ要因の値動きが極端に小さいので、それがテクニカルの効き目に大きくプラスされていると思います。

そして、そうした事情を見て短期トレードの対象にしている、そんな「玄人トレーダー」が数多くいるということが伺えるわけです。

もちろん、ポンドオージーやユーロオージーもオージーの発行国であるオーストラリアに関する経済指標の影響は受けるものの、割と国家の経済的には安定している分、ファンダメンタルズ要素が強い値動きも多くありません。

以上の要因が重なり、ポンドオージーやユーロオージーは基本的にテクニカルが効きやすくなって、無駄に勝率を下げることが少なくデイトレに適しているということです。

3.トレンドが出やすい

このトレンドの出やすさは、

・トレードチャンスの多さ
・利幅の広さ

この両方に好影響を与えるため、取引1回あたりの利益率はもちろん、月単位や年単位での利益率の向上に繋がっていくのでデイトレ対象として好ましいわけです。

その上で、ポンドオージーもユーロオージーも1日を通して継続して取引されやすいので、トレンドが出やすくなっています。

その原理については、まず、東京時間の特性が大きな理由の1つです。

東京時間

東京時間は、三大市場の内、ロンドンとニューヨークがほぼ取引されないため、これらの市場で主軸となる、

・ポンド
・ユーロ
・ドル

この3つの通貨においては取引量が極端に低くなります。

要するに、ポンド・ユーロ・ドルが関わる通貨ペアなので、

・ユーロドル
・ポンドドル

などです。

ロンドン時間やニューヨーク時間であれば、ユーロドルもポンドドルも数多く取引され始めることで、

・ユーロ相関
・ポンド相関
・ドル相関

これらの相関が「揃う揃わない」に関わらず、FX相場に影響を与えます。

結果、ポンドオージーやユーロオージーも、ユーロドルやポンドドルの値動きに引っ張られる可能性が高まるわけです。

ですが、そんなことは、東京時間では全く有りえません。

先ほど書いたようにユーロドルやポンドドルは、東京時間でほぼ取引されず影響を及ぼさないからです。

よって、東京時間においては、ポンドオージーとユーロオージーは、ほぼ「オージーのみ」の影響を受ける傾向にあります。

そのため、東京時間の9時〜夕方は、

・ポンド
・ユーロ
・ドル

などの値動きへの影響=邪魔が入らないことで、オージー相関が発動し「続ける」傾向が高く、その分だけトレンドが発生しやすいということです。

もちろん、上位足でも分かるような大きなトレンドは、長時間かけて様々な要因が重なってやっと出るものなので、それほど頻発しません。

ただ、下位足で見ればチャネルラインが引けるような、しっかりとした小さなトレンドは良く出るのが実情です。

例えば、オージー主導で動いている値動きが上昇中でも、ポンドやユーロ、さらにドルの邪魔が入れば、その上昇トレンドが出ていた流れが

・ポンド相関
・ユーロ相関
・ドル相関

これらによって値動きが別の流れになって、上昇が止まったり一気に反転するなどが起きる傾向にあります。

ただ、そのような邪魔が入らない東京時間は、オージー主導で動き続けることで、下位足レベルで見たトレンドは出やすいということです。

そして、午前から夕方にかけて出たトレンドは、夕方以降にも影響してきます。

ロンドン時間

夕方にはロンドン時間になって

・ポンド
・ユーロ

に関連する通貨ペアが活発に取引され始めるので、当然ながらポンドオージーもユーロオージーも、ポンド相関、ユーロ相関に連動されることは否めません。

ただ、ポンドもユーロも「同じ方向に動く」ということは実際によくあることです。

そして、ポンドもユーロも上昇傾向であれば、ポンドオージーもユーロオージーも

・ポンドとユーロの影響を受けて上昇
・オージーの方が影響が大きければ、オージーの値動きに連動

このようになるので、ポンドオージーもユーロオージーも、

『相関状態は維持』

されるようになります。

結果、トレンドがさらに生まれやすくなるわけです。

もちろん、ロンドン時間になって、

・ポンドが上昇(または下落)
・ユーロが下落(または上昇)

など、ポンドとユーロの方向性がバラけることも少なくありません。

仮にポンド関連が強く上昇する場合、ユーロオージーは上昇しなくても、同じポンド関連の通貨ペアであるポンドオージーは、ポンドドルなどに連動する形で上昇しやすくなります。

その結果、ここでポンドオージーとユーロオージーの相関は途切れてしまうことは事実です。

ですが、

・円
・オージー
・ポンド
・ユーロ

の4通貨が活発に取引されるロンドン時間において、これらの中でも他の3通貨よりも大きな影響を与えるくらい、その分だけポンドの影響力が強くなるので、ポンド主導のトレンドが生まれます。

つまり、ポンドオージーはポンド主導による新たなトレンドが出やすいということです。

今はポンドを例にしたものの、ユーロでも原理は特に変わりません。

こうして、東京時間だけではなく、ロンドン時間でもポンドオージー、ユーロオ ージーは共にトレンドが比較的出やすいわけです。

ニューヨーク時間

そして、夜間のニューヨーク時間になると、世界の基軸通貨であるドルが主戦場になります。

ドル相関が発揮されると、

・ユーロドル
・ポンドドル
・オージードル
・ドル円(ドル円だけは逆相関)

これらが相関状態になって連動しやすくなる、そんな状況が少なくありません。

そんなドル相関が発揮され、ポンドもユーロもドルよりも影響力が小さい状態になると、ポンドオージーとユーロオージーは
ドル相関の渦中にあるオージードルと「素直に真逆の値動き」になる傾向があります。

なぜなら、そもそもオージードル(AUD/USD)に対して、ポンドオージー(GBP/AUD)もユーロオージー(EUR/AUD)も、共にAUDの位置が逆で逆相関の関係にある上に、

・円
・オージー
・ポンド
・ユーロ

この4通貨よりもドルの影響力が大きい状況下では、ドル相関に連動されるオージードルに対して、逆相関の関係にあるポンドオージーもユーロオージーも、共に真逆の値動きになりやすいからです。

ですので、ニューヨーク時間でよく発生するドル相関が強い時には、ドル相関によるトレンドと逆のトレンドが、ポンドオージーとユーロオージーで発生しやすくなります。

ただ、ドルが主戦場であるニューヨーク時間であっても、

・円
・ポンド
・ユーロ
・オージー

これらのいずれかが主役になるケースも無いわけではありません。

例えば、円が主役になって、円相関が発揮され、

・ドル円
・ポンド円
・ユーロ円

が連動する傾向にあり、さらに円の影響が大きければ、オージー円さえも同じ値動きになることがあります。

そうなれば、なかなかポンドオージーもユーロオージーもトレンドが出にくいことは確かです。

ですが、ニューヨーク時間において、

・ポンド
・ユーロ

このいずれかの影響がとても大きくなり、強い相関が発生すれば世界の基軸通貨であるドルよりも、大きな影響力となるので、そのトレンドは強くなり、

・ポンド相関
→ポンドオージーのトレンド

・ユーロ相関
→ユーロオージーのトレンド

このように、それぞれの通貨ペアでトレンドが出やすくなります。

何より、ニューヨーク時間でオージーが主役になって、オージー相関が発揮されれば、

・ドル
・円
・ポンド
・ユーロ

これらよりも強い影響力という状態になるので、今度はオージー主導のトレンドが出やすくなるわけです。

その上、四大通貨と言われるくらいの円・ドル・ポンド・ユーロよりもオージーが、ニューヨーク時間で大きな影響力を持つ相場状況では、参加トレーダーが多い時間帯ということもあり、

「多くの注文が入るためトレンドが伸びやすい」

ということも特徴となっていました。

まとめると、ニューヨーク時間においては、

・ドル
・円
・ポンド
・ユーロ
・オージー

この5通貨の内、円が強い相関でなく、他の4通貨いずれかで強い相関が出れば、そのトレンドによって連動するからこそ、ポンドオージーもユーロオージーもトレンドが出やすくなっているということです。

以上から、

・東京時間
・ロンドン時間
・ニューヨーク時間

このように1日を通して、ポンドオージーとユーロオージーは共にトレンドが出やすくなることで、

・トレードチャンスの増加
・利幅の増加

これらに繋がるからこそ、デイトレに適した通貨ペアというわけです。

まとめ〜デイトレに適したポンドオージーとユーロオージーの強み〜

以上、この記事では、

1.値動きが大きくスプレッドが狭い
2.テクニカルの効き目が強い
3.トレンドが出やすい

このような観点から、いかに、

・ポンドオージー
・ユーロオージー

これらの通貨ペアがデイトレに適しているか、その原理を根本的な部分から解説させて頂きました。

ぜひ参考にした上で、ポンドオージーとユーロオージーを対象に、トレードに励んで頂ければと思います。

ただ、1つ、業者によってまた業者内の口座タイプによっては、スプレッドが広いのでご注意ください。

現時点での推奨は私が普段から紹介していた、Exness(エクスネス)のプロ口座です。

このExnessのプロ口座は、ポンドオージーもユーロオージーも、手数料0でスプレッドが1pips台ととても優れていました。

他の業者では、ここまで狭いスプレッドでは、今のところ無いのでエクスネスのプロ口座を推奨していた次第です。

スプレッドはマイナスなので、スプレッドが広い分だけ、

・利幅が小さくなる
・損切り幅が大きくなる

このように、勝っても負けてもマイナスにしか働きません。

よって、スプレッドは徹底して狭い口座選ぶのが、デイトレにおいて必須というわけです。

中には、0.~pipsを強みにしている業者や口座タイプがあるものの、スプレッドとは別に手厚い手数料を取られるのでご注意ください。

そんな手数料とスプレッドを足すと、いくら0.~pipsでも結果的にコストは大きくなるので、やはり現状ではエクスネスの手数料0で、1pips台のスプレッドであるプロ口座が推奨となっています。

以下、プロ口座を掘り下げて解説した記事がございますので、
こちらも併せてご覧になってみた上で、Exness(エクスネス)のご利用を検討してみてください。

>Exnessのプロ口座〜ハイレバ&手数料なしの激狭スプレッド〜

>【最新の比較】Exnessのプロ口座とXMのKIWAMI極口座

本ブログ『専業FXデイトレーダーの会』では、FXのデイトレード専業で勝ち続けるべく有益な情報を発信しています。

宜しければ、他の関連記事もあわせてお読みになってみてください。

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順張りフォローのポジション操作によるリスクヘッジ戦略

杉原です。

この記事では、FXやゴールドで鉄板の高勝率パターンである、下図のような、

・移動平均線(5分足75本)
・トレンドライン

この2つを使った順張りのデイトレ手法を、エントリーから決済までのロジックを明確な根拠とともに図解しております。

移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法の全体図

図解している事例は、含み損がほぼ0のまま高い勝率を維持できるチャートパターンなので、ロットを上げて一度の取引だけでも大きな利益率を出すことも不可能ではありません。

実際に移動平均線とトレンドラインのデイトレ1回で、最低約20%〜の利益率を出せていた事例も含め、エントリーと決済の根拠と理論を掘り下げて解説していますので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

エントリー条件〜移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレード手法〜

まず率直に、この移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法において、エントリーのタイミングは下図の赤丸になります。

(特に断りがない限り、この記事内のチャートは5分足チャートです)

移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法におけるエントリー場所

長めの下ヒゲを出した陰線の後、次の始値でエントリー(ロング)をしていました。

結果的に含み損はスプレッド分だけで、一直線にエントリー方向(上昇の方向)へと進んでいます。

では実際に、なぜ赤丸のタイミングでロングを行ったのか、その根拠を掘り下げて解説していく上で、簡潔に箇条書きしたものが以下4点です。

  • 移動平均線(オレンジ)によるグランビルの法則
  • トレンドライン(黄緑)による反転
  • トレンドライン(黄緑)がチャネルラインとして成立
  • 青で示した価格帯でのロールリバーサル(サポレジ転換)

それぞれ4つにロングの精度を大幅に高めている明確な理由があるので、1つずつ掘り下げて解説させて頂きます。

1.移動平均線(オレンジ)によるグランビルの法則

まず1つ目となるロングの根拠は、下図のオレンジで示した移動平均線によるグランビルの法則です。

移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法の全体図

グランビルの法則ではエントリーよサインがいくつかある上で、この事例では、グランビルの法則サポートラインにおける買いのサインである、

「移動平均線が上向きの時に、一旦は価格が移動平均線の手前まで下落するものの、移動平均線を下抜けることなく再び価格が上昇する場合」

というパターンが該当します。(下図の3)

グランビルの法則

引用:https://www.oanda.jp/lab-education/technical_analysis/moving_average/granvilles_law/

