「テクニカル分析」の記事一覧(3 / 7ページ目)

Tradingviewでトレンドラインの「角度」を自動で計算する方法

杉原です。

以前に書いた記事で解説した、トレンドラインの「正しい引き方」「最適な角度」「角度の許容範囲」ですが、この記事では実践編としてトレンドラインの角度を自動で計算してくれる無料ツールの紹介と、使い方を解説させて頂きます。

参考記事:『正しいトレンドラインの引き方と角度は何度が良い? 許容範囲と落とし穴も解説。』

マウスのホイール操作でチャートの拡大/縮小が可能で、ラインを引きやすく私自身も愛用しているTradingview(トレーディングビュー)で使える無料ツールを例にしていく次第です。

MT4でトレンドラインの角度を自動計算してくれる無料ツールは、下記の記事で使い方とあわせて紹介しているので、下記を参照ください。

>MT4でトレンドラインの「角度」を自動で計算する無料ツールの紹介と使い方

インストール不要。Tradingviewでトレンドラインの角度を自動で計算できる無料ツール。

すでにTradingview(トレーディングビュー)に備わっている機能なので、特にインストールする必要はありません。

まず、Tradingview(トレーディングビュー)の左側メニューから「トレンドラインツール」を下図のように選択します。

Tradingview(トレーディングビュー)版トレンドラインの角度を計算するツール

「トレンドラインツール」を選択すると、トレンドラインの描画に関連したツール(機能)がいくつか現れるはずです。

その中の「トレンドライン角度」(下図の赤枠)こそが、トレンドラインの角度を自動で計ってくれるツールになります。

Tradingview(トレーディングビュー)版トレンドラインの角度を計算するツール

使い方はシンプルで、他のトレンドラインを引くツールと同じく、トレンドラインを引けば角度は自動で計算され、下図のように始点の近くに表示されます。

トレンドラインを引くと角度が自動で計算されて表示

ただ、この自動計算されるトレンドラインの角度は、チャートの拡大によって「緩やか」になるのでご注意ください。

下図は横軸を拡大して角度が緩やかになった例です。

チャートの拡大に応じてトレンドラインの角度が緩やかに

対して、横軸を縮小したことで、角度が急になったチャート図が下図になります。

チャートの拡大に応じてトレンドラインの角度が緩やかに

トレーダー同士で同じ安値(または高値)を結んでトレンドラインを引いても、

・画面の大きさ
・チャートの拡大/縮小

によって、実際の角度は変わってしまうことは避けられません。

そのため、無理にトレンドラインの角度にこだわらず、ある程度の「許容範囲」を考えてラインを利用した方が良いと思います。

適切な角度と、その許容範囲に関しては、正確なトレンドラインの引き方と同時に下記の記事で解説していますので、必要にあわせてご覧頂ければ幸いです。

>正しいトレンドラインの引き方と角度は何度が良い? 許容範囲と落とし穴も解説。です。

角度を指定する方法

ここまでは、Tradingview(トレーディングビュー)のツール(機能)である「トレンドライン角度」でご自身が引いたトレンドラインの角度を自動で計算してくれる機能を図解で解説いたしました。

ここでは逆に、指定した角度のトレンドラインを引く方法を説明したいと思います。

例えば45度など、引きたいトレンドラインの角度を指定するということです。

まずは先ほども解説した「トレンドライン角度」という機能で、トレンドラインを引きます。

続いて、引いたトレンドラインをマウスでクリックし、赤枠の歯車マークを選択してください。

すると、下図のように「トレンドラインの角度」に関する設定画面が現れるはずです。

トレンドラインの角度を指定"

上図の角度という項目に、お好きな数字を入力すると、その数字がトレンドラインの角度となります。

実際のトレードでは特に使うことは無い機能かもしれません。

ただ、普段、無意識的に引いているトレンドラインが、実は角度を測ってみると極端な急角度ばかりという可能性も0ではなく、実は効き目の弱いトレンドラインを頼りにエントリーしていた危険性もあるので、一度は角度を指定して引いてみるのも良いと思います。

以下、トレンドラインに関する実践的な記事も用意しております。

どうぞ、以下のリンクからご覧になってみてください。

>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜

>トレンドラインとキリ番を使った聖杯に近いFXのデイトレード必勝法

>FXの鉄板。トレンドラインで勝てる有効な使い方と戦略。

>正しいトレンドラインの引き方と角度は何度が良い? 許容範囲と落とし穴も解説。

>ブログの目次はこちらから

MT4でトレンドラインの「角度」を自動で計算する無料ツールの紹介と使い方

杉原です。

以前に書いた記事『正しいトレンドラインの引き方と角度は何度が良い? 許容範囲と落とし穴も解説。』では、トレンドラインの、

・正確な引き方
・効き目のある角度
・角度の許容範囲と注意点

を解説しました。

対して当記事では、そんなトレンドラインを実際に引く上で、角度を自動で計算してくれる無料ツールの紹介と簡単な使い方を解説していきます。

この記事ではMT4でインストール不要で使える、トレンドラインの角度を自動計算できるツールについて解説させて頂く次第です。

インストール不要。MT4でトレンドラインの角度を自動で計算できる無料ツール。

すでにMT4に備わっている機能なので、特にインストールの手間は要りません。

まずMT4で「挿入」→「ライン」の順にクリックして「角度によるトレンドライン」を選択すればOKです。
MT4版トレンドラインの角度を計算するツール

この「角度によるトレンドライン」がトレンドラインの角度を測ってくれるツールとなります。

実際にトレンドラインを引くと、自動で角度を計算してくれるわけです。

トレンドラインを引き終えたら、そのラインの上にマウスを置くことで、下図のように角度が表示されます。

MT4版トレンドラインの角度を計算するツール

または、トレンドラインをダブルクリックして下図のように「プロパティ」を選択すると「パラメータ」に角度が表示されるので、この方法でも確認が可能です。
MT4版トレンドラインの角度を計算するツール

「角度によるトレンドライン」の裏技

ここまでは、ご自身が引いたトレンドラインの角度を自動で計算してくれる機能を紹介いたしました。

ただ、MT4に備わる「角度によるトレンドライン」では、角度を指定したトレンドラインを引く(裏技的な?)使い方も可能です。

先ほど掲載したプロパティの下図において、角度の項目に「35度」など、ご自身が引きたいトレンドラインの角度を指定します。

MT4版トレンドラインの角度を計算するツール

すると、あらかじめ引いていたトレンドラインが、強制的に指定した角度のトレンドラインに変わります。

あまり使うことは少ないと思いますが、このように角度を指定するトレンドラインの引き方にも使えるので、簡単に機能の紹介をさせて頂きました。

トレンドライン関連の記事も用意してますので、以下のリンクからご覧頂ければ幸いです。

>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜

>正しいトレンドラインの引き方と角度は何度が良い? 許容範囲と落とし穴も解説。

>トレンドラインとキリ番を使った聖杯に近いFXのデイトレード必勝法

>FXの鉄板。トレンドラインで勝てる有効な使い方と戦略。

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正しいトレンドラインの引き方と角度は何度が良い? 許容範囲と落とし穴も解説。

杉原です。

MACDやRSIなどの一般的なテクニカル指標とは異なり、トレンドラインはパラメータ(設定値)がないため、使っているトレーダー同士でほぼ同じ視点でテクニカル分析ができる「有能」な指標と言えます。

そのため、トレンドラインは非常に高い精度でトレードに活かせる「優れもの」ではあるものの、

「トレンドラインの引き方で、角度は何度が良いのか?」

など、多くのトレーダーを悩ませる部分も0ではありません。

手作業でトレンドラインを引く以上は、角度の悩みが邪魔をして、トレンドラインを上手くトレードに活かせないというトレーダーも多いようです。

そこで当記事では、

・正しいトレンドラインの引き方
・効き目の強いトレンドラインの角度
・角度の許容範囲と落とし穴

を解説し、トレンドラインを使いこなすべく記事内容をお届けさせて頂きます。

ぜひ参考にした上で、トレンドラインをご自身のトレードに活かして頂ければ幸いです。

トレンドラインの引き方と推奨の角度

正しいラインの引き方ができていなければ、トレンドラインの角度が無意味に成りかねません。

そこで、まずは簡単にトレンドラインの正しい引き方を図解し、その上で角度について触れていきたいと思います。

前提となる正しいトレンドラインの引き方

下図のように、トレンドラインを引き始めたい「始点(黄色丸)」から、新たに生まれた「一番の高値(赤丸)」をブレイク=更新したら、そこで初めて安値同士を結ぶトレンドラインを引くことが可能です。

