「テクニカル分析」の記事一覧(2 / 7ページ目)

MT4での水平線(水平ライン)の引き方を色や太さの変更も含めて図解

杉原です。

水平線、水平ラインは、どの時間足にも等しく表示されるため、トレーダー同士による「分析の差」が生じにくい特徴(メリット)があります。

その特徴が分析の精度を高めることになるため、水平線(水平ライン)は有効なテクニカル指標の1つとして多くのトレーダーから使われているわけです。

ただ、機能する/効き目のある水平ラインを引くには、自動描画されるインジケーターでは精度が高くないため、あまり役に立ちません。

機能する水平ラインを使ってトレードするには、自身の手で見極め、ラインを引く必要があるということです。

そこで当記事では多くのトレーダーが使うMT4での水平線(水平ライン)の引き方に関して、

・基本的な引き方
・色や太さなどのカスタマイズ
・時間足による表示/非表示の切り替え
・削除やコピペでの複製方法

など、細かな点まで解説させて頂きたいと思います。

最後には、水平ラインを使って2桁台の利益率を1日単位で出しているデイトレ手法にも触れていますので、ぜひ最後までお付き合い頂ければ幸いです。

MT4での水平線(水平ライン)の引き方

まずは水平線(水平ライン)を引きたい通貨ペア/銘柄のチャートを開き、ラインを結ぶ高値と安値の目星を下図のように付けます。

どのような場所に水平線を引くかというノウハウ自体は、下記の記事で複数のパターンを図解していますので、必要に応じて参照頂ければ幸いです。

>機能する有効な水平線(水平ライン)は「どこ」に引くのがベストか。

水平線(水平ライン)を引く場所の目星が付いたら、下図のように「挿入」→「ライン」→「水平線」の順にクリックしていきます。

MT4水平ラインを引く準備

続いて、先ほど目星を付けた価格帯をクリックすれば、下図のようにMT4のチャート上に水平ラインが横軸と平行に引かれます。

水平ラインがMT4のチャート上に描画

しかし、実際にMT4のチャート上に水平ラインを引こうとすると、手作業であることから、下図のように目星を付けた価格帯からズレることも少なくありません。

目星を付けた場所からズレてしまった例

このような場合、ズレて引いたしまった水平ラインを修正(移動)しなければなりません。

修正方法は単純で、このライン自体をドラッグアンドドロップすればOKです。

ただ、ドラッグアンドドロップする前に、対象となるラインをダブルクリックで選択する必要があります。

ダブルクリックによって選択された状態になると、下図のように両端に丸印が描かれるので、この状態になればドラッグアンドドロップでラインの移動が可能です。

選択状態になった水平ライン

このように選択状態になった段階で、水平ラインをドラッグアンドドロップし、本来引きたかった価格帯の場所まで移動させればOKです。

MT4上で移動(修正)が完了した水平ライン

MT4で引いた水平線(水平ライン)の色や太さ、時間足別の表示/非表示などカスタマイズする方法

続いては、ここまで説明したMT4での水平線(水平ライン)の引き方に加えて、

・色
・太さ
・表示/非表示の切り替え

など、細かなカスタマイズによってチャート分析を行いやすくする方法を解説させて頂きます。

まずは、すべてに共通して、先ほど解説したように対象となる水平ラインをダブルクリックして選択状態にすることが第一です。

選択状態になった水平ライン

上図のように選択された状態でラインを右クリックすると、水平ラインに関するメニューが表示されるので、下図のように「Horizontal Lineプロパティ」を選択します。

水平ラインのプロパティを選択

続いて、下図のように「全般」のタブを選択した上で、色や太さ、種類(破線や点線)などがカスタイマイズできます。

MT4での水平ラインのカスタマイズ

このようなカスタイマイズによって、

・短期の水平ライン
・中長期の水平ライン

などの区別が視覚的に行えるため、トレード判断にとって非常に有効です。

以上のようなラインの色、太さや種類(破線、点線)以外にも、

・水平ラインに名前を付ける
・水平ラインに説明を添える

ということが下図のように行えます。

名前と説明を記載してラインを分類

MT4のチャート上にラインが多くなれば、どのような目的で引いたラインか後々になって分かりにくくなる場合もあるかもしれません。

そのような対策として、上図のようにラインに名前を付け、説明を記載しておくと有効です。

MT4で引いた水平線(水平ライン)の削除やコピーの方法

水平ラインは横軸に対して平行に画面いっぱいに引かれます。

そのため、その水平ラインが機能しなくなると、チャート分析において「邪魔」になるケースがあるので、いずれ「削除」しなければなりません。

そんな水平ラインの削除方法は、ラインを選択状態にした上で、

・Delete
・BackSpace

のいずれかを押せばOKです。

また、MT4のチャート上に引いた水平ラインはまだ機能している状態で、新たに水平ラインを別な場所に引きたい場合は、既存の水平ラインをコピー&ペーストすると便利になります。

この方法も単純で、同じようにライン選択状態にして「Ctrl」を押したままドラッグアンドドロップすれば完了です。

水平ラインのコピペによる複製

以上が水平ラインのコピペによる複製方法でした。

MT4で引いた水平ラインを時間足別に表示/非表示を切り替えには

取り組まれるトレード手法によっては、時間足別に引いた水平ラインの表示や非表示を切り替えたい場合があるかもしれません。

そのような場合、対象のラインを先ほど同様に選択して右クリックし、プロパティを表示させた上で「表示選択」のタブを選択します。

初期設定では、赤枠のチェックが付いているため、引いた水平ラインはどの時間足にも等しく表示されているはずです。

ただ、特定の時間足のみに表示させたい、もしくは表示させたくない場合、下図のような手順でチェックの部分を操作します。

水平ラインの表示/非表示

上図のような操作によって、任意の時間足のみへの表示/非表示が可能なので、テクニカル分析の幅が広がるかと思います。

水平ラインの活用

以上、ここまではMT4での水平線(水平ライン)の引き方について、カスタマイズ方法を含め掘り下げて解説させて頂きました。

ご自身がMT4でラインを引く作業のお役立てになれれば幸いです。

その他、実際に水平ラインを使ったデイトレード手法に関して、エントリ―場所を含むロジックを記事内で図解しているので、良ければ下記もあわせてご覧になってみてください。

【図解】水平ラインで1日10%以上の利益率を出すFXのデイトレ手法

【手堅い】ピンバーのだましを防ぐ水平線を組み合わせたデイトレ手法

>ブログの目次はこちらから

MT4を使ったトレンドラインの引き方、色や太さ、表示切替などのカスタマイズ方法の解説

杉原です。

相場のトレンド状況を「視覚化」できる有能な指標である「トレンドライン」ですが、移動平均線や一目均衡表のように自動でチャートに描画されるわけではなく、基本的にトレンドラインはトレーダー自身が自分で引く必要があります。