このパターンは、上昇トレンドラインがサポートラインとして機能するように、上向きの移動平均線も同じくサポートラインのような働きになるのが実際のところです。

チャート図で見ると、エントリー前のローソク足(陰線)では、長めの下ヒゲが伸び、上向きの移動平均線に近づいた後、接触することなく反転して上昇しました。

移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法の全体図

実際に移動平均線は、世界中のトレーダーから認知され使われているテクニカル指標だからこそ、グランビルの法則におけるサポートラインのような働きが機能しやすい傾向があります。

ただ、移動平均線の「弱点」「欠点」として、パラメータ(設定値)による差がトレーダー同士によって発生することで、精度が低下する可能性は否定できません。

まず、いくら移動平均線が、使用者の多いテクニカル指標だと言っても、設定するパラメータがトレーダー同士で設定できるため、同じ移動平均線を使っていても、

・上昇トレンドと判断するトレーダー
・下降トレンドと判断するトレーダー

このようにトレンド分析がトレーダーによって分かれてしまう可能性があります。

結果的に、売買の判断として重要なトレンド分析がトレーダーごとに分かれてしまいやすいので、パラメータ(設定値)によっては移動平均線によるグランビルの法則が効きにくくなるわけです。

ですので、上記の弱点を補うためにも、より大勢のトレーダーから意識されるパラメータ(設定値)で移動平均線を表示し、グランビルの法則を使っていく必要があります。

その上で、今回の移動平均線とトレンドラインによる順張りデイトレ手法の事例では「5分足75本」の移動平均線を使っていました。

移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法の全体図

移動平均線は昔から、あらゆる書籍やネット上の情報などで、以下のようなパラメータが推奨されていたため、これらのパラメータを使うトレーダーがとても多いのが実際のところです。

  • 超短期として5本
  • 短期として20本、25本
  • 中期として75本、80本
  • 長期として120本、150本、240本、300本

このような大勢のトレーダーから意識されやすいパラメータを使うことで、グランビルの法則による精度を高めることが可能です。

その上で、上記の赤で示したように、この移動平均線とトレンドラインによる順張りデイトレ手法においては、中期線の75本を使用して精度を高めていました。

2本相当の移動平均線を1本で『兼用』する強み

また、この事例における5分足75本というパラメータは、5分✕75本になるため、375分の移動平均線となります。

そのため、この5分足75本の移動平均線は、15分足で見ると375÷15で25本となることで、15分足25本という短期線にもなっていました。

つまりは、今回の移動平均線とトレンドラインによる順張りデイトレ手法で使用しているオレンジで示した移動平均線は、大勢のトレーダーが表示している5分足や15分足において、

・5分75本(5分足の中期線)
・15分25本(15分足の短期線)

このような大勢のトレーダーから意識されている移動平均線2本分を、下図のように『兼用』しているということです。

移動平均線のパラメータ(設定値)が5分足と15分足で兼用

以上から、このオレンジの移動平均線は1本のみで、グランビルの法則が2本相当の効き目が見込めるほど、高い精度が期待できるわけです。

移動平均線の「向き」が示すもの

1本で2本分の効き目がある5分足75本の移動平均線ですが、下の図で示したように緩やかな「上向き」になっています。

移動平均線5分足75本(15分足25本)の向きが上向き

このように移動平均線が上向きを示している時は、その移動平均線(この場合5分足75本なので375分間)の期間において、ロングをして買いポジションを持ったトレーダーの含み益が「平均的」に伸び始めていることを意味しています。

まず、移動平均線はその期間の終値を平均化したもので、終値は次に出るローソク足の始値と同じ価格です。

そんな始値でエントリーするトレーダーはとても多いですので、自然と移動平均線の価格は、多くのトレーダーがその移動平均線の期間で平均的にポジションを持った価格帯になってきます。

(今回の事例で言えば5分足75分なので375分で、約6時間の期間において、ポジションを持った価格帯の平均値)

以上を踏まえた上で、移動平均線が上に向いている場合は、

移動平均線の価格帯が上昇している
→つまり、多くのトレーダーが期間内に持ったポジションの価格帯が平均的に上昇している

こちらを表しているので、この移動平均線の期間においてエントリーしたトレーダーの多くは、「買いポジション」の含み益(利益)が平均的に出ているということです。

そして、含み益が出ているトレーダーたちは、大勢が意識する「損小利大」から、含み益=利をさらに伸ばそうと考える傾向があります。

そうなれば、ロングでエントリーしていたトレーダーたちは、

・すぐに買いポジションを利確する売り注文は出さない
・さらに買いポジションを追加するピラミッティング(買い注文)を出す

このように動く人が少なくありません。

そのため、売り注文が減って買い注文が増えて、より上昇トレンドが加速する確率が高まるということです。

このような理屈から、移動平均線が上向き時には、上昇トレンドになりやすい傾向になっています。

その上で、この事例では5分足75本(15分足25本)という大勢のトレーダーが使っている、

・時間足
・パラメータ

このような優位性の高い2本分が重複している移動平均線において、上向きになっていることで上昇トレンドの期待値が高まっていくわけです。

移動平均線の弱点を補うためのトレンドライン

ただ、ここまで説明したような高い精度の移動平均線(5分足75本と15分足25本の兼用)を使って、上向き状態にてグランビルの法則が成立していたとしても、これだけではロングを行うには根拠が少ないことは否定できません。

5分足75本と15分足25本を兼用する有効な移動平均線によるグランビルの法則で「買いのサイン」が出ても、他の要素で下降トレンドが判断できる状況であれば、この買いのサインは「だまし」となりやすいのが実際のところです。

そこで、よりロングの根拠を強めるべく、移動平均線と合わせて、次に解説する「トレンドライン」による買いのサインを利用してきます。

2.トレンドライン(黄緑)による反転

トレンドラインは移動平均線と同じく、古くから大勢のトレーダーから使われてきているテクニカル指標の1つです。

移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法の全体図

そんなトレンドラインは、先ほど解説した移動平均線の『5分足75本』のようなパラメータ(設定値)が無いので、

トレンドラインを使うトレーダー同士で見え方が一致して、トレンド分析の差が出にくいこと

これが最大のメリット/強みに他なりません。

移動平均線では、この事例で使っている5分足75本(15分25本)では上向きかつグランビルの法則が成立することによる「上昇トレンド」が判断できても、

・15分足75本
・1時間足25本

などのような、他の有効なパラメータで示される移動平均線がキレイな下向きで「下降とトレンド」と判断されるケースは少なくありません。

要するに、パラメータの違いによって、トレンド分析がトレーダーごとに異なり、上昇する確率はそこまで高まらないわけです。

ですので、いくら優位性が高い移動平均線(5分足75本と15分足25本)を使って上昇トレンドと判断できても、それだけではロングを行うべく根拠が弱いことは否定できません。

そんな移動平均線に対してトレンドラインの場合は、

・上昇のトレンドラインならば、最低2点以上の「安値同士」
・下降のトレンドラインならば、最低2点以上の「高値同士」

このように頂点同士を結ぶだけでパラメータ自体が無いので、上昇トレンドラインで言えば誰が見ても「上向き」になります。

そのため、上昇トレンドラインが引ける場面において、トレンドラインを引く全てのトレーダーから等しく「上向き=上昇トレンド」が判断されるということです。

ですので、上昇トレンドラインが引ければ、大勢のトレーダーから上昇トレンドが強く意識され、売り注文より買い注文が多くなって、ロングで利益を出しやすくなります。

もちろん、トレンドラインを引いていないトレーダーからは、上昇トレンドラインが引ける場面であっても上昇トレンドと判断されないのでは?という意見もあるかもしれません。

当然ながら、トレンドラインを引かないトレーダーも相応にいるので、そのような方々から同じ上昇トレンドの判断がされなければ、相場全体で買い注文が増えにくく、ロングで利益を出しにくくなる危険性があります。

しかし、トレンドラインが正しく引ける状況は、トレンドラインを引かないトレーダーからも同じトレンドを意識されやすい生成があるのが実際のところです。

まず、トレンドラインを引く基本的なルールとして、上昇トレンドラインで言えば、下の図で示したように「安値」と「高値」が共に切り上がっていることがラインを引ける条件となります。

上昇トレンドの定義

実際に今回の事例では、下図のように安値同士、高値同士がそれぞれ切り上がって=上昇していたからこそ、上昇トレンドラインを引けていました。

上昇トレンドライン

このように「安値同士」「高値同士」が共に上昇している状況は、使うテクニカル指標やインジケーターに関係なく大勢のトレーダーが意識する『ダウ理論』における上昇トレンドの定義に他なりません。

そのため、上昇トレンドラインが引ける状況では、ラインを引くトレーダーだけではなく、上昇トレンドライン自体を引いていないトレーダーにとっても、同じく上昇トレンドを意識されやすいということです。

ですので、ラインを引く/引かないに関係なく、上昇トレンドを意識して、

・売り注文を控える
・買い注文を出す

このような動きを見せるトレーダーが大勢いるからこそ、上昇トレンドラインが引ける際にはロングの精度が高まっていきます。

逆に、右下がりの下降トレンドラインが引ける場合は、下図のように「高値同士」「安値同士」が共に下降している状況です。

下降トレンドラインの場合

そのため、トレンドラインを引いている/引いていないに関係なく大勢のトレーダーから「下降トレンド」が意識されることで、買い注文が避けられ売り注文が増えてショートの精度が高まっていきます。

以上のように、パラメータ(設定値)が無いトレンドラインは、使うトレーダー同士で見え方が同じになるだけでなく、ラインを引かないトレーダーとも同じトレンド分析がされやすいからこそ、高い精度を誇るテクニカル指標となっています。

トレンドラインの順張りエントリー場所の有効な目安

その上で、トレンドラインでは、下図のように「3点目以降の頂点とローソク足が接触する辺り」が大勢のトレーダーから反転を意識されることで、特に、

・含み損
・損切り幅

これらを最小限に抑えられる低リスクとなる有効なエントリー場所の1つです。

トレンドラインのエントリー場所

そもそも1点目や2点目は、まだトレンドラインが引けていません。

下図のように2点目の安値以降で、1点目から見た高値を更新してこそ、はじめて上昇トレンドラインを引くことが可能です。

トレンドラインの引き方

その上で、トレンドラインとして成立した3点目以降では、ラインで結ばれた頂点(この場合は安値)付近にローソク足が近づくことで、大勢のトレーダーが反転を意識します。

そのため、下図の赤丸で示したエントリー場所では、反転による上昇トレンドを意識され、

・売り注文を控える
・買い注文を出す

このような動きを見せるトレーダーが増えるからこそ相場が上がり、ロングで利益を取りやすい傾向があるわけです。

トレンドラインのエントリー場所

そして、今回の移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法の事例では、ここで説明したトレンドライン反転による効果と、先ほど説明した移動平均線の効果、これらが合わさることでロングで利益を取りやすくなっていました。

移動平均線とトレンドラインを合わせた順張りのデイトレ手法におけるエントリー場所

ただ、このように、いくら有効な移動平均線とトレンドラインによる買いサインが強く出ていても、それ以上に下降トレンドの要素が強くなっていれば、トレンドラインをブレイクして一気に下抜けしていく危険性も否定はできません。

そこで、よりトレンドラインでの反転をより強める要因として利用しているのが、次に解説するチャネルラインです。

3.トレンドライン(黄緑)がチャネルラインとして成立

今回の移動平均線とトレンドラインによる順張りデイトレ手法の事例では、下の図で示したようにトレンドラインと平行なアウトラインが引けており、このようなトレンドラインとアウトラインのセットである、いわゆるチャネルラインになっていました。

トレンドラインがチャネルラインとして成立

このチャネルラインでは、高値同士・安値同士が「平行」に「ほぼ同じ角度」で上昇または下落しています。

キレイなN字波形

そんな平行な値動きなので、下図のようにラインを外しても平行でキレイなN字波形が描かれるということです。

チャネルラインを外してもキレイなN字波形

このようなキレイで平行なN字波形は、そもそもトレンドラインを引いていないトレーダーからも明確にトレンドを意識されるようになります。

例に挙げている今回の移動平均線とトレンドラインの順張りにおいて言えば、下の図にて黒矢印で示したように平行でキレイなN字波形が描かれることで、ラインを引く/引かないに関係なく大勢のトレーダーから上昇トレンドが意識されやすいということです。

移動平均線とトレンドラインの順張りにおけるキレイなN字波形

このようにチャネルラインとして成立し、平行でキレイなN字波形を併せ持つトレンドラインでは、よりライン付近での反転の精度が高まるからこそ、この例で言えばロングで利益を出しやすくなっていきます。

