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杉原です。
トレンドラインやチャネルライン、水平線(水平ライン)のようなラインは、上位足で引けば、その上位足よりも下位足にも等しく表示されます。
そのため、短期~中長期を含むとても大勢のトレーダーと「同じトレンド分析」ができるので、非常に精度が高い指標です。
そんな長期のトレンドラインをはじめとするラインは、短期のラインとは異なり、なかなかブレイクされないため、
「いつ効き目が無くなるのか?」
「いつ消せば良いのか?」
そのようなタイミングが分かりにくいと感じる方も多いようで、このような相談をメルマガの方で頂くことも少なくありません。
そこで当記事では、長期トレンドラインを例にして、効き目が無くなる/消す、そんなタイミングについて実際のチャート図を使って解説させて頂きます。
また、長期のラインを挙げていますが、短期や中期のラインでも考え方は同じですので、幅広く応用できる内容となっています。
長期トレンドラインはいつ消すのか~機能しなくなるタイミングとは~
まずは下に示した実際のチャート図をご覧ください。
上図は始点が4ヶ月ほど前になる長期トレンドラインをポンド円のチャートに水色で引いたものです。
右端の方をご覧になると分かる通り、ラインをブレイクされ始めました。
下図が、1時間足チャートと4時間足チャートにして拡大してみた図です。
ちなみに、下位足であるポンド円の5分足チャートと15分足チャートでは、以下のようにブレイク後に上昇トレンドができている程のブレイク具合です。
このように、この長期トレンドライン(水色線)をブレイク後、下位足では続けて上昇傾向が強まっているので、
・スキャルピング
・デイトレード
のようなスタイルの短期トレーダーからすれば、このラインは「すでに用済み」に感じているかもしれません。
少なくとも、この時点で約120pipsものブレイク幅で、さらにブレイク後に上昇トレンドが発生する程の勢いがあるからです。
また、先ほどお見せしたように1時間足チャートも4時間足チャートも同じように約120pipsもブレイクされているため、多くのトレーダーはこの時点で水色の長期トレンドラインは、
・もう効き目が無くなったのでは?
・消しても良いのでは?
と感じてしまうかもしれません。
しかし、日足チャートまで見ると、話は変わってきます。
長期トレンドラインを消すのは早く、まだ機能していた。
どの時間足チャートでも約120pipsほど大きくブレイクしたものの、そこから数時間かけて約200pipsほど下落します。
下の図が、その時の日足チャートです。
ご覧のように、一度は大きくブレイクし、下位足ではさらに上昇トレンドが発生していたものの、この長期トレンドラインに反応するかのように「ピンバー」となってトレンドライン内に戻ってしまいました。
要するに、まだ消すのは早く、効き目は継続していたということです。
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上ヒゲのピンバーは、そこからの下落トレンドを示す傾向があるため、この後の下落トレンド突入が警戒されます。
実際にこの後の1時間足チャートでは、水色で引いた長期トレンドラインをブレイクしようと下図のように再び上昇を見せるものの、結局は高値も安値も「切り下がって」しまいました。(図の1~2)
(つまり、1時間足チャートで見れば、下降トレンドに入り始めたわけです。)
約120pipsもブレイクしたものの、図の1~2で示したように、再びトレンドラインに戻り、またブレイクしそうになってもラインで反発されていました。
要するに、まだトレンドラインの効き目があったということです。
では、いつ長期トレンドラインの効き目が無くなるのか?消しても良いのか?