トレンドライン

そんなトレンドラインの引き方は、お使いになるチャートソフトによって異なります。

MT4やトレーディングビューなど、チャートソフト毎にそれぞれの操作方法が異なるからです。

そこで当記事では、MT4でのトレンドラインの引き方に関して、色分けや太さ、時間足毎の表示設定など、細かな点まで解説させて頂きたいと思います。

MT4でのトレンドラインの引き方

まずはMT4でトレンドラインを引きたい銘柄のチャートを表示させ、下図のように「挿入」→「ライン」→「トレンドライン」の順に選択します。

MT4でトレンドラインを引く準備

すると、チャート上で任意の場所にトレンドラインを引けます。

実際に引いてみたトレンドラインが下図です。

MT4で引いたトレンドライン

ただ、最初の設定では、下図のようにトレンドラインが延長されており、非常に見にくいのが実情です。

トレンドラインが延長されて見にくい

不要な場所にまで引かれてしまい、どこまでトレンドラインが有効かが分かりにくいので、トレードする上では、このように延長されると不便かと思います。

そんなトレンドラインの延長をさせないためには、まずは下図のようにトレンドラインに対して、

ダブルクリック

右クリック

という操作を行うことが必要です。

トレンドラインのプロパティ

そして、トレンドラインのプロパティを開き、下図のように中央にある「パラメーター」にある「ラインを延長」に入っているチェックを外せば完了です。

トレンドラインの延長をさせない

すると下図のように、短縮された形のトレンドラインになりました。

短縮された形のトレンドライン

続いて、引いたトレンドラインの長さや角度の調整、場所の移動を行うには、下図のようにトレンドラインを選択した状態で現れる各丸印をドラッグアンドドロップすればOKです。

トレンドラインの調整

MT4でのトレンドラインの色、線の太さや種類、表示/非表示などのカスタマイズ

ここまでの基本的なMT4でのトレンドラインの引き方に加えて、ここからは引いたトレンドラインを使いやすくするべく、カスタマイズの方法について解説させて頂きます。

ラインのカスタマイズは、先ほどのプロパティ画面から行うので、まずはカスタマイズしたいトレンドラインを選択してプロパティを開いてください。

続いて、下図のように各項目を選択すると、色、線の種類(点線や破線)や太さを自由にカスタマイズ可能です。

トレンドラインの色や線の種類/太さのカスタマイズ

その他、他のトレンドラインと目的を明確に仕分けたい場合、下図のように「名前」「説明」の欄に、任意の文章を入力することもできます。

トレンドラインの仕分け

また、MT4で引いたトレンドラインを、時間足によって表示/非表示を切り替えたい場合には、下図のように「表示選択」を選び「すべての時間足に表示」のチェックを外してください。

その上で、トレンドラインを表示させたい時間足のみにチェックを入れれば完了です。

トレンドラインのMTF

MT4でのトレンドラインの引き方まとめ

この記事では、MT4でのトレンドラインの引き方を解説いたしました。

実際のトレードで重要なのは、正しく機能する効き目のあるトレンドラインの引き方が欠かせません。

以下の記事で効き目がある有効なトレンドラインの引き方をを解説していますので、必要に応じてお読みになって頂ければ幸いです。

>【図解】効き目が有効なトレンドラインの引き方、引き直し、削除までの解説

その他、実際にトレンドラインを使ったデイトレ手法を、エントリ―場所を含むロジックまで公開しているので、良ければ下記もご覧になってみてください。

>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜

>【初動テクニカル】トレンドラインとキリ番を使った聖杯に近いFXのデイトレード必勝法

上記の記事では、1日2桁台の利益率を平均して出すデイトレ手法として、継承していたノウハウの一部をそのまま公開しており、具体的な理論からロジックを明かしています。

そのまま参考にできる部分もありつつ、理論的な話を参考に戦略を考えることも可能だと思いますので、ぜひ一度ご覧になって頂ければ幸いです。

>ブログの目次はこちらから

MT4でのチャネルラインの引き方、長さや幅の調整から削除までを解説

杉原です。

高値と安値が平行に推移する、誰もが直感的にトレンドを意識できるN字波形のトレンドを見つけ出せる、非常に有能な指標に「チャネルライン」があります。

N字波形とチャネルライン

ただ、このチャネルラインは、移動平均線のように自動でチャートに描かれるわけではありません。

そのため、基本的にトレーダー自身がチャート上にラインを引いていく必要があるわけです。

そこで当記事では、MT4でのチャネルラインの引き方を解説していきたいと思います。

操作性に優れているチャートソフト『TradingView(トレーディングビュー)』でのチャネルラインの引き方は、下記の記事で解説していますので、必要に応じてご覧頂ければ幸いです。

>TradingViewでトレンドラインからチャネルラインを生成する方法

MT4を使ったチャネルラインの引き方

まずはMT4でチャネルラインを引きたい銘柄のチャートを開き、下図のように、

挿入

チャネル

平行チャネル

の順にクリックします。

チャネルライン

そして、アウトラインを先に引くことで、自然と平行なトレンドラインが生成され、チャネルラインが完成します。

サポートラインを先に引く形になるので、上昇トレンドの場合はトレンドラインを先に引いてください。

今回の例は下降トレンドなので、サポートラインがアウトラインになることから、アウトラインを先に引いております。

アウトラインから先に引く

ただ、MT4において最初の設定では、チャネルラインの描画されるラインが延長され、とても見にくいです。

そこで、ラインの延長をせず、チャートに対して適切に引かれるチャネルラインにする方法をご紹介します。

まず、引かれたチャネルラインをダブルクリックし、下図のようにチャネルラインを選択してください。

チャネルラインを選択

上図のように、白丸がチャネルラインに表示された状態で、右クリックを押し、下図の画面が現れたら「Chanelプロパティ」をクリックします。

Chanelプロパティ

続いて、下図のパラメータ画面にて、赤枠に示した箇所のチェックを外してOKを押せば問題ありません。

延長のチェックを外す

そして、下図のように丸印をドラッグアンドドロップすることで、それぞれ「長さ」「幅」の調整が可能です。

幅と長さの調整

また、真ん中の丸印をドラッグアンドドロップすれば、現状の形を維持したまま、任意の場所にチャネルラインをそのまま移動できます。

そして、長さと幅を調整した結果、下図のようになりました。

調整後の完成したチャネルライン

以上が、MT4でのチャネルラインの引き方になります。

後から再び調整したい際には、チャネルラインをダブルクリックすれば、また丸印がチャネルライン上に現れるので、ドラッグアンドドロップで調整してください。

削除する場合には、ダブルクリックしてチャネルラインが選択された状態で「Delete」か「BackSpace」のいずれかを押せばOKです。

チャネルラインの色、線の種類や太さ、時間足毎の表示設定

複数のチャネルラインを引く場合、色や線の種類、太さを分けて、見やすくすると有効です。

MT4で引いたチャネルラインでそのような装飾をラインに行うためには、ラインをダブルクリックし右クリックをして、下図のようなプロパティを選択します。

Chanelプロパティ

続いて「全般」を選択すると、下図のように、

・色
・線の種類(実線、点線、破線)
・線の太さ

をカスタマイズできます。

下図が、チャネルラインの色、線の種類、太さを編集できる設定画面です。

チャネルラインのカスタマイズ

また、時間足によって、引いたチャネルラインの表示/非表示を、プロパティの「表示選択」で設定できます。

初期設定では下図の赤枠で示したように「すべての時間足に表示」にチェックが入っているので、

・5分足
・15分足
・1時間足

・・・など、どの時間足にチャートを切り替えても、引いたチャネルラインをしっかり表示させることが可能です。

チャネルラインのMTF

基本的に、上記の設定を変える必要はありませんが、

・特定の時間足のみに表示させたい
・特定の時間足のみは表示させたくない

などの事情があれば、下図のように「すべての時間足に表示」のチェックを外し、表示させたい時間足のみにチェックを入れてください。

チャネルラインのMTF

また、複数本のチャネルラインを引いたり、その他「トレンドライン」や「水平線(水平ライン)」などを複数引く場合、何のために引いたラインかを明確に「仕分ける」と整理しやすいメリットがあります。