そのため、ここまで説明したように、

・大勢から意識されている移動平均線2本分(5分足75本と15分足25本の兼用)におけるグランビルの法則
・キレイなN字波形を伴う強力なトレンドラインによる反転

これらによる強い買いのサインが合わさることで、高い有効性のあるロングが可能となっていました。

ただ、どんな有効な状況であっても、100%の精度で勝てることは基本的に難しいのが実際のところです。

ですが、より売りが弱まり買いが強まる、そんな要素が加わることで、その精度を限りなく高めることは決して不可能ではありません。

そんな、さらに有効性を押し上げるための要素が、次に解説するサポレジ転換=ロールリバーサルです。

4.青で示した価格帯でのロールリバーサル(サポレジ転換)

サポレジ転換=ロールリバーサルは下図の、

・黒丸(レジスタンス=抵抗線)
・赤丸(サポート=支持線)

で示したように、レジスタンス→サポート(またはサポート→レジスタンス)と言った具合に役割が転換する現象で、

・順張り派
・逆張り派

これらに関係なく大勢のトレーダーから意識されるチャートパターンです。

移動平均線とトレンドラインの順張りデイトレードにおけるサポレジ転換=ロールリバーサル

そんなロールリバーサルのチャートパターンは、

・反転すればトレンド続伸
・反転せずにブレイクすればトレンドが伸びにくい
→場合によってはトレンド終了のサインに成り得る

このような性質があり、これを多くのトレーダーが認識しています。

その上で、本事例のような、

・移動平均線によるグランビルの法則
・トレンドラインによる反転
・チャネルラインの平行なN字波形

これら上昇トレンドの要素が強い状況においては、このロールリバーサルが発生する赤丸の価格帯でのロングがとても有利になります。

なぜなら、この価格帯では、

・5分足75本と15分足25本が兼用している有力な移動平均線
・チャネルラインとして成立している有力なトレンドライン

これらが重なって上方向への反転が大勢から意識されることで、売り注文が少なくなり買い注文が一気に増え、ピンポイントで価格が反転しやすいからです。

結果的に含み損が少ないまま高い精度を保てる、とてもリスクの低いトレードが実現できるようになります。

また、上の図ではロールリバーサルの発生が分かりやすいように、あえて青の水平線を引いていますが、特にこのような水平線を引かなくてもロールリバーサルは多くのトレーダーから意識されやすいのが特徴です。

ですので、どんなテクニカル指標、インジケーターを使うトレーダーでも、このサポレジ転換=ロールリバーサルは意識されやすいからこそ、反転する確率がより高まっていきます。

以上、ここまで解説した、

1.移動平均線(オレンジ)によるグランビルの法則
2.トレンドライン(黄緑)による反転
3.トレンドラインがチャネルラインとして成立
4.青で示した価格帯でのロールリバーサル(サポレジ転換)

これら4つのロングの根拠に値する要素が下図のように重なることで、多くのトレーダーが売り注文を避け買い注文を優先するからこそ、容易にロングで利益を取りやすくなっているわけです。

移動平均線とトレンドラインの順張りにおけるエントリー場所

そして、長い下ヒゲ(陰線)で、ロールリバーサルが確定的になった後の始値(陽線)でエントリーすることによって、高い精度ながら「含み損ほぼ0」の理想的なデイトレードが可能となっていました。

その上で続いては、実際に収益を出すために重要な、損切りや利確の目安について図解させて頂きます。

決済の条件〜移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレード手法〜

ここまで解説したような移動平均線とトレンドラインを根拠にロングを行い、買いポジションを解消する「決済」ですが、利確はいくつかパターンがあるのと対象的に、損切りは簡潔なので、まずは損切りから解説していきます。

1.損切りの目安

損切りは単純で、

・上昇トレンドライン(黄緑)
・ロールリバーサルの価格帯(青)

この2つを下にローソク足の実体がブレイクされた時点で行なっていきます。

移動平均線とトレンドラインの順張りにおけるエントリー場所

もちろん、トレンドラインやロールリバーサルの価格帯を下方向に破られても、5分足75本と15分足25本を兼用しているオレンジの移動平均線が上向きなら、まだ上昇する可能性があるので、損切りが早過ぎる場合も0ではありません。

そうなれば、せっかく利確できたかもしれないのに、無駄な損切りになってしまいます。

ただ、トレンドラインとロールリバーサルが重なっている以上は、この2つで反転せずブレイクされた時点で、

・反転を狙っていたトレーダーたちの買い注文が大幅に減る
・ブレイクを狙っていたトレーダーたちの売り注文が大幅に増える

このような状況に成りかねません。

よって、エントリー時点の価格帯を下にブレイクされることで、一気に下落する危険性があるということです。

ですので、移動平均線の向きが下に変わるまで粘ろうとすると、損切り幅が過剰に広がる危険性が否定できません。

そのため、リスクリワード=損失と利幅の比率が悪くなり、避けるべきリスクの高い取引になってしまうわけです。

また、買い注文が減る代わりに売り注文が増えるタイミングが「ほぼ同時刻に起こる」ので、このトレンドラインとロールリバーサルの価格帯を破られた時点で、上昇に転じる可能性は極めて低くなります。

そのため、移動平均線の上向きだけを上昇トレンドの根拠にしても、そこから上がってくる確率は高くありません。

よって、

・リスクリワード
・勝率

この2つを良好にするためには、

・トレンドライン(黄緑)
・ロールリバーサルの価格帯(青)

これらがローソク足の実体で下にブレイクされる時点で、すぐに損切りすることが有効となります。

このような損切りの目安により、低リスクながらも、ほぼ含み損なしの理想的な取引が可能だということです。

移動平均線とトレンドラインを根拠とした際の損切り目安

2.利確の目安

続いては利確の解説です。

今回の移動平均線とトレンドラインを使った順張りのデイトレ事例では、高い利益率を出す上で、

・確実性を重視した利確場所
・トレンドフォローを優先した利確場所

この2つを有効なパターンとしていました。

まずは簡易的な「確実性を重視した利確場所」から解説させて頂きます。

利確パターン1.確実性を重視した利確場所

この利確場所は単純で、下の図における灰色線で示したような、直近となる高値の手前で素早く利確するパターンです。

移動平均線とトレンドラインを根拠にした順張りデイトレ手法の利確パターン1

このような直近の高値は、

・ここを上に抜ければ上昇トレンドの継続
・ここを上に抜けられないのなら上昇トレンドがストップ

という具合に多くのトレーダーから意識されるので、一時的に買い注文の増加が止まる傾向があります。

その際に、逆張り狙いの売り注文が多くなれば、大きく下落する可能性も少なくありません。

そのため、その下落幅が、先ほど解説した損切り目安まで来てしまう可能性もあります。

よって極めて高い勝率のまま、すぐに利確したい場合には、下の図にて灰色で示したように、この直近となる高値の手前で利確する方針を推奨していました。

移動平均線とトレンドラインを根拠にした順張りデイトレ手法の利確パターン1

ただ、ここで解説した確実性を重視した利確パターン1では、それほど利幅が大きくありません。

利幅は大きくはないのですが、含み損がほぼ無い上に、高い勝率を維持できるので、ロットを上げたトレードを行なって利益率を大きく上げることができます。

例えば、極めて小さな含み損と損切り幅を、高い勝率で実現できるからこそ、1pipsの変動で資金が1%増減するほどにロットを高めても、リスクが限定的です。

このようなロットで取引した場合、約10pipsの少ない利幅でも、二桁(10%)の利益率を獲得できます。

実際にこの事例では、約20pipsほどの利幅だったため、この利確パターン1で決済した場合は約20%の利益率でした。

もちろん、ロットが大きい分だけ、逆に負けた時の損失も大きくなってしまうデメリットは否定できません。

ただ、この移動平均線とトレンドラインを使う順張りデイトレ手法のように、極めて高い勝率を出せる状況でエントリーすれば、損切りになる可能性は低くなります。

そのため、圧倒的に利確できる回数の方が多くなるため、万一、損切りになっても、それ以外の勝ちトレードで充分すぎるほどの大きな収益を出せるわけです。

ですので、この移動平均線とトレンドラインを根拠としたデイトレ手法の例では、ロットを上げるリスクを限りなく抑えつつも、高い成績を出せることが見込めます。

その上で、直近となる高値の手前で利確することで、エントリーから決済するまでのポジション保有時間が短くなる点も、高い利益率だけではない、もう1つのメリットです。

実際の相場で、ポジション保有時間が短いほど、同時刻帯に他の銘柄で別のチャンスが生じた時、そのチャンスを逃さず取引できるので、より全体的な収益を高められるようになります。

そのため、この利確パターンでは、複数の銘柄を監視してトレードするトレーダーにとっては有効な戦略となるわけです。

そんな直近高値の手前となる、最短の利確パターン1とは別に、

・ポジション保有時間が長くなる
・勝率が落ちてしまう

このような欠点があるものの、トレンドの伸びを利用して利益率をより高める利確パターンも存在します。

それが続いて解説する「トレンドフォローを優先した利確場所」です。

利確パターン2.トレンドフォローを優先した利確場所

このパターンでは、先ほど利確場所として解説した、直近高値を上方向にブレイクすることを想定して、利確場所を先送りしていきます。

今回の事例では、下図の利確パターン2で示したようにローソク足の実体よりも遥かに長い上ヒゲが出た時点で、利確していました。

移動平均線とトレンドラインを根拠にした順張りフォローで150pipsの利幅

この利確パターン2の戦略が上手くいく際には、相当の収益を一度のトレードで出すことも不可能ではありません。

実際に、今回の移動平均線とトレンドラインを根拠とした順張りフォローのデイトレ手法では、この利確パターン2で決済したポジションは約150pipsほどの利幅でした。

ただ、直近高値(利確パターン1)で上方向へとブレイクせずに、そこから下落し、そのまま損切りなるケースも考えられます。

そのため、1つ目に解説した直近高値の手前での利確パターンよりも、この利幅を伸ばすパターンはどうしても勝率が高くありません。

そこで、そんな欠点を補うべく、この利幅を伸ばす利確パターン2においては、ポジションを分割する方針を推奨していました。

具体的には、複数のポジションに分けて同じ場所でエントリーして、決済については、

1.直近高値の手前で確実に利確するポジション(利確パターン1)
2.トレンドに乗って利益を伸ばしていくポジション(利確パターン2)

この2つに分けていきます。

このようにすれば、1のポジションは極めて高い勝率のまま相応の利益を確保できるので、もし2のポジションで利幅を伸びなくても問題ありません。

実際に私の場合、本来エントリーするロットを3つに分割して、

・3分の2は、利確パターン1
・3分の1は、利確パターン2

このような割合で、同じ場所でエントリーしたポジションをそれぞれ別に利確していました。

仮に、直近高値で3分の2を利確後に、上昇が止まった場合には、エントリー時点の価格帯まで下落した時点で、残り3分の1をプラマイゼロもしくは小さな利益で利確する予定で戦略を組んでいたので、仮に残り3分の1が伸びなくても相応の収益は維持できます。

そして、利幅を伸ばす方のポジションが上手く大きな利幅を取れれば、さらに収益が高まるということです。

ですので、勝率が低下するリスクを抑えつつも、より利益率を高められる、極めて合理的な戦略となっています。

ちなみに、ここで解説してきた2つの分割ポジション、

1.直近高値の手前で確実に利確するポジション
2.トレンドに乗って利益を伸ばしていくポジション

において、1の方で大半のポジションを解消して証拠金に余裕ができているので、1で利確した後2のポジションの利益を伸ばしながらも、少量ロットであれば別の銘柄で発生したチャンスでも取引することが可能です。

まとめ〜移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレード手法〜

以上、この記事では、移動平均線とトレンドラインを根拠とした順張りデイトレ手法について、エントリーから決済までを図解させて頂きました。

まとめとして、そんなエントリーや決済のポイントを、簡潔に挙げていきたいと思います。

それぞれチャート図も掲載しているので、あわせて参照して頂ければ幸いです。

まずは「エントリー(ロング)」が下記の根拠となります。

  • 移動平均線(オレンジ)によるグランビルの法則
  • トレンドライン(黄緑)による反転
  • トレンドライン(黄緑)がチャネルラインとして成立
  • 青で示した価格帯でのロールリバーサル(サポレジ転換)

実際のチャート図がこちらです。
移動平均線とトレンドラインを根拠とした順張りデイトレ手法のエントリー条件のまとめ

決済については、

・トレンドライン(黄緑)
・ロールリバーサルの価格帯(青)

これらが下方向へとローソク足の実体でブレイクされた段階が「損切り」の目安となっています。

損切りに対しての利確は、

利確パターン1.確実性を重視した利確場所
利確パターン2.トレンドフォローを優先した利確場所

この2パターンを解説させて頂きました。

まず利確パターン1が、こちらの灰色で示した価格帯(直近となる高値の手前)で確実性を極限まで高めた利確場所です。

移動平均線とトレンドラインを根拠にした順張りデイトレ手法の利確パターン1

この利確パターン1は約20pipsの利幅で、続いてのトレンドに乗って利益を伸ばす利確パターン2が、以下の実体よりも長い上ヒゲが出た陰線での利確(約150pips)になります。

