杉原です。

水平線(水平ライン)やトレンドライン、チャネルラインなどを使ったライントレードを実践する際に、

「どこを始点に、いつの段階から引けば良いか?」
「どこまで遡って引くべきなのか?」

という疑問、悩みを抱えるトレーダーの方は少なくないかと思います。

水平線(水平ライン)やトレンドライン、チャネルライン

実際にメルマガ内でも、このような悩み相談は定期的に来ることもあり、この記事を通して「ラインはどこから引くべきか」という明確な答えを打ち出して共有したいと考えた次第です。

水平線(水平ライン)にしてもトレンドライン/チャネルラインにしても、そのライン付近で反発する可能性があるからこそ、もしもエントリーと逆方向に作用するラインが漏れている場合、大きな逆行を食らって損失を被る危険性が大いに有り得ます。

そんな危険を回避して利益率を安定させるためにも、この記事の内容を活かして頂ければ幸いです。

水平線にしてもトレンドラインやチャネルラインにしても、過去いつの時点から引けば良いかの考え方/理屈は特に変わりません。

ご自身がお使いになるラインに照らし合わせて、ぜひ当記事の内容を活かして頂ければと思います。

水平線(水平ライン)やトレンドラインなどのラインは過去、いつから引くべきか

どんなラインを引くにしても、できる限り古い時期から引くことを推奨していました。

極端な話、月足で見て一番古い過去まで遡った上で、目立つ高値や安値を、

・水平線(水平ライン)
・トレンドライン
・チャネルライン

における頂点として引く方が無難というのが私の考えです。

少なくとも、数ヵ月、数年以上は更新されていない

・高値
・安値

などは、どのような指標/インジケーターを使うトレーダーにとっても『明確な価格帯』として意識されることは間違いありません。

そんな大勢のトレーダーに意識される高値/安値のような価格帯は、

・ポジションを持っているトレーダーの利確
・逆張りを狙うトレーダーのエントリー

これらの注文が重なり、大きな反発が生じる可能性がとても高くなります。

数ヵ月、数年以上は更新されていない高値や安値で起こること

仮に数ヵ月、数年以上は更新されていない高値を例にすれば、

・買いポジションを持っているトレーダーの利確(売り注文)
・逆張りを狙うトレーダーのエントリー(売り注文)

という両視点からの売り注文が、この価格帯に合わさることで『反発=下落』が見込めます。

逆に安値であれば、反発による上昇が考えられるということです。

実際に下図のドル円チャート(月足)では、2007年6月から更新されていなかった高値が、約8年後の2015年5月にてレジスタンスラインのように働いていました。

ドル円月足チャート

高値/安値のいずれにしても非常に大きく目立つ頂点なので、スキャルピングやデイトレードなど短期トレードの視点だけではなく、スイングトレードや長期のポジショントレードと言ったトレーダーも含め、大勢からの注文が予測されることは間違いありません。

だからこそ大勢のトレーダーからの注文が重なり合って、反発の精度がとても高いものになります。

よって、可能な限り過去まで振り返った上で、数ヵ月、数年以上は更新されていない

・高値
・安値

は反発の可能性が非常に高いからこそ、これらの価格帯には水平線(水平ライン)を引いておくべきです。

その上で、反発を懸念し、このラインに逆らうエントリーは避ける方が賢明となります。

トレンドライン、チャネルラインの視点

先ほどは月、年単位で更新されていない高値/安値に対しての水平線(水平ライン)についてでしたが、続いては斜めのラインであるトレンドラインやチャネルラインに関して解説させて頂きます。

まず、このトレンドラインやチャネルラインは水平線と同様、RSIやRCIのようなインジケーターとは異なり、そもそもパラメータ(設定値)がありません。

そのため、ラインを引くトレーダー同士によって、トレンドを分析する上での「差」が生じにくいメリットがあり、それが精度の高さに繋がっています。

そんな精度の高さがある前提で、より長い期間で引いたトレンドラインやチャネルラインは、短期トレーダーから長期トレーダーまで、あらゆる時間軸で取引するトレーダーたち大勢から意識される傾向にあることは間違いありません。