MT4で引いたチャネルラインでは、プロパティから「全般」を選択し、

・名前
・説明

の欄に、任意の文を入力すれば、好きなようにラインの仕分けが可能です。

チャネルラインの仕分け

MT4でのチャネルラインの引き方まとめ

この記事では、MT4でのチャネルラインの引き方を解説いたしました。

実際のトレードで重要なのは、正しいチャネルラインの引き方が欠かせません。

以下の記事でどのようにチャネルラインを引くべきかを解説していますので、必要に応じてお読みになって頂ければ幸いです。

>チャネルラインの機能する引き方をFXトレード手法の事例を含め図解。

その他、実際にチャネルラインを使ったデイトレ手法を、エントリ―場所を含むロジックまで公開しているので、良ければ下記もご覧になってみてください。

>【17事例】1回で10%以上の利率も。fxやゴールドの勝ち方で『チャネルライン最強』デイトレ手法の図解。

>チャネルラインだけで勝てる「3点目」を狙ったデイトレ必勝法法

>「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

>【初動テクニカル】トレンドラインとキリ番を使った聖杯に近いFXのデイトレード必勝法

>ブログの目次はこちらから

なぜチャネルラインの「だまし」で勝てないのか?~根本的な原因と解決案~

杉原です。

チャネルラインはトレンドラインと平行に引けるアウトラインによって構成され、下図のようにN字の波形を描く、誰が見ても「強いトレンド」を見つけ出せる有能なテクニカル指標と言えます。

N字の波形を描くトレンドを見つけ出せるチャネルライン

そんなチャネルラインで見つけられる「N字の波形を描くトレンド」は、ラインを引かないトレーダーからも明確にトレンドが意識されやすいため、ラインを引く/引かないに関係なく大勢のトレーダーと「同じトレンド」を狙えることで高い精度に繋がっているわけです。

ラインを引かなくてもN字の波形を描くトレンドは認識される

ただ、いくらチャネルラインの有効性が高いと言っても、取り組むトレード手法によっては「チャネルラインの『だまし』によって勝てない」と感じるトレーダーも決して0ではありません。

どんなテクニカル指標でも、その指標を上手く使えないと、だましが出てしまい望み通りに勝てないことは避けられないと思います。

そこで当記事は、チャネルラインの「だまし」で勝てない事態を避け、チャネルラインの有効性を発揮させるテクニック/解決案を、下記のような視点で解説させて頂く次第です。

  • チャネルラインの引き方
  • 決済のタイミング
  • トレードの時間帯
  • チャネルラインとの組み合わせ

チャネルラインを使った実際のデイトレード事例は、エントリー場所を含むロジックなど、有効な原理から解説した下記の記事がありますので、当記事とあわせて参照頂ければと思います。(別タブで開きます)

>【17事例】1回で10%以上の利率も。fxやゴールドの勝ち方で『チャネルライン最強』デイトレ手法の図解。

>チャネルラインだけで勝てる「3点目」を狙ったデイトレ必勝法

>「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

引き方から考えるチャネルラインでだましに遭って勝てない対策

まず最初に考えるべき、チャネルラインのだましで勝てない原因は、チャネルラインの「引き方そのもの」かと思います。

そもそもテクニカル分析は統計であり、より大勢のトレーダーと同じ視点で分析することで、初めて効き目が出てくるものです。

ですので、自分しか意識しないような、あまりにも「自己都合」なチャネルラインを頼りにトレードをすれば、だましに遭遇して勝てない原因にあなるのは自然かと思います。

そんな自己都合なチャネルラインでだましに遭わないためには、正しい引き方が欠かせません。

その上で、チャネルラインの正しい引き方は、まず「ダウ理論のトレンド定義」に沿っていることが大前提となります。

世界中のトレーダーに意識されるダウ理論において、トレンドの定義は、

・上昇トレンドは高値と安値がともに、前回の高値と安値を上回っていること
・下降トレンドは高値と安値がともに、前回の高値と安値を下回っていること

とされており、視覚化したものが下の図です。

ダウ理論に則った上昇トレンド

ダウ理論に則った下降トレンド

チャネルラインを引く際には、上記のダウ理論におけるトレンドの定義を意識し、ダウ理論に反しないように引くことが重要なわけです。

少なくともチャネルラインは「トレンドライン」と「アウトライン」という2本のラインをセットにして成り立つ指標に他なりません。

そのため、上昇のチャネルラインであれば、

・トレンドライン
・アウトライン

の両方で結ばれる「高値」と「安値」がそれぞれ前回の価格帯を上回っている必要があります。

上昇チャネルラインの例

逆に下降のチャネルラインであれば、下図のようにトレンドラインで結ばれる「高値」とアウトラインで結ばれる「安値」が、それぞれ前回の価格帯を下回っていることが必要です。
下降チャネルラインの例

チャネルラインのだましに遭遇して勝てないトレーダーの中には、初めからダウ理論に則ったラインが引けていない可能性があるので、改めて注意してみると良いです。

または、元々は正しく引かれたチャネルラインだったものの、時間が経過して相場が動いたことで、すでにダウ理論のトレンド定義が成立していないラインになっている可能性も0ではありません。

そんなトレンド定義がすでに成り立っていないチャネルラインを頼りにトレードをしてしまえば、効き目が無くなっているため「だまし」になり勝てないことは自然な話かと思います。

チャネルラインのだましを防ぐ引き方は「ヒゲ」か「実体」か

チャネルラインは「ヒゲ」または「実体」で引く場合によって、ラインの引かれ方が変わります。

その上で、チャネルラインを構成するトレンドラインに関しては、実体よりもヒゲで引かれるラインの方が効き目が強いことは間違いありません。

なぜなら、実体で引く場合は「その時間足」でしか引けないラインになり、対してヒゲで引くことで「別の時間足」でも有効なラインになって、より大勢のトレーダーから意識される可能性が高いからです。

実際に下の図は、トレンドラインをヒゲ同士で引き、そのトレンドラインに平行なアウトラインを引いて構成されたチャネルラインで、3点目を狙う形で非常に高い有効性を発揮します。

ヒゲで引いたライン

上の図で示したようなチャネルラインの3点目を狙うデイトレード手法は、上位足、下位足から見ても等しく描かれるため、より大多数のトレーダーから意識されるラインになって有効性が強い手法です。

さらにN字の波形を描いていることで、ラインを引く/引かないに関係なく大勢のトレーダーが下降トレンドを意識し、新規の「売り注文」が殺到しやすくなります。

そのため、精度(勝率)が高いだけではなく、発生する「含み損」が極めて小さくなるので、安全にロットを上げられて利益率を大幅に高めることが可能です。

そんなチャネルラインを使った手法は、ブログのご挨拶や実践者の感想でも掲載しているように、1日単位で10%以上の利益率を出しているデイトレ手法の一部で、下記の記事にてエントリー条件を含むロジックを公開しているので良ければご覧になってみてください。

>チャネルラインだけで勝てる「3点目」を狙ったデイトレ必勝法

採用する時間足によってチャネルラインのだましは防げるか?