移動平均線とトレンドラインを根拠にした順張りフォローで150pipsの利幅(利確パターン2)

この移動平均線とトレンドラインを使ったデイトレ手法では、含み損がほぼ0で損切り幅も極めて小さい上に、エントリー条件が厳しい分だけ勝率が優れています。

そのため、1pipsの変動幅で1%の増減率になるほどロットを上げてもリスクは高まらず、利益率を高めることが可能です。

このロット設定にした場合、今回の事例において、確実性を重視した利確パターン1(直近高値の手前)では、約20pipsほどの利幅だったため利益率は約20%となります。

ただ、今回の事例において、あえて実際に私が現場で選択したパターンは、トレンドに乗って利益を伸ばす利確パターン2でした。

その理由としては、下の図で紫色で引いた中長期の上昇トレンドラインが効いているから、というのが大きなところです。

中長期のトレンドライン

このような上位足でも明確に意識されるレベルの中長期トレンドライン(紫)が、エントリー場所に対して効いていると判断したため、中長期の視点で見てもトレンドが伸びやすいと考えられる状況でした。

要するに、短期で見ても、中長期で見ても、絶好の順張りでロングを持つポイントだったわけです。

ですが、絶好の場面であっても、利確パターン1のような直近高値を上にブレイクできず、そのまま下落して下降トレンドに入る可能性も0ではありません。

そこで、記事の中でも解説したように、本来エントリーするロット(1pipsの変動幅で1%の増減率になる設定)を3つに分割して同時にエントリーし、

・3分の2は、利確パターン1
・3分の1は、利確パターン2

このような割合で、同じ場所でエントリーしたポジションをそれぞれ別に利確していました。

利益率については、利確パターン1で利確した分は約20pipsで3分の2を決済したため約13%の利益率で、利確パターン2で決済した残り3分の1は約150pipsほど取れたので約49%でした。

合計すると、およそ13%+49%で60%超えの利益率となっています。

実際に取引しているFX業者から、翌日に送られてくる履歴メールの一部から利益率が分かるように抜粋した物がこちらです。

(1つ目の画像が見方、2つ目の画像が実際のメールから抜粋した画像となっています)

画像の説明

移動平均線とトレンドラインを使ったデイトレ手法の利益率

(単利運用で利益をすぐに引き出す専用の口座での成績です)

もしも仮に、利益を伸ばそうとした3分の1が思ったように伸びずに、エントリー場所まで戻って来てプラマイゼロで決済したとしても、最初に利確パターン1で3分の2を利確しているので10%以上の利益率を確保できていたので、決してハイリスクハイリターンというわけでもありません。

今回の移動平均線とトレンドラインを根拠に行った順張りデイトレードでは、このように低リスクながら相応の利益率を取れた「おいしい相場」でした。

今回の事例ではロット設定が高かったものの、この半分、むしろ4分の1程度でも相当な利益率になっていたので、

・ロットを下げてリスクを抑える方針
・伸ばせる時には利益をしっかり取る方針

この2つを両立できています。

もし、このように低リスクながら取れる時には確実に大きく利益を取る・・・そんな方法を採用したい場合には、この記事で解説したような、

・中長期の流れがエントリー方向と一致
・3分割した3分の2を手堅く利確して残り3分の1のみを伸ばす

このような戦略が有効になるので、良ければ参考にしてみてください。

ポイントとなるのは、中長期の強いラインがエントリーの「後押し」をしてくれている点で、すでに公開していて購入頂いているデイトレ手法でも、このような状況は発生しているので、この戦略を活用することができます。

ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

乖離テクニカル

先行テクニカル

加速点テクニカル

重複点テクニカル

初動テクニカル

含み損0の高勝率。移動平均線とトレンドラインの順張りデイトレ手法の図解。

杉原です。

この記事では、FXやゴールドで鉄板の高勝率パターンである、下図のような、

・移動平均線(5分足75本)
・トレンドライン

この2つを使った順張りのデイトレ手法を、エントリーから決済までのロジックを明確な根拠とともに図解しております。

移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法の全体図

図解している事例は、含み損がほぼ0のまま高い勝率を維持できるチャートパターンなので、ロットを上げて一度の取引だけでも大きな利益率を出すことも不可能ではありません。

実際に移動平均線とトレンドラインのデイトレ1回で、約20%以上の利益率を出せていた事例も含め、エントリーと決済の根拠と理論を掘り下げて解説していますので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

エントリー条件〜移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレード手法〜

まず率直に、この移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法において、エントリーのタイミングは下図の赤丸になります。

(特に断りがない限り、この記事内のチャートは5分足チャートです)

移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法におけるエントリー場所

長めの下ヒゲを出した陰線の後、次の始値でエントリー(ロング)をしていました。

結果的に含み損はスプレッド分だけで、一直線にエントリー方向(上昇の方向)へと進んでいます。

では実際に、なぜ赤丸のタイミングでロングを行ったのか、その根拠を掘り下げて解説していく上で、簡潔に箇条書きしたものが以下4点です。

  • 移動平均線(オレンジ)によるグランビルの法則
  • トレンドライン(黄緑)による反転
  • トレンドライン(黄緑)がチャネルラインとして成立
  • 青で示した価格帯でのロールリバーサル(サポレジ転換)

それぞれ4つにロングの精度を大幅に高めている明確な理由があるので、1つずつ掘り下げて解説させて頂きます。

1.移動平均線(オレンジ)によるグランビルの法則

まず1つ目となるロングの根拠は、下図のオレンジで示した移動平均線によるグランビルの法則です。

移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法の全体図

グランビルの法則ではエントリーよサインがいくつかある上で、この事例では、グランビルの法則サポートラインにおける買いのサインである、

「移動平均線が上向きの時に、一旦は価格が移動平均線の手前まで下落するものの、移動平均線を下抜けることなく再び価格が上昇する場合」

というパターンが該当します。(下図の3)

グランビルの法則

引用:https://www.oanda.jp/lab-education/technical_analysis/moving_average/granvilles_law/

このパターンは、上昇トレンドラインがサポートラインとして機能するように、上向きの移動平均線も同じくサポートラインのような働きになるのが実際のところです。

チャート図で見ると、エントリー前のローソク足(陰線)では、長めの下ヒゲが伸び、上向きの移動平均線に近づいた後、接触することなく反転して上昇しました。

移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法の全体図

実際に移動平均線は、世界中のトレーダーから認知され使われているテクニカル指標だからこそ、グランビルの法則におけるサポートラインのような働きが機能しやすい傾向があります。

ただ、移動平均線の「弱点」「欠点」として、パラメータ(設定値)による差がトレーダー同士によって発生することで、精度が低下する可能性は否定できません。

まず、いくら移動平均線が、使用者の多いテクニカル指標だと言っても、設定するパラメータがトレーダー同士で設定できるため、同じ移動平均線を使っていても、

・上昇トレンドと判断するトレーダー
・下降トレンドと判断するトレーダー

このようにトレンド分析がトレーダーによって分かれてしまう可能性があります。

結果的に、売買の判断として重要なトレンド分析がトレーダーごとに分かれてしまいやすいので、パラメータ(設定値)によっては移動平均線によるグランビルの法則が効きにくくなるわけです。

ですので、上記の弱点を補うためにも、より大勢のトレーダーから意識されるパラメータ(設定値)で移動平均線を表示し、グランビルの法則を使っていく必要があります。

その上で、今回の移動平均線とトレンドラインによる順張りデイトレ手法の事例では「5分足75本」の移動平均線を使っていました。

移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法の全体図

移動平均線は昔から、あらゆる書籍やネット上の情報などで、以下のようなパラメータが推奨されていたため、これらのパラメータを使うトレーダーがとても多いのが実際のところです。

  • 超短期として5本
  • 短期として20本、25本
  • 中期として75本、80本
  • 長期として120本、150本、240本、300本

このような大勢のトレーダーから意識されやすいパラメータを使うことで、グランビルの法則による精度を高めることが可能です。

その上で、上記の赤で示したように、この移動平均線とトレンドラインによる順張りデイトレ手法においては、中期線の75本を使用して精度を高めていました。

2本相当の移動平均線を1本で『兼用』する強み

また、この事例における5分足75本というパラメータは、5分✕75本になるため、375分の移動平均線となります。

そのため、この5分足75本の移動平均線は、15分足で見ると375÷15で25本となることで、15分足25本という短期線にもなっていました。

つまりは、今回の移動平均線とトレンドラインによる順張りデイトレ手法で使用しているオレンジで示した移動平均線は、大勢のトレーダーが表示している5分足や15分足において、

・5分75本(5分足の中期線)
・15分25本(15分足の短期線)

このような大勢のトレーダーから意識されている移動平均線2本分を、下図のように『兼用』しているということです。

移動平均線のパラメータ(設定値)が5分足と15分足で兼用

以上から、このオレンジの移動平均線は1本のみで、グランビルの法則が2本相当の効き目が見込めるほど、高い精度が期待できるわけです。

移動平均線の「向き」が示すもの

1本で2本分の効き目がある5分足75本の移動平均線ですが、下の図で示したように緩やかな「上向き」になっています。

移動平均線5分足75本(15分足25本)の向きが上向き

このように移動平均線が上向きを示している時は、その移動平均線(この場合5分足75本なので375分間)の期間において、ロングをして買いポジションを持ったトレーダーの含み益が「平均的」に伸び始めていることを意味しています。

まず、移動平均線はその期間の終値を平均化したもので、終値は次に出るローソク足の始値と同じ価格です。

そんな始値でエントリーするトレーダーはとても多いですので、自然と移動平均線の価格は、多くのトレーダーがその移動平均線の期間で平均的にポジションを持った価格帯になってきます。

(今回の事例で言えば5分足75分なので375分で、約6時間の期間において、ポジションを持った価格帯の平均値)

以上を踏まえた上で、移動平均線が上に向いている場合は、

移動平均線の価格帯が上昇している
→つまり、多くのトレーダーが期間内に持ったポジションの価格帯が平均的に上昇している

こちらを表しているので、この移動平均線の期間においてエントリーしたトレーダーの多くは、「買いポジション」の含み益(利益)が平均的に出ているということです。

そして、含み益が出ているトレーダーたちは、大勢が意識する「損小利大」から、含み益=利をさらに伸ばそうと考える傾向があります。

そうなれば、ロングでエントリーしていたトレーダーたちは、

・すぐに買いポジションを利確する売り注文は出さない
・さらに買いポジションを追加するピラミッティング(買い注文)を出す

このように動く人が少なくありません。

そのため、売り注文が減って買い注文が増えて、より上昇トレンドが加速する確率が高まるということです。

このような理屈から、移動平均線が上向き時には、上昇トレンドになりやすい傾向になっています。

その上で、この事例では5分足75本(15分足25本)という大勢のトレーダーが使っている、

・時間足
・パラメータ

このような優位性の高い2本分が重複している移動平均線において、上向きになっていることで上昇トレンドの期待値が高まっていくわけです。

移動平均線の弱点を補うためのトレンドライン

ただ、ここまで説明したような高い精度の移動平均線(5分足75本と15分足25本の兼用)を使って、上向き状態にてグランビルの法則が成立していたとしても、これだけではロングを行うには根拠が少ないことは否定できません。

5分足75本と15分足25本を兼用する有効な移動平均線によるグランビルの法則で「買いのサイン」が出ても、他の要素で下降トレンドが判断できる状況であれば、この買いのサインは「だまし」となりやすいのが実際のところです。

そこで、よりロングの根拠を強めるべく、移動平均線と合わせて、次に解説する「トレンドライン」による買いのサインを利用してきます。

2.トレンドライン(黄緑)による反転

トレンドラインは移動平均線と同じく、古くから大勢のトレーダーから使われてきているテクニカル指標の1つです。

移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法の全体図

そんなトレンドラインは、先ほど解説した移動平均線の『5分足75本』のようなパラメータ(設定値)が無いので、

トレンドラインを使うトレーダー同士で見え方が一致して、トレンド分析の差が出にくいこと

これが最大のメリット/強みに他なりません。

移動平均線では、この事例で使っている5分足75本(15分25本)では上向きかつグランビルの法則が成立することによる「上昇トレンド」が判断できても、

・15分足75本
・1時間足25本

などのような、他の有効なパラメータで示される移動平均線がキレイな下向きで「下降とトレンド」と判断されるケースは少なくありません。

要するに、パラメータの違いによって、トレンド分析がトレーダーごとに異なり、上昇する確率はそこまで高まらないわけです。

ですので、いくら優位性が高い移動平均線(5分足75本と15分足25本)を使って上昇トレンドと判断できても、それだけではロングを行うべく根拠が弱いことは否定できません。

