杉原です。

今回の記事では、トレード手法・ロジックなどの「検証」に使う練習ツールの必要性について解説していきます。

この練習ツールは、人にとっては必要ないケースもあるものの、特定の人にとっては「絶対に使った方が良い」と言える面もあるので注意喚起も込めて議題にしたいと考えた次第です。

そもそも練習ツールとは、過去チャートを使ってバックテストによる検証を行う際に、

検証の結果を出力できる事(バックテスト結果をレポート形式で自動出力する機能)
リプレイモードがある事(ローソク足を1本ずつ再生できる機能)

などの機能を有するソフトウェアを指します。

そんな練習ツールの実際の例として、『MT4裁量トレード練習君』というツールをレビューした記事がありますので、宜しければあわせてご覧になってみてください。

>不要?FXバックテストツール『MT4裁量トレード練習君』は必要か考察

FXのデイトレードに練習ツールは必要なのか?

まず、練習ツールの使用はすでに検証(バックテスト)を行う「トレード手法」「ロジック」がある事がそもそもの前提です。

ですので、まだ検証したいトレード手法もロジックもないという場合は、練習ツールを使う意味がありません。

そのため、そのような検証材料の手法・ロジックがないのであれば、必然的に練習ツールは「不要」と言えるわけです。

自身でトレード手法を開発、作成してみたいという場合の「ロジック作成法」は下記の記事で解説していましたので、興味がありましたら目を通してみてください。

>【決定版】勝てるトレード手法の開発法、ロジックやルールの作り方について

ただ逆に、すでに取り組みたい、もしくは検証してみたいトレード手法やロジックがあるのであれば、練習ツールを有効に活用できる可能性があります。

自身で手法を開発した場合、情報商材で購入した場合、いずれの場合でも問題ありません。

とにかくバックテストをして、その手法・ロジックの有効性を確かめ、

「実際のトレードで勝てる見込みがあるのかを検証したい」

という場合は、練習ツールを使う意義が十分にあるということです。

もちろん、練習ツールを使わなくても、過去のチャートを見ながら、エクセルなどの表計算ソフトに1回ずつトレード結果を記録する形でも、バックテストによる検証ができないわけではありません。

ただ、練習ツールに備わる自動出力機能があることで、練習ツールを使えば、わざわざ自分でトレード結果を記録する必要がないため、時間効率が非常に上がります。

自動出力機能の有効性

1回1回のトレード結果をエクセルに記録する場合、

利幅
損失幅
エントリー時間
決済時間
含み損
そのほか備考

などは最低でも記録するに内容になると思いますし、ほかのも多々記録する内容があれば、エクセルに記録する「手間」「労力」、そして何より費やす「時間」は計り知れません。

膨大な時間を費やしてしまえば、その分だけトレード手法の検証に時間を割けないため、検証の完了まで多くの時間を要することになります。

そのため、いつまで経っても検証が終わらず、その手法を実際の相場で試せない事態に陥いる可能性が高いわけです。

ですので、

「早く手法の検証を終え、実際の相場でトレードをしてみたい」

という考えをお持ちの場合でしたら、練習ツールの必要性を十分に見出せるのではないかと思います。

リプレイモードは使える?

リプレイモードは、任意のスピードで1本ずつローソク足を表示していくことが可能な機能です。

また、1本ずつ「再生」「停止」をする事も可能なので、ローソク足1本ずつで細かく見ていくこともできます。

そんなリプレイモードは、

「右側が見えない状態でも、エントリーや決済を見逃さずないか」

という点こそが、この機能を使う意義です。

値動きが止まっている普通の過去チャートでは、常にこの先どうなるか、いわゆる『チャートの右側』が丸見えなので、答えが見えています。

そのため、特に緊張感がなく、手法の検証が行えていたわけです。

ですが、実際の相場では、当たり前の話ですが、チャートの右側は絶対に見えません。

そのため、まったく緊張が異なる状況ですので、動きが止まっているチャートを使ったバックテスト時と同じようにトレードができない可能性があるわけです。

また、動いていない過去チャートでの検証では、「自分のペース」でトレードのシュミレーションができてしまいます。

つまり、本番環境のリアルトレードとは「スピード感」が丸っきり異なるわけです。

ですので、トレード手法の実践がバックテスト時にはできていたとしても、実際のリアルトレードではスピードに追い付けずに、

エントリーのタイミングを見逃す
決済のタイミングを見逃す

などの「失態」が発生してしまう可能性があります。

上記のいずれにしても、

・利益を取り逃す
・損失を増やす

という事態に繋がりかねません。

結果として、当然ながら資金の減少に直結してしまうわけです。

特に分単位でトレードを行うFXのデイトレードでは、手法によっては判断スピードを必要とするために、エントリーや決済のタイミングを見逃がしてしまう可能性が十分にあります。