5分足のような下位足で引けるチャネルラインは、期間が短いと、1時間足のような上位足では埋もれてしまいラインとして認識されません。

逆に1時間足のような上位足で引けるチャネルラインは、それなりの長い期間になるため、5分足をはじめ1時間足よりも下位の時間足でも等しく認識されます。

このような観点から考えると、より大勢のトレーダーに意識されやすい、上位足で引けるチャネルラインの方が優位性があるように感じるかもしれません。

確かに上位足で引けるチャネルラインの方が注目度は高いので、大勢のトレーダーに意識されることで、より機能しやすい可能性はあると思います。

ただ、下位足は短期トレーダーだけではなく、より優位な価格帯/タイミングでエントリーして利益を増やしたい中長期トレーダーからも見られることも少なくありません。

また、先ほども書いたように、チャネルラインはN字波形によるラインを引かないトレーダーからも明確に認識されるトレンドを見つけ出せるので、ラインを引く/引かないに関係なく多くのトレーダーと同じトレンド分析が可能です。

そのため、下位足でしか引けないチャネルラインだからと言って、上位足で引けるチャネルラインよりも、極端に効き目が弱まり「だまし」が増えるとは言えない・・・私は思います。

その上で、いつかは必ず効き目が無くなりブレイクされるため、正しく引いた、どんなラインだろうと、だましは時間足に関係なく存在するというのが私の考えです。

以上から、上位足で引けるチャネルラインだからと言って、それだけで「だまし」を防げるとはならないと考えていました。

ここまでの話を踏まえた上で、チャネルラインのだましによって勝てない対策としては、

・エントリー後に決済するタイミング
・チャネルラインを使ってトレードする時間帯
・チャネルラインと組み合わせる指標

という順に、この先で具体的な対策案を解説いたしますので、引き続き、このまま読み進めて頂ければ幸いです。

決済のタイミングから考えるチャネルラインでだましに遭って勝てない対策

本来だましは、使っているテクニカル指標で負けることを指すと思います。

その上で、実はエントリー時点ではチャネルラインがしっかり機能していたものの、決済(利確)を伸ばそうとしすぎて、目標となる利確の価格帯まで伸びずに、逆行して損切り・・・

というケースで負けることは割と少なくありません。

そんなチャネルラインは、下図のように、トレンドラインとアウトライン同士で反発し合うという性質があります。

トレンドラインとアウトライン同士で反発し合うチャネルライン

このような対になる互いのライン同士で反発し合う性質から、

トレンドライン側での反発でエントリー

対になるアウトラインで決済(利確)

このようなロジックを考えるトレーダーは割と多いです。

実際にアウトラインを利確に利用することを推奨している、書籍やブログ/サイトも少なくありません。

ただ、アウトラインまでポジションを持ち続け、利確を先延ばしにすることは、チャネルラインを使ったトレードの精度(勝率)を極端に落としていると私は思います。

まず、下降トレンドであれば、先ほども触れたダウ理論のトレンド定義で考えれば、高値と安値の「両方」が前回よりも下回る必要があるので、

・前回の安値を下回れば下降トレンドの継続
・前回の安値を下回らなければ下降トレンドの終了

このように大勢のトレーダーから意識されるため、前回の安値となる価格帯あたりでは、

・すでに売りポジションを持っているトレーダーからは利確の「買い注文」
・一時的な反発を狙った逆張りトレーダーからは新規の「買い注文」

などが入りやすくなるわけです。

ですので、下の図で示したように、トレンドライン側でエントリーしたものの、アウトラインまで伸びず、前回の安値で反発して逆行し始める場合は少なくありません。

前回の安値(実体)で逆行

このような例は少なくないため、アウトラインまで利確を先延ばしにするトレーダーにとっては「チャネルラインのだましによって勝てないトレードだった」と考えるかもしれません。

ただ、本当に前回の高値や安値でトレンドの動きが止まることは多いため、私自身、チャネルラインを使ってのトレードを行いますが、アウトラインまで利幅を伸ばすことは基本的にありません。

やはり、ここまで説明した理由から、前回の高値や安値で利確した方が精度(勝率)が極端に上がるからです。

以上から、対になるアウトラインまで利確を先延ばししてポジションを持たず、

・上昇のチャネルラインであれば前回の高値
・下降のチャネルラインであれば前回の安値

で利確してしまうことが、チャネルラインでの「だまし」による勝てない原因の解決に繋がっていくと思います。

トレードの時間帯から考えるチャネルラインでだましに遭って勝てない対策

これは決してチャネルラインだけに限った話ではないのですが、テクニカル分析は統計なので、参加トレーダーが少なければ、そもそも効き目が弱まってしまいます。

それが結果的に「だまし」で勝てない現象に繋がってしまうわけです。

ですので、参加トレーダーが極端に少なくなる時間帯はチャネルラインのだましで勝てない可能性が高くなってしまいます。

そんなトレーダーの参加率が低い時間帯は、

・東京時間が始まる9時前
・ニューヨーク時間の活発さが無くなる翌2時以降

であり、このような参加トレーダーが少ない時間帯では、テクニカルの効き目そのものが弱まるので、いくら正しく引いたチャネルラインでも、だましに遭遇し勝てない傾向があるのでご注意ください。

チャネルラインとの組み合わせから考えるだましに遭って勝てない対策

チャネルラインのだましを防ぎ勝てないトレードを避けるための、最後となる対策は、チャネルライン1つのみではなく、別のテクニカル指標や指針となるものと組み合わせるという方法です。

チャネルラインとの組み合わせによって、頼りにするチャネルラインの精度を高めるという考え方になります。

ただ、どんな指標でも、組み合わせればチャネルラインの精度を上げられるとは限りません。

それぞれのテクニカル指標には「性質」があり、相性が悪ければ、チャネルラインの精度を高めるどころか、逆に下げてしまう恐れもあるからです。

その上で、チャネルラインは下図のように「サポートライン」「レジスタンスライン」として機能する性質があります。

上昇チャネルラインのサポートラインとレジスタンスライン

下降チャネルラインのサポートラインとレジスタンスライン

よって、チャネルラインと組み合わせる上で精度を高められる指標は、同じくサポートラインやレジスタンスラインとして機能を果たす性質のテクニカル指標が有効となるわけです。

ですので、下記のようにライン系の指標こそが、チャネルラインと組み合わせる上で、精度を底上げし、だましを防ぎ勝てないトレードを避けやすくなります。

  • トレンドライン
  • 水平線(水平ライン)
  • キリ番(ラウンドナンバー)
  • チャネルライン

最後にはチャネルラインも含めましたが、互いにサポートラインやレジスタンスラインの役割を果たすため、下図のようにチャネルライン同士が重複する点は非常に高い有効性を発揮します。

『チャネルライン + チャネルライン』チャネルラインとチャネルラインの組み合わせ

その他、ライン系の指標とチャネルラインを組み合わせた事例が下の図です。

『チャネルライン + キリ番(ラウンドナンバー)』チャネルライン + キリ番(ラウンドナンバー)