そんな移動平均線に対してトレンドラインの場合は、

・上昇のトレンドラインならば、最低2点以上の「安値同士」
・下降のトレンドラインならば、最低2点以上の「高値同士」

このように頂点同士を結ぶだけでパラメータ自体が無いので、上昇トレンドラインで言えば誰が見ても「上向き」になります。

そのため、上昇トレンドラインが引ける場面において、トレンドラインを引く全てのトレーダーから等しく「上向き=上昇トレンド」が判断されるということです。

ですので、上昇トレンドラインが引ければ、大勢のトレーダーから上昇トレンドが強く意識され、売り注文より買い注文が多くなって、ロングで利益を出しやすくなります。

もちろん、トレンドラインを引いていないトレーダーからは、上昇トレンドラインが引ける場面であっても上昇トレンドと判断されないのでは?という意見もあるかもしれません。

当然ながら、トレンドラインを引かないトレーダーも相応にいるので、そのような方々から同じ上昇トレンドの判断がされなければ、相場全体で買い注文が増えにくく、ロングで利益を出しにくくなる危険性があります。

しかし、トレンドラインが正しく引ける状況は、トレンドラインを引かないトレーダーからも同じトレンドを意識されやすい生成があるのが実際のところです。

まず、トレンドラインを引く基本的なルールとして、上昇トレンドラインで言えば、下の図で示したように「安値」と「高値」が共に切り上がっていることがラインを引ける条件となります。

上昇トレンドの定義

実際に今回の事例では、下図のように安値同士、高値同士がそれぞれ切り上がって=上昇していたからこそ、上昇トレンドラインを引けていました。

上昇トレンドライン

このように「安値同士」「高値同士」が共に上昇している状況は、使うテクニカル指標やインジケーターに関係なく大勢のトレーダーが意識する『ダウ理論』における上昇トレンドの定義に他なりません。

そのため、上昇トレンドラインが引ける状況では、ラインを引くトレーダーだけではなく、上昇トレンドライン自体を引いていないトレーダーにとっても、同じく上昇トレンドを意識されやすいということです。

ですので、ラインを引く/引かないに関係なく、上昇トレンドを意識して、

・売り注文を控える
・買い注文を出す

このような動きを見せるトレーダーが大勢いるからこそ、上昇トレンドラインが引ける際にはロングの精度が高まっていきます。

逆に、右下がりの下降トレンドラインが引ける場合は、下図のように「高値同士」「安値同士」が共に下降している状況です。

下降トレンドラインの場合

そのため、トレンドラインを引いている/引いていないに関係なく大勢のトレーダーから「下降トレンド」が意識されることで、買い注文が避けられ売り注文が増えてショートの精度が高まっていきます。

以上のように、パラメータ(設定値)が無いトレンドラインは、使うトレーダー同士で見え方が同じになるだけでなく、ラインを引かないトレーダーとも同じトレンド分析がされやすいからこそ、高い精度を誇るテクニカル指標となっています。

トレンドラインの順張りエントリー場所の有効な目安

その上で、トレンドラインでは、下図のように「3点目以降の頂点とローソク足が接触する辺り」が大勢のトレーダーから反転を意識されることで、特に、

・含み損
・損切り幅

これらを最小限に抑えられる低リスクとなる有効なエントリー場所の1つです。

トレンドラインのエントリー場所

そもそも1点目や2点目は、まだトレンドラインが引けていません。

下図のように2点目の安値以降で、1点目から見た高値を更新してこそ、はじめて上昇トレンドラインを引くことが可能です。

トレンドラインの引き方

その上で、トレンドラインとして成立した3点目以降では、ラインで結ばれた頂点(この場合は安値)付近にローソク足が近づくことで、大勢のトレーダーが反転を意識します。

そのため、下図の赤丸で示したエントリー場所では、反転による上昇トレンドを意識され、

・売り注文を控える
・買い注文を出す

このような動きを見せるトレーダーが増えるからこそ相場が上がり、ロングで利益を取りやすい傾向があるわけです。

トレンドラインのエントリー場所

そして、今回の移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレ手法の事例では、ここで説明したトレンドライン反転による効果と、先ほど説明した移動平均線の効果、これらが合わさることでロングで利益を取りやすくなっていました。

移動平均線とトレンドラインを合わせた順張りのデイトレ手法におけるエントリー場所

ただ、このように、いくら有効な移動平均線とトレンドラインによる買いサインが強く出ていても、それ以上に下降トレンドの要素が強くなっていれば、トレンドラインをブレイクして一気に下抜けしていく危険性も否定はできません。

そこで、よりトレンドラインでの反転をより強める要因として利用しているのが、次に解説するチャネルラインです。

3.トレンドライン(黄緑)がチャネルラインとして成立

今回の移動平均線とトレンドラインによる順張りデイトレ手法の事例では、下の図で示したようにトレンドラインと平行なアウトラインが引けており、このようなトレンドラインとアウトラインのセットである、いわゆるチャネルラインになっていました。

トレンドラインがチャネルラインとして成立

このチャネルラインでは、高値同士・安値同士が「平行」に「ほぼ同じ角度」で上昇または下落しています。

キレイなN字波形

そんな平行な値動きなので、下図のようにラインを外しても平行でキレイなN字波形が描かれるということです。

チャネルラインを外してもキレイなN字波形

このようなキレイで平行なN字波形は、そもそもトレンドラインを引いていないトレーダーからも明確にトレンドを意識されるようになります。

例に挙げている今回の移動平均線とトレンドラインの順張りにおいて言えば、下の図にて黒矢印で示したように平行でキレイなN字波形が描かれることで、ラインを引く/引かないに関係なく大勢のトレーダーから上昇トレンドが意識されやすいということです。

移動平均線とトレンドラインの順張りにおけるキレイなN字波形

このようにチャネルラインとして成立し、平行でキレイなN字波形を併せ持つトレンドラインでは、よりライン付近での反転の精度が高まるからこそ、この例で言えばロングで利益を出しやすくなっていきます。

そのため、ここまで説明したように、

・大勢から意識されている移動平均線2本分(5分足75本と15分足25本の兼用)におけるグランビルの法則
・キレイなN字波形を伴う強力なトレンドラインによる反転

これらによる強い買いのサインが合わさることで、高い有効性のあるロングが可能となっていました。

ただ、どんな有効な状況であっても、100%の精度で勝てることは基本的に難しいのが実際のところです。

ですが、より売りが弱まり買いが強まる、そんな要素が加わることで、その精度を限りなく高めることは決して不可能ではありません。

そんな、さらに有効性を押し上げるための要素が、次に解説するサポレジ転換=ロールリバーサルです。

4.青で示した価格帯でのロールリバーサル(サポレジ転換)

サポレジ転換=ロールリバーサルは下図の、

・黒丸(レジスタンス=抵抗線)
・赤丸(サポート=支持線)

で示したように、レジスタンス→サポート(またはサポート→レジスタンス)と言った具合に役割が転換する現象で、

・順張り派
・逆張り派

これらに関係なく大勢のトレーダーから意識されるチャートパターンです。

移動平均線とトレンドラインの順張りデイトレードにおけるサポレジ転換=ロールリバーサル

そんなロールリバーサルのチャートパターンは、

・反転すればトレンド続伸
・反転せずにブレイクすればトレンドが伸びにくい
→場合によってはトレンド終了のサインに成り得る

このような性質があり、これを多くのトレーダーが認識しています。

その上で、本事例のような、

・移動平均線によるグランビルの法則
・トレンドラインによる反転
・チャネルラインの平行なN字波形

これら上昇トレンドの要素が強い状況においては、このロールリバーサルが発生する赤丸の価格帯でのロングがとても有利になります。

なぜなら、この価格帯では、

・5分足75本と15分足25本が兼用している有力な移動平均線
・チャネルラインとして成立している有力なトレンドライン

これらが重なって上方向への反転が大勢から意識されることで、売り注文が少なくなり買い注文が一気に増え、ピンポイントで価格が反転しやすいからです。

結果的に含み損が少ないまま高い精度を保てる、とてもリスクの低いトレードが実現できるようになります。

また、上の図ではロールリバーサルの発生が分かりやすいように、あえて青の水平線を引いていますが、特にこのような水平線を引かなくてもロールリバーサルは多くのトレーダーから意識されやすいのが特徴です。

ですので、どんなテクニカル指標、インジケーターを使うトレーダーでも、このサポレジ転換=ロールリバーサルは意識されやすいからこそ、反転する確率がより高まっていきます。

以上、ここまで解説した、

1.移動平均線(オレンジ)によるグランビルの法則
2.トレンドライン(黄緑)による反転
3.トレンドラインがチャネルラインとして成立
4.青で示した価格帯でのロールリバーサル(サポレジ転換)

これら4つのロングの根拠に値する要素が下図のように重なることで、多くのトレーダーが売り注文を避け買い注文を優先するからこそ、容易にロングで利益を取りやすくなっているわけです。

移動平均線とトレンドラインの順張りにおけるエントリー場所

そして、長い下ヒゲ(陰線)で、ロールリバーサルが確定的になった後の始値(陽線)でエントリーすることによって、高い精度ながら「含み損ほぼ0」の理想的なデイトレードが可能となっていました。

その上で続いては、実際に収益を出すために重要な、損切りや利確の目安について図解させて頂きます。

決済の条件〜移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレード手法〜

ここまで解説したような移動平均線とトレンドラインを根拠にロングを行い、買いポジションを解消する「決済」ですが、利確はいくつかパターンがあるのと対象的に、損切りは簡潔なので、まずは損切りから解説していきます。

1.損切りの目安

損切りは単純で、

・上昇トレンドライン(黄緑)
・ロールリバーサルの価格帯(青)

この2つを下にローソク足の実体がブレイクされた時点で行なっていきます。

移動平均線とトレンドラインの順張りにおけるエントリー場所

もちろん、トレンドラインやロールリバーサルの価格帯を下方向に破られても、5分足75本と15分足25本を兼用しているオレンジの移動平均線が上向きなら、まだ上昇する可能性があるので、損切りが早過ぎる場合も0ではありません。

そうなれば、せっかく利確できたかもしれないのに、無駄な損切りになってしまいます。

ただ、トレンドラインとロールリバーサルが重なっている以上は、この2つで反転せずブレイクされた時点で、

・反転を狙っていたトレーダーたちの買い注文が大幅に減る
・ブレイクを狙っていたトレーダーたちの売り注文が大幅に増える

このような状況に成りかねません。

よって、エントリー時点の価格帯を下にブレイクされることで、一気に下落する危険性があるということです。

ですので、移動平均線の向きが下に変わるまで粘ろうとすると、損切り幅が過剰に広がる危険性が否定できません。

そのため、リスクリワード=損失と利幅の比率が悪くなり、避けるべきリスクの高い取引になってしまうわけです。

また、買い注文が減る代わりに売り注文が増えるタイミングが「ほぼ同時刻に起こる」ので、このトレンドラインとロールリバーサルの価格帯を破られた時点で、上昇に転じる可能性は極めて低くなります。

そのため、移動平均線の上向きだけを上昇トレンドの根拠にしても、そこから上がってくる確率は高くありません。

よって、

・リスクリワード
・勝率

この2つを良好にするためには、

・トレンドライン(黄緑)
・ロールリバーサルの価格帯(青)

