杉原です。

日本人にとって特に馴染みやすいデイトレ対象と言えば、多くの書籍やサイトがあることから「株」「FX」だと思います。

今ではゴールドをはじめとするCFDや、仮想通貨などもデイトレードの対象になりますが、やはり世間に出回っている情報量で見ると株やFXが圧倒的に多いことから、株/FXのいずれかでデイトレを始めるトレーダーが少なくありません。

ただ、逆に情報量が多すぎることで、株とFXのどちらが勝ちやすいのかが分かりにくくなり、迷っているという相談も多くありました。

そこで当記事では「どちらが勝ちやすいのか」「どちらが大きく稼げるのか」という視点で、株とFXを比較していきたいと思います。

※この記事では、米国株ではなく日本の証券会社で取引が可能な日本企業の株を扱っていく次第です。

株とFXのデイトレ比較1.ファンダメンタルズの観点

株もFXもファンダメンタルズ要因によって値動きが起こることがあります。

そんなファンダメンタルズ要因が強くなる相場状況は、デイトレードにおけるテクニカル分析の効き目が非常に弱くなり、勝率が極端に落ちがちです。

つまり、ファンダメンタルズ要因が強く出る相場状況が多いほど、勝ちにくいと言っても過言ではありません。

その上で、株とFX、それぞれのファンダメンタルズ事情を比較していきたいと思います。

株のファンダメンタルズ事情

株はその企業の業績や不祥事など、数多くのあらゆるファンダメンタルズ要因が値動きに影響を与えます。

また、1つの企業による不祥事などがあれば、関連企業の株価に影響することも少なくありません。

要するに、取引する「銘柄以外」からもファンダメンタルズの影響を受けてしまうので、ファンダメンタルズの影響を受ける確率が高くなるわけです。

その上、そんな株価に影響を与えるようなファンダメンタルズ要因は、いつ発表されるか分からないデメリットがあります。

つまり、デイトレで買いポジションを持っている際に、不祥事関連の大きなファンダメンタルズ要因が発表されて、株価の大幅な下落が起こり損切りになる危険性が常にあるわけです。

もちろん、逆に業績アップをはじめとする「良いニュース」があり株価が上昇し、買いポジションを持っていた際に大きな利益を得られる場合もあるかもしれません。

ただ、ファンダメンタルズ要因が発生すると『計算できない値動き』が起こるため、いずれにしてもテクニカルの効き目が非常に弱くなることは確かです。

必ずしも不祥事で株価が下落するとも限りませんし、業績アップなどの良いニュースで株価が上がるとも限りません。

いずれにせよ、ここまで解説したように、株の場合は下記のようなファンダメンタルズ事情があることは確かです。

  • ファンダメンタルズ要因が数多くある
  • 取引する銘柄以外の関連銘柄からも影響を受ける
  • いつファンダメンタルズ要因の発表があるか分からない

以上から、株の場合はファンダメンタルズ要因によってテクニカルの効き目が弱くなる状況になることが多くなり、ファンダメンタルズの観点で見ると勝ちにくい傾向があると言えます。

FXのファンダメンタルズ事情

FXの価格に影響を与えるファンダメンタルズ要因は、

要人の発言
経済指標
大災害

などで、どうしても大災害が予測不能なものの、それ以外の要素は基本的に予測ができます。

要人の発言にしても経済指標にしても、発表時刻が先に公開されているからです。

ですので、基本的にはファンダメンタルズ要因によってテクニカルの効き目が弱まる『計算できない値動き』は避けることができます。

また、FXに関わるファンダメンタルズ要因は、経済指標を除き、それほど頻度は多くありません。

ただ、経済指標に関しては各国の指標が毎日のように発表されているものの、すべての指標が価格に影響を与えていないのが実際のところです。

実際に「重要度」「注目度」の高い指標のみがファンダメンタルズ要因となり価格に大きな影響を与えています。

そのため、FXの為替相場において、1日中、経済指標の影響が及ばないことでファンダメンタルズ要因が入らず、テクニカルの効き目が特に弱まらない日も少なくありません。

そんな経済指標の見極め方などは、下記の記事で解説していますので、必要に応じてご覧頂ければ幸いです。

【関連】勝つためのデイトレードにおける「経済指標」の有効な活用方法

FXの方は、経済指標や要人の発言などによるファンダメンタルズ要因を、発表時間を知ることで避けられますし、そもそも株に比べてファンダメンタルズ要因が少ないことが特徴です。