『チャネルライン + 水平線(水平ライン)』チャネルライン + 水平線(水平ライン)

『トレンドライン + チャネルライン(アウトライン)』トレンドライン + チャネルライン(アウトライン)

以上のようにライン系の指標を組み合わせて、互いにサポートラインやレジスタンスラインが重なり合うことで、チャネルラインで起こる反発の精度を大幅に上昇させています。

結果的にライン同士の組み合わせによって、チャネルラインのだましで勝てないトレードを避けることに役立つわけです。

中には「オシレーター系と組み合わせると良い」と語るトレーダー?さんもいて、ネットや書籍でRSIやRCIなどとの組み合わせを推奨する情報を目にすることも少なくありません。

ただ、オシレーター系とは性質が異なるため、組み合わせる意味もメリットも無いと思います。

その上、そもそもオシレーター系は反発を狙うテクニカル指標としては「致命的」な欠点があり、注意が必要です。

そのあたりのオシレーター系に関する注意点は、下記の記事で掘り下げていましたので、必要に応じてご参照ください。

>意味無い? デイトレードの逆張りにオシレーターが不向きな理由

まとめ~なぜチャネルラインの「だまし」で勝てないのか?その対策案

以上、この記事ではチャネルラインのだましで勝てない原因と、その対策案について、下記の視点で解説いたしました。

  • チャネルラインの引き方
  • 決済のタイミング
  • トレードの時間帯
  • チャネルラインとの組み合わせ

正しい引き方や決済の考え方、避けるべき時間帯を前提として、最後に解説した下図のようなライン同士の組み合わせによって、チャネルラインのだましで勝てないトレードを大幅に避けることが可能です。

『チャネルライン + キリ番(ラウンドナンバー)』チャネルライン + キリ番(ラウンドナンバー)

『チャネルライン + 水平線(水平ライン)』チャネルライン + 水平線(水平ライン)

『トレンドライン + チャネルライン(アウトライン)』トレンドライン + チャネルライン(アウトライン)

『チャネルライン + チャネルライン』チャネルラインとチャネルラインの組み合わせ

このようなライン同士の重複を狙うことで、精度(勝率)を上げるだけではなく、エントリー方向から逆行する「含み損」を大幅に抑え込むことにも繋がります。

そのため、ロットを上げてもリスクが無く、大きく利益率を高めることも不可能ではありません。

実際、「ご挨拶と実績の紹介」や「私のデイトレ手法を使って成果を出された方々の実績と感想」で掲載していたように、ラインの組み合わせを使ったロジックにより、10%台以上の利益率を1日単位で出すに至っています。

下記の記事では、そんなデイトレード手法をエントリー条件などを含めて図解していますので、良ければご覧になってみてください。

>【17事例】1回で10%以上の利率も。fxやゴールドの勝ち方で『チャネルライン最強』デイトレ手法の図解。

>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜

>含み損0の高勝率。移動平均線とトレンドラインの順張りデイトレ手法の図解。

>ロールリバーサル最強のFXデイトレ手法〜エントリー条件や有効性、意味、集団心理について〜

チャネルラインだけで勝てる「3点目」を狙ったデイトレ必勝法法

「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

【手堅い】ピンバーのだましを防ぐ水平線を組み合わせたデイトレ手法

トレンドラインとキリ番を使った聖杯に近いFXのデイトレード必勝法

【一度で約100pips】戻り高値を使った逆張りデイトレード手法

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【図解】水平ラインで1日10%以上の利益率を出すFXのデイトレ手法

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チャネルラインとトレンドラインの違いとは? 定義やチャンスの多さ/精度で比較。

杉原です。

チャネルラインとトレンドラインは、どちらも斜めに引かれて「トレンド」を視覚化してくれる便利なテクニカル指標として多くのトレーダーに使われています。

実際にこのブログでも、チャネルラインやトレンドラインを使ったFXのデイトレード手法を公開していて、その影響からか「チャネルラインとトレンドラインの違いって何ですか?」という内容の質問を定期的に頂くことがありました。

確かに両方とも形状が似ているので、チャネルラインとトレンドラインの違いは分かりにくいかもしれません。

そこで当記事では、チャネルラインとトレンドラインの違いについて、

・そもそもの定義
・チャンスの多さや精度を含めた利点や欠点
・欠点を補う使い方の指針

などを含めながら比較、解説させて頂きたいと思います。

チャネルラインとトレンドラインの違い~そもそもの定義~

まずチャネルラインとトレンドラインの違いとして明確な点は、チャネルラインは2本セットで1つということです。

下の図で示したように、チャネルラインはトレンドラインと、そのトレンドラインと平行に引いたアウトラインの2本セットが基本になります。

上昇のチャネルライン上昇のチャネルライン

下降のチャネルライン下降のチャネルライン

上図のようにチャネルラインは「トレンドライン + アウトライン」で構成されるため、必然的にチャネルラインにはトレンドラインも含まれるわけです。

そんなチャネルラインは高値と安値がほぼ同じ角度で平行に動く『N字の波形』を描き、トレンドラインと平行なアウトラインの中に相場(ローソク足)が収まるように引きます。

N字の波形を描くチャネルライン

このようなN字波形を描くチャネルラインに対して、トレンドラインは特にN字の波形である必要はありません。

トレンドラインを引いて、そのトレンドラインと平行なアウトラインが引けて相場に収まる場合には、上図のようなチャネルラインになり、アウトラインが引けない場合は単なるトレンドラインになるという考え方が分かりやすいかと思います。

実際に、上昇のトレンドラインは引けたものの、平行なアウトラインが引けない(アウトラインで高値同士が結べない)ため、チャネルラインとして成立せず、ただのトレンドラインになったチャートが下の図です。

チャネルラインではないトレンドライン

以上から、チャネルラインとトレンドラインの違いとして、定義のような形でまとめると、以下のようになります。

  • チャネルライン
    →ほぼ同じ角度で高値と安値が平行に動くN字波形で、トレンドラインと平行なアウトラインが引けること
  • チャネルラインではない単なるトレンドライン
    →N字波形である必要な無く、アウトラインが引けなくても構わない

上記を踏まえたチャネルラインとトレンドラインの違いとして、続いては「チャンスの多さ」「精度の高さ」などを比較していきたいと思います。

チャネルラインやトレンドラインの引き方に関しては、下記の記事で手順を含めて図解しております。

必要に応じて参照頂ければ幸いです。

>チャネルラインの機能する引き方をFXトレード手法の事例を含め図解。

>効き目が有効なトレンドラインの引き方、引き直し、削除までの解説

チャンスの多さから見たチャネルラインとトレンドラインの違い

チャネルラインは単純なトレンドラインとは異なり、トレンドラインと平行なアウトラインとセットでなければなりません。

よって、チャネルラインはそんな「条件」が厳しいため、トレンドラインよりもチャネルラインを引ける本数が必然的に減少します。

逆に単純なトレンドラインはアウトラインが平行に引けなくても構わないので、条件が緩く、引ける本数は多くなるわけです。

少なくとも、倍以上はチャネルラインよりもトレンドラインの方が、多くの本数を引けるかもしれません。

ただ、トレンドラインの方が倍以上の本数を引けると言っても、トレードのチャンスも倍以上になるとは言えないのが実際のところです。

仮に「ラインの反発」を狙うライントレードにおける王道ロジックで考えた場合、チャネルラインはトレンドラインよりも引ける本数は少ないですが、

『ローソク足とラインの接点』

は多くなります。

下の図にて黒丸で示したように、アウトラインとローソク足の接点もあるため、トレンドラインの倍近くチャネルラインにはローソク足とラインの接点があるわけです。

ローソク足とラインの接点はトレンドラインよりも多いチャネルライン

実際の相場では、チャネルラインは「トレンドライン」「アウトライン」それぞれとローソク足との接点を使い、

・順張り
・逆張り

の両方でチャンスを拾えるメリットがあります。

上昇のチャネルラインであれば、上昇トレンドに沿った「順張りの押し目買い」と、一時的な上昇トレンドの停止/逆行を利用した「逆張りのショート」が下図のように狙えるわけです。