そのため、デイトレードの手法では、上記のような資金源に繋がってしまうような事態に陥りやすいと言えるわけです。

そんな事態を防ぐためには、トレード手法を「チャートの右側」が見えていない状況で、本番の相場と同等もしくはそれ以上の時間スピードでも実践できるかという検証および『練習』が有効となります。

もちろん、実際の相場を見て、頭の中でシュミレーションしたり、デモトレードを行うことでも、そのような練習は不可能ではありません。

ただ、実際の相場は土日は休場なので練習ができませんし、5分足を使うトレード手法ならば次のローソク足ができるまで5分待つ必要があり、時間効率が非常に悪いです。

リプレイモードでは、5分足であってもコマ送りや早送りが可能なので、「数秒」で次のローソク足を見ていくことができるます。

そのため、実際の相場と比べて、リプレイモードの方が練習の時間効率が圧倒的に高いということです。

仮に5分足を使うトレード手法において、次の足を見る時間を5秒にした場合、本番環境は次の足まで5分(=300秒)なので、時間効率は単純計算で60倍にもなります。

もちろん、途中でリプレイモードを止めて事細かにチャートを見たりすることがあると思いますので、正確に60倍の時間効率とは言えません。

ただ、それでも実際の相場で行う練習よりも、リプレイモードを使った練習の方が遥かに時間効率が高い事は、容易に想像して頂けるのではないかと思います。

ちなみにですが、デモトレードに関しては、時間効率の面「以外」でも致命的な欠陥があるため、あえて推奨はしていませんでした。

そんなデモトレードが不要な理由と、代替案については下記の記事で解説していますので、もし興味がありましたら目を通してみてください。

>デイトレの練習にデモトレードは不要な理由と、代替案の考察。

トレードの練習に費やす時間の「大幅な短縮」に繋れば、より早く手法を本番環境で試せますし、さらに別の手法の練習にも時間を割けるため、私はこのリプレイモードを非常に有効だと考えていたわけです。

前述の「バックテスト結果の自動出力機能」に加え、こちらの「リプレイモード」でも、

「早く手法の検証を終え、実際の相場でトレードをしてみたい」

という考えをお持ちの場合、練習ツールの必要性は高いと思います。

まとめ。FXのデイトレードにおける練習ツールの必要性。

本記事では、練習ツールの主要な機能である、

バックテスト結果の自動出力
リプレイモード

について、それぞれ有効性や必要性を説明した上で、

「早く手法の検証を終え、実際の相場でトレードをしてみたい」

という場合には、練習ツールは十分に必要性があると解説してきました。

また、特にデイトレのような、ある程度の判断スピードが必要になる場合の手法であれば、実際のリアルタイムのトレードで

エントリーや決済のタイミングを逃さないため

にも、リプレイモードによる練習はより必要性が高いと思います。

そのため、FXのデイトレードで早く勝てるようになりたいという考えがある場合には、特に練習ツールは必要性が大いにあると考えていました。

ただ、冒頭でもお伝えしたとおり、この練習ツールは検証したいトレード手法が「すでに決まっている」という場合に活用できるツールにほかなりません。

よって、練習ツールを使う前には、まずはトレード手法の入手、もしくは開発が必要となるわけです。

そんなトレード手法・ロジックの作り方、開発法に関しては、下記の記事で解説していますので、良ければあわせてご覧になってみてください。

>【決定版】勝てるトレード手法の開発法、ロジックやルールの作り方について

また、トレード手法を自ら開発する「時間」「手間」をショートカットしたいという方針でしたら、『専業FXデイトレーダーの会』の公式メールマガジンにて、私のデイトレード手法を順を追って解説しています。

>『専業FXデイトレーダーの会』公式メールマガジンのご案内はこちら

FXのデイトレード実績の紹介はこちらです。

参考1:ご挨拶とFXのデイトレード実績の紹介

参考2:私のデイトレード手法を継承した方々の実績データ。

興味がありましたら、ぜひあわせてご覧頂ければ幸いです。

それでは。

杉原。

本ブログ『専業FXデイトレーダーの会』では、FXのデイトレード専業で勝ち続けるべく有益な情報を発信しています。

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