以上のように、仮に100pips以上もブレイクしたとしても、ヒゲを伴ってチャートに戻ることがあるため、安易に長期トレンドラインを消すべきではありません。
その上で、今回のような長期トレンドラインの効き目が無くなる、消しても良いタイミングを計るためには、
「そのトレンドラインを明確に引ける最大の時間足で完全にブレイクするのを待つ」
とう考え方が重要です。
今回のポンド円で示した長期トレンドラインの例では、週足では埋もれてしまい明確にラインを引けませんでした。
そのため「最大の時間足」は下図のように『日足』ということです。
実際に、日足を見て同様の長期トレンドラインを引いたトレーダーは世界中に数多くいたはずです。
そんな日足で引けたラインということは、ブレイクの判断も日足がベースになる傾向にあります。
よって、日足チャートにて、完全にローソク足がブレイクすることで、この長期トレンドラインの効き目が弱まってくると考えらるわけです。
仮に今回のラインよりも短い期間のラインで、15分足が明確に引ける最大の上位足であれば15分足のブレイクが、効き目低下のサインになってきます。
冒頭でもお伝えしてように、トレンドラインに限らず「チャネルライン」「水平線(水平ライン)」でも、この考え方は有効になるため、ぜひ参考にしてみてください。
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その上で、このような長期トレンドライン消すタイミングについては「押し安値」「戻り高値」をブレイクされた段階というのが一般的になります。
今回のような下降トレンドラインでは「戻り高値」である下図の黒丸をブレイクされたら、ということです。
この戻り高値をブレイクされると、水色で引いた長期トレンドラインの引き直しが不可能になるからこそ、完全にラインの削除が可能になります。
ただ、実際の現場(相場)では、この戻り高値がブレイクされる前に削除してしまうケースが少なくありません。
トレンドラインを消すタイミングのトレーダーによるズレ。
戻り高値のブレイクまでラインを残しておいても「邪魔」になる場合、今回のラインで言えば、明確にラインを引ける最大の上位足である「日足」でもブレイクを確認できた段階で、ラインを消してしまう方法もありだと思います。
その上で、再び下落して水色のトレンドライン内に戻ってくるようであれば、再度トレンドラインを新たに引けば良いだけだからです。
実際に私は今挙げたように、ブレイクを確認した段階でラインは邪魔に感じるので、押し安値や戻り高値のブレイクを待つ前に消すことが少なくありません。
特に私の場合、短期のデイトレードがメインであり、上位足でも引くものの、短いラインは5分足、時には1分足まで下位足を見て引きます。
そのため、ラインの数が多くなり、チャートがラインだらけになって混乱し、判断ミスを起こす危険性が高まることが否定できません。
そのような対策として、効き目が無くなっているラインに関しては、
・その時点で消してチャートをできる限りキレイにしておく
・引き直しができる場合は新たにラインを引く
このような方針をとっていました。
まとめ~長期トレンドラインを消すタイミングと効き目が無くなるサイン~
以上、この記事ではラインを消すタイミングや、効き目が無くなる段階について、長期トレンドラインを例にして解説させて頂きました。
重要な点としては、そのラインを明確に引ける最大の上位足でブレイクするまでは、まだ効き目が無くならず、今回の例のように約100pips以上ブレイクしてもラインに戻ってくる可能性は十分にあるということです。
下図は1時間足チャートで見て約120pipsも上にブレイクしたものの、数時間後には約200pips下落し、日足で見てピンバーが確定してトレンドライン内に戻ってチャート例になります。
このように、ブレイクと判断してエントリーすると、大きな逆行を食らう危険性があるのでご注意ください。
先程まとめたように「ラインを明確に引ける最大の上位足でブレイク」しない限りは、そのラインはまだ効き目があると判断し、警戒すべきです。
(ラインを明確に引ける最大の上位足が15分足ならば、15分足のブレイクが、効き目が無くなり始めたサインです)
その上で、ラインを消しても良いタイミングは「戻り高値」「押し安値」をブレイクされた段階の「もう引き直しが出来ないタイミング」になります。
ただ、実際の現場(相場)では、多くのラインを引く場合には混乱してミスを誘発しないよう、効き目が無くなっているラインは消し、引き直しが出来たら新たにラインを引く・・・このような方針も推奨していました。(私は実際にそうしています)
今回は長期のトレンドラインを例にしましたが、短期でも中期でも考え方は特に変わりません。
また、トレンドラインだけではなく、水平線(水平ライン)やチャネルラインでも同じ考え方が有効なので、どうぞお役立て頂ければ幸いです。
今回の記事でラインのブレイクについて触れましたが、そんなトレンドラインのブレイクに特化し、一度のトレードで2桁台の利益率を出しているデイトレ手法について、エントリーから決済、ロット設定まで図解した記事を公開していました。
有益な資料の1つになると思いますので、ぜひ下記のリンクからご覧になってみてください。
>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜
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