トレンドラインの引き始め

その後、青丸のように赤丸をブレイク(更新)したので、黄色丸で示した安値同士を結び、トレンドラインが引けました。

トレンドラインが引けた

よくある間違いとしては、下図のように高値を更新していないにも関わらず、先走って引いてしまうパターンです。

トレンドラインのNG例

始点から見た高値の更新がダウ理論における「上昇トレンド」を指すからこそ、高値のブレイクが絶対条件なわけです。

ですので、高値を更新していない状態で引き始めても、まだ上昇トレンドになっていないため、トレンドラインを引き始められません。

下図のように始点から見て高値ブレイクが発生した段階で、上昇トレンドの発生と判断でき、トレンドラインを引き始められということです。

トレンドラインのOK例

ここまでの解説は上昇トレンドラインでしたが、下降トレンドラインの場合は安値の更新で引き始めるので、そのまま「逆」の考え方になります。

下降トレンドライン1

下降トレンドライン2

効き目があるトレンドラインの「角度」とは

ここまでの正しいトレンドラインの引き方を前提とした上で、効き目があるトレンドラインの「角度」について説明していきたいと思います。

そんなトレンドラインの角度は『約45度前後』が高い効き目があると言われていることが確かです。

トレンドラインの角度

その根拠としては、書籍やネット教材を含め、様々な文献においてトレンドラインの角度は45度前後が良いと記載があるため、それらを読んだ多くのトレーダーが意識しているというのが率直なところです。

また、トレンドラインを引かないトレーダーの視点で考えても、45度前後で値動きしているとキレイなチャートになるため、ラインを引かずとも「トレンド」の発生を認識しやすくなります。

逆に、急角度やあまりにも緩い角度の値動きでは、トレンドの発生を認識するトレーダーが少なくなるため、効き目の弱いトレンドラインになることは避けられません。

以上から、できる限り45度前後のトレンドラインを頼ってトレードする方が、効き目があるトレンドラインになるため有効なわけです。

トレンドラインの角度における「許容範囲」と「落とし穴」

45度前後が機能しやすいトレンドラインという話でしたが、あくまでも「目安」でしかありません。

実際のチャートでは、

・画面の大きさ
・拡大/縮小

によって、角度が変わってしまうからです。

例えば、下図のトレンドラインは、図に示されているように「30度」ですが、その下の画像で拡大/縮小をすることで、まったく違う角度になっています。

↓横軸を縮小して角度が急に↓横軸を縮小して角度が急に

↓横軸を拡大して角度が緩やかに↓横軸を拡大して角度が緩やかに

↓縦軸を縮小して角度が緩やかに↓縦軸を縮小して角度が緩やかに

↓縦軸を拡大して角度が急に↓縦軸を拡大して角度が急に

以上のように、チャートの「拡大」「縮小」によって、最初は30度だった角度が15度ほど前後しています。

つまり、トレンドラインを引くトレーダー自身のチャートソフトの設定や、横軸、縦軸の拡大/縮小で角度が変わってしまうということです。

ですので、極端に45度にこだわらず、前後15度~20度ほどは「許容範囲」としても良いと私は思いますし、実際の現場ではそうしていました。

ただ、70度を超えるほど極端に急角度になるトレンドラインなどであれば、あまりにも相場が過熱し過ぎと判断され、そのトレンドを支持するトレーダーが少なくなり、効き目の弱いトレンドラインになるかもしれません。

まとめ~正しいトレンドラインの引き方と効き目のある角度~

この記事では、多くのトレーダーが意識するダウ理論のトレンド定義に基づく、正しいトレンドラインの引き方から、角度、その許容範囲を解説させて頂きました。

その上で、エントリーの根拠に使える「効き目の強い」トレンドラインは、45度前後を「理想」としつつも、

・縦軸の拡大/縮小
・横軸の拡大/縮小

によって角度が変わる前提で、15度~20度ほどの「前後」は許容した上で、極端な急角度を避けるという意識が良いです。

トレンドラインは適切な角度に加えて、やはりトレードへの「応用」「使い方」によって、得られる収益/稼ぎは大きく変わると思います。

ただ、RSIやMACDなどとは異なり、トレンドラインはパラメータ(設定値)が無くラインを引くトレーダー同士の「差」が生じにくいため、精度の高いテクニカル分析が可能です。

ですので、トレンドラインの追求によって、トレード成績を大きく飛躍できる可能性が大いにあります。

そんなトレンドラインを使ったデイトレ手法のロジックを、下記の記事でそのまま公開していますので、良ければ参考にしてみてください。

>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜

>トレンドラインとキリ番を使った聖杯に近いFXのデイトレード必勝法』

>FXの鉄板。トレンドラインで勝てる有効な使い方と戦略。

杉原。

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厳選3つのトレンド転換サイン~ライントレードによる判断と手法~

杉原です。

トレンド転換が起こるサインを見極め、早い段階でエントリーができれば、より有利な価格でポジションを持てるので、その分だけ利益が膨らんでいきます。

ただ、トレンド転換を見極める上で「ダマシ」が起こりトレンドが転換せずに、

・これまでのトレンドが続行する
・持ち合い相場に突入する

などの状況になり、思うような利益を取れないトレーダーも少なくありません。

そこで当記事では、有効に機能するトレンド転換のサインとして、インジケーターと違って「パラメータ(設定値)」によるトレーダー同士の差が生じない『ライン』を使ったライントレード手法をテーマにして、厳選した3パターンのトレンド転換の見極め方/判断方法を解説させて頂きます。

そんなトレンド転換のベストな見極め方を習得すれば、切り替わったトレンドの初動(有利な価格)でエントリーして大きな利益を得られるメリットがあり、利益率を大幅に高められるはずです。

解説する3パターンのライントレード手法は、チャートパターンとして今すぐにでも使えるノウハウですので、ぜひ最後までお読みになり参考にして頂ければと思います。

1.チャネルライン同士のクロス反転パターン

まず1つ目は、下図のように異なる2つのチャネルライン同士がクロスし、トレンドの反転=トレンド転換が起こるパターンです。

チャネルライン同士のクロス反転パターン

トレンドラインと平行なアウトラインが1セットになる、トレンド判断に強いテクニカル指標である「チャネルライン」ですが、細かい有効性などは別の記事にて詳しく図解させて頂きました。

必要に応じて参考にしてみてください。

>FXで最強のテクニカル指標「チャネルライン」の有効性/メリットを解説

それでは、この『1.チャネルライン同士のクロス反転パターン』について、掘り下げて解説させて頂きます。

まず状況としては、黄緑の下降チャネルラインの中に、オレンジの上昇チャネルラインが含まれていました。

チャネルラインは下の図で示したように、トレンドラインと対になるアウトラインそれぞれの前後での接触とともに、

・上昇
・下降

を繰り返す性質があります。

オレンジの上昇チャネルラインオレンジの上昇チャネルライン

黄緑の下降チャネルライン黄緑の下降チャネルライン

このようにチャネルライン内では、非常に分かりやすい「上昇トレンド」と「下降トレンド」を見つけられるため、トレンド転換の見極め/判断に有効となります。

その上で、よりトレンド転換のサインとして高い精度になる場面こそが、赤丸で示したような異なるチャネルライン同士がクロス(交差)する相場に他なりません。

チャネルライン同士のクロス反転パターン

黄緑のチャネルラインもオレンジのチャネルラインも、両方とも上昇から下降にトレンド転換のサインが「重複」しています。

そのため、より大勢のトレーダーが上昇から下降へとトレンド転換を意識し、

・買い注文の回避
・売り注文の増加

が行われる傾向が強まり、チャネルラインの交差部で局地的な反転が発生するわけです。

MACDやRSI,RCIのようなインジケーターとは異なり、チャネルラインはパラメータ(設定値)が無いため、どの時間足でも等しく描かれてラインを引くトレーダー同士では誤差程度の違いしかなく、ほぼ同じトレンド分析/判断がされます。

