杉原です。

私自身、確立したデイトレード手法を継承した上で資金を提供し、その資金を運用してくれているパートナーの方が何名かおります。

その方々とは密に連絡を取り、常に新たなロジックの開発にも励んでいました。

そんなパートナーの中で逆張りデイトレ手法『乖離テクニカル』を使った「邪道的な戦略」を考えつき、それを検証して頂いており、その結果が有益なものだったので、今回それをシェアしたいと思います。

ゼロカットを利用した邪道的な戦略

乖離テクニカルを習得した上では、ほぼ9割の勝率であり、含み損が極めて限定的です。

その特性を活かして「損切り=ゼロカット(強制ロスカット)」になるくらいロットを限界近くまで上げ、勝った時の利益率をさらに高めていきます。

ただし、強制ロスカットの可能性があるので、この戦略では複利運用をせず、単利運用が基本です。

(得た利益を守るためにトレード1回ごとに利益を出金します)

少なくとも海外業者を使えば、ルール違反をしない限り、追証の発生はありません。

そのため、ロットを限界近くまで上げ、負け=ゼロカット(強制ロスカット)となっても、追証による借金を背負うことも無いわけです。

その分、負けた際は資金が0になります。

ただ、この資金は「全財産」ではありません。

あくまでも、この戦略を実践する口座に入れている金額を指します。

そのため、ゼロカットされることを前提として、負けた際すぐに資金を補填できるようビットウォレットなどに、

「補填用の資金」

を用意しておくことが重要です。

その上で、ポイントとなるロット数は、ドル円のような円建てでは資金1万円あたり0.6ロット(海外業者)としていました。

※ちなみにゼロカットにならずに耐えられる、いわゆる耐久含み損が約16pipsです。

負ければ資金の補填が必要ですが、一度の取引において12pipsの利幅で72%の利益率になります。

その他は、

10pips=60%
15pips=90%
20pips=120%

このような利益率の目安です。

これらは、すべてトレード1回あたりの利益率になります。

仮に平均をネガティブに考えて12pipsとした場合、1回のトレードで72%の利益率になるので、10回中9回の勝ちトレードとして、9回✕72% = 648%です。

1回分の負けは「-100%」なので、上の648%から-100%すると、

548%

となりました。

その上で、先ほど書いたように、補填用の資金を用意しておくので、この分も減算する必要があります。

補填用の資金は、元から口座に入れていた資金と、変わらない同じ額なので100%です。

ですので、負け分を引いた548%から、この補填用の資金100%を引くと「448%」になりました。

まとめると、10回のトレードで、平均的な利幅をネガティブに考えて12pipsとして、乖離テクニカルのノウハウをルール通り忠実に実践して9割の勝率を維持できた場合、補填用の資金を用意することを含めても、

約450%

という利益率になるということです。

単純な利益として、口座資金の約4.5倍という意味になります。

※先ほども書きましたが、毎回のトレードで得た利益をゼロカットで失わないよう、この戦略では、あえて複利運用せず、すぐに出金をする単利運用が前提です。

ここまで解説したように、10回のトレードで1回ゼロカットに遭遇しても、資金から見た約4.5倍の利益が手元に残る計算になります。

後は、比例していくので20回のトレードなら約9倍です。

ただ実際のところ、収益性は抜群に高い戦略ではあるものの、私のパートナーは彼自身の資金で、30回のトレードでこの割合を維持できていましたが、精神的には狂いそうだったとのことでした・・・

まさに、この戦略のデメリットがこのようなメンタル面だと思います。

わずかな含み損でも資金がどんどん減ることは、本当に強い精神力がないと厳しいと感じました。

ただ、この戦略に関して、収益性は極めて異常な高さであることは間違いありません。

この異常な収益性の高さを確認するために、通常のロット設定にて、

・同じ勝率
・同じ平均利幅

を想定して計算してみたいと思います。

通常のロット設定であるドル円などの円建てで1万円あたり0.1ロットである場合、同じ勝率とネガティブな平均pipsを前提に単利運用をすれば・・・・

・1回の勝ちトレードで12pipsとして12%
・10回の内9回買って108%
・10回の内1回負けて-12%

10回のトレードで残る利益は96%=約100%です。

(この通常ロットのパターンでは、ゼロカットを想定しないので補填用の資金は無し)

先ほどのゼロカットを覚悟した『邪道的な戦略』では、補填用の資金を100%として、この100%を引いても、10回のトレードで残る利益は448%=約450%でした。

つまり、10回のトレードを行った際、

・通常ロットでは約100%
→口座資金とほぼ同額が利益
→10万なら約10万
→100万なら約100万

・邪道的なロットでは約450%
→口座資金の約4.5倍が利益
→10万なら約45万
→100万なら約450万

このようになるので、比べると約4.5倍ほど収益性が高いということです。

ちなみに邪道的なロットでは、上記のように10回のトレードで約450%の利益率なので、仮の話で月にトレード回数が10回でも月利450%となって、21営業日として日割りで計算して1日の利益率を出すと、

