杉原です。

今回は読者さんからレビュー依頼があった、「プロも使う追撃シグナルで短期安全資産運用」というキャッチコピーの『スキャルピングFXプロ』という教材について解説していきます。

スキャルピングFXプロ

この『スキャルピングFXプロ』は、デイトレードの内でもより短時間でトレードを行うスキャルピングに特化した教材で、2007年から売れ続けているロングセラー教材です。

実際のところ、10年以上も売られ続ける情報商材はそれほど多くはありません。

どこかで購入者からの悪評が出たり、同業者からの厳しい批判によって、販売終了に追い込まれる事が多々あるからです。

逆に言えば、『スキャルピングFXプロ』がこれだけ10年以上もの間販売を続けてこれているということは、それなりに同業者や購入者(実践者)からの評価も高い教材という証明だと思います。

その上で早速、実際に教材の方に目を通してみましたが、トレード手法そのものは、それなりに有効性が高いと率直に感じました。

本記事では、今回挙げる『スキャルピングFXプロ』のデイトレ手法に関して「有効性」「欠点」の考察を含め、レビューを進めていきたいと思います。

当ブログでは、一度の取引で10%前後の利益率を出しているライントレードの手法を、エントリーから決済まで図解で無料公開しているので、良ければ下記の記事も併せてご覧になってみてください。

>【17事例】1回で10%以上の利率も。fxやゴールドの勝ち方で『チャネルライン最強』デイトレ手法の図解。

ネタバレ。スキャルピングFXプロの手法に関する詳細。

スキャルピングFXプロのデイトレ手法(スキャルピング手法)を簡単に表現すると、

複数のインジケーターによって売買の強さをそれなりに高い精度で見つけ出す

というロジックになります。

その上で、1分足、5分足を軸としており、推奨の通貨ペアは以下のとおりです。

USD/JPY(ドル円)
EUR/JPY(ユーロ円)
EUR/USD(ユーロドル)
GBP/USD(ポンドドル)
GBP/JPY(ポンド円)
GBP/CHF(ポンドフラン)

推奨通貨ペアは主要なものを中心に展開されており、決して特定の通貨ペアに依存する手法ではありません。

そもそもテクニカル分析はトレーダーの心理から生まれる統計を軸としているため、よほど取引量が少ない通貨ペアを除いて、特定の通貨ペアだけを対象とするロジックは、理に敵っていないわけです。

ですが、このスキャルピングFXプロのデイトレ手法は、決して特定の通貨ペアだけに依存していないため、少なくとも最低限はテクニカル分析に原理原則を押さえている言えます。