だからこそ、チャネルラインによるトレンド転換のサインは強力であり、さらに2つのチャネルライン同士の交差部分は、より高い精度のトレンド転換サインとなるわけです。

関連:チャネルラインの機能する引き方をFXトレード手法の事例を含め図解。

また、そもそもチャネルラインは、他のテクニカル指標とは異なり、下図のように「高値と安値が同じ角度で平行に値動きする相場」を見つけ出せます。

高値と安値が同じ角度で平行に値動きする相場

そんな同じ角度で高値と安値が平行な値動きを見せる相場は、N字を描く教材に載るような非常にキレイなトレンドになるので、ラインを引かないトレーダーたちにとっても、同じトレンド分析/判断ができるということです。

実際に上の図からチャネルラインを取り除いても、下図のようにキレイなN字を描く教科書通りなトレンドが、ほぼすべてのトレーダーから見えるようになります。

チャネルラインを取り除いてもトレンドがハッキリしている

以上、そもそもトレンド転換のサインとして有効に機能しやすいチャネルラインに加え、さらに異なる2つのチャネルラインがクロス(交差)する場面を、1つ目の精度が高い有効なトレンド転換サインとして解説させて頂きました。

チャネルライン同士のクロス反転パターン

そんなチャネルラインは、非常に強力で精度の高いテクニカル指標であり、当ブログでも関連記事をいくつか用意しております。

気になる記事があれば、あわせてご覧になってみてください。

補足:チャネルラインの選別

チャネルライン同士のクロスにおける有効性を解説しましたが、どんなチャネルラインでも上手くトレンド転換のサインになり、ライントレードに有効となるわけではありません

そのチャネルラインが大勢のトレーダーにも意識されるトレンドを描いているほど、有効度は増しますが、逆にあまり意識されないようなトレンドを作るチャネルラインであれば、トレンド転換のサインとして「弱い」わけです。

ですので、できる限り大勢のトレーダーに意識されるトレンドを作るチャネルラインを使い、そんなチャネルライン同士のクロス(交差)部分を狙うことを推奨していました。

そんな「大勢のトレーダーに意識されるトレンド」を描くチャネルラインの特徴は、

・45度に近い
・すでに数回はトレンド反転を起こしている
・注目度の高い1時間足で引ける

などが挙げられます。

これらの特徴を持つチャネルラインであれば、短期~中長期のトレーダーを含め、より大勢のトレーダーから意識されるトレンドを見極め/判断できるため、高い精度でトレンド転換のサインをとらえたライントレードが可能です。

ぜひ参考にして頂ければと思います。

2.チャネルラインとキリ番のクロス反転

続いて2つ目のトレンド転換サインとして有力なものは、先ほども解説した「チャネルライン」と「キリ番(ラウンドナンバー)」のクロス(交差)を使ったライントレード手法です。

実際にチャネルラインとキリ番のクロス(交差)部分が下図になります。

チャネルラインとキリ番のクロス

110.000円のようにキリの良いキリ番(ラウンドナンバー)は、水平ラインを引かないトレーダーたちにも、

・利確や損切りなどの決済
・ブレイクや反転などを狙うエントリー

で意識されやすく、トレンド転換のサインとなり、ライントレードに組み込むことで高い精度となります。

ただ、キリ番と言っても、110.200円や110.700円などの「半端」なキリ番ではなく、110.000円のような「トリプル0」と言われる多くのトレーダーに意識されるキリ番のみを扱う方が無難です。

そもそも110.200円や110.700円などの価格帯はほぼ意識されないため、価格の反発が起こりにくく、逆にトリプル0の価格帯は、

スキャルピング
デイトレード
スイングトレード
長期トレード

など、あらゆるスタイルの手法を使うトレーダーからも等しく意識されやすいため、トレンド転換のサインとして精度が高いからです。

そんなトリプル0のようなキリ番に下降トレンドから価格が近づくと、多くのトレーダーが以下のような行動をとる傾向にあります。

  • 持っていた売りポジションを利確する(買い注文の増加)
  • キリ番での反発を狙った新規のエントリーを行う(買い注文の増加)
  • 反発による上昇を恐れて新たなショートを避ける(売り注文の減少)

上記の結果「売り注文」が少なくなる代わりに「買い注文」が大幅に増加するため、下降トレンドの転換サインに成り得るわけです。

それに加え、先ほども解説したチャネルラインのトレンド転換のサインも「重なる」ことにより、そのトレンド転換の精度が大きく上昇し、有効な見極め/判断ポイントになっていきます。

チャネルラインとキリ番のクロス

ここで挙げたキリ番は110.000円など明確な数値で、すべてのトレーダーから誤差が無く認識されるため、上手くトレード手法に組み込むことで、含み損がほとんどない有効なロジックとなっていきます。

実際に私や私がデイトレ手法を継承した方々は、チャネルラインはもちろん、キリ番を上手く活用し、2桁台の利益率を1日単位で出せるに至っていました。

>【一覧】私のデイトレ手法を使って成果を出された方々の実績と感想

当ブログでも、そのデイトレ手法の一部を、エントリー場所を含めて公開していますので、あわせてご覧になってみてください。

>極小の含み損。キリ番を使った『逆張り』デイトレ手法をオシレーター無しで実演。

>含み損がほぼ無い。水平ライン(キリ番)を使ったFXのデイトレード手法。

3.押し安値または戻り高値のブレイク確定

3つ目に解説するトレンド転換のサインにおける有効なライントレード手法は、

・押し安値
・戻り高値

のブレイクになります。

まず、以下が押し安値、戻り高値、それぞれ定義です。

  • 押し安値
    →上昇トレンドにおいて最後に価格を更新した際の直前で形成された安値
  • 戻り高値
    →下降トレンドにおいて最後に価格を更新した際の直前で形成された高値

この定義に沿って、実際のチャート図で、押し安値と戻り高値を示したものが下図になります。

押し安値

戻り高値

押し安値も戻り高値も、トレンド転換のサインとして共通しているため、この記事では「戻り高値」を使った、より強力なトレンド転換サインとなるライントレード手法を解説していきます。

まずは下図のように戻り高値を見つけます。

戻り高値を見つけたチャート図

黄緑のチャネルラインで明確な下降トレンドが描けたので、多くのトレーダーに意識されやすいと判断し、この戻り高値を採用しました。

それでは、この戻り高値をブレイクし、上昇トレンドへの転換サインを狙ったライントレードを展開していきたいと思います。

先ほど見つけた戻り高値は、下図のように、わずかだけブレイクをしつつ、さらに下ヒゲを伸ばして上昇トレンドへの転換サインに見えるかもしれません。

わずかに戻り高値をブレイクした段階

ただ、ブレイクを果たせず、戻り高値の価格帯が「レジスタンスライン」として機能し、上昇トレンドへの転換サインは「だまし」となりました。

戻り高値のブレイク失敗

このように、戻り高値の価格帯は「前後」でレジスタンスラインとして機能しやすいため、わずかなブレイクだけではトレンド転換のサインとして「弱い」傾向にあります。

そこで、確実なトレンド転換サインとして、戻り高値をサポレジ転換、いわゆるロールリバーサルするタイミングを狙っていくことが有効となるわけです。

その後、安値が更新されたため、下図のように戻り高値も更新されました。

更新された戻り高値

この後、戻り高値を一旦ブレイクしつつ、サポレジ転換=ロールリバーサルを果たす場面(下図の赤丸)で、トレンド転換サインと判断し、エントリーしました。

戻り高値でロールリバーサルが起こり、確実なブレイク

以上のように、意識される戻り高値を一度ブレイクした後のロールリバーサル(サポレジ転換)を狙うことで、より確実で高精度のトレンド転換サインを狙ったライントレード手法となります。

