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杉原です。
FXなどのデイトレードにおける取引1回あたりの収益は『利幅(pips)×ロット(取引数量)』という「掛け算」で決まります。
そのため、利幅が少なくてもロットを上げていれば、勝った際に得られる収益は高くなるわけです。
ですが逆に、負けた場合にはロットの大きさに比例して損切りによる「損失額」が大きくなるデメリットは避けられません。
つまり、ロットを上げれば勝った時のリターン(利益)が大きくなるものの、負けた時のリスク(損失)も大きくなる、いわば「ハイリスクハイリターン」になってしまうわけです。
その上で、FXのデイトレードでは「資金に対して利益をどのくらい稼げるか」という指針である利益率を高めることに他ならないと思います。
そこで当記事では、資金を減らすリスクを避けながら、利益率を高めるためには、どのように「ロットの決め方」を考えれば良いかを、
・勝率
・リスクリワード
・含み損
・分割エントリー
という4つの観点で解説させて頂きます。
その上で、安全にロットを上げやすく利益率を最大化できるデイトレ手法の特徴も解説していきますので、ぜひ最後までお付き合い頂ければ幸いです。
FXのデイトレにおける「ロットの決め方」~勝率の視点~
FXにしても仮想通貨や株などにしても、デイトレードでは最終的に大きく利益が残れば良いという考え方が根底にあることから「勝率はそこまで高くなくて良い」という流れが一般に浸透している気がしていました。
小さく負けて、勝つときには大きく勝つ・・・
確かにこのようなスタイルを実現できれば、勝率が低くても、負けた分の損失額を一気に上回る利益を得られるので、最終的に手元に残ることは間違いありません。
実際に、大口のトレーダーや資金が豊富なトレーダーは、3勝7敗でも勝てているという場合があります。
ただ、勝率が低いということは、どうしても「連敗」が避けられません。
まず、そんな連敗が多い手法では、資金が大きく減る、いわゆるドローダウンの額も大きくなります。
また、連敗→勝ち→再び連敗・・・という流れも普通に考えられるので、よりドローダウンの大きさを考慮しなければなりません。
資金が膨大にあるトレーダーたちは、このような連敗による大きなドローダウンがあっても「口座資金とは別」の余剰資金があり、そんな余剰分の資金から負け分を補填できています。
だからこそ、連敗が続いても一定のロットで勝負ができますが、膨大な余剰資金が無い一般のトレーダーにとっては、このようなコツコツ負けてドカンと勝つ手法はあまり適切ではありません。
結果的に、連敗が続いた後にやっと大きく勝てたとしても、ドローダウンで資金が減る分だけ比例してロットも減ることで、『収益=利幅(pips)×ロット(取引数量)』の計算式から得られる収益が今までの負け分を補えない危険性が高まってしまいます。
以上から、連敗が心配されるほど勝率が高くない場合、どうしてもロットを下げざるを得ません。
逆に、勝率が9割ほど、もしくは9割を超えるほどで、連敗の心配がほとんど無いようなデイトレード手法であれば、ロットの引き上げが安全にできます。
なぜなら、連敗による大きなドローダウンの心配がほぼ無いからです。
あくまでも損切り幅と利幅の比率がほぼ同等という話が前提です。
続いては、そんな損切り幅と利幅の比率である「リスクリワード」の観点でロットの決め方を解説させて頂きます。
FXのデイトレにおける「ロットの決め方」~リスクリワードの視点~
続いて、ロットの決め方に関して「リスクリワード(損失幅:利幅)」の視点で考えていきたいと思います。
リスクリワードが優秀という表現は、損失幅に対して利幅が大きいほど「優秀」という定義としていました。
その上で実際のところ、リスクリワードが優秀であるほど、どうしても勝率の低下は避けられません。
まず、リスクリワードが優秀ということは、
・損切り幅を少なくする
・利幅を伸ばそうとする
このような行為に繋がります。
損切り幅を少なくするために、損切りを早くするほど、損切り(負けトレード)の頻度が上がるので、どうしたって勝率は下がるわけです。
また、利幅を伸ばそうとするほど、目標の利幅に届かずに逆行し始めて、そのまま損切り(負けトレード)になる確率が高まるので、こちらも勝率の低下は避けられません。
以上から、リスクリワードが優秀なほど、リスクリワードを追求するほど、勝率が下がってしまうということです。
そんな勝率の低下は、先ほども書いたように「連敗」の割合が大きくなることでドローダウンの損害が発生します。
そのため、勝率の低さはロットを下げざるを得ないと言えるわけです。
ですので、リスクリワードを追求し、
・損切り幅を少なくする
・利幅を伸ばす
というロジックになると、どうしても勝率が下がり、結果的にロットの決め方としては低ロットになってしまいます。
ここまで説明したように「勝率」と「リスクリワード」は密接に繋がっており、逆にリスクリワードを追求せず、
損失幅:利幅 = 1:1
という程度でも、連敗の心配がほとんど無いほど勝率に特化すれば、安全にロットを大きく引き上げる決め方がでできるわけです。
