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杉原です。
ダウ理論と同様に、多くのテクニカル指標の大元になっているほど、非常に多くのトレーダーが意識しているのが、このグランビルの法則になります。
このグランビルの法則も多数の原理/理論がありますが、最低限必要なものは下記のみを覚えておけば十分です。
(MAは移動平均線の略称)
- 1.ローソク足がMAから急に大きく離れるとリバウンドで短期間で戻る可能性がある
- 2.MAの上下で価格が反発する可能性がある
それでは早速、実際のチャート図を見ながら、2つの原理を解説していきたいと思います。
(5分足に換算すると20本平均となり、多くの短期トレーダーに意識されるため。)
1.ローソク足がMAから急に大きく離れるとリバウンドで短期間で戻る可能性がある
下図は先ほど「ダウ理論」でも用いた図で、①②③ではそれぞれ、ローソク足が急激に(短期間で)MAから離れていき、その後、同じような速度でMAに近づいている事がお分かり頂けるはずです。
「そろそろ上昇が終わるだろう」と考えるトレーダーが多くなり、「売り」注文が一気に入り、「売り」の「注文数」が必然的に増えて勢いよく下降しています。(①と③)
②はその真逆で「そろそろ下落が止まるだろう」と意識するトレーダーが多くなっていき、「買い」注文の下図が必然的に増えて勢いよく上昇しているわけです。
これらが、まさに1つ目の原理で、ほかのサインと併用しつつ逆張りのエントリー判定に用いていくトレーダーが多くいます。
2.MAの上下で価格が反発する可能性がある
下図のように、MA上下で反発していく可能性が高いというのが、2つ目に覚えて頂きたいグランビルの法則による値動きになります。
しかし、すべてのトレーダーが同じ設定にしてMAを使っているわけでは当然ありません。
ゆえに、上図のように偶然的にピッタリとMAで反発するというわけではなく、
・MAに到達する前
・MAに到達した後(少し抜けた後)
に反発する事も多々あるわけです。
これは、MAの設定上における問題になります。
極端な話、MAを1分足10本にしてしまえば、下図のように、先ほどの図とまったく同じチャートであっても、MAとローソク足の位置がまったく異なってしまいます。
ゆえに、MAの設定次第でローソク足とMAの位置関係が丸っきり変わってしまうということです。
だからこそ、平均的に多くのトレーダーが設定する可能性が高いMAとして、今回の例では、1分足では100本、5分足換算で20本が望ましい(25本だと遅れる)ため、このように設定していました。
1本のMAによる判断のみでは、値動き判定の根拠が乏しいため、多くのトレーダーがプライスアクションやほかのテクニカル指標、複数のMAを用いるなど、精度を高める工夫を凝らしています。
下図が前後で反発する例です。
活用としては、ロングの場合はできるだけ低い価格で買う「押し目買い」、ショートの場合はできるだけ高い価格で売る「戻り売り」のタイミングを計る際に活かせます。
ただ、反発する可能性が高まるのは、
・プライスアクションとロング/ショートの判定が重なる時
・ほかのテクニカル指標とロング/ショートの判定が重なる時
など、より多くのトレーダーと同じ売買判断を行う場合にほかなりません。
たとえば、下図黄色枠はピンバーという反転を表すローソク足で、ちょうどMA付近で反発していました。
このように、MA前後で、反転を表すほかのプライスアクションと同時に使うことによって、反発の確率がグッと高まっていくわけです。
総括~グランビルの法則を単純に「最低限」覚えるならコレだけ。~
以上、今回は最低限度、覚えるべきグランビルの法則として、
1.ローソク足がMAから急に大きく離れるとリバウンドで短期間で戻る可能性がある
2.MAの上下で価格が反発する可能性がある
を解説させて頂きました。
本文中でも触れたとおり、移動平均線の設定は、ある程度の傾向はあるものの、人によって同じではありません。
そのため、1つの移動平均線によるグランビルの法則だけを使ってトレードしても、同じようなタイミングで売買を行うトレーダーがそれほど多くないと考えられます。
よって、
・プライスアクション
・そのほかのテクニカル指標
などと組み合わせて使うことにより、売買判断の精度=勝率を高めていくのが有効な手段です。
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