戻り高値を使ったライントレードは非常に高い精度で、場合によっては一度で相当に大きな利益を得られることも少なくありません。

実際に1回のトレードで相応の利益を取れたトレードを実況解説した記事を用意しましたので、もし良ければ下記もあわせてご覧になってみてください。

>【一度で約100pips】戻り高値を使ったFXの逆張りデイトレード手法

まとめ:トレンド転換サイン~ライントレードによる判断と手法

以上、この記事では、トレンド転換のサインとして、ライントレード手法を使った有効な見極め方/判断方法として厳選した以下の3パターンを解説させて頂きました。

  • 1.チャネルライン同士のクロス反転
  • 2.チャネルラインとキリ番のクロス反転
  • 3.押し安値または戻り高値のブレイク確定

今一度、この3つのチャートパターンを掲載いたします。

1.チャネルライン同士のクロス反転チャネルライン同士のクロス反転パターン

2.チャネルラインとキリ番のクロス反転チャネルラインとキリ番のクロス

3.押し安値または戻り高値のブレイク確定戻り高値でロールリバーサルが起こり、確実なブレイク

以上は非常に高精度の「鉄板パターン」のライントレード手法になりますので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

実際にこのようなライントレードを追求し、1日単位で10%以上の利益率を出すデイトレ手法を、下記の無料メールマガジン内で公開しております。

エントリー場所を含めたロジックをそのまま明かしていますので、ぜひ一度、下記の案内ページをお読みになってみてください。

>(無料)公式メールマガジン

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

杉原。

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キリ番を使った有効な「押し安値」「戻り高値」の見つけ方

杉原です。

サポートラインやレジスタンスラインとして多くのトレーダーに意識され、トレードの判断として非常に有効な「押し安値」「戻り高値」ですが、

「結局、どれが機能する押し安値、戻り高値なのか?」

という部分で迷っているという相談を頂くことが多々ありました。

自分の都合だけで押し安値/戻り高値という判断をして、逆張りなどのトレードに利用しても、しっかり機能する有効な押し安値/戻り高値でなければ、精度(勝率)はなかなか上がりません。

そこで当記事では、多くのトレーダーから意識されることで有効に機能する「押し安値」「戻り高値」の見つけ方を、実際のチャートを使って解説させて頂きたいと思います。

以前に投稿した下記の記事でも、押し安値と戻り高値の見つけ方を解説していましたが、そちらは上位足でチャネルラインを引くことで見つける方法でした。

>【決定版】機能する有効な「押し安値」と「戻り高値」の見つけ方

ただ、チャネルラインを引かない方法でも、大勢のトレーダーに意識され、しっかり機能する押し安値/戻り高値を検知する手段があるので、ラインを引く手間を無く瞬時に有効な押し安値と戻り高値を見つける方法を当記事で解説させて頂きます。

押し安値、戻り高値、そもそもの定義とは

まずは押し安値、戻り高値、それぞれの意味合い/定義から明確にしていきたいと思います。

  • 押し安値
    →上昇トレンドにおいて最後に価格を更新した際の直前で形成された安値
  • 戻り高値
    →下降トレンドにおいて最後に価格を更新した際の直前で形成された高値

実際のチャート図で、押し安値と戻り高値を示したものが下図になります。

押し安値

戻り高値

キリ番を使って押し安値と戻り高値を見つける方法

チャネルラインなどのラインを引く手間をかけずに、しっかりと機能する有効な押し安値、戻り高値を見つける方法として解説したい手段が、下図のようなキリ番(ラウンドナンバー)を使う見つけ方です。

キリ番の事例

110.000円や110.500円などのキリが良い価格帯であるキリ番ですが、ラインを引かない大勢のトレーダーたちにも、下記事例のように意識されます。

  • 「キリ番に到達する前に持っていたポジションを利確しよう」
  • 「キリ番の手前で反発を狙った逆張りのエントリーをしよう」
  • 「キリ番をブレイクした後の続伸を狙った順張りのエントリーをしよう」

キリ番はこのように、新規のエントリーや決済の注文が多発する傾向が強いわけです。

それも、スキャルピングやデイトレードを行うような短期トレーダーに限らず、スイングトレードや長期トレードを行う中長期のトレーダーなど、スタイルに関係なく非常に多くのトレーダーたちからの注文が多発しやすくなっています。

そのため、キリ番(ラウンドナンバー)と押し安値や戻り高値が「重なる価格帯」は、より大勢のトレーダーが意識する価格帯だということです。

どのキリ番を使って押し安値と戻り高値を見つければ良いのか

では実際に、機能する押し安値と戻り高値を、キリ番を使って見つけていきたいと思います。

有効に機能する押し安値や戻り高値は「より大勢のトレーダーに注目されている高値や安値」であることが大前提です。

ですので、110.200円や110.700円などの半端なキリ番ではトレーダーからの注目度が低いため適しません。

そこで採用するキリ番に関しては、より注目度が高い110.000円など100pips刻みの、いわゆる「トリプル0」と、トリプル0の半値になる110.500などの50pips刻みが適しています。

要するに、より大勢のトレーダーに注目される110.500円や110.500円などの50pips刻み、100pips刻みのキリ番と「重なる価格帯」の押し安値や戻り高値を見つけるということです。

その上で、さらに多くのトレーダーたちに意識される価格帯として有効となるのが、キリ番が上位足で認識できる高値や安値になっている点になります。

キリ番と複合し、上位足でハッキリ分かる高値/安値を使う

1時間足などの上位足は、中長期トレーダーはもちろん、短期トレーダーにとっても環境認識を行う上で非常に注目される時間足に他なりません。

そのため、1分足や5分足で生じる高値や安値よりも、上位足で見える高値や安値は、より大勢のトレーダーが意識する価格帯となります。

以上、上位足で確認できる目立つ高値や安値、その高値や安値が110.000円や110.500円などのキリ番と重なり、押し安値または戻り高値となっていることが、キリ番を使った有効な押し安値と戻り高値の見つけ方となるわけです。

<実践編>上位足とキリ番を使った「押し安値」「戻り高値」の見つけ方

それでは、ここまでの解説を踏まえて、実際のチャートを使って、キリ番と上位足で有効に機能する押し安値/戻り高値を図解させて頂く次第です。

まずは押し安値になります。

下図のように青の水平ラインを引いた箇所が165.000円(トリプル0)のキリ番でありつつ、1時間足でハッキリ確認できる目立つ押し安値でした。

キリ番を使った押し安値の見つけ方

その後、黒丸で示したように、しっかりとサポートラインとして機能しているのがお分かり頂けるかと思います。

続いては戻り高値です。

下図における青の水平ラインは162.500円という50pips刻みに引いています。

そんなキリ番と、赤丸で示した部分が戻り高値として重なっており、その後、黒丸で示したようにレジスタンスラインとして有効に機能しているわけです。

キリ番を使った戻り高値の見つけ方

さらに言えば、この戻り高値の例は、下図のように「チャネルライン」が引ける状況でもあったため、より大勢のトレーダーによって注目される『鉄板』の戻り高値となっていました。

キリ番を使った戻り高値の見つけ方

総括:キリ番を使った有効に機能する押し安値と戻り高値の見つけ方

以上、この記事では、キリ番を使った有効な押し安値、戻り高値を見つける方法を解説させて頂きました。

以下が重要なポイントのまとめです。

  • 採用するキリ番は、より注目度の高い〜.000円(トリプル0)または〜.500円を使う
  • そのキリ番と、短期〜中長期のトレーダーたちに多く意識される1時間足のような上位足で明確に認識できる押し安値または戻り高値が「重なる」価格帯

サポートラインやレジスタンスラインとして有効に機能する押し安値/戻り高値を見つけるためには、いかにして大勢のトレーダーに意識される価格帯を見つけるかが重要であり、その目的を果たすポイントが上記2点に他なりません。

