杉原です。

安定して勝ち続けられるデイトレード手法を判断する指針としては、

・勝率
・リスクリワード

などを多くのトレーダーが基準としている傾向があると思います。

もちろん、得られる利益を左右することから、上記の「勝率」「リスクリワード」は重要な要素であることは間違いありません。

しかし、最終的に注目すべきは、

利益率=いくらの資金でどのくらいの利益を得られるか

であるべきだと私は思います。

ネット上や書籍などでは「●●万円稼いだ」「●●pipsを獲得した」などのアピールが数多くされていますが、人によって資金がまったく異なるからこそ、結局のところトレード手法の有効性がどれだけ高いかを判断するのは利率●%などの『利益率』だということです。

ですので、この『利益率』を高めるために、最初に挙げた「勝率」「リスクリワード」をどれだけ最適化するかが重要となってきます。

そこで当記事では、利益率が高く本当に有効なデイトレード手法を見分ける方法や特徴を、勝率やリスクリワードの観点も含めて解説させて頂く次第です。

勝率、リスクリワードよりも重要な『含み損』の存在

多くのトレーダーが勝率とリスクリワードに着目していますが、それよりも重要なものが「含み損の小ささ」だと私は思います。

そもそもエントリーした方向とは大きく逆行し、多大な含み損を抱えながらも何とか勝つ・・・そんなトレードは適切な値動き分析ができていないので、それは偶然に勝っているだけに過ぎないわけです。

そんな多大な含み損で勝つようなデイトレ手法では、一時的には勝つこと、勝ちが続くことがあっても、決して長続きは期待できません。

何より、大きな含み損を抱える時点で「値動き分析が外れている」ので、そのデイトレは「理にかなっていない」と言っても過言ではありません。

そんな含み損を大きく抱えるデイトレ手法は、理にかなっていないからこそ、勝てても偶然でしかなく、少なくとも「安定して勝ち続ける本当に有効な手法」とは言えないはずです。

以上から、本当に有効な勝ち続けるデイトレ手法として、

逆行の小ささ=含み損の小ささ

を前提とした上で「勝率」「リスクリワード」の向上を目指すことが重要となってきます。

含み損を小さく抑えた上で「勝率」「リスクリワード」を比較

それでは、エントリー場所から逆行が少なく利確できる、含み損の小さいロジックを前提とした上で、勝率とリスクリワードを比較していきましょう。

この勝率とリスクリワードは、どちらか一方を重要視すると、片一方が低下/低迷する傾向にあります。

例えば、リスクリワードは重要視し、損失:利益を1:3などを目指せば、より利幅を伸ばすことを意味するので、その目標の利幅に到達する前に逆行し始めて、勝率を下げる傾向にあるわけです。

逆に、リスクリワードの重要度を下げて損失:利益を1:1程度にした場合、上記のような利幅に到達できずに損切り(負け)になるケースが少なくなるため、勝率は高まるはずです。

このように勝率とリスクリワードは『逆相関』の関係にあることは間違いありません。

そして、そんな逆相関の関係性は、リスクリワードを1:5や1:8などにして利幅を伸ばそうとするほど、利幅に到達できずに負け(損切り)になる数が増えることで、勝率をさらに低下させてしまいます。

このようにリスクリワードにおける利益を伸ばせば、その分だけ勝った際に得られる利益は大きくなるものの、そんな勝ちトレードに当たる確率が下がってしまうということです。

そうしてリスクリワードにばかりを重要視して勝率を下げてしまうと、どうしても「連敗」の数が増えてしまうため、FXのデイトレードで日々の安定した利益を得ることができません。

その結果、勝つ時は大きく勝てますが、マイナスの日が続くことは当たり前で、週単位、月単位のマイナスも当然ながら有り得る話です。

そんなリスクリワードを重要視し過ぎるデイトレ手法では、勝つ時は大きく勝てるものの、連敗による資金の低下(ドローダウン)が大きくなるデメリットもあります。

そのため、常に取引数量(ロット数)をとても小さく抑えた上でトレードせざるを得ません。

そもそもトレードの利益は『利幅(pips) ☓ 取引数量(ロット)』の掛け算で計算されるものなので、ロットを抑えるほど得られる利益は小さくなり、それが利益率の低下に繋がるわけです。

『利幅(pips) ☓ 取引数量(ロット)』から見るロットの重要性

多くのトレーダーは「資金管理」の重要性を挙げて、ロットを上げるべきではないという主張をする傾向にあります。

ただ、先ほども解説した『含み損の小ささ』を前提としたデイトレード手法で、そこに勝率の高さが加われば、ロットを上げることに特に危険はありません。

ロットを上げる分だけ利益が大きくなる反面、損切り時の損失も大きくなることは確かなので、意味なく安易にロットを上げることは確かに危険です。

ですが、

・含み損が小さい
・勝率が高い

というデイトレ手法であれば、長く続けるほどに、損切りよりも利確が多くなるので、ロットを上げることの危険が少なくなります。

含み損を小さく抑えた上で勝率を重視すれば、ロットを上げる危険が少なくなり、利益を大きくすることが可能です。

ですので、それが結果的に『利益率の向上』に繋がってきます。

以上から、得られる日々の利益が安定するだけではなく、利益率が高まるからこそ、含み損を抑えた全体において「リスクリワードよりも勝率を重要視」する方が、本当に有効なデイトレ手法になると考えているわけです。