対して株の方は、ファンダメンタルズ要因が多く、いつ発表されるか分からないため、「テクニカルの効き目が弱まる勝ちにくい相場」との遭遇がなかなか避けられません。

以上から、ファンダメンタルズの影響を大きく受けやすくテクニカル分析の効果が薄まりやすいのはFXよりも株であり、株の方がファンダメンタルズの観点で見れば勝ちにくいと言えるかと思います。

株とFXのデイトレ比較2.時間の観点

続いては「時間」の観点で株とFXの「勝ちやすさ」「勝てる大きさ」の比較をしていきたいと思います。

そんな時間に関して、株は9時~15時の約6時間しか取引ができません。

対してFXは24時間、相場が開いているので、土日や正月など特別な日以外は継続して取引が可能です。

ですので、単純計算でトレードチャンスはFXの方が約4倍多いことになります。

もちろん、24時間トレードができるFXと言っても、深夜~朝方は値動きが極端に少ないため、あまり取引チャンスはありません。

ただ、FXは株に比べて取引できる時間の長さは4倍ほどあるので、デイトレードを行う上でのトレード回数が大幅に多くなるはずです。

そんなトレード回数が多く見込めるほど、単純に利益が積み上がっていくため、時間の観点で見ればFXの方が株より大きく稼げると言えます。

株とFXのデイトレ比較3.レバレッジの観点

株の場合は「信用取引」を使っても最大3倍までしかレバレッジを使えません。

対してFXの場合、国内では25倍(執筆時点)で、海外のFX業者を使えば500倍や1,000倍クラスのレバレッジが使用できます。

そんなレバレッジは大きいほど枚数/ロットを上げて取引が可能です。

そもそもトレードの利益は『利幅(円、pips) × 取引数量(枚数、ロット)』になるため、取引数量(枚数、ロット)を多くできるほど、利益も比例して大きくなります。

もちろん、取引数量を多くするには、取り組むデイトレ手法の「勝率」「含み損」「リスクリワード」などに影響されるため、必ずしも取引数量を上げれば良いと言い切るわけではありません。

ただ、仮に海外FX業者で500倍のレバレッジを使う場合と、国内の株式トレードで3倍のレバレッジを使う場合を比べると、レバレッジが高い分だけ必要証拠金が安くなるため、取り組むデイトレ手法がどのようなロジックでも、明らかに取引数量を多く持てると思います。

そのため、レバレッジの観点で見た勝てる大きさに関しては、株に比べてFXの方が優位と言えるはずです。

まとめー株とFX、どちらのデイトレが勝ちやすい?

以上、この記事では株とFXのデイトレードでは「どちらが勝ちやすいか」「どちらが大きく稼げるか」

・ファンダメンタルズ
・時間
・レバレッジ

という観点で比較していきました。

FXのように発表時間が決まっているため避けられる経済指標などとは異なり、株はファンダメンタル材料が多いだけではなく「いつ発表されるか分からない」というデメリットから、テクニカルが効きにくい相場状況が多くを占める傾向にあります。

そんな株のテクニカルの効き目が弱い状況では、どうしても計算外の値動きが起こりやすいため、勝率が低下する=勝ちにくいというわけです。

また、取引可能な時間の長さ、使えるレバレッジの大きさは、圧倒的にFXの方が優位になります。

そのため、稼げる大きさも比例してFXの方が大きな優位性があるということです。

以上から「勝ちやすさ」「稼げる大きさ」の比較に関しては、株よりもFXの方が『優位』という結論になりました。

参考にして頂ければ幸いです。

そんなFXに関して、取引1回あたりで2桁の利益率を出すこともあるデイトレ手法を、下記の記事で図解しているので、ぜひ併せてご覧になってみてください。

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