極端な話、1分足などの下位足でしか見えないラインよりも、上位足でより長い期間で引いたラインの方が多くのトレーダーの目に入りやすいからです。

ですので、期間が長いラインは、先ほど書いたようにパラメータ(設定値)がなくトレーダー同士による分析の差が出にくいことに加えて、非常に大勢のトレーダーから意識されるラインになるからこそ、精度が極めて高まる傾向にあります。

要するに、数ヵ月、数年単位で引けるトレンドラインやチャネルラインは、より高い精度のラインだということです。

そんな長期間で引いたラインの例が、下図のポンド円(月足)になります。

ポンド円の月足(トレンドライン側の反応)

このチャート図は月足のため、ラインの期間が短く見えるかもしれません。

ただ、チャート図をご覧になると分かるように、このチャネルラインはトレンドライン側の始点が2018年2月で、トレンドライン側の3点目で大きな丸印で示した場所が2019年12月~2020年2月でした。

つまり約2年も前から始まっていた、極めて長期間のラインになります。

ポンド円の月足(トレンドライン側の反応)

実際、チャート見ると、

・2019年12月
・2020年1月
・2020年2月

までの3カ月間、このチャネルラインにおけるトレンドラインで描かれていたレジスタンスラインに強く反応していました。(その後、下落)

また、下図は同じポンド円の月足チャートですが、チャネルラインのアウトラインでも同じように反応が見られます。

ポンド円の月足(アウトラインの反応)

トレンドラインと平行に引かれるアウトラインは、平行なN字波形の「終点」として意識され、

・ポジションを持っているトレーダーの利確
・反発を狙った逆張りトレーダーのエントリー

などの注文が入りやすい傾向にあります。

この例ではアウトラインがサポートラインとして機能しており、

・売りポジションを持っているトレーダーの利確(買い注文)
・反発を狙った逆張りを狙うトレーダーのエントリー(買い注文)

これらが重複することで、大きな反発(上昇)が起こっていました。

ポンド円の月足(アウトラインの反応)

また、先ほど挙げた、

・パラメータ(設定値)がないことで分析の差が出にくい
・長期で引くことで短期~長期まで大勢のトレーダーから意識される

これらの特徴から、長い期間で引いたラインの精度は高い傾向にあることに加えて、チャネルラインで描かれる「平行なN字波形」で把握できるトレンドは、特にラインを引かないトレーダーにも意識される傾向があります。

高値と安値がそれぞれ平行にN字波形を描くからこそ、

・使う指標に関係なく
・ラインを引く引かないに関係なく

本当に数多くのトレーダーが同じトレンドを認識できるわけです。

ですので、チャネルラインはより精度が高まる余地があると言っても過言ではありません。

ポンド円の月足(アウトラインの反応)

まとめ~水平線やトレンドラインは過去いつの時点から引くべきか~

以上この記事では、水平線などのラインは「過去どのくらいの時点から引くべきか」というテーマで解説を行ってきました。

その上で率直な答えとしては「表示できる限りの過去から引くべき」と解説させて頂いた次第です。

少なくとも数ヵ月、数年もの間、更新されていなかった高値/安値は、非常に目立つからこそ、

・ポジションを持っているトレーダーの利確
・逆張りを狙うトレーダーのエントリー

これらの注文における「目安」になりやすい傾向にあります。

その上で上記の注文は同じ方向になるからこそ、数年もの間、更新されていなかった高値/安値に引いた水平線(水平ライン)は精度が高いわけです。

ですので、このような水平線(水平ライン)が漏れていて、気づかぬ内にこのラインに逆らうトレードをしてしまうと、思わぬ大損を食らう危険性が否めません。

だからこそ、できる限り古い過去まで遡った上で、目立つ高値/安値からラインを引くことを推奨していました。

また、水平線だけではなく、

・トレンドライン
・チャネルライン

に関しても同じように、長い期間で目立つ高値や安値から引いたラインは効き目が高まるからこそ、逆らうトレードをして大きな逆行を食らわないよう、決して引き漏れがないように気を付けるべきというのが私の意見です。

以上、参考にして頂ければと思います。

追伸

この記事で例にした、

・水平線(水平ライン)
・トレンドライン
・チャネルライン

これらを使ったライントレードの実例を、実際のエントリー場所も含めて図解していました。

良ければ、下記のリンクから気になる記事をご覧になってみてください。

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