以上、リスクリワードが優秀なほど勝率が下がる傾向にあるのでロットを下げる、逆に「リスクリワードの追求はそこそこで勝率に特化するほどロットを大きく上げて利益率の向上へと繋がる」というのがリスクリワード視点におけるロットの決め方になります。
FXのデイトレにおける「ロットの決め方」~含み損の視点~
この「含み損」は多くのトレーダーがあまり重要視していない気がしますが、私は非常に重要なポイントだと思います。
と言いますのも、取り組むデイトレードにおける、
・最大の含み損
・平均の含み損
これらが小さいほど、ロスカットを避けられるため、単純にロットを上げられるからです。
つまり、含み損はFXのデイトレードにおける「ロットの決め方」で重要なポイントになってきます。
もちろん「含み損」と「損切り幅」は似ているので、リスクリワードと同じようなものと感じるトレーダーもいるかもしれません。
損切りの条件がpipsではなく、何らかのテクニカル指標やローソク足による条件である場合、それらの条件を満たさない限り含み損は広がり続けることがあるからです。
世に出回っているサインツールやEA(自動売買ツール)を含めたデイトレード手法では、ひたすら含み損に耐えて、価格が戻ってくる(プラ転)まで待つロジックも多々あり、大きな含み損を抱える場合も少なくありません。
そんな含み損が大きいほど、ロットを上げるとロスカットになる危険性があります。
対して、勝率が高い前提の上で含み損が小さいほど、ロスカットの心配が少なくなるので、ロットの決め方として、大きなロット設定が可能になるわけです。
そのため、含み損が小さいことに加えて、勝率が高い前提とさせて頂きました。
含み損の低さと海外FX口座のハイレバレッジ
勝ちトレードにおける含み損が小さいメリットとして、海外FX口座で1,000倍を超えるようなハイレバレッジを駆使できる点が挙げられます。
ゼロカットという追証がまったく発生しない仕組みが海外FX業者にあるため、負けたら全損というレベルで大幅にロットを引き上げたトレードが可能です。
もちろん、負けた際は資金を失うものの、数千~数万円単位のような少額でも、1,000倍以上のレバレッジをフルに活用すれば、1回の勝ちトレードで資金を倍近く(または倍以上)に増やすことも不可能ではありません。
そのため、ある程度の勝率があれば、全損を覚悟の上で大きくロットを上げ、さらに複利運用を活用すれば、短期間で一気に資金を増やすことも可能です。
このような少し「邪道」な手段も、含み損が小さいほど有効になるので、参考にして頂ければ幸いです。
そんな含み損を小さくすることに特化したデイトレード手法を、下記の記事で公開していました。
エントリー場所を含むロジックも公開しており、参考資料になると思いますので、ぜひ当記事とあわせてご覧になってみてください。
>【17事例】1回で10%以上の利率も。fxやゴールドの勝ち方で『チャネルライン最強』デイトレ手法の図解。
>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜
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>ロールリバーサル最強のFXデイトレ手法〜エントリー条件や有効性、意味、集団心理について〜
FXのデイトレにおける「ロットの決め方」~分割エントリーの視点~
ここまでは、
・勝率
・リスクリワード
・含み損
という3つの視点でロットの決め方に関して解説してきましたが、
・ナンピン
→含み損がある際の追加エントリー
・ピラミッティング
→含み益がある際の追加エントリー
はしない前提でした。
ただ、ナンピンやピラミッティングをする場合は、ロットの決め方が大きく変わってしまうので、ここで掘り下げて解説させて頂きます。
まずナンピンやピラミッティングのように、分割エントリーを前提とする場合、可能性として有り得る「最大のポジション数」を想定してロットの決め方を考えることが必要です。
その上で、一度のトレードあたり、ナンピンやピラミッティングのように追加でエントリーする回数が増えるほど、トータル(全ポジション分)のロット数が自然と高まります。
そのため、最初のポジションにおけるロットを上げてしまうと、追加ポジションを持つと、その分だけ逆行した時に含み損が「倍々」になるので、含み損の膨らみ方が早く、ロスカットされる危険性が避けられません。
そんな含み損だけでなく、追加ポジションをナンピンやピラミッティングで持った後、最終的に損切り(負けトレード)になった際、ロットの決め方が大きいと、比例して損失額が多大になってしまいます。
特にナンピンは、勝率を上げやすくなるものの、繰り返し何度もナンピンした結果、結局は損切りした場合には損失額は大きくなりがちです。
ですので、このように追加ポジションを持つ前提のデイトレード手法であれば、最大にポジションを持ったことを想定して、1つのポジションあたりのロットを決めるべきと思います。
どんなデイトレード手法が、ロットを上げて利益率を高められるのか?