どの「程度」の勝率とリスクリワードが良いか

ここまでは、

・含み損を小さく抑える
・その上で勝率を重視すればロットを上げられる

という流れで、そのようなデイトレ手法であれば、ロットの高さによる「利益率の向上」と勝率の高さによる「利益の安定化」を図れる解説をさせて頂きました。

その上で、どこまで(どの程度)の勝率やリスクリワードが良いのか、具体的な指針を解説していきたいと思います。

少なくとも、ロットを上げるためには、含み損の小ささが「最低限」必要になる上で『連敗しない程度の勝率』が欠かせません。

なぜなら、連敗が起きると、その際のドローダウン(資金の減り)が大きくなり、その連敗後の利益率が大幅に低下し、日々の利益を安定させられないからです。

ですので、どの程度の勝率が必要かという問いに対しては、連敗しないレベルの勝率というのが適切な回答かと思います。

そんな連敗を避けるためには、少なくとも9割以上の勝率は欲しいところです。

もちろん、7,8割程度の勝率でも連敗がない時期はあるかもしれません。

ただ、仮に8割の勝率では2割は負け、つまり100回の中で20回の負けがあるため、長くトレードを続けるほど、連敗に遭遇する確率が増えてしまいます。

よって、少なくとも9割の勝率が理想となるわけです。

ですが、勝率を重要視するほど、利幅を伸ばしにくくなるため、どうしてもリスクリワードが疎かになることは避けられません。

まさに、先ほど書いたような勝率とリスクリワードの『逆相関』です。

その上で、損小利大を求めてリスクリワードは1:2以上、1:3は欲しい・・・など、損失に対して利益は倍以上を設定するトレーダーが少なくありません。

しかし、ここまで挙げた、

・小さく抑えた含み損
・最低でも9割ほどの勝率

というデイトレード手法であれば、先ほども申し上げたように『ロットを上げられる』ことで利益率の大幅な向上が見込めます。

よって、利幅を伸ばそうとして、無理にリスクリワードを追求する必要がありません。

ロットを上げて勝率も高ければ、利益率は大きく向上するからです。

ですので、リスクリワードにおける損失:利益は、1:1でも特に問題ありません。

むしろ、場合によっては損失:利益が1:0.8〜0.9になっても、勝率の高さでカバーすれば、十分に高い利益率を維持できます。

実際のところ、盲目的に「損小利大」を無理に追求し、中には「利益は損失の倍以上は欲しい」という考えを持つトレーダーが少なくありません。

しかし、どうしても損失:利益が1:2以上のリスクリワードを維持できる手法は、勝率を大きく下げてしまいます。

7,8割はもちろん難しく、良くて6,7割くらいの勝率にまで落ちがちです。

そこまで勝率が落ちれば、当然ながら『連敗』は避けられません。

むしろ、連敗はそれなりに多く発生するはずです。

そんな連敗が多い手法であれば、いくら含み損が小さいと言っても、連敗によるドローダウンを懸念し、ロットを上げることは当然できません。

よって、いくら利幅を伸ばせても、ロットを小さく抑え込むことで『利幅(pips) ☓ 取引数量(ロット)』で表される利益が小さくなり、利益率の低下になります。

その上、利幅を大きく取れるとしても、勝率を下げている時点で、なかなか日々の利益は安定しないわけです。

ただ、ここまで説明した「含み損の小ささ」「勝率の高さ」によってロットを上げられるのであれば、利幅を伸ばさずとも利益率を大幅に高められるので、あえてリスクリワードを追求する必要はありません。

損失:利益は1:1程度、場合によっては1:0.8〜0.9程度でも問題がなく、リスクリワードが低くても、勝率の高さでカバーできる上に、ロットの高さによって利益率が大幅に向上するからです。

まとめ:本当に有効なデイトレード手法の見分け方/特徴とは。

以上この記事では、勝ち続けられる「本当に有効なデイトレード手法」の特徴、見分け方や判断基準について解説させて頂きました。

多くのトレーダーが1:2〜3以上のリスクリワードを徹底して追求する傾向にありますが、含み損が小さい条件で勝率が高ければ、ロットを上げて利益率の向上を図れるので、損小利大に沿ってリスクリワードを追い求める必要はありません。

むしろリスクリワードを追求し過ぎると、勝率は大きく低下してロットを上げることができません。

ロットを上げられないことで利益率が高まらないだけではなく、勝率が大幅に下がることで日々の利益を安定させにくくなります。

逆に、この記事を通して推奨したように、

・含み損を小さくする
・連敗を避けられる程度の勝率(9割は欲しい)
・その勝率を維持できるためにリスクリワードは1:1程度でも良い

というロジックを組めば、利益率の向上と利益の安定化を同時に得られるようになるので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

実際に私自身や私がデイトレード手法を継承した方々は、上記のようなロジックで、1日単位で10%以上の利益率を出せるようになっていました。

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