杉原です。

今回の記事では、FXのデイトレードにおいて「勝率」だけではなく「利益率」も高い、そんなトレード効率の良い『時間帯』に関して、原理原則を踏まえて解説していきたいと思います。

仮に勝率が低い上に値動きが悪い、そんな効率の悪い時間帯でFXのデイトレを行っていれば、その分だけ得られる収入が低くなる可能性がありますが、これから解説する時間帯に変更していくだけでもパフォーマンス向上が見込めると言っても過言ではありません。

そのような視点で見て、特に本記事はすべてのデイトレーダーにとって必見の記事内容です。

時間帯によってトレード成績が高まるため、実際にその時間帯で私自身が実践していることはもちろん、私のデイトレ手法を継承したクライアントの方々にも、まずは今回の記事で解説する効率の良い時間帯でのデイトレを推奨していました。

それでは早速、記事の方に入っていきましょう。

FXのデイトレにおいて「勝率」「利益率」を高める時間帯に必要な要素

そもそもFXのデイトレードは、分単位などのような短い時間でトレードを完結するスタイルです。

その上で勝率や利益率を高めるために用いる分析法には、

ファンダメンタルズ分析
テクニカル分析

がありますが、ファンダメンタルズ分析のように国の経済動向や政治的な材料は、長い目で見た「上昇」「下降」の傾向を読む事に適しているため、短期トレードであるFXのデイトレにはファンダメンタルズ分析は『不向き』になります。

そういった面から、基本的に分単位で完結させる短期トレードのデイトレは、テクニカル分析が基本となっているということです。

そんなテクニカル分析を前提とする上で、FXのデイトレードで「勝率」「利益率」を高めるには、高い精度でテクニカル分析が効きやすい事が条件になってきます。

なぜなら、勝率を高めた上で、

目標の利幅を取る
損失額を抑える

ということによって利益率もあわせて向上させるのは、テクニカル分析による『値動き予測の精度』に他ならないかるです。

よって、テクニカル分析が

効きやすい
効力を発揮しやすい

そんな条件が成り立つ時間帯こそが、FXのデイトレードで勝率と利益率を高めやすい時間帯と言えるということになります。

FXにおいてテクニカル分析が効きやすい、そんな時間帯とは

率直に答えを申し上げますと、下図のようにロンドン市場とニューヨーク市場が重複する時間帯の21時頃~翌2時頃が、テクニカル分析が効きやすい事によって、勝率と利益率の向上を計りやすい時間帯です。

参照元:https://www.gaitame.com/beginner/qa_lesson5.html

ロンドン市場とニューヨーク市場の重複時間帯

そこには深い原理原則があるので、その辺りを掘り下げながら、なぜ上記の時間帯が有効なのかを解説させて頂きたいと思います。

なぜロンドン市場とニューヨーク市場の重複時間帯なのか?

ロンドン市場(イギリス)とニューヨーク市場(アメリカ)が重複する時間帯は、参加トレーダーの数が多い事でテクニカル分析の有効性が高まる傾向にあるからです。

この重複時間帯におけるロンドン市場はEU圏、ニューヨーク市場はアメリカ全土であり、これらを総合した人口の多さに比例してトレーダーの数も圧倒的に多く、ほかの時間帯とはまったく比較にはなりません。そもそもテクニカル分析は、全トレーダーの人間心理から生まれる「統計」をもとにして、値動きを予測する分析法です。

移動平均線、ボリンジャーバンド、MACDなど・・・さまざまなテクニカル指標があるものの、そのすべては、「今まで」の値動きデータを統計した上で、「今から」の値動きを予測する形になっています。

そんなテクニカル分析のような「統計」は、母数(分母)の数が大きいほど精度・有効性が高まる性質だからこそ、相場における母数である参加トレーダーが多ければ多いほど、テクニカル分析が効きやすいということです。

母数が多いほど統計の有効性が高いわけ

統計において、母数が多いほど精度・有効性が高い原理原則について簡単に解説させて頂きます。

例として、コインを投げて表が出る確率は単純に50%です。

ただ、コインを3回しか投げない場合(母数は3)、表が3連続で出る事は十分に有り得ると思います。

その場合、『3分の3』という計算で表が出る確率は100%になってしまい、本来は50%であるはずの確率が、見当違いの100%になるという精度・有効性の低い統計結果になってしまいました。