これらがローソク足の実体で下にブレイクされる時点で、すぐに損切りすることが有効となります。

このような損切りの目安により、低リスクながらも、ほぼ含み損なしの理想的な取引が可能だということです。

移動平均線とトレンドラインを根拠とした際の損切り目安

2.利確の目安

続いては利確の解説です。

今回の移動平均線とトレンドラインを使った順張りのデイトレ事例では、高い利益率を出す上で、

・確実性を重視した利確場所
・トレンドフォローを優先した利確場所

この2つを有効なパターンとしていました。

まずは簡易的な「確実性を重視した利確場所」から解説させて頂きます。

利確パターン1.確実性を重視した利確場所

この利確場所は単純で、下の図における灰色線で示したような、直近となる高値の手前で素早く利確するパターンです。

移動平均線とトレンドラインを根拠にした順張りデイトレ手法の利確パターン1

このような直近の高値は、

・ここを上に抜ければ上昇トレンドの継続
・ここを上に抜けられないのなら上昇トレンドがストップ

という具合に多くのトレーダーから意識されるので、一時的に買い注文の増加が止まる傾向があります。

その際に、逆張り狙いの売り注文が多くなれば、大きく下落する可能性も少なくありません。

そのため、その下落幅が、先ほど解説した損切り目安まで来てしまう可能性もあります。

よって極めて高い勝率のまま、すぐに利確したい場合には、下の図にて灰色で示したように、この直近となる高値の手前で利確する方針を推奨していました。

移動平均線とトレンドラインを根拠にした順張りデイトレ手法の利確パターン1

ただ、ここで解説した確実性を重視した利確パターン1では、それほど利幅が大きくありません。

利幅は大きくはないのですが、含み損がほぼ無い上に、高い勝率を維持できるので、ロットを上げたトレードを行なって利益率を大きく上げることができます。

例えば、極めて小さな含み損と損切り幅を、高い勝率で実現できるからこそ、1pipsの変動で資金が1%増減するほどにロットを高めても、リスクが限定的です。

このようなロットで取引した場合、約10pipsの少ない利幅でも、二桁(10%)の利益率を獲得できます。

実際にこの事例では、約20pipsほどの利幅だったため、この利確パターン1で決済した場合は約20%の利益率でした。

もちろん、ロットが大きい分だけ、逆に負けた時の損失も大きくなってしまうデメリットは否定できません。

ただ、この移動平均線とトレンドラインを使う順張りデイトレ手法のように、極めて高い勝率を出せる状況でエントリーすれば、損切りになる可能性は低くなります。

そのため、圧倒的に利確できる回数の方が多くなるため、万一、損切りになっても、それ以外の勝ちトレードで充分すぎるほどの大きな収益を出せるわけです。

ですので、この移動平均線とトレンドラインを根拠としたデイトレ手法の例では、ロットを上げるリスクを限りなく抑えつつも、高い成績を出せることが見込めます。

その上で、直近となる高値の手前で利確することで、エントリーから決済するまでのポジション保有時間が短くなる点も、高い利益率だけではない、もう1つのメリットです。

実際の相場で、ポジション保有時間が短いほど、同時刻帯に他の銘柄で別のチャンスが生じた時、そのチャンスを逃さず取引できるので、より全体的な収益を高められるようになります。

そのため、この利確パターンでは、複数の銘柄を監視してトレードするトレーダーにとっては有効な戦略となるわけです。

そんな直近高値の手前となる、最短の利確パターン1とは別に、

・ポジション保有時間が長くなる
・勝率が落ちてしまう

このような欠点があるものの、トレンドの伸びを利用して利益率をより高める利確パターンも存在します。

それが続いて解説する「トレンドフォローを優先した利確場所」です。

利確パターン2.トレンドフォローを優先した利確場所

このパターンでは、先ほど利確場所として解説した、直近高値を上方向にブレイクすることを想定して、利確場所を先送りしていきます。

今回の事例では、下図の利確パターン2で示したようにローソク足の実体よりも遥かに長い上ヒゲが出た時点で、利確していました。

移動平均線とトレンドラインを根拠にした順張りフォローで150pipsの利幅

この利確パターン2の戦略が上手くいく際には、相当の収益を一度のトレードで出すことも不可能ではありません。

実際に、今回の移動平均線とトレンドラインを根拠とした順張りフォローのデイトレ手法では、この利確パターン2で決済したポジションは約150pipsほどの利幅でした。

ただ、直近高値(利確パターン1)で上方向へとブレイクせずに、そこから下落し、そのまま損切りなるケースも考えられます。

そのため、1つ目に解説した直近高値の手前での利確パターンよりも、この利幅を伸ばすパターンはどうしても勝率が高くありません。

そこで、そんな欠点を補うべく、この利幅を伸ばす利確パターン2においては、ポジションを分割する方針を推奨していました。

具体的には、複数のポジションに分けて同じ場所でエントリーして、決済については、

1.直近高値の手前で確実に利確するポジション(利確パターン1)
2.トレンドに乗って利益を伸ばしていくポジション(利確パターン2)

この2つに分けていきます。

このようにすれば、1のポジションは極めて高い勝率のまま相応の利益を確保できるので、もし2のポジションで利幅を伸びなくても問題ありません。

実際に私の場合、本来エントリーするロットを3つに分割して、

・3分の2は、利確パターン1
・3分の1は、利確パターン2

このような割合で、同じ場所でエントリーしたポジションをそれぞれ別に利確していました。

仮に、直近高値で3分の2を利確後に、上昇が止まった場合には、エントリー時点の価格帯まで下落した時点で、残り3分の1をプラマイゼロもしくは小さな利益で利確する予定で戦略を組んでいたので、仮に残り3分の1が伸びなくても相応の収益は維持できます。

そして、利幅を伸ばす方のポジションが上手く大きな利幅を取れれば、さらに収益が高まるということです。

ですので、勝率が低下するリスクを抑えつつも、より利益率を高められる、極めて合理的な戦略となっています。

ちなみに、ここで解説してきた2つの分割ポジション、

1.直近高値の手前で確実に利確するポジション
2.トレンドに乗って利益を伸ばしていくポジション

において、1の方で大半のポジションを解消して証拠金に余裕ができているので、1で利確した後2のポジションの利益を伸ばしながらも、少量ロットであれば別の銘柄で発生したチャンスでも取引することが可能です。

まとめ〜移動平均線とトレンドラインを使った順張りデイトレード手法〜

以上、この記事では、移動平均線とトレンドラインを根拠とした順張りデイトレ手法について、エントリーから決済までを図解させて頂きました。

まとめとして、そんなエントリーや決済のポイントを、簡潔に挙げていきたいと思います。

それぞれチャート図も掲載しているので、あわせて参照して頂ければ幸いです。

まずは「エントリー(ロング)」が下記の根拠となります。

  • 移動平均線(オレンジ)によるグランビルの法則
  • トレンドライン(黄緑)による反転
  • トレンドライン(黄緑)がチャネルラインとして成立
  • 青で示した価格帯でのロールリバーサル(サポレジ転換)

実際のチャート図がこちらです。
移動平均線とトレンドラインを根拠とした順張りデイトレ手法のエントリー条件のまとめ

決済については、

・トレンドライン(黄緑)
・ロールリバーサルの価格帯(青)

これらが下方向へとローソク足の実体でブレイクされた段階が「損切り」の目安となっています。

損切りに対しての利確は、

利確パターン1.確実性を重視した利確場所
利確パターン2.トレンドフォローを優先した利確場所

この2パターンを解説させて頂きました。

まず利確パターン1が、こちらの灰色で示した価格帯(直近となる高値の手前)で確実性を極限まで高めた利確場所です。

移動平均線とトレンドラインを根拠にした順張りデイトレ手法の利確パターン1

この利確パターン1は約20pipsの利幅で、続いてのトレンドに乗って利益を伸ばす利確パターン2が、以下の実体よりも長い上ヒゲが出た陰線での利確(約150pips)になります。

移動平均線とトレンドラインを根拠にした順張りフォローで150pipsの利幅(利確パターン2)

この移動平均線とトレンドラインを使ったデイトレ手法では、含み損がほぼ0で損切り幅も極めて小さい上に、エントリー条件が厳しい分だけ勝率が優れています。

そのため、1pipsの変動幅で1%の増減率になるほどロットを上げてもリスクは高まらず、利益率を高めることが可能です。

このロット設定にした場合、今回の事例において、確実性を重視した利確パターン1(直近高値の手前)では、約20pipsほどの利幅だったため利益率は約20%となります。

ただ、今回の事例において、あえて実際に私が現場で選択したパターンは、トレンドに乗って利益を伸ばす利確パターン2でした。

その理由としては、下の図で紫色で引いた中長期の上昇トレンドラインが効いているから、というのが大きなところです。

中長期のトレンドライン

このような上位足でも明確に意識されるレベルの中長期トレンドライン(紫)が、エントリー場所に対して効いていると判断したため、中長期の視点で見てもトレンドが伸びやすいと考えられる状況でした。

要するに、短期で見ても、中長期で見ても、絶好の順張りでロングを持つポイントだったわけです。

ですが、絶好の場面であっても、利確パターン1のような直近高値を上にブレイクできず、そのまま下落して下降トレンドに入る可能性も0ではありません。

そこで、記事の中でも解説したように、本来エントリーするロット(1pipsの変動幅で1%の増減率になる設定)を3つに分割して同時にエントリーし、

・3分の2は、利確パターン1
・3分の1は、利確パターン2

このような割合で、同じ場所でエントリーしたポジションをそれぞれ別に利確していました。

利益率については、利確パターン1で利確した分は約20pipsで3分の2を決済したため約13%の利益率で、利確パターン2で決済した残り3分の1は約150pipsほど取れたので約49%でした。

合計すると、およそ13%+49%で60%超えの利益率となっています。

実際に取引しているFX業者から、翌日に送られてくる履歴メールの一部から利益率が分かるように抜粋した物がこちらです。

(1つ目の画像が見方、2つ目の画像が実際のメールから抜粋した画像となっています)

画像の説明

移動平均線とトレンドラインを使ったデイトレ手法の利益率

(単利運用で利益をすぐに引き出す専用の口座での成績です)

もしも仮に、利益を伸ばそうとした3分の1が思ったように伸びずに、エントリー場所まで戻って来てプラマイゼロで決済したとしても、最初に利確パターン1で3分の2を利確しているので10%以上の利益率を確保できていたので、決してハイリスクハイリターンというわけでもありません。

今回の移動平均線とトレンドラインを根拠に行った順張りデイトレードでは、このように低リスクながら相応の利益率を取れた「おいしい相場」でした。

公式メールマガジンの方では、このような事例と同等の相場でエントリーしていくロジックをいくつも公開しています。

登録直後にお送りしている1通目のメールにて、この記事のようにエントリーから決済まで図解した資料を配布していましたので、ぜひ下記のメルマガ案内ページからご登録して頂ければ幸いです。

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FXでのキリ番の有効性とトレンド転換しやすい価格帯の図解

杉原です。

この記事では、FXやゴールドの取引におけるキリ番(ラウンドナンバー)がどうして有効性が高いか、その根本的な理由から、キリ番の中でも特にトレンド転換しやすい具体的な価格帯まで解説しています。

FXの為替通貨ペアでもゴールドでも、そのトレンド転換が起こりやすい価格帯には、周期的に到達するので、その価格帯を狙った逆張りのデイトレードがとても有効です。

また、記事の最後には、キリ番を使ったデイトレ手法も事例として挙げ、エントリーから決済までのロジックを細かく図解しているので、ぜひ最後までお読みになってみてください。

世界中のトレーダーから「インジケーター」「指標」に関係なくエントリーや決済の目安として意識されるキリ番の有効性

まずキリ番は「ラウンドナンバー」とも呼ばれ、

・利確や損切り
・押し目買いや戻り売り
・ナンピンやピラミッティング
・反転狙いの逆張り

などの目安として世界中のトレーダーから意識されやすい「キリが良い価格帯」を指しています。

そんなキリ番は、各トレーダーが使っている「インジケーター」「指標」などに関係なく、常に明確な価格帯として存在しているからこそ、

大勢から新規注文や決済注文を出すタイミングとして意識されて反転しやすい

そんな傾向があることは確かです。

その上で、分かりやすくドル円で言えば「111.000円-111.100円-111.200円…111.900円-112.000円」のように、キリ番は10pips刻みの価格帯として認識しているトレーダーも少なくありません。

しかし、そんな10pips間隔のキリ番すべてが、単純に反転(トレンド転換)しやすいわけではない、というのが実際のところです。

では、具体的にキリ番の中でもトレンド転換=反転が起きやすい、そんな価格帯は何なのか、その辺りを掘り下げて解説させて頂きます。

キリ番の中でも「異常」にトレンド転換(反転)しやすい具体的な価格帯とは

前提として相場は、買いと売り、それぞれの注文数が多い方向に値動きが起こる「需要と供給」の上に成り立っている仕組みです。

ですので、キリ番の中でも「よりトレンド転換する確率」が高いキリ番の条件は、さらに多くのトレーダーから新規または決済の注文が出されやすい価格帯に他なりません。

よって、他のキリ番に比べて、

・注目度が高く目立つこと
・短期だけではなく中長期からも意識されること

このような性質を持ち合わせて、大勢から新規や決済の注文を出されるような価格帯こそが、キリ番の中でも「トレンド転換する精度が高いキリ番」になるわけです。

そして、そんな「注目度が高い」「短期~中長期まで意識される」という性質を持つキリ番こそが、

・110.000円のようなトリプル0
・110.500のようなトリプル0の中間地点

という「50pips区切りのキリ番」になってきます。

短期だけでなく中長期の視点でも反転が意識されるからこそ、50pips間隔のキリ番はトレンド転換の確率が極めて高い

キリ番の中でもドル円で言う111.000円のような、いわゆるトリプル0と、111.500円のようにトリプル0の中間地点に位置する、50pips間隔のキリ番こそが、高いトレンド転換の精度となっています。

なぜなら、これらのキリ番は他に比べて際立って目立つことで、

・スキャルピングやデイトレードなどの短期視点
・スイングトレードなどの中長期の視点

などを含め、あらゆるスタイルの手法でも等しく注目されるからです。

以下のチャート図における黒線が、実際の「50pips間隔のキリ番」となっています。(特に断りがない限り、この記事のチャート図は5分足です)