順張りと逆張りの両方に使えるチャネルライン

上の図で見られるように、チャネルラインは1つのみでも複数のトレードチャンスがあります。

対して、N字波形ではない単純なトレンドラインの場合、上昇トレンドを例にすれば、下図のように「順張りの押し目買い」のみが実質的なチャンスになるため、引ける本数が多いからと言ってトレード頻度も多いわけではありません。

上昇トレンドラインは押し目買いのみ

以上から、チャネルラインとトレンドラインの違いとして、トレードのチャンスはどちらが多いかという視点で比べると、

「引ける本数はチャネルラインよりトレンドラインの方が多いものの、ラインとローソク足の接点はチャネルラインの方が多いので、チャンスの頻度はそれほど変わらない」

というのが私の率直な考えでした。

ここでは、ラインとローソク足の接触という王道のライントレードを例に、チャンスの頻度を比較しました。

ただ、チャネルラインにしてもトレンドラインにしても、使えるロジックは「ラインとローソク足の接触」だけではありません。

そのため、ロジックによってはチャンスの多さは増減があると思います。

ただ、どんなロジックを採用するにしても、ラインとローソク足の関係性は切り離せません。

そして、そんなラインとローソク足の関係は、接点からの展開で生まれるものです。

ですので、N字波形が条件のチャネルラインは、単純なトレンドラインに比べて引ける本数は少ないものの、トレンドラインとアウトラインがセットになる分だけ「接点」が高値と安値で約2倍近くになります。

よって、ここまで題材にした「ローソク足とラインの接触」という王道のロジック以外で見ても、チャンスの頻度という視点でチャネルラインとトレンドラインの違いはそれほど無いと考えていました。

「精度」で見たチャネルラインとトレンドラインの違い

続いてはテクニカル分析における効き目、いわゆる「精度」という視点でチャネルラインとトレンドラインの違いを解説させて頂きます。

そのポイントとなるのが「N字波形かどうか」です。

N字の波形は、高値も安値も平行にほぼ同じ角度で値動きが発生している、下図のような状態になります。

N字波形を描くチャネルライン

そんなN字波形が引ける状態は、非常にキレイなトレンドが認識できる相場です。

その上、高値も安値も平行にほぼ同じ角度で値動きが発生しているので、チャネルラインを引かないトレーダーからも、同じようにキレイなトレンドを認識できるようになります。

実際に下図は、チャネルラインを引いたチャートと、そのチャートからチャネルラインを取り除いたチャート図の比較です。

N字波形はラインを引かないトレーダーからも認識

上の図をご覧の通り、チャネルラインを引かずとも、キレイなN字波形が見えるため、ラインを引かないトレーダーからも同じく上昇トレンドを意識されるわけです。

結果的に「ラインを引くトレーダー」と「引かないトレーダー」を合わせ、非常に大勢のトレーダーたちから同じトレンドを意識されるのがチャネルラインとなります。

そもそも相場の原理は、買いと売りで注文数の多い方へと値動きが発生するのが仕組みです。

ですのでテクニカル分析では、より大勢のトレーダーと同じ注文を出せる方が「精度」は高まります。

つまり、「ラインを引くトレーダー」と「引かないトレーダー」を合わせて大多数のトレーダーと同じトレンドの認識ができるチャネルラインは、テクニカル分析の精度が非常に高いということです。

対してN字波形が条件ではない単純なトレンドラインの場合、高値と安値が同じような角度で平行に動いていないので、ラインを引いていないトレーダーからは、チャネルラインほど同じトレンドを意識されません。

やはり、下図のような平行な値動きこそが、パッと見ただけで瞬間的にトレンドを認識できるからです。

平行な値動き

実際の相場では、チャートは止まることなく動き続けます。

そのため、チャートの確認は「時間との闘い」と言っても過言ではありません。

だからこそ、多くのトレーダーは瞬時にトレンドの発生が分かるような、N字波形によってトレンドの認識を行う傾向にあるわけです。

以上から、精度の視点で見たチャネルラインとトレンドラインの違いを比較すると、チャネルラインの方が高精度になるというのが私の考えになります。

総括と共通する欠点に対する対策案

ここまではチャネルラインンとトレンドラインの違いとして、

・チャンスの多さは特に変わりない
・精度はチャネルラインの方が高い

という点を根本的ンな相場の原理を含め解説させて頂きました。

そんな両者に共通する利点と言えば、RSIやMACDをはじめとする一般的な指標と異なり、パラメータ(設定値)がないため、ラインを引くトレーダー同士でテクニカル分析の差が生じにくい点が挙げられます。

ただ、チャネルラインもトレンドラインも基本的にはトレーダー自身が手作業で引くため、描かれるラインにどうしても若干の違いが出るのは避けられません。

ラインを自動で引いてくれるインジケーターもありますが、遅れがあったり、そもそも有効性の低いラインを引いてしまったり、あまり役に立たないというより、逆効果な場合が多々あるので、ラインは手動で引くことを推奨していました。

実際、ラインを使ったトレードで安定的に勝ち続けているトレーダーは、自身の手でラインを引くケースが大半のようです。

そんな手作業だからこそ微差が出るのが、チャネルラインもトレンドラインも同じく存在する欠点かもしれません。

そのため、ラインとローソク足の接触を利用する王道的なロジックにおいて、手作業で引いたラインに「ズレ」があり、思った以上の含み損が発生する危険性もあります。

そんな欠点を補う手段としては、以下のように複数のラインとの重複点を狙うというのが有効です。

  • チャネルライン + キリ番(ラウンドナンバー)
  • チャネルライン + 水平線(水平ライン)
  • トレンドライン + チャネルライン(アウトライン)
  • トレンドライン + キリ番(ラウンドナンバー)
  • トレンドライン + 水平線(水平ライン)

以下が、上記の実例チャートになります。(チャート図の赤丸が重複点です)

『チャネルライン + キリ番(ラウンドナンバー)』チャネルライン + キリ番(ラウンドナンバー)

『チャネルライン + 水平線(水平ライン)』チャネルライン + 水平線(水平ライン)

『トレンドライン + チャネルライン(アウトライン)』トレンドライン + チャネルライン(アウトライン)

『トレンドライン + キリ番(ラウンドナンバー)』と『トレンドライン + 水平線(水平ライン)』トレンドライン + キリ番(ラウンドナンバー)、トレンドライン + 水平線(水平ライン)