その上で、下図のようにチャネルラインも重なることで、より強くサポートラインまたはレジスタンスラインとして機能しやすい押し安値/戻り高値を見つけられます。

キリ番を使った戻り高値の見つけ方

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短期と中長期のトレンドが「一致」する場面など「鉄板」の相場を見つけ出すテクニカル分析から、実際のエントリー場所も含めてロジックを無料で公開しているので、ぜひ下記からメルマガ登録のご検討をして頂ければ幸いです。

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>資金1万から500万に少額から一気に増やしたデイトレ手法の解説

【決定版】機能する有効な「押し安値」と「戻り高値」の見つけ方

杉原です。

押し安値と戻り高値は、世界中のトレーダーに意識されやすい傾向にあり、エントリーや決済の判断材料として有効な価格帯となっています。

ただ、実際のところ、

「チャート上でどこが押し安値で、どこが戻り高値かイマイチ分からない」

という悩みの相談が少なくありません。

そこで当記事では、多くのトレーダーに意識されやすい、そんな押し安値と戻り高値の見つけ方を解説させて頂きます。

この記事で解説している見つけ方とは別に、キリ番(ラウンドナンバー)を使った有効な「押し安値」「戻り高値」を見つける方法を追加で投稿いたしました。

ぜひ当記事と並行して下記の記事もご覧頂ければ幸いです。

>キリ番を使った有効な「押し安値」「戻り高値」の見つけ方

押し安値、戻り高値、そもそもの定義とは

まずは押し安値、戻り高値、それぞれの意味合い/定義から明確にしていきたいと思います。

  • 押し安値
    →上昇トレンドにおいて最後に価格を更新した際の直前で形成された安値
  • 戻り高値
    →下降トレンドにおいて最後に価格を更新した際の直前で形成された高値

実際のチャート図で、押し安値と戻り高値を示したものが下図になります。

押し安値

戻り高値

ただ、単純にチャートを見て、押し安値/戻り高値と判断しても、それが有効に機能するとは限りません。

押し安値も戻り高値も、より多くのトレーダーに意識されることにより、サポートラインまたはレジスタンスラインとしての機能を果たしやすくなるからです。

より多くのトレーダーに意識される有効な押し安値/戻り高値の見つけ方

では、大勢のトレーダーによって意識され、強く機能しやすい押し安値、戻り高値を見つけう方法を解説していきます。

まず重要なポイントが、押し安値/戻り高値を見つける際に、多くのトレーダーによって「トレンド」が認識されていることです。

先ほど書いた押し安値と戻り高値の定義では、上昇トレンドまたは下降トレンドであることが条件でした。

そのため、まず最初に、多くのトレーダーが意識するトレンドを見つける必要があるわけです。

そんな多くのトレーダーによって意識されるトレンドを見つけるには、上位足で判断できるトレンドが有効となります。

なぜなら、1分足や5分足の「下位足」よりも、環境認識などを含め短期トレーダーや中長期トレーダーまで多くのトレーダーに見られる「上位足」の方が、明らかに注目度が高く意識されやすいからです。

ただ、すべてのトレーダーが同じテクニカル指標を使って相場の分析を行っているわけではありません。

それぞれ異なる指標を、異なる視点で使い、相場の分析=トレンド分析を行っています。

そのため、上位足でトレンドを見つけることを前提としながら、

「ほぼ誰が見ても明らかにトレンド」

と判断できるようなトレンドを見つけなければ意味がありません。

そんな「誰が見てもトレンド」に見えるような相場を見つける手段として有効な指標が『チャネルライン』です。

誰もが意識できる明確なトレンドをチャネルラインで見つける

チャネルラインは下図のように、トレンドラインと平行なラインを引くもので、その2本のラインに相場が収まり、

・高値と安値が平行に推移している
・キレイなN字を描いている

ことが特徴になります。

チャネルライン

もちろん、すべてのトレーダーがチャネルラインを意識していはいません。

しかし、キレイなN字で高値と安値が平行に動いている相場は、ラインを引かないトレーダーたちにも「明確に分かるトレンド」が見えているはずです。

実際に上図のチャネルラインを取り外したものが下図になります。

チャネルラインで見つけるトレンド

それぞれ黄色丸が高値、黒丸が安値ですが、同様の角度で平行に上昇と下降を見せているので、チャネルラインを引かないトレーダーたちにも、このN字のチャートパターンは無意識でトレンドを認識させているわけです。

チャネルラインと似たものに下図のような「トレンドライン」があり、このトレンドラインもトレンドを見つける上で有効ではあるものの、キレイなN字を描くトレンドを把握しにくい難点があります。

トレンドラインで見つけるトレンド

対して、チャネルラインの場合は、下図のように『高値も安値も平行にほぼ同じ角度で動いている明確なトレンド相場』を見つけ出せるため、より大勢のトレーダーが意識するトレンドを見つける上では高い精度を誇るわけです。

チャネルライン

上位足のチャネルラインで押し安値、戻り高値を見つける

では実際に、より多くのトレーダーに意識され、有効に機能しやすい押し安値/戻り高値を、

・上位足のチャート
・チャネルライン

を使って見つけていきたいと思います。

この先は特に断りがない限り、掲載するチャートはすべて上位足である「1時間足チャート」です。

まずは押し安値から解説していきますので、下図をご覧ください。

チャネルラインで見つけた押し安値

上図のように1時間足で引いたチャネルラインでは、安値と高値がほぼ同じ角度で平行に値動きを見せています。

そのため、ラインを引かないトレーダーにとってもキレイな上昇トレンドが生じていると意識されやすいことは間違いありません。

そんな明確なトレンドにおいて、赤丸で示した箇所が最初に定義で解説したような「上昇トレンドにおいて、最後に価格を更新した際の直前で形成された安値」である押し安値となります。

チャネルラインで見つけた押し安値

続いては戻り高値の解説です。

下図のように下降のチャネルラインを引いた上で、赤丸で示した箇所が最初に定義で解説したような「下降トレンドにおいて、最後に価格を更新した際の直前で形成された高値」となり、多くのトレーダーに意識されやすい戻り高値となっています。

チャネルラインで見つけた戻り高値

まとめ:しっかり機能する有効な押し安値と戻り高値の見つけ方

以上、この記事では押し安値と戻り高値をトレードに活用する上で、有効に機能しやすい押し安値と戻り高値の見つけ方を解説させて頂きました。

その上で、押し安値と戻り高値は、誰もが「トレンド」と認識できるトレンド相場に含まれていることで、より多くのトレーダーによって注目されるため、しっかりと機能する有効な安値と高値になります。

そんな誰もが認識できるトレンドを見つける手段として、

・上位足
・チャネルライン

を使ったトレンドの分析法を解説いたしました。

実際に上位足(1時間足)のチャネルラインを使って見つけた押し安値と戻り高値が下図になります。

チャネルラインで見つけた押し安値

チャネルラインで見つけた戻り高値

解説で使ったチャネルラインは、高値と安値がそれぞれ同じような角度で平行にN字で動いているキレイなトレンド相場を見つけ出すことができます。

そんなN字で動くキレイなトレンド相場は、下図のようにラインが合っても無くても、ほとんど大勢のトレーダーが明確にトレンド相場と認識できるはずです。

チャネルライン

チャネルラインで見つけるトレンド

大勢のトレーダーが明確に認識できるトレンドだからこそ、そのトレンドに関わる「押し安値」「戻り高値」は必然的に注目度が高くなり、しっかりと機能する有効な押し安値と戻り高値になるわけです。

そんな多くのトレーダーに意識されるトレンドを見つけられるチャネルラインは、使い方によっては非常に有効なデイトレード手法になります。

以下、関連記事でチャネルラインの有効性から引き方、有効なデイトレード手法まで、いくつか解説していますので、良ければご覧になってみてください。

有効性:FXで最強のテクニカル指標「チャネルライン」の有効性/メリットを解説

引き方:チャネルラインの機能する引き方をFXトレード手法の事例を含め図解。

デイトレ手法:「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

>ブログの目次はこちらから

追伸

この記事のチャネルラインを使った方法とは別に、キリ番(ラウンドナンバー)を使った、しっかりと機能する「押し安値」「戻り高値」の見つけ方を解説した記事を新たに投稿させて頂きました。

本記事と同じく有効な押し安値/戻り高値の見つけ方になるので、ぜひ下記の記事もあわせてご覧になってみてください。

>キリ番を使った有効な「押し安値」「戻り高値」の見つけ方

【検証】デイトレードはローソク足だけで勝てる?