逆に、3回とも表ではなく裏が出る事で、『3分の0』という計算により、表が出る確率が0%になる可能性も普通にあるはずです。

このように3回しか投げない=母数が3のみという非常に少ない数だからこそ、統計の結果が精度・有効性の低いものになってしまったわけです。

極端な例ですが、コインを投げる回数(母数)を1000万回ほどに増やせば、「コインの表が出る確率」は確実に50%に近付きます。

この例のように、母数を増やせば増やすほど、母数が多ければ多いほど、統計の精度・有効性が発揮されるということです。

ほかの時間帯はどうなのか?

FXは土日を除き本来は24時間トレードが可能です。

ただ、先ほど解説した参加トレーダーが最も多くなる時間帯である、ロンドン市場とニューヨーク市場の「重複時間帯」ではない時間帯は、残念ながら参加トレーダーの数が少なくなります。

そのため、前述のとおり「統計」は母数の数が精度・有効性の高さになるため、ロンドン市場とニューヨーク市場の「重複時間帯」と比べ、それ以外の時間帯はテクニカル分析の効き目が弱いということです。

ですが、

・ロンドン市場の午前中(16時頃~18時頃)
・東京市場の午前中(9:00~11:00頃)

は相応の参加トレーダーがいるため、日本時間の深夜~朝方に比べるとテクニカル分析の有効性はあります。

ただ、前述のとおり、ロンドン市場とニューヨーク市場の「重複時間帯」の方が圧倒的に参加トレーダーの数が多い事は紛れもない事実にほかなりません。

ロンドン市場とニューヨーク市場の「重複時間帯」における懸念点

繰り返しになってしまいますが、この時間帯は参加トレーダーの数が異常に増えるので、統計の観点からテクニカル分析の効き目が高まります。

ただ、

「この時間帯は値動きが大きく、損切りが多くなるので勝率が下がるのでは?」

という懸念点もあるかもしれません。

確かにこの時間帯は、他と比べても値動きが大きい事が特徴で、値動きの大きさはほかの時間帯と比較しても群を抜いています。

ですので、トレーダーによっては、値動きの大きさが要因になり損切りが増え、勝率が下がるのではないかという不安を抱える事もあると思えるわけです。

ただ、実際のところ、損切りになるかどうかは、そのトレーダーが取り組むFXのデイトレード手法そのものによって左右される問題でしかありません。

むしろ、優秀なFXのデイトレ手法・ロジックであれば、ロンドン市場とニューヨーク市場の「重複時間帯」はテクニカル分析が効きやすいことで高まる勝率はそのままに、値動きが大きいほど、利幅を大きく取れるというメリットがあります。

ゆえに、その分だけ「利益率」が高まるというわけです。

まとめ。FXのデイトレードで利益率と勝率が高い時間帯。

本記事では、FXにおけるデイトレで「利益率」「勝率」が高い時間帯として、「ロンドン市場とニューヨーク市場の重複時間帯」を解説してきました。

その原理原則としては、この時間帯は参加トレーダーの数が非常に多いため、統計をもとにしてるテクニカル分析が効きやすいからです。

テクニカル分析の効き目が高いということは、値動き予測の精度が高いという事を意味しています。

そのため、単純に「勝率」が高まるというわけです。

その上で、この「ロンドン市場とニューヨーク市場の重複時間帯」は値動きの大きさも群を抜いているため、有効性の高いFXのデイトレ手法でFXに取り組めば、勝率の高さはそのままに、得られる利幅が大きくなります。

よって、「利益率」も高まるということです。

このように「ロンドン市場とニューヨーク市場の重複時間帯」は、

・勝率
・利益率

がともに向上させられる余地が非常に高い時間帯と言えると思います。

デイトレの手法によっては、この時間帯のみでも10%台(1日あたり)の利益率を出す事は決して不可能ではありません。(もちろん、複数の銘柄、通貨ペアを扱ってこその話ですが)

実際にそのような高い利益率を一度の取引で出している、デイトレ手法に関して、ロジックをブログ内で公開していました。

エントリーから決済まで実際のチャート図を用いて図解しているので、ぜひ下記の記事もお読みになってみてください。

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