以上のように、別のラインとの「重複点」を狙うことで、手作業で生じるズレの欠点を補えるので有効な手段にあります。

また、このようにラインの重複によって、よりトレードの精度(勝率)が高まるわけです。

結果的に「含み損」が極端に少なくなる上に、ラインをブレイクした場合すぐに損切りにすれば、安全にロットを上げられるメリットがあります。

ロットを上げつつ、損切りを早くできれば、利益率の大幅な向上も不可能ではありません。

実際に私がメインにしているデイトレ手法は、このようなラインの重複を狙ったロジックを体系化し、安全にロットを上げていることで1日あたり10%以上の利益率を出せるようになっています。

そんな重複点を狙ったデイトレード手法ですが、下記の記事にて、エントリー場所を含むロジックを公開していたので、良ければご覧になってみてください。

>【17事例】1回で10%以上の利率も。fxやゴールドの勝ち方で『チャネルライン最強』デイトレ手法の図解。

>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜

>含み損0の高勝率。移動平均線とトレンドラインの順張りデイトレ手法の図解。

>ロールリバーサル最強のFXデイトレ手法〜エントリー条件や有効性、意味、集団心理について〜

>トレンドラインとキリ番を使った聖杯に近いFXのデイトレード必勝法

>【一度で約100pips】戻り高値を使ったFXの逆張りデイトレード手法

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>「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

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Tradingviewのお気に入りバーを表示する方法とカスタマイズ術

杉原です。

チャートソフトのTradingview(トレーディングビュー)では、下図のように「お気に入りバー」を表示して、ラインの描画などを楽にできるような、補助機能が備わっています。

Tradingview(トレーディングビュー)のお気に入りバーを表示したチャート

このお気に入りバーを表示してラインの描画などができると、ラインを作業が非常に低負荷になるので、ぜひTradingview(トレーディングビュー)を使うトレーダーさんには使いこなして欲しい機能と感じていました。

そこで当記事では、Tradingviewのお気に入りバーを表示する方法と、より作業効率を高めるためのカスタマイズを解説させて頂きたいと思います。

Tradingviewでお気に入りバーの表示をする方法

それでは下図の緑枠で示したようなTradingview(トレーディングビュー)のお気に入りバーを表示する手順について解説いたします。

Tradingview(トレーディングビュー)のお気に入りバーを表示したチャート

まずTradingview(トレーディングビュー)のチャート画面を開くと、下図のように左側に描画系のメニューがあるはずです。

Tradingview左側のメニュー

その左側のメニューを下に見ていくと、見つかるのが下の『☆マーク』です。

Tradingviewのお気に入りバー表示を制御するボタン

この☆マークは、Tradingview(トレーディングビュー)でお気に入りバーの表示を制御するアイコン(ボタン)になります。

初期状態では「☆」になっていて、お気に入りバーは表示されていません。

ただ、この「☆」を押すと、色が塗られて「★」になってTradingview(トレーディングビュー)のお気に入りバーを表示できるようになります。

以下が、★になってTradingviewでお気に入りバーが表示された図です。

Tradingviewのお気に入りバー表示が完了

Tradingview(トレーディングビュー)のお気に入りバーをカスタマイズ

Tradingviewでお気に入りバーを表示できたところで、このお気に入りバーを使いこなすべく、

・表示する場所の移動
・項目の追加や削除

などの「カスタマイズ」について解説させて頂きます。

お気に入りバーの表示場所を変更

実際にチャートにラインを引く際には、お気に入りバーがラインの延長線上に表示されていて、どうしても邪魔になるケースがあります。

Tradingviewのお気に入りバー表示が邪魔でラインが引けない

このような場合、お気に入りバーをお好きな場所に移動させると、ラインを引く作業の邪魔になりません。

そんなお気に入りバーの移動方法は単純で、下図のようにお気に入りバーの一番左をドラッグ&ドロップすればOKです。

ドラッグ&ドロップしてお気に入りバーの表示場所を移動

ドラッグ&ドロップをすると、基本的に画面上のどこへでもお気に入りバーの表示する場所を変更できます。

実際に下図は、画面上における最大限の端っこに表示した例です。

ドラッグ&ドロップしてお気に入りバーの表示場所を自由に移動

このように隅の方にお気に入りバーを表示しておけば、ラインを引く際、邪魔になることはないと思いますので参考にして頂ければ幸いです。

項目の追加や削除

続いてはTradingview(トレーディングビュー)のお気に入りバーに表示する項目を自由に追加/削除する方法を解説させて頂きます。

私の場合は下図のように「チャネルライン」「水平ライン」という2つのみをお気に入りバーに表示していました。

お気に入りバーの表示状況

実際のトレードでは「トレンドライン」も利用しますが、チャネルラインはトレンドラインの代用もできるため、シンプルにして操作性を高めるためにも、あえてトレンドラインをお気に入りバーに表示していませんでした。

丁度、私の設定ではトレンドラインの項目が無かったこと、トレンドラインを引くトレーダーが多いことを考慮して、実際にお気に入りバーにトレンドラインを追加していく流れを解説いたします。

まずは下図に示してある、Tradingview(トレーディングビュー)の左側メニューにおける上から二番目にある「トレンドラインツール」を探していきます。(「<」のマークをクリックするとトレンドラインツールが開く仕組みです)

トレンドラインツール

このトレンドラインツールは下図のように複数の項目があり、最後に利用したものが赤枠の部分に表示されています。

トレンドラインツール

実際に、私が最後に利用していたものがチャネルライン(平行チャネル)だったので、平行チャネルが表示されているものの、この表示は人によって異なるのでご注意下さい

いずれにしても、Tradingview(トレーディングビュー)の仕様変更が特に無ければ、左側メニューの上から二番目がトレンドラインツールになっているので、そちらの「<」マークをクリックして、トレンドラインツールの項目を開いていきます。

すると、下図のように上の方に「トレンドライン」を発見しました。

トレンドラインを発見

そして、トレンドラインの項目にマウスを乗せると、下図のように色が変わり「☆」マークが現れるはずです。

この☆をクリックすれば、トレンドラインがTradingviewのお気に入りバーに表示されます。

トレンドラインをTradingview(トレーディングビュー)のお気に入りバーに表示

すると、下図のようにトレンドラインがお気に入りバーに表示されると同時に、左側メニューの「トレンドラインツール」において、★マークが表示されています。

トレンドラインをTradingview(トレーディングビュー)のお気に入りバーに表示が完了

上の図で赤丸になっている項目は、現時点でTradingview(トレーディングビュー)のお気に入りバーに表示されているものでした。

ただ、お気に入りバーから削除すると、赤丸で示している★は消える仕組みです。

では、実際にトレンドラインをお気に入りバー表示から削除していきます。
トレンドラインをお気に入りバーに表示させた時と同じように、左側メニュー「トレンドラインツール」からトレンドラインの場所にマウスを乗せ、表示される★をクリックすれば削除が完了です。