杉原です。

ほとんどのデイトレーダーは、テクニカル分析で「テクニカル指標」「インジケーター」を利用して、価格(レート)の上下を予測します。

ただ、そんなテクニカル指標やインジケーターの分析が手間に感じたり、エントリーや決済の判断が難しかったりして、

「指標/インジケーターを使わずに勝てないのか?」

という希望を抱くトレーダーの方も少なくないようです。

実際に私が運営しているメルマガの方でも「ローソク足だけで勝てるデイトレ手法はありませんか?」という内容の質問も多く寄せられていました。

そこで本記事では、FXや株、ビットコインなどの仮想通貨に共通して、テクニカル指標やインジケーターを一切使うことなく『デイトレードはローソク足だけでも勝てるのか』を、掘り下げて検証/解説していきたいと思います。

デイトレはローソク足だけで勝てるのか?

まず、ローソク足だけでエントリーや決済の判断を行うため、テクニカル指標やインジケーターを使わず、ピンバーなどの「プライスアクション」を使ったロジックになります。

ピンバー出典:https://fx-quicknavi.com/chart/price-action/

このプライスアクションはピンバー以外にも、下記に挙げた例のように多くのパターンがあります。

  • スパイクロー/スパイクハイ
  • アウトサイドバー/インサイドバー
  • エンゴルフィンバー
  • スラストアップ/スラストダウン

そんなプライスアクションのみのロジックは、基本的に時間足を1つに決めて売買の判断を行う流れです。

例えば、5分足なら5分足、1分足なら1分足のように特定の時間足で、プライスアクションを見ます。

そこで生じるのが「すべてのトレーダーが同じ時間足を見ない」という点に他なりません。

MT4やTradingview(トレーディングビュー)をはじめ、多くのトレーダーが使うチャートソフトは、下記のように複数の時間足が標準で備わっています。

  • 1分足
  • 5分足
  • 15分足
  • 30分足
  • 1時間足
  • 4時間足
  • 日足
  • ・・・

このように、チャートソフトには多くの時間足が備わっており、すべてのトレーダーが同じ時間足を見てトレードすることは考えられません。

FXなどの相場は、売買注文が多い方に値動きが起こるのが原理原則なので、より多くのトレーダーと同じような視点で売買判断を下せないと、なかなか精度が上がらないわけです。

ですので、見る時間足が一致しない時点で、ローソク足(プライスアクション)だけでのデイトレが「不利」と言えると思います。

そこで対策案となるのが、1つの時間足だけではなく、複数の時間足でプライスアクションを使うというものです。

複数の時間足を使えば、ローソク足だけでも勝てる?

1分足と5分足、15分足、1時間足・・・など、複数の時間足でプライスアクションを導入すれば、1つの時間足だけで使うプライスアクションよりも遥かに精度が上がってきます。

複数の時間足を判断基準に追加することで、その分だけ、より多くのトレーダーと同じような視点をカバーできるからです。

2つの時間足だけでは、1つのみの場合とさほど大差がないため、3つ、4つなど、さらに時間足を増やすことが有効となります。

ただ、より複数の時間足を複合してプライスアクションを使うほど、エントリー条件が厳しくなるため、その分だけトレード回数が減ることは避けられません。

例えば、

・1時間足
・15分足
・5分足
・1分足

で同時にピンバーやエンゴルフィンバーなどが出現するというエントリー条件を設定した場合、月に一度も条件成立が起こらないことも考えられます。

それどころか、年に数回程度しかトレード回数が無いかもしれません。

以上から、複数の時間足でプライスアクションを使い精度を上げることは可能でも、トレード回数/頻度が極端に落ちてしまう致命的なデメリットがあるため、安定してエントリーができず、ローソク足だけでは勝ちにくいと私は思います。

まとめと補足

以上、プライスアクションを使った「ローソク足だけで勝てるか?」というテーマで記事を書かせて頂きました。

私の個人的な意見ですが、プライスアクションを使う時間足が1つだけでは精度がどうしても落ちてしまい、複数の時間足でプライスアクションを使うほどトレード回数が極端に低下するため、ローソク足だけで安定して勝てるほどデイトレードは甘く無いと思います。

その上で、プライスアクションは世界中で認知されているテクニカル分析の方法論ではあるものの、当然ながら全てのトレーダーが使っているわけではありません。

テクニカル指標やインジケーターのみで、ローソク足の形状は特に気にしないトレーダーも数多くいるからです。

中には、ローソク足が確定する前の「途中」の段階でエントリーするトレーダーも少なくありません。

私自身、ラインを使ったトレードを主体としており、ローソク足がラインに接触した時点でエントリーすることがほとんどです。

ライントレードやローソク足の確定/途中に関しての関連記事もございますので、良ければ併せてご覧になってみてください。

>専業なら知っている。FXでライントレードが勝てる原理。

>比較~FXのデイトレはローソク足の「途中/確定」どちらでエントリーすべきか~

以上、参考にして頂ければ幸いです。

>ブログの目次はこちらから

Tradingviewでキリ番を自動描画する便利なインジケーターの紹介

杉原です。

非常に多くのトレーダーによって意識され、精度の高いテクニカル分析ができる指標の1つに『キリ番(ラウンドナンバー)』があります。

そんなキリ番は優位性がとても高いものの、移動平均線などとは異なり、自動的にチャートに描かれるタイプの指標ではありません。

そこで今回は、自分自身でキリ番にラインを引く手間を省ける2種類のTradingview(トレーディングビュー)のインジケーターを発見しましたので、この記事を通して共有したい思います。

キリ番を自動描画するインジケーターを使えば、ご自身でラインを引くよりも手間が省けるだけでなく、手作業による間違った価格帯にラインを引いてしまうミスを完全に防止できるメリットもあるので、ぜひ当記事で紹介するインジケーターを参考にして頂ければ幸いです。

キリ番の自動描画インジケーター1.50pips Round Number

最初に紹介させて頂くキリ番を自動描画するTradingviewのインジケーターは『50pips Round Number』です。

このインジケーターは名称に50pipsとあるように、インジケーターを入れたチャートの銘柄/通貨ペアの50pips間隔でキリ番(ラウンドナンバー)に水平ラインを自動で引いてくれます。

下図は実際にポンド円(GBP/JPY)の5分足チャートに『50pips Round Number』を入れたものです。

Tradingviewで使えるキリ番の自動描画インジケーター「50pips Round Number」をポンド円の5分足チャートに導入

上図をご覧の通り、下から168.000円→168.500円→169.000円→169.500円のように000円(いわゆるトリプル0)を起点に50pips間隔で、キリ番(ラウンドナンバー)に水平ラインが引かれています。

ここで例に挙げたポンド円のようなクロス円だけではなく、ポンドドル(GBP/USD)のようなドルストレートでも同じく下図のように50pips間隔でキリ番に水平ラインを引いてくれるのが、この「50pips Round Number」というインジケーターです。

Tradingviewで使えるキリ番の自動描画インジケーター「50pips Round Number」をポンドドルの5分足チャートに導入

このようにクロス円やドルストレートはもちろん、すべての銘柄/通貨ペアへ対応が可能です。

その他、このインジケーター「50pips Round Number」をより使いやすくする設定方法を紹介させて頂きます。

「50pips Round Number」の設定方法

「50pips Round Number」は下図のように設定画面上で、ある程度のカスタマイズが可能です。

Tradingviewで使えるキリ番の自動描画インジケーター「50pips Round Number」の設定

1つ目の『ラインの色』はキリ番に引かれる水平ラインを好みの色に変更できます。

2つ目の『Line style』は、

sol(実線)
dot(点線)
dsh(破線)