スキャルピングFXプロのトレード判断と有効性

そして肝心のトレード判断ですが、エントリーや決済において、複数のインジケーターを同時に見た上で判断するロジックです。

そんな複数のインジケーターは、以下の6種類になります。

  • 移動平均線
  • ボリンジャーバンド
  • DMI
  • MACD
  • RSI
  • ADX

スキャルピングFXプロの基本的な手法は、上記の各種インジケーターが出すエントリーや決済のサインが『同時』に重なる際にトレードを行うというものです。

わずか1つのインジケーターだけを頼りにするトレードでは、よほどの工夫をしない限りなかなか勝率が上がりにくい傾向は避けられません。

逆に、複数のインジケーターを活用し、それらが同時にエントリーサインを出す時のみをエントリー「場所」にすれば、必然的に勝率は上がっていきます。

それは、その「場所」を意識するトレーダーがより多くいるため、分析の精度が高まるからです。

そのような原理があるため、2つより3つ、3つより4つと、同時にサインを出すインジケーターの数が多いほど、その場所は有効性の高いトレードポイントになっていきます。

ただ、その反面、インジケーターの数を増やせば増やす程、同時にサインが重なる有効性の高い場面はなかなか現れません。

極端な話、10個のインジケーターを用いて、それぞれのサインが同時に出る場面を狙うとなると、精度は高くなる反面、

まったく異なるインジケーターが10個も同時にサイン出す

という確率は非常に低くなるため、トレード手法としてあまり現実的とは言えないと思います。

そもそもエントリーチャンスがまったく訪れない可能性が高いからです。

その上で今回の『スキャルピングFXプロ』では、

移動平均線
ボリンジャーバンド
DMI
MACD
RSI
ADX

という6つのインジケーターを活用していくことで、勝率(精度)を上げながらも、トレード頻度を保つような手法になっています。

要するに、複数のインジケーターを使うメリットである精度の向上を維持したまま、インジケーターを使い過ぎる事で

トレードのチャンスが限りなく少なくなるデメリット

を抑えているわけです。

そういった背景があり、私としては、このスキャルピングFXプロのデイトレ手法にそれなりの有効性があると率直に感じました。

スキャルピングFXプロの欠点。

ここまでは、スキャルピングFXプロの有効性について、原理を踏まえて解説してきました。

ただ、このスキャルピングFXプロで語られるFXのデイトレード手法(スキャルピング手法)の有効性があることにより生まれている「欠点」が存在したのです。

それは、エントリーや決済の判断に利用するインジケーターが多過ぎるため、

相場のスピードに追い付けない
判断基準の見落とし
判断のミス

などの発生が十分に有り得るので、理論とおりのパフォーマンス、利益率を出せない可能性が非常に高いという点になります。

要するに、トレードをルールどおりに行えない可能性が高いということです。

6つのインジケーターの内、移動平均線とボリンジャーバンドはチャート上に描かれるため、そこまで問題ではありません。

ただ、そのほかのインジケーターである、

・DMI
・MACD
・RSI
・ADX

はチャート「外」に描画されるインジケーターです。

ですので、チャートを見ながら、これら4つのインジケーターを同時に確認しながら、、、

となると、私の率直な意見としては、やはりトレード手法を正常に実践ができないのではないかと思いました。

よって、それなりの有効性はあるものの、「ハードルが高いノウハウ」と言えるわけです。

特に、『スキャルピングFXプロ』はデイトレードの中でも、数秒~数分単位という短時間の「スキャルピング手法」に分類されるため、よりトレーダーの「判断スピード」が要求される事は避けられません。

そのため、完全にこの手法を身に付けて使いこなせるようにするには、単なる「慣れ」以外にも、トレーダー自身の『頭の回転速度』を高める必要があると思います。

まとめ。スキャルピングFXプロの手法とレビュー

今回挙げたスキャルピングFXプロのデイトレード手法(スキャルピング手法)は、

移動平均線
ボリンジャーバンド
DMI
MACD
RSI
ADX

という6つのインジケーターを使い、各サインが重なる点でトレードを行うことで精度を上げていくロジックになります。

ただ、インジケーターを6つ駆使して精度を高めている事が影響し、

相場のスピードに追い付けない
判断基準の見落とし
判断のミス

などの発生が考えられるため、スキャルピングFXプロで提唱されている手法で、本来なら見込めるパフォーマンス、利益率を出せない可能性があるわけです。

もちろん6つのインジケーターを使い続ける事で「慣れ」てくるかもしれません。

ただ、それでも手法自体が「スキャルピング」で、数秒単位の判断力が必要になる場面も少なからずあります。

そのため、手法への「慣れ」以外にも『頭の回転速度』が求められる手法というわけです。

ですので、

・手法に慣れるまでの時間が掛かっても構わない
・頭の回転スピードに自信がある

という場合、このスキャルピングFXプロの手法に価値を見出せるのではないかと思います。

その上で、私個人としては、やはりインジケーターを6つも使う事、特にチャート「外」に描画されるインジケーターが4つもあり、それを見ながらのトレードは正直に「やりたくない」というのが本音です。

そんな作業を複数の通貨ペアを対象にするわけですから、疲労も相応のものになります。

また、それ以上にインジケーターが多過ぎる事で、やはり判断スピードに悪影響が出てしまうため、

・判断ミスによる手法に沿っていないトレードを行うことでの損切り
・本来はエントリーして利確できていた場面を見逃す

ということはおそらく避けられません。

前述のとおり「疲労」もそれなりに出てしまうため、余計に上記の事態に陥りやすいと思うわけです。

私自身そのような考えを持っていることから、私やクライアントが実際に成果を出せているFXのデイトレード手法は、「チャート上に描画される限られた指標のみでの判断する」という部分を意識してロジック開発を行っていました。

下記の記事ではトレンドラインのブレイク手法として、ラインのみを使ってトレード1回あたりの利益率が2桁台になっているデイトレ手法を公開していました。

エントリーから決済までの図解を実際の事例で行っているので、ぜひ下記のリンクからご覧になってみてください。

>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