トレンドラインをTradingview(トレーディングビュー)のお気に入りバーから削除

ここまでの作業を行うと、下の図で示したように、★マークが消え、お気に入りバーに表示されていたトレンドラインの項目も消えているはずです。

トレンドラインをTradingview(トレーディングビュー)のお気に入りバーから削除し終えた

以上がTradingview(トレーディングビュー)のお気に入りバーに表示する項目を追加/削除するカスタマイズ方法でした。

ただ、ここまで説明した内容とは別に、ショートカットキーを使って追加/削除を行う方法もございます。

下図の緑枠で示したように、ショートカットキーが表示されている項目は、そのショートカットキーのクリックで、お気に入りバーへの追加と削除が可能です。

ショートカットキーを使った追加と削除

そんなショートカットキーには意味があり、水平線(水平ライン)は「Alt+H」で、HはHorizonlineという水平ラインの英訳における頭文字です。

ちなみにトレンドラインはTrendlineなので「Alt+T」になっています。

このように意味があるショートカットキーなので、覚える際、参考にして頂ければ幸いです。

ただ、私が最もよく使う平行チャネル(チャネルライン)などはショートカットキーがありません。。。

このようにショートカットキーが存在しない項目は、この記事で解説してきた方法で、お気に入りバー表示への追加と削除を行って頂ければと思います。

まとめ~Tradingviewのお気に入りバーを表示する方法とカスタマイズ~

以上、この記事ではTradingview(トレーディングビュー)のお気に入りバーを表示する方法とあわせて、

・表示する場所の移動方法(ドラッグ&ドロップ)
・表示項目の追加と削除(☆のクリックまたはショートカットキー)

などを解説させて頂きました。

このお気に入りバーを表示して使いこなせば、トレンドラインやチャネルライン、水平ラインを引く際に、手順が減るので作業効率が向上されるはずです。

ぜひ有効に活用して頂ければと思います。

当ブログ『専業FXデイトレーダーの会』では、ライントレードを中心に、実際のデイトレード事例を公開していました。

エントリー場所を含むロジックについて、その根本的な原理から解説しているので、良ければ下記の記事もご覧になってみてください。

>【17事例】1回で10%以上の利率も。fxやゴールドの勝ち方で『チャネルライン最強』デイトレ手法の図解。

>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜

>含み損0の高勝率。移動平均線とトレンドラインの順張りデイトレ手法の図解。

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ピンバーとスパイクの違い、合成ピンバーの定義や違いを解説

杉原です。

ヒゲが長く反転を示す有効なプライスアクションである「ピンバー」に対して、

スパイク(スパイクロー、スパイクハイ)
合成ピンバー

という似ている形状があります。

いずれにしても、トレンドの反転や押し目買い/戻り売りの場面で有効なプライスアクションになるものの、それぞれの違いや定義が分かりにくく、有効に活用できていないトレーダーも少なくありません。

そこで当記事では、それぞれを有効に使いこなせるように、

・ピンバーの定義
・ピンバーとスパイクの違い
・ピンバーと合成ピンバーの違い

という順で、なぜプライスアクションとして効き目があるか、原理的な部分も含めて解説させて頂きます。

そもそものピンバーとは(定義)

ピンバーは下図のように、買いを示す場合は下ヒゲが長く、売りを示す場合は上ヒゲが長いローソク足を指します。

下ヒゲのピンバー下ヒゲのピンバー

上ヒゲのピンバー上ヒゲのピンバー

基本的には長い側のヒゲが実体の約3倍以上が有効なピンバーと言われています。

その上で、特に効き目の強いピンバーの定義は、

・長い側のヒゲと実体の割合
・全体的なローソク足の大きさ
・短い側のヒゲと実体の割合
・出現する場面

など具体的な視点で解説した下記の記事がありますので、良ければ当記事とあわせてご覧ください。

ピンバーとスパイクの違いとは(スパイクロー、スパイクハイ)

そんなピンバーと非常に似ている形状で、混同しがちなものがスパイクと言われるプライスアクションです。

このスパイクは下図(5分足チャート)のように、

・下ヒゲが伸びている「スパイクロー」
・上ヒゲが伸びている「スパイクハイ」

に分かれています。

スパイクロースパイクロー

スパイクハイスパイクハイ

それぞれ、買いを示す下ヒゲのピンバーはスパイクローと、売りを示す上ヒゲのピンバーはスパイクハイと似ているわけです。

ただ、ピンバーはヒゲと実体の長さを見て「ローソク足1本のみ」で判断できるものですが、スパイクローもスパイクハイも、スパイクの場合は1本のローソク足だけでは判断できません。

なぜなら、スパイクは周囲のローソク足と比較して、中心となるローソク足のヒゲだけが目立つように伸びていることが定義となっているからです。

ですので、ローソク足1本で判断できるピンバーとは異なり、スパイクは「周囲のローソク足を含めての判断」となります。

以下が、スパイクの具体的な定義の目安です。

  • 中心となるローソク足のヒゲが長いこと
  • 前後のローソク足はヒゲがほぼ無いこと
  • 中心となるローソク足はピンバーとは限らないこと

スパイクローは「下げ切った場面」や「押し目買いの場面」で、スパイクハイは「上げ切った場面」や「戻り売りの場面」での出現となります。

その上で、上に書いたように、前後のローソク足はヒゲがほぼ無い代わりに、中心のローソク足は長いヒゲが出ていることが定義(条件)です。

ですが、中心となる長いヒゲのローソク足は必ずしも、実体の3倍以上となる長さのヒゲである「ピンバー」である必要はありません。

スパイクの中心となるローソク足におけるヒゲの長さは、実体の3倍に満たずとも有効だということです。

スパイクローにしてもスパイクハイにしても、スパイクはあくまでも「複数のローソク足」を組み合わせたプライスアクションであり、単体で見た際にピンバーほどヒゲが長くなくても、大勢のトレーダーに意識されやすい上に、

「上位足で見るとピンバーになる」

という場合が少なくありません。

実際、先ほど掲載した5分足チャートにおけるスパイクハイの例は、下図のように30分足で見ると実体の3倍以上ヒゲが長いピンバーになります。

スパイクと上位足ピンバーの関係性

30分足のような上位足は、長めのポジションを持つスイングトレードを行うトレーダーはもちろん、相場の全体的なトレンドを把握するためにデイトレードやスキャルピングを行う短期トレーダーも意識されやすい時間足です。

ですので、そんな上位足のピンバーは、大勢のトレーダーから注目され効き目が強くなります。

このように、スパイクは上位足のピンバーとの「重複」が発生しやすいので、仮にスパイクの中心となるローソク足がピンバーほどヒゲが長くなくても有効に機能しやすいわけです。

もちろん、スパイクの中心に位置するローソク足もピンバーであれば、より効き目が強いスパイクロー/スパイクハイになることは間違いありません。

もしもスパイクハイの中心となっているローソク足の長い上ヒゲが実体の3倍以上であれば、

・下位足で上ヒゲのピンバー
・下位足でスパイクハイ
・上位足で上ヒゲのピンバー

という相場状況になり、多くのトレーダーが一時的に「買い」を避け「売り」の注文を出しやすくなるので、ショートでエントリーする絶好のチャンスに成り得るからです。

以上がスパイクが効く原理になります。

ただ、下図のように中心のローソク足に対し前後に位置するローソク足も、同じように長いヒゲが出ている場合は、多くのトレーダーからスパイクとは意識されないのでご注意ください。

スパイクハイとは言えない

あくまでも、中心に位置するローソク足のヒゲが伸びており、その前後の足はヒゲが無いか、ほぼヒゲが長くない状態が下図のようにスパイクハイやスパイクローