杉原です。

よく頂く質問の中で「通貨の強弱を使ったFXのデイトレ手法はどう思いますか?」という内容があり、今回の記事で扱ってみようと思いました。

実際のところ、情報商材の中でも、この通貨の強弱をロジックに含めたものが少なくありません。

そんな事情もあり、割と多くのデイトレーダーが通貨の強弱を気になっている傾向にあります。

ただ結論から言いますと、専業で安定して勝ち続けたいのであれば通貨の強弱を取り入れた手法は「絶対に止めた方が良い」と私は考えていました。

現に、自身のデイトレード戦略においては通貨の強弱はまったく取り入れていません。

この記事では、私が通貨の強弱を避けるべきという論理的な理由を、納得頂けれるよう解説していきます。

トレード戦略もあわせて解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも通貨の強弱を使ったFXのデイトレ手法とは

まずは簡潔にFXで通貨の強弱を利用したFXのデイトレ手法について触れていきます。

言葉の意味として、

強い=買われている
弱い=売られている

という事を覚えておいてください。

この通貨の強さを探るには、無料をはじめさまざまな通貨強弱のツールがあるので、それらのツールを使います。

たとえば為替通貨ペアは、ドル円であれば「ドル」と「円」が合わさったトレード対象(銘柄)にほかなりません。

その上で、ドル円を例にすれば、

前にある通貨(ドル)が強いと上昇
前にある通貨(ドル)が弱いと下降

を意味し、逆に、

後ろにある通貨(円)が強いと下降
後ろにある通貨(円)が弱いと上昇

へと繋がっていく傾向にあります。

つまり、ドルが強く、円が弱いと、ドル円の価格が高騰する確率が高まるわけです。

そんな状況でドル円をロングするというのが通貨の強弱を利用したデイトレ手法の例になります。

また、ドルが弱く、円が強い場合には、下降する可能性が高いのでショートが適しているということです。

そのほか、ドルが強く、円も強い場合には、上昇/下降のどちらにも動きにくい状況となります。

より有効な通貨の強弱を利用したFXトレード

今はドル円を例にしましたが、FXにおいて通貨はドルと円だけではありません。

ドル(米ドル)と円以外にも、

・ポンド
・ユーロ
・オージードル
・ニュージーランドドル
・カナダドル

など多々あります。

その上で、FXの相場では、各通貨に対して均等に取引がされているわけではありません。

その時間帯や相場状況によって、ポンドやユーロが買われていたり、円やオージードルが売られていたり、流動はさまざまなパターンが考えられます。

そこで、通貨の中で、

・最も強い(買われている)通貨が「前」
・最も弱い(売られている)通貨が「後ろ」

になるような通貨ペアを見つけたら、その通貨ペアは上昇の確率が非常に高くなるので、ロングが有効となるわけです。

たとえば、

・ポンドが最も強い(買われている)
・円が最も弱い(売られている)

場合には、ポンド円のロングが非常に勝ちやすくなります。

逆に、

・最も弱い(売られている)通貨が「前」
・最も強い(買われている)通貨が「後ろ」

になるような通貨ペアを見つけたら、その通貨ペアは下降の確率が非常に高くなるので、ショートが有効となるわけです。

仮にユーロが最も弱く(売られている)、ドルが最も強い(買われている)のであれば、ユーロドルのショートが有効な戦略となります。

FXで「通貨の強弱を利用したFXのデイトレード手法」は安定して勝てない

ここまで解説してきた通貨の強弱を利用したFXの手法ですが、有効に見えて実はそうでもありません。

そもそも、強い弱いは現時点までの相場状況から見た「結果」でしかなく、今エントリーしたところで、その強弱が続くかどうかが未知数になります。

仮に強い通貨があっても、その強さは今が最高潮で、数秒後からどんどん弱まっていく可能性も否めません。

よって、通貨の強弱を頼りにトレードしたところで、その有効性も未知数になるからこそ、通貨の強弱を使ったFXのデイトレ手法は安定した勝ちを得られないと考えられるわけです。

もちろん、取り組んでいるFXのデイトレ手法に対して「補足」として通貨の強弱を取り入れるのは、まだ有効かもしれません。

とは言え、仮に補足として通貨の強弱を使う場合、バックテストでも通貨の強弱を取り入れていなければ、本当に有効性が増すかどうかが分からないのでご注意ください。

もし既存のデイトレ手法に取り入れるのであれば、バックテストの段階から含めてテストしなければ、勝敗はもちろん、利幅や損切り幅まで大きく変わってくるからです。

また、前述したように通貨の強弱は「結果」でしかありません。

そのため、すでに通貨の強弱はチャートに反映されているというのが私の考えです。

ですので、下記のようなチャート状況から分析するテクニカル指標には、すでに通貨の強弱に関する情報が盛り込まれているからこそ、あえて通貨の強弱に頼る必要はないと私は思います。

  • 移動平均線
  • トレンドライン
  • 水平ライン
  • MACD
  • RSI
  • RCI
  • ボリンジャーバンド

まとめ:FXのデイトレで「通貨の強弱」を利用した手法

以上、本記事ではFXにおける通貨の強弱を使ったデイトレ手法の例と、その手法が実は有効性が高くはないという理論を解説させて頂きました。

ポイントとしては、通貨の強弱は現時点までの「結果」に過ぎず、1秒後には強弱の状況が丸っきり変わっている可能性が十分に考えられるということです。

だからこそ通貨の強弱を使ったFXのデイトレ手法に、特に有効性を見いだせないというのが私の意見でした。

以上、参考にして頂ければ幸いです。

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