杉原です。

今回のFXデイトレード記事では、ボリンジャーバンドを使った逆張りが負ける理由を掘り下げて解説していきます。

ボリンジャーバンドの2σや3σをブレイクした際に逆張りエントリーするロジックが、よく使われる逆張り手法としてありますが、実はまったく理にかなっていません。

ボリンジャーバンドの本質的な仕組みから、納得いく解説をさせて頂きますので、ぜひ参考にして頂ければと思います。

FXのデイトレでボリンジャーバンドの逆張り例

まずは、よく言われるボリンジャーバンドを使った逆張りのFXデイトレ手法を図解していきます。

その前にまず、ボリンジャーバンドの簡単な仕組みを逆張りに使う上で必要な知識に絞って解説させてください。

ボリンジャーバンドは計算式に標準偏差を用いています。

この標準偏差は学力を図る偏差値にも使われ「標準的な平均との差」を表す指標です。

ですので、その標準的な平均から大きく乖離しているという場面で、逆張りを仕掛ける事が有効と唱えているトレーダーが少なくありません。

そんなボリンジャーバンドは下図のように通常20本移動平均線(黒)が真ん中にあり、

・1σ(赤)
・2σ(緑)
・3σ(オレンジ)

の線が生成されます。

下図はドル円5分足チャートです。

1σ~3σまでのドル円5分足チャートにに表示したボリンジャーバンドその1

その上で、1~3σの中にローソク足が収まる確率は以下のようになっています。

  • 1σ → 約68%
  • 2σ → 約95%
  • 3σ → 約99.7%

まず一番上の1σに関してはそれほど重要ではありません。

残る2つが重要で、2σは約95%、3σに至っては約99.7%の非常に高確率でバンド内に収まるという事を表しています。

そのため、FXのデイトレードでは「ボリンジャーバンドの2σや3σに触れた際、もしくはブレイクした際に逆張りでエントリーすると有効」と言われているわけです。

確かに、この確率が数学的に正しい以上、非常に有効そうなFXのデイトレ手法に感じられるかもしれません。

実際のチャートで見ていきましょう。(先ほどと同じくドル円5分足チャートです)

2σと3σに触れています。

1σ~3σまでのドル円5分足チャートにに表示したボリンジャーバンドその2

よくあるボリンジャーバンドの逆張り手法では、図のように2σや3σに触れたタイミングでエントリーする形なので、ここでは上昇に対しての逆張りでショートです。

2σに関しては約95%が2σ内に収まるという確率を無視し、触れるどころかブレイクしています。

そして、1本進めたこの後には、下図のように残酷な結果が待ち構えていました。

1σ~3σまでのドル円5分足チャートに表示したボリンジャーバンドその3

一気に上昇し、大きな含み損になってしまいました。

もちろん、ここから一気にバンド内の戻り、利確ができるかもしれません。

もう少し先にチャートを進めて見ましょう。

1σ~3σまでのドル円5分足チャートに表示したボリンジャーバンドその3

一度は戻りかけたものの、バンドに沿ってトレンドが進んでいく、いわゆる「バンドウォーク」によって残念ながら上昇を続けてしまい、大きな損失になりました。

なぜFXのデイトレードボリンジャーバンドの逆張りが勝てないのか?

なぜボリンジャーバンドの逆張りが勝てないのか。

率直に申し上げますと、ボリンジャーバンドの計算式にある「標準偏差」がFXに適していないからです。

学力などで計算する際には、先ほど挙げた、

・1σ → 約68%
・2σ → 約95%
・3σ → 約99.7%

という確率におおよそ従う傾向にあります。

ただ、学力テストの場合、1人につき1つの採点結果しかありません。

対してFXのような相場であれば、1人のトレーダーが出す売買の注文数、取引数量は人によってまったく異なります。

なぜなら、資金量が人それぞれ違うからです。

そもそも標準偏差の計算は「1人1つの要素」という事で成り立つものにほかなりません。

学力テストにおいては1人1つの採点結果です。

ですがFXのような相場は、トレーダー1人につき売買する取引数量は大きくバラけてしまいます。

その時点で、標準偏差をFXに使うこと自体が「理にかなっていない」というわけです。

だからこそ、

・2σ → 約95%
・3σ → 約99.7%

内に収まるという確率を利用した逆張り手法が、まったく有効性がないということになります。

まとめ~FXのデイトレードにおいてボリンジャーバンドの逆張りが負ける理由~

以上、ボリンジャーバンドにある標準偏差の考え方が、FXに適していないからこそ、逆張りのFXデイトレードが「理にかなっていない」ため、負けやすいという解説をいたしました。

そもそもボリンジャーバンドを開発したボリンジャー氏自身も「逆張り」の使用は推奨していません。

基本的にボリンジャーバンドは、

・バンドの縮小から拡大
・バンドに沿って伸びていくバンドウォーク

などによる「順張り」が推奨されています。

ボリンジャーバンドの逆張りは、どこかの誰かが「ボリンジャーバンドは2σ内に95%で収まるから逆張りで勝てる!」と唱えたものが、さまざまなブログやサイトを介して広がっていき、多くのトレーダーがそれらを目にして、さらに広がったと考えられます。

実際にトレードをした事や研究した事もない人が、クラウドワークスなどのクラウドソーシングなどで投資関係の記事を受注し、すでにある記事を参考にして書くため、どんどん「逆張りボリンジャーバンド」のネタが今も広がっていますのでご注意ください。

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