ここまでは、
・勝率
・リスクリワード
・含み損
・分割エントリー
という4つの視点からロットの決め方/考え方を解説をいたしました。
そんな4つの視点を総合して、まとめを兼ねて、どんなデイトレード手法であればリスクを抑えて安全にロットを高められ、利益率の向上を期待できるのかという解説をさせて頂きます。
ここで解説するデイトレード手法の要素は「どれか1つでも満たせば良い」ではなく、すべての要素を満たすことが重要です。
以上を踏まえた上で、1つずつ掘り下げていきたいと思います。
ナンピンやピラミッティングをしない
まず最初の大前提としては、ナンピンやピラミッティングをしないという点です。
分割エントリーを予定しても、ナンピンやピラミッティングをせずに1つ目のポジションだけで利確してしまう場合も少なくありません。
このような分割エントリーでは、先ほども書いたように「最大のポジション数」を考慮してロットの決め方を考える必要があるので、1つのポジションあたり低いロット数の設定になります。
そのため、どうしてもナンピンやピラミッティングを前提としたロジックの場合、ロットを上げられません。
よって、ロットを上げて利益率の向上を図るためには「ナンピンやピラミッティングをしないロジック」が最初の前提となるわけです。
リスクリワードよりも勝率を徹底して重視する
リスクリワードの解説でも書いたように、リスクリワードを追求するほど、
・損切り幅を少なくする
・利幅を伸ばそうとする
このような行為に繋がり、結果的に勝率の低下に直結します。
そして、勝率が下がるほど、連敗の確率が大幅に上がることが避けられません。
そんな連敗があるほど、大きく資金が減るドローダウンの懸念する必要があるので、どうしてもロットを下げることになります。
以上から、リスクリワードを追求して勝率を下げてしまうと、ロットを上げて利益率の向上を図ることが難しくなるわけです。
逆に、リスクリワードは1:1前後でも、勝率9割のように高い勝率を維持できるのであれば、連敗の心配がほとんどありません。
そのため、大幅なドローダウンを懸念する必要が無く、安全にロットを上げることが可能だということです。
要するに、大きく勝てる月もあれば、少ない利益の月、さらにはマイナスの月も有り得るということです。
そういった「安定性」の観点から見てもリスクリワードを追求し過ぎることは、ロットの引き上げには向いていないと私は思います。
徹底して含み損を抑える
ここまで説明した、
・ポジションは1つまで
・リスクリワードより勝率を重視
という前提の上で、よりロットを引き上げて利益率を高めるために重要となるのが『含み損の小ささ』に他なりません。
想定される含み損が小さいほどロスカットに引っかかる可能性が低くなるので、安全に大きなロットの決め方ができます。
含み損が広がっても、価格が戻ってくる、いわゆるプラ転するまで、ひたすら含み損に耐えるようなデイトレード手法では、ロスカットになる危険性が高いのでロットを上げることに向いていません。
逆に含み損を徹底的に抑えられるほど、ロスカットになりにくいからこそ、ロットを引き上げ、利益率の大幅な向上が見込めるわけです。
まとめ~FXのデイトレードで利益率を上げる「ロットの決め方」~
以上、この記事ではFXのデイトレードで利益率を高める目的において、どのように「ロットの決め方」を考えれば良いか、
勝率
リスクリワード
含み損
分割エントリー
という4つの観点で解説いたしました。
その上で、どのようなデイトレード手法であれば、ロットを上げて利益率を高められるかを追求すると、以下の3要素が重要だということを解説したかと思います。
- ナンピンやピラミッティングをしない
- リスクリワードは1:1前後でも徹底して勝率を重視
- 抑えられるだけ含み損を抑え込む
これらの要素を満たしたデイトレード手法であれば、連敗によるドローダウンやロスカットの心配もなく、安全にリスクを抑えてロットを上げることが可能です。
トレード1回あたりの収益は『利幅(pips)×ロット(取引数量)』ですので、ロットを上げられる分だけ、利益率の向上へと繋がっていきます。
そんな上記3要素を満たすデイトレード手法を、いくつか当ブログで紹介していました。
下記の記事では、具体的なエントリー場所を含むロジックまで解説しているので、ご自身のトレードにおける参考資料としてもお使い頂けるかと思いますので、ぜひ以下の記事もご覧になってみてください。
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