の3種類から選択ができるので、普段からキリ番以外にも水平ラインを引く場合には区別しやすく、とても便利な機能かもしれません。

続いて3つ目『Line width』は数値を大きくするほどキリ番に自動描画される水平ラインが太くなります。

この『Line width』は「1」「2」では細くて見落としてしまうと感じたため、それでいて、太すぎてチャートの邪魔にならない「3」が丁度良い印象でした。

最後4つ目の『Number of lines above and below』は、現在値から「上下に何本の水平ラインを引くか」という設定値です。

下図のように「20」を設定した場合、現在の価格(レート)に近いキリ番から上下に20本のラインを50pips間隔で引いてくれます。

Tradingviewで使えるキリ番の自動
描画インジケーター「50pips Round Number」の設定

この「50pips Round Number」の設定は、実際のところ、これ以上は特にありません。

ここまで解説した『パラメータ』の隣にある『スタイル』の項目は、下図のように「ライン」以外に現時点で変更できないからです。

Tradingviewで使えるキリ番の自動
描画インジケーター「50pips Round Number」の設定

また、さらに隣にあるラインの透明度を設定する『可視性』に関しても、そもそもキリ番にラインを引きたいわけですから、特に変更する必要はないと思いますので省略させて頂きました。

キリ番の自動描画インジケーター2.AX__Support/Resistance 000 y 00

次に紹介させて頂くキリ番を自動描画するTradingviewのインジケーターは『AX__Support/Resistance 000 y 00』です。

先ほど紹介させて頂いたインジケーター「50pips Round Number」は50pips間隔でラインが引かれしまうため、168.500円や169.500円のような●●.500円を特に意識しない場合には「邪魔」になるかもしれません。

そんな場合に紹介したいのが、100pips間隔でキリ番に水平ラインを自動描画させることが可能な『AX__Support/Resistance 000 y 00』です。

ただ、この『AX__Support/Resistance 000 y 00』は、デフォルトで100pips間隔でキリ番を引いてくれる機能ではありません。

10pips間隔で引くラインと、100pips間隔で引くラインをカスタマイズできて、それぞれの表示/非表示の選択が可能となっています。

そのため、10pips間隔で引くラインを非表示にして、100pips間隔で引くラインだけを表示する設定にすれば、100pips間隔でキリ番のライン生成が可能です。

実際に下図のように『Line 000』のチェックのみを付けて、下にある『Line 00』のチェックを外せば、100pips間隔でキリ番に対して水平ラインが自動で引かれるようになります。

トレーディングビューでキリ番を自動描画してくれるインジケーター『AX__Support/Resistance 000 y 00』を使って100pips間隔でキリ番にラインを生成する設定

下図が上図の設定を行ったポンド円の5分足チャートになります。

トレーディングビューでキリ番を自動描画してくれるインジケーター『AX__Support/Resistance 000 y 00』を使って100pips間隔でキリ番にラインを生成した図

この『AX__Support/Resistance 000 y 00』も先ほどの『50pips Round Number』と同じように、その他の「スタイル」「可視性」を調整する必要はないと思いますので、すぐに導入が可能です。

また、銘柄/通貨ペアに関しても最初に紹介した『50pips Round Number』と同じように、すべてに対応できています。

まとめ:Tradingviewでキリ番を自動描画するインジケーターの紹介

以上、本記事ではTradingviewでキリ番(ラウンドナンバー)に自動で水平ラインを引いてくれるインジケーターとして、

・50pips Round Number
・AX__Support/Resistance 000 y 00

の2種類を紹介し、簡単な設定方法を解説させて頂きました。

50pips間隔ならば『50pips Round Number』を、100pips間隔ならば『AX__Support/Resistance 000 y 00』を導入すれば、キリ番に水平ラインを自動描画してくれるので、ぜひ一度お試しになってみてください。

下図の赤枠で示した箇所をクリックし、インジケーター名で検索をすると、本記事で紹介した2つのインジケーターを見つけることが簡単にできます。

Tradingviewでのインジケーター導入手順1

Tradingviewでのインジケーター導入手順2

以上、この記事がお役に立てれば本望です。

杉原。

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【関連記事】

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ピンバー(プライスアクション)の有効性(重複点テクニカルのQA)

杉原です。

重複点テクニカルの実践者さんから「プライスアクション」について質問を頂き、共通性の高い内容だったため、この記事を通じて共有したいと思います。

基本的に重複点テクニカルでは、ローソク足の完成を待たずに「途中」の優位な位置でエントリーを行っています。

ただ、一部、エントリー条件として設定している「反転指数が4点」という条件の内、1点にピンバーを加算して良いとしていました。

その上で、プライスアクションは、トレンドラインや水平ライン、キリ番などとは異なり、

見ている時間足によって差が生じる

ということが避けられません。

そのため、トレンドラインや水平ライン、キリ番などとは違って「プライスアクションは優位性に欠けるのではないか?」という質問や「もし優位性があるのなら、逆向きのピンバーが出たら決済すべきか?」という質問を頂いたわけです。

このような趣旨の質問に対して、プライスアクションの有効性/優位性にも触れながら解説させて頂きました。

ピンバーについて

私自身、プライスアクション「だけ」でのトレードは特に推奨していません。

あくまでも「回避ルール(フィルター)」をすべてクリアした上で、かつ、反転指数が3点ある状態(条件である4点の内3点)でのピンバーのみを現時点で取り入れていました。

ロングの例で言えば、短期のトレーダーはもちろん、中長期のトレーダーにしても、

・回避ルールのクリア(フィルター)
・反転指数4点の内の3点をクリア

の時点で、多くのトレーダーが「売り注文」を避けて「買い注文」を出す傾向にあります。

そのような状況だからこそ、よりベストなタイミングを図る上で、ローソク足の形状=プライスアクションの有用性が発揮される傾向にあるわけです。

ですので、エントリー後に逆向きとなる5分足の逆向きとなる上向きピンバーが出ても、そのピンバー「のみ」に反応するトレーダーはほぼ皆無だと思います。

前述の通り、すでの多くのトレーダーが「売り注文」を避け「買い注文」を出す傾向にあるからです。

ですが、エントリー後に5分足で逆向きとなる上向きピンバーが出た際、それがレジスタンスラインと重複する際はそのタイミングで「買い注文」が減り「売り注文」が多くなり始め、逆行して下降トレンドになる始点に成り得るので注意が必要となります。

ただ、この注意が必要になる場合は、今書いたようにレジスタンスラインと重なる時であり、そもそもレジスタンスラインに触れる手前で「利確」しているはずなので、上記の事態は確実に避けられるはずです。

以上から、特に5分足で逆向きのピンバーが出ても、レジスタンスラインと重ならない限りは特に「売り注文」が減っていて「買い注文」が増えている状況は変わりないと捉えられるため、

「元のピンバーの有用性が無効になることは無い」

ので、特に撤退(決済)の必要性は無いとしています。

(ただ、1時間足のピンバーは単体でも意識される傾向が強く、非常に威力が高いので回避ルールに盛り込んでいた次第です。)

そもそもプライスアクションの有効性について

まず、5分足なら5分足、15分足なら15分足など、対象とする時間足でしかプライスアクションは意味を持たないことは否定できません。

すべてのトレーダーが同じ時間足しか見れないというルールがあれば、非常に有用性があるものの、

・1分足
・5分足
・15分足
・30分足
・1時間足

など、どんなチャートソフトにも上記のような時間足がデフォルトで入っているので、エントリーのタイミングを図る時間足はトレーダーによって一律ではないからです。

ですので、プライスアクション「単体」での使用は、私自身、推奨していませんでした。

もちろん、上記すべての時間足で下ヒゲピンバーになっている状況であれば、本当に大勢のトレーダーが下ヒゲピンバーを意識して、

・売り注文の減少
・買い注文の増加

が起こるかもしれません。

ただ、このような別の時間足同士による同じプライスアクションが発動するパターンは、
テストプログラム(インジケーター)を組んで試しましたが、本当に滅多に出現がありませんでした。

そのため、テストの母数が少なく信頼性のテストも十分にできないため、プライスアクションを単体で利用することは基本的に懐疑的だったんです。

以上を踏まえた上でロングを例にすれば、私がピンバーを導入してエントリーする条件としては、

・回避ルールをすべてクリア(フィルター)
・ピンバー以外ですでに反転指数4点の内3点以上

という条件であり、この条件を満たしている段階で、

・売り注文の減少
・買い注文の増加

が短期~中長期のトレーダーから見込まれる傾向にあります。

その上で「できる限り損失を避けたい」という大勢のトレーダーが持つ心理から、よりベストな価格(安い価格)でエントリーをしたいと大勢のトレーダーが買い注文のタイミングを図る傾向があり、その指針としてピンバーがあるわけです。

実際にピンバーだけでは効き目が薄いことは当然ですが、

・回避ルールをすべてクリア(フィルター)
・ピンバー以外ですでに反転指数が4点の内3点以上

の条件を満たしている時点で、すでに買い注文を出すタイミングを図るトレーダー大勢いるからこそピンバーの効力が一気に跳ね上がり、有効性/優位性が劇的に高まっていきます。

その上で、ピンバーの条件を「ヒゲが実体に対して3分の1以上」と定義しているのは、

・ピンバーのタイミングを知らせるインジケーター
・EA(自動売買ツール)やサインツール

で「ヒゲが実体に対して3分の1以上」というプログラムが大半で組まれており、手動でエントリーするトレーダーはもちろん、EAで自動発注される場合も含めて、この定義での反応率が極めて高まるからです。

また、ラインなどのサポートラインが重複している状況であるので、ピンバーの出現により、そのサポートラインの「確定」を意識するトレーダーも少なくありません。

トレンドラインや水平ライン、キリ番にしても、ローソク足との接触後、このまま下にブレイクしてしまう不安があり、買い注文を出せなかったトレーダーが、

ピンバーの出現でサポートラインの確定

を意識し、仮にそのトレーダーがプライスアクションに頼っていなくとも、買い注文を出し始める傾向にあります。

よって、サポートラインとの重複と回避ルールによる環境認識の条件を満たした時点で、

・プライスアクションを意識するトレーダー
・プライスアクションを意識しないトレーダー

からもピンバーの出現により「買い注文」が増え始めるので、高い有用性があるわけです。

プライスアクションの中でピンバーのみを使う理由

ただ、他のプライスアクションである、エンゴルフィンバーやスラストアップなどは導入せず、あくまでもピンバーのみを対象としていました。

もちろん、

・回避ルールをすべてクリア(フィルター)
・プライスアクション以外ですでに反転指数が4点の内3点以上

という条件であれば、エンゴルフィンバーやスラストアップも有用性が大幅に上がるため、ピンバーだけでなく、これらも導入すればエントリー回数が増ることは間違いありません。

しかし、エンゴルフィンバーやスラストアップは、すでにエントリー方向に進み始めているため、

・万一、そこから損切りになった際のリスク
・利確しても利幅が小さくなっている

という致命的なデメリットがあります。

仮にエントリー回数が増えても、このようにリスクが大きくなるので、エンゴルフィンバーやスラストアップなどのように、すでにエントリー方向に大きく進むパターンは、あえて取り入れていませんでした。

よって、ピンバーのみの導入としていた次第です。

以上、参考にして頂ければ幸いです。

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>比較~FXのデイトレはローソク足の「途中/確定」どちらでエントリーすべきか~

移動平均線の向きは気にするべきか(重複点テクニカルのQA)

杉原です。

重複点テクニカルの実践者さんから「移動平均線の傾き」について質問を頂き、共通性の高い内容だったため、この記事を通じて共有したいと思います。

移動平均線の傾きについて

移動平均線をサポートライン/レジスタントスターチの「重複」として利用する際に、傾き/角度が水平の場合は有効性が落ちるのではないかという質問を頂きました。

実際のところ、移動平均線をサポレジとしての反応に利用する際に、移動平均線の向きは特に重要視していません。

その辺りの原理を回答しながら解説させて頂きました。

まず、短期線であればレートの変化にMAは「敏感」なので、水平であっても即座に傾きがエントリー方向に向くことは少なくありません。

その上で、中長期線が水平の場合はレートの変化に対し、短期線ほど敏感に反応せず後々になって傾きが変わります。

それらを踏まえた上で、実際のところ移動平均線の傾きは気にしていません。

と言いますのも、移動平均線がサポレジとして機能する原理に傾きあまり関係ないからです。

サポートラインとして有効に機能する明確な理由があるので、ここで簡潔に解説させてください。(レジスタンスラインの場合は解説の逆で捉えてください)

まず移動平均線は、5分足30本の設定値であれば150分間(2時間半)という期間内に、実際に行われた売買における「平均価格の推移」の目安になります。

そのため、ローソク足が移動平均線よりも上にある相場では、

・買い注文を出したトレーダーは「含み益」で利益が出ている
・売り注文を出したトレーダーは「含み損」で損失が出ている

このような状況が考えられるわけです。(イメージは下図をご参照ください)

移動平均線と損失の関係性1

その後、価格が下がりローソク足がMAに近づくと、含み損が出ていた売り注文を出したトレーダーの中には、下図のように含み損が含み益(損失が利益)に変わるトレーダーがいます。

移動平均線と損失の関係性2

その際に「損失を避けたい心理」から、マイナスだった含み損が含み益に変わった段階で、利確の『買い注文』を出すトレーダーが少なくありません。(移動平均線の向き/傾きに関係なく)

また、買い注文を出したトレーダーの中には、含み益が含み損(利益が損失)に変わるトレーダーがいます。

そんなトレーダーたちも同じく「損失を避けたい心理」から、なかなか損切りの『売り注文』を出さずにいるトレーダーも増えるわけです。

それどころか、含み損を早くプラスに変えたいという心理から、ナンピンの『買い注文』を出すトレーダーも増え始めます。

「とにかく損失を避けて利益が欲しい」
「プラスになった今の内に、早く利益を確定しておこう」

このように「損失を避けて確実に貰える利益を望む」『プロスペクト理論』で定義されており、まさにトレードの世界でも、多くのトレーダーがこの理論に沿った心理で行動する=決済する傾向にあります。

プロスペクト理論の事例1

A:必ず10万円を貰える
B:50%で20万円を貰えるものの、50%の確率で貰える価格は0円になってしまう

貰える額が0円になってしまう「損」を回避し、確実に半分でも貰える『A』を多くの人が選択(プラ転で確実に利確の『買い注文』を出すパターン)

プロスペクト理論の事例2

A:借金20万が100%の確率で半分の10万になる
B:50%の確率で借金20万が0になるものの、50%の確率で借金の20万はそのまま変化なし

必ず借金が残るAの「損」を避け、50%なら可能性が高いと考えて全額返済が可能な『B』を多くの人が選択(含み損が出ていた買いポジションの損切りをしてマイナスを確定させたくない、結果、損切りの『売り注文』が減るパターン)

以上のように、移動平均線の上にあったローソク足が移動平均線に近づくと、売り注文よりも買い注文を出すトレーダーが多くなり「角度や向き(傾き)にあまり関係なく移動平均線がサポートラインとして機能しやすい」ということです。

(補足)中長期の移動平均線におけるトレンド

まず、すべての回避ルールをクリアした時点で、中長期のトレンドと逆のトレンドは確実に有り得ません。

その上で、サポレジの重複(反転指数が4点)あるため、仮に、その反転指数の中に中長期のMAなどがなく、一見、中長期のトレンドが持ち合いに感じても、

「中長期は押し目/戻りのタイミング待ち」

というケースが大半になっています。

そのため、中長期の視点で見た際に、中長期トレンドにおける初動に成り得るわけです。

ロングを例にすれば、

・中長期トレーダーからの売り注文が入ってこない
・中長期トレーダーからは買い注文のタイミング待ち

になり、短期~中期からはサポレジの重複も含めて、

・売り注文が減少
・買い注文が増加

となることで、買いの強さが増してきます。

よって、高い精度でロングが有効となってくるわけです。

以上、サポレジになる原理と併せて、特にMAの向きには強いこだわりを持っていませんでした。

参考にして頂ければ幸いです。

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