50pips間隔のキリ番

もちろん、111.200円や111.400円なども注目されないキリ番ではありません。

ただ、そんな111.200円や111.400円などは50pips区切りのキリ番に比べると「半端」であり、短期・中長期の視点に関わらず注目度は薄いのが実際のところです。

特に中長期の視点で大きな値幅を狙うトレーダーにとっては、そんな「半端」なキリ番よりも、50pips区切りのキリ番こそが指値や逆指値などで注文を出しやすいので、大勢から意識される価格帯になることは間違いありません。

結果として、この50pips間隔のキリ番は、短期だけではなく中長期の視点でも多くの注文が出されることで、トレンド転換=反転の精度が高まるということです。

続いては、なぜ50pips間隔のキリ番でトレンド転換の発生に繋がりやすいのか、相場の絶対的な原理に沿ってトレーダーの動向も踏まえて解説を掘り下げていきますので、引き続きお付き合い頂ければと思います。

トリプル0や中間、50pipsのキリ番(ラウンドナンバー)でトレンド転換しやすい原理

実際に、この50pips間隔のキリ番に向かって価格が上昇してくる時には「反転に有利な現象」として、以下のような注文状況が発生します。

キリ番(ラウンドナンバー)でのトレンド転換

  • キリ番より安い価格で買いポジションを持っていたトレーダーによる利確の売り注文
  • 逆張りを狙う短期トレーダーから売り注文
  • 中長期トレーダーから順張りの戻り売り注文
  • キリ番と同価格帯で買いポジションを持っていて含み損がプラスになった(プラ転)トレーダーから利確の売り注文

このように売り注文が増大し、そんな状況から反転による下落を恐れ、新規の買い注文を避けるトレーダーが少なくありません。

その結果として買い注文が減り、売り注文が大量に増えることで、この50pips間隔のキリ番に向かって上昇した際には、上昇トレンドから転換し下落しやすくなります。

要するに、逆張りショートの精度が大幅に高まるということです。

反対に50pips間隔のキリ番に向かって下降してきた時には、下記のように真逆の注文状況になります。

キリ番(ラウンドナンバー)で下降から上昇へのトレンド転換

  • キリ番より高い価格で売りポジションを持っていたトレーダーによる利確の買い注文
  • 逆張りを狙う短期トレーダーから買い注文
  • 中長期トレーダーから順張りの押し目買い注文
  • キリ番と同価格帯で売りポジションを持っていて含み損がプラスになった(プラ転)トレーダーから利確の買い注文

このような状況に加え、下降から上昇へのトレンド転換による上昇を警戒する多くのトレーダーからは、新規の売り注文が避けられます。

結果的に、売り注文が減って買い注文が大量に増えるからこそ、反転による上昇が高確率で期待できるということです。

ですので、50pips間隔のキリ番に向かう下落時は、逆張りロングの精度が非常に高まっていきます。

キリ番を使ったデイトレ手法の事例

最後に、キリ番を使ったデイトレ手法を事例として挙げ、エントリーから決済までのロジックを細かく図解していきたいと思います。

この記事で挙げた、トレンド転換が起きやすい50pips間隔のキリ番でエントリーした場合、エントリー方向に伸びずにキリ番を逆にブレイクされれば、その時点ですぐに「損切り」することでリスクは極めて限定的です。

結果的に「含み損」も「損切り幅」も最小限で抑えられるからこそ、ロットを大きく張って、一度の取引で利益率を大幅に高めることも不可能ではありません。

そんな「おいしいトレード」が、この記事で解説してきた50pips間隔のキリ番を利用することで実現できてきます。

実際に高い利益率(10%以上)を取引1回で出すデイトレ手法の事例として、3パターンの事例に分け下記の記事で実演させて頂きました。

FXの為替通貨ペアはもちろん、ゴールド(XAU/USD)でも、そのまま使えるデイトレ手法です。

エントリーから決済までの図解を含めて解説しているので、ぜひご覧になってみてください。

>【初動テクニカル】トレンドラインとキリ番を使った聖杯に近いFXのデイトレード必勝法

>極小の含み損。キリ番を使った『逆張り』デイトレ手法をオシレーター無しで実演。

>含み損ほぼなし。キリ番を利用した聖杯に近いFXのデイトレ手法。

海外FX業者のゼロカットを活用しながら「単利と複利を並行」する戦略

杉原です。

以前の記事では、限界ギリギリまでロットを上げて、海外FX業者のゼロカットを利用した『邪道的な戦略』について解説いたしました。

含み損が小さい上に勝率が高く、必ずキリ番を使うことでミスしにくい・・・そんなデイトレ手法「乖離テクニカル」だからこそ有効な戦略で、実際に大きな成果を出せている方も少なくありません。

その上でこの記事で解説する戦略は、ゼロカットを利用した戦略をさらに掘り下げた内容として、

・通常のロット設定(ゼロカットを利用しない)
・邪道的なロット設定(ゼロカットを利用する)

この2つを並行していく方法になります。

とは言っても、2つの口座を同時に操作するような、難しい話ではありません。

簡潔に言いますと「通常のロットと邪道的なロットでそれぞて取り組む口座を2つに分けて、片一方のトレードをコピーするEAを両方の口座に組み込む」という方法です。

この記事の内容が分かりやすくなるため、前提となる記事『海外FX業者のゼロカットを利用し、短期間で資金を一気に増やす邪道的な戦略』とあわせてご覧になって頂ければと思います。

(また、記事の後半では、この方法を応用して「単利運用と複利運用を同時に行い互いの欠点を補う戦略」も解説しているので、あわせてご覧頂ければ幸いです)

まず、以下が戦略の詳細になります。

※資金量は計算が分かりやすい100万を例にしていますが、特に指定はありません。

・口座A
資金100万
通常ロットなので10ロット
(1万あたり0.1ロット✕100)

・口座B
資金100万
邪道的なロットなので60ロット
(1万あたり0.6ロット✕100)
※プラスしてゼロカットされた時の補填用に100万をビットウォレットなどに用意

上記のように口座によってロット設定を分けます。

ただ、この時に両方の口座でトレードするのではありません。

口座Aのみでトレードを行い、そのトレード内容を口座Bにコピーして、口座Bは自動でAと同じ

・エントリー
・決済

を行うわけです。

ですので、トレード自体は、通常のロット設定である口座Aのみでしか行いません。

そのため、ロットを限界まで上げた上での、異常なストレスもなく冷静にトレードできるはずです。

このように片一方のトレードを別の口座にコピーする仕組みを、コピーEA(コピートレードEA)などと言う傾向にあります。

ただ、そんなコピーEAは無料や有料など様々な形で配布されていますが、無料のものは絶対に使わないようにしてください。

無料の場合、コピーする速度に数秒かかることが多々あり、コピー元の口座Aは思った通りの利益が出ても、コピー先の口座Bでは利確が遅れて利益が縮小、最悪の場合はマイナスになる危険性もあるからです。

ですので、コピー速度が速い有料のものを強く推奨しています。

ただ、有料と言っても数万程度ですし、ランサーズなどでは個人的に1万ほどでコピーEAを作ってくれる方もいました。

そのため、特に金銭的な負担は大きくありません。

また、技術的に見ても特に難しいプログラミングではないので、MT4のプログラミングができる場合には、ご自身でコピーEAを作成してみても良いと思います。

私は知人にMT4のプログラミングに強い方がいて、その方に依頼して以前作ってもらって試したことがありました。

ただ、その際、コピーEAの使い方は邪道的な戦略ではなく、

・単利運用
・複利運用

この2つを併用する方法になります。

単利運用と複利運用を同時並行する技

単利運用は確実に利益を手元に残せるメリットがある反面、資金量は変わらないので収益額も一定というデメリットがありました。

対して複利運用は利益を出金しない分だけ資金が増えるので、同じ利益率のままでも収益額がどんどん膨らんでいき、単利運用のデメリットを補えるわけです。

ですが、複利運用は利益を資金に追加していくので、手元に利益を出金することができません。

代わりに単利運用ならば、手元に利益を出金して自由に使うことができます。

つまり、単利運用と複利運用の同時並行によって、それぞれのメリットとデメリットを互いにカバーし合えるということです。

そこでコピーEAを使って、下記のような運用を行っていました。

・口座A(コピー元)
→資金は固定で単利運用し、利益は毎回のトレードごとに出金

・口座B(コピー先)
→毎回のトレードで利益を出金せず、資金に上乗せする複利運用

コピー元である口座Aの方では、確実に手元へと残る利益を確保しつつ、コピー先の口座Bでは複利運用で着実に資金を大きくしていました。

初期の頃はこの戦略を進めて、後々になり口座Bで資金が満足いくまで膨らんだ段階で、口座Bのみの単利運用に切り替えていたんです。

この戦略ならば、複利運用の際に手元へと利益が残らないデメリットを、
口座Aの単利運用ですぐに出金する形でカバーできています。

その上で、コピー先の口座Bでは利益を出金しないので、自然と気付けば資金がぐんぐん膨らんでいたわけです。

また、実際にトレードしているのは、資金額がまったく変わらない口座Aのみとなるので、特にロットが増えるストレスもありません。

ロットが増えることにより、pipsは一切変わっていないにも関わらず、金額の動きはロット数に比例して大きくなるので、

・含み損の額が大きくなる
・利益額が大きくなる
・損切り幅が大きくなる

という、pipsは同じなので、金額だけ見れば世界が変わるほどの変化が訪れます。

実際のところ、この変化によって緊張が生じてミスを起こして無駄な損切りをしたり、まだ損切りする場面ではないにも関わらず含み損の「額」に耐えきれずに予定より早い損切りをしたり・・・

このように、損失が増えて利益が減る、そんなトレーダーが少なくありません。

ただ、この単利運用と複利運用の併用戦略を使えば、見ている口座Aは単利運用で一切ロットは変わっていないため、

・含み損
・利益額
・損切り額

これらは一定のままです。

ですので、先ほど挙げた、ロットが増えることによる

・損失の増加
・利益の減少

この致命的な現象を根本から回避できる大きなメリットもありました。

資金管理の面だけではなく、メンタル面から来る収益を減らさないメリットもあるので、ぜひ「単利運用と複利運用の同時並行」も、1つの戦略として参考にして頂ければ幸いです

杉原。

海外FX業者のゼロカットを利用し、短期間で資金を一気に増やす邪道的な戦略

杉原です。

私自身、確立したデイトレード手法を継承した上で資金を提供し、その資金を運用してくれているパートナーの方が何名かおります。

その方々とは密に連絡を取り、常に新たなロジックの開発にも励んでいました。

そんなパートナーの中で逆張りデイトレ手法『乖離テクニカル』を使った「邪道的な戦略」を考えつき、それを検証して頂いており、その結果が有益なものだったので、今回それをシェアしたいと思います。

ゼロカットを利用した邪道的な戦略

乖離テクニカルを習得した上では、ほぼ9割の勝率であり、含み損が極めて限定的です。

その特性を活かして「損切り=ゼロカット(強制ロスカット)」になるくらいロットを限界近くまで上げ、勝った時の利益率をさらに高めていきます。

ただし、強制ロスカットの可能性があるので、この戦略では複利運用をせず、単利運用が基本です。

(得た利益を守るためにトレード1回ごとに利益を出金します)

少なくとも海外業者を使えば、ルール違反をしない限り、追証の発生はありません。

そのため、ロットを限界近くまで上げ、負け=ゼロカット(強制ロスカット)となっても、追証による借金を背負うことも無いわけです。

その分、負けた際は資金が0になります。

ただ、この資金は「全財産」ではありません。

あくまでも、この戦略を実践する口座に入れている金額を指します。

そのため、ゼロカットされることを前提として、負けた際すぐに資金を補填できるようビットウォレットなどに、

「補填用の資金」

を用意しておくことが重要です。

その上で、ポイントとなるロット数は、ドル円のような円建てでは資金1万円あたり0.6ロット(海外業者)としていました。

※ちなみにゼロカットにならずに耐えられる、いわゆる耐久含み損が約16pipsです。

負ければ資金の補填が必要ですが、一度の取引において12pipsの利幅で72%の利益率になります。

その他は、

10pips=60%
15pips=90%
20pips=120%

このような利益率の目安です。

これらは、すべてトレード1回あたりの利益率になります。

仮に平均をネガティブに考えて12pipsとした場合、1回のトレードで72%の利益率になるので、10回中9回の勝ちトレードとして、9回✕72% = 648%です。

1回分の負けは「-100%」なので、上の648%から-100%すると、

548%

となりました。

その上で、先ほど書いたように、補填用の資金を用意しておくので、この分も減算する必要があります。

補填用の資金は、元から口座に入れていた資金と、変わらない同じ額なので100%です。

ですので、負け分を引いた548%から、この補填用の資金100%を引くと「448%」になりました。

まとめると、10回のトレードで、平均的な利幅をネガティブに考えて12pipsとして、乖離テクニカルのノウハウをルール通り忠実に実践して9割の勝率を維持できた場合、補填用の資金を用意することを含めても、

約450%

という利益率になるということです。

単純な利益として、口座資金の約4.5倍という意味になります。

※先ほども書きましたが、毎回のトレードで得た利益をゼロカットで失わないよう、この戦略では、あえて複利運用せず、すぐに出金をする単利運用が前提です。

ここまで解説したように、10回のトレードで1回ゼロカットに遭遇しても、資金から見た約4.5倍の利益が手元に残る計算になります。

後は、比例していくので20回のトレードなら約9倍です。

ただ実際のところ、収益性は抜群に高い戦略ではあるものの、私のパートナーは彼自身の資金で、30回のトレードでこの割合を維持できていましたが、精神的には狂いそうだったとのことでした・・・

まさに、この戦略のデメリットがこのようなメンタル面だと思います。

わずかな含み損でも資金がどんどん減ることは、本当に強い精神力がないと厳しいと感じました。

ただ、この戦略に関して、収益性は極めて異常な高さであることは間違いありません。

この異常な収益性の高さを確認するために、通常のロット設定にて、

・同じ勝率
・同じ平均利幅

を想定して計算してみたいと思います。

通常のロット設定であるドル円などの円建てで1万円あたり0.1ロットである場合、同じ勝率とネガティブな平均pipsを前提に単利運用をすれば・・・・

・1回の勝ちトレードで12pipsとして12%
・10回の内9回買って108%
・10回の内1回負けて-12%

10回のトレードで残る利益は96%=約100%です。

(この通常ロットのパターンでは、ゼロカットを想定しないので補填用の資金は無し)

先ほどのゼロカットを覚悟した『邪道的な戦略』では、補填用の資金を100%として、この100%を引いても、10回のトレードで残る利益は448%=約450%でした。

つまり、10回のトレードを行った際、

・通常ロットでは約100%
→口座資金とほぼ同額が利益
→10万なら約10万
→100万なら約100万

・邪道的なロットでは約450%
→口座資金の約4.5倍が利益
→10万なら約45万
→100万なら約450万

このようになるので、比べると約4.5倍ほど収益性が高いということです。

ちなみに邪道的なロットでは、上記のように10回のトレードで約450%の利益率なので、仮の話で月にトレード回数が10回でも月利450%となって、21営業日として日割りで計算して1日の利益率を出すと、

約21%

となりました。

その月のトレードを10回で辞めずに、さらに続ければ上記の数字以上に利益率は高まることは確かです。

さらに、これを続けていった例が下記になります。

※計算を分かりやすくするため、通常ロットは約100%、邪道的なロットは約450%の概算を前提としました。

●20回のトレードを行った場合

・通常ロットでは約200%
→口座資金の約2倍が利益
→10万なら約20万
→100万なら約200万

・邪道的なロットでは約900%
→口座資金の約9倍が利益
→10万なら約90万
→100万なら約900万

●30回のトレードを行った場合

・通常ロットでは約300%(口座資金の約3倍が利益)
・邪道的なロットでは約1,350%(口座資金の約13.5倍が利益)

ゼロカットを利用した邪道的な戦略のまとめ

ここまでの計算で、この邪道的な戦略における「収益性の異常さ」は感じて頂けたかと思います。

ただ、異常な収益性がある反面、下記にはご注意ください。

  • ・1回毎の利益は毎回すぐに出金する単利運用を前提とすること
  • ・あくまでも余裕資金中の余裕資金を使うこと
  • ・そもそも乖離テクニカルを習得して9割の勝率を維持できること

この3点を遵守できつつ「ゼロカットに耐えられる強いメンタル」があれば、とても有効に使える戦略だと思います。

実際のところ、この邪道的な戦略はより少ないトレード回数だとしても、ここまで計算で示したように、得られる収益が異常に跳ね上がることは間違いありません。

この邪道的な戦略の「まずはソフト」な使い方としては、少額資金から種銭(まとまった資金)を作る方法です。

これならば気持ち的にも楽に取り組める上に、大きな資金を用意する過程として有効だと思います。

邪道と通常の「中間」を採用する戦略

ここまでお伝えさせて頂いた、

「ロットを限界まで上げるゼロカットを利用した邪道的な戦略」

ですが、中には試してみた方もいた反面、

「収益性の魅力は合って試したいけど、さすがに怖い」
「まだミスが稀にあり9割近くの勝率に至っていないので怖い」

そんな意見も一部、寄せられました。

そこで、上記のような意見を取り入れつつ、乖離テクニカルでさらに収益性を高める戦略を解説させて頂きたいと思います。

これは邪道的にロットを上げるのではなく

・少しだけロットを上げる
・絶好のチャンスのみロットを上げる

これらの戦略です。

仮に勝率9割まで届かなくても約8割を切らなければ、連敗の可能性はとても低くなることは間違いありません。

その上で、1回の負けは1回の勝ちで大抵が補填できる傾向にあります。

そのため、8割近くの勝利を出せるようになっていれば、多少ロットを上げても、そもそも含み損も小さいわけですし、それほどリスクが大きくなることはありません。

そのため、先ほどの邪道的な戦略で説明したような1万あたり0.6ロットではなくとも、

・0.15
・0.20

ほどならば、ロットを上げても問題ないかと思います。(通常は0.1ロット)

それぞれ通常のロットから1.5倍、2倍したロットになりますが、毎回の利益率、月単位の利益率も、

・1.5倍
・2倍

このように比例して大きくなるメリットは確かです。

もちろん、損切り時の損失も1.5倍、2倍になるものの、勝った時に利益も同じ倍率で増えるので、1回の勝ちで損切りを充分に補填できるようになります。

勝ちも負けも等しく1.5倍、2倍になるからこそ、勝率を高く維持できるレベルに到達していれば「ロットを上げたほうが手元に残る収益は遥かに増える」ということは間違いありません。

これが「少しロットを上げる」という、邪道と通常の中間を採用する考え方でした。

今回は乖離テクニカルを例にしましたが、ラインを使う類似デイトレ手法である、

初動テクニカル
加速点テクニカル

これらの手法で、邪道的な戦略を実践するのも有効です。

いずれもラインのみを使ったデイトレ手法で、乖離テクニカルと根本の考え方は同じで、パターンが異なるだけとなっています。

そのため、それぞれのデイトレ手法を併用しても、特に負担がありません。

ラインを引く作業は変わらず、取引パターンが単純に増えるので、その分だけチャンスが倍々に増えるということです。

ですので、トレード頻度が2,3倍に増えるため、資金の増加スピードも比例して早くなっていきます。

また、1つのデイトレ手法だけではチャンスの頻度が少ない時期があっても、複数の手法を併用すれば、そんな時期でも併用する他の手法でチャンスの頻度を補うことが可能です。

ですので、単純に資金の増加スピードが早くなるだけではなく、トレード頻度が安定するというメリットにも繋がっていくことは間違いありません。

このように大きなメリットがあるので、乖離テクニカルに限らず、基盤の考え方が同じようなライントレードは、幾つか併用する方向性が有効となります。

以上、参考にして頂ければ幸いです。

この記事で取り扱ったデイトレ手法は、以下のページでエントリーから決済までのロジックを図解しているので、ぜひ下のリンクからご覧になってみてください。

>乖離テクニカル

>初動テクニカル

>加速点テクニカル

>ブログの目次はこちらから

12月や年末年始はデイトレードを避けるべきかの明確な回答

杉原です。

先日、普段からお世話になっております教材の購入者さんから年末年始12月のように一般的な「冬季休業の期間」に関して、

・年末年始を避ければ12月にトレードしても問題ないと考えて良いか?
・年末年始については、何日から何日までトレードを控えるべきか?

このようなご質問を頂きました。

年末年始や12月はトレードを避ける方が良いという情報がネット上で見かけることも多くなっているのが実際のところかと思います。

ただ、デイトレーダーとしては、トレードを避けるほど、その期間の収益が0になるという致命的な事実は否定できません。

そこで今回の記事では、回答の内容的に、とても多くのデイトレーダーにとって参考になると思い、この記事にて回答を共有いたしますので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

12月を避けるべきと言われる理由、その背景とは。

一般的にデイトレードやスイングトレードに関わらず、トレードを12月を避けた方が良いというのは、冬休みの期間になるためお盆時期と同様に、

「参加トレーダーの数が減る」

この現象によって、

・統計であるテクニカルの精度(勝率)が落ちる
・突発的に異常に大きな値動きに巻き込まれて損失を被る

これらのマイナス面があるからこそ、多くのトレーダーが冬季休業の期間はトレードを避けた方が良いと唱えている傾向にあります。

トレードをするほど、損失になる可能性が高いからこそ、この期間(12月)には無理にトレードをしない方が良いと言われているわけです。

ただ、もちろん実際にこれは正しいとは思いますが、厳密に言えばトレード手法にも左右されるので、どの手法でも12月はトレードするべきではないと言い切ることは不適切に感じざるを得ません。

例えば、数日以上のポジション保有時間になる『スイングトレード』の場合であれば、

・統計であるテクニカルの精度(勝率)が落ちる
・突発的に異常に大きな値動きに巻き込まれて損失を被る

先ほど挙げた上記2点が「よりマイナスに働く」と思います。

なぜなら、スイングトレードの場合、ポジション保有時間が長い分だけ異常な値動きに巻き込まれる確率は上がる上に、トレード頻度は月単位で見ても多くはないので、勝率の低下によって収益が大きく減少しやすいなど、明らかなマイナスが避けられないからです。

ですが、私が提供している短期デイトレ手法であれば、ポジション保有時間が短いので『突発的に異常に大きな値動きに巻き込まれて損失を被る』こちらに遭遇することは確率的にとても低くなります。

【短期デイトレ手法ー実践者の実績と感想】

また、そんな短期デイトレ手法の場合は「最短」の場所で決済していくことが前提となっているので、その観点からもテクニカルを無視するような異常な値動きに遭遇する確率を下げていることは確かです。

もちろん、そんな短期のデイトレ手法において、私の手法はテクニカルが基盤になっているので「統計であるテクニカルの精度(勝率)が落ちる」この影響が無いわけではありません。

ただ、深夜遅くや早朝など、極端に参加トレーダーが少ない時間でなければ、さほど影響は大きくないのが実際のところです。

実際にバックテストはもちろん、リアルトレードでも12月であっても、特に成績に大きな変化はありませんでした。

そんな背景もあって、普段から成績が安定している短期デイトレ手法であれば、特に12月だからと言って無理にトレードを避ける必要はないというのが私自身の結論となっています。

では、年末年始はデイトレを避けるべきか?

12月の話ではなく年末年始に関して、デイトレを避けるべきかどうか、について回答していきます。

クリスマスから三賀日(できれば1月1週目)までは、主要国の大半が休日になることや
より参加トレーダーが減る点を考慮して、避けた方が良いと考えていました。

参加トレーダーが少なくなる分だけ市場に出される注文数が減るので、さらに突発的で異常な値動きも起こりやすい上に、統計であるテクニカルを無視する値動きになりやすく、トレード1回あたりの期待値そのものが低下するからです。

特にクリスマスと正月は日本だけの行事ではなく、世界的にも認知されている文化であり、これらが重なる期間は、世界的に見ても余計にトレードを休みにするトレーダーが少なくありません。

そのような事情を踏まえ、極端に値動きが不安定になりやすく、そもそもテクニカルの効き目そのものが弱まることで、トレードの期待値が大幅に低下するからこそ、取り組むデイトレ手法の性質や特徴に関係なくクリスマス辺り〜三賀日はトレードを避けるべきと考えていました。

ちなみにお盆も同じ原理で、毎年お盆の日程が世間的に発表されるので、その期間に関しては出来る限り手を出さない方が良いと思います。

以上、12月や年末年始におけるデイトレードの実践に関して、

「12月そのものはデイトレ手法によっては取り組んでも問題ない」
「ただし、手法に関係なくクリスマス辺りから三賀日は避けるべき」

というのが私の結論であり、実際に取り組んでいる方針です。

記事内で解説したように、エントリーから決済までの時間が「短い短期のデイトレ手法」で、安定的な成績を出せる手法であれば、12月をトレードの休みにして収益をストップして0にする必要は全くありません。

実際に私自身や、短期デイトレ手法を継承した方々に関して、クリスマス〜三賀日を避ければ、普段通りデイトレで収益を出している傾向にありました。

そんな短期デイトレ手法に関して、実践者の方々から寄せられた感想と実績をまとめていまます。

生の声になっており、デイトレで安定して収益を上げるために参考となる部分があると思いますので、良ければ下記のリンクからご覧になってみてください。

【短期デイトレ手法ー実践者の実績と感想】

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