約21%

となりました。

その月のトレードを10回で辞めずに、さらに続ければ上記の数字以上に利益率は高まることは確かです。

さらに、これを続けていった例が下記になります。

※計算を分かりやすくするため、通常ロットは約100%、邪道的なロットは約450%の概算を前提としました。

●20回のトレードを行った場合

・通常ロットでは約200%
→口座資金の約2倍が利益
→10万なら約20万
→100万なら約200万

・邪道的なロットでは約900%
→口座資金の約9倍が利益
→10万なら約90万
→100万なら約900万

●30回のトレードを行った場合

・通常ロットでは約300%(口座資金の約3倍が利益)
・邪道的なロットでは約1,350%(口座資金の約13.5倍が利益)

ゼロカットを利用した邪道的な戦略のまとめ

ここまでの計算で、この邪道的な戦略における「収益性の異常さ」は感じて頂けたかと思います。

ただ、異常な収益性がある反面、下記にはご注意ください。

  • ・1回毎の利益は毎回すぐに出金する単利運用を前提とすること
  • ・あくまでも余裕資金中の余裕資金を使うこと
  • ・そもそも乖離テクニカルを習得して9割の勝率を維持できること

この3点を遵守できつつ「ゼロカットに耐えられる強いメンタル」があれば、とても有効に使える戦略だと思います。

実際のところ、この邪道的な戦略はより少ないトレード回数だとしても、ここまで計算で示したように、得られる収益が異常に跳ね上がることは間違いありません。

この邪道的な戦略の「まずはソフト」な使い方としては、少額資金から種銭(まとまった資金)を作る方法です。

これならば気持ち的にも楽に取り組める上に、大きな資金を用意する過程として有効だと思います。

邪道と通常の「中間」を採用する戦略

ここまでお伝えさせて頂いた、

「ロットを限界まで上げるゼロカットを利用した邪道的な戦略」

ですが、中には試してみた方もいた反面、

「収益性の魅力は合って試したいけど、さすがに怖い」
「まだミスが稀にあり9割近くの勝率に至っていないので怖い」

そんな意見も一部、寄せられました。

そこで、上記のような意見を取り入れつつ、乖離テクニカルでさらに収益性を高める戦略を解説させて頂きたいと思います。

これは邪道的にロットを上げるのではなく

・少しだけロットを上げる
・絶好のチャンスのみロットを上げる

これらの戦略です。

仮に勝率9割まで届かなくても約8割を切らなければ、連敗の可能性はとても低くなることは間違いありません。

その上で、1回の負けは1回の勝ちで大抵が補填できる傾向にあります。

そのため、8割近くの勝利を出せるようになっていれば、多少ロットを上げても、そもそも含み損も小さいわけですし、それほどリスクが大きくなることはありません。

そのため、先ほどの邪道的な戦略で説明したような1万あたり0.6ロットではなくとも、

・0.15
・0.20

ほどならば、ロットを上げても問題ないかと思います。(通常は0.1ロット)

それぞれ通常のロットから1.5倍、2倍したロットになりますが、毎回の利益率、月単位の利益率も、

・1.5倍
・2倍

このように比例して大きくなるメリットは確かです。

もちろん、損切り時の損失も1.5倍、2倍になるものの、勝った時に利益も同じ倍率で増えるので、1回の勝ちで損切りを充分に補填できるようになります。

勝ちも負けも等しく1.5倍、2倍になるからこそ、勝率を高く維持できるレベルに到達していれば「ロットを上げたほうが手元に残る収益は遥かに増える」ということは間違いありません。

これが「少しロットを上げる」という、邪道と通常の中間を採用する考え方でした。

今回は乖離テクニカルを例にしましたが、ラインを使う類似デイトレ手法である、

初動テクニカル
加速点テクニカル

これらの手法で、邪道的な戦略を実践するのも有効です。

いずれもラインのみを使ったデイトレ手法で、乖離テクニカルと根本の考え方は同じで、パターンが異なるだけとなっています。

そのため、それぞれのデイトレ手法を併用しても、特に負担がありません。

ラインを引く作業は変わらず、取引パターンが単純に増えるので、その分だけチャンスが倍々に増えるということです。

ですので、トレード頻度が2,3倍に増えるため、資金の増加スピードも比例して早くなっていきます。

また、1つのデイトレ手法だけではチャンスの頻度が少ない時期があっても、複数の手法を併用すれば、そんな時期でも併用する他の手法でチャンスの頻度を補うことが可能です。

ですので、単純に資金の増加スピードが早くなるだけではなく、トレード頻度が安定するというメリットにも繋がっていくことは間違いありません。

このように大きなメリットがあるので、乖離テクニカルに限らず、基盤の考え方が同じようなライントレードは、幾つか併用する方向性が有効となります。

以上、参考にして頂ければ幸いです。

この記事で取り扱ったデイトレ手法は、以下のページでエントリーから決済までのロジックを図解しているので、ぜひ下のリンクからご覧になってみてください。

>乖離テクニカル

>初動テクニカル

>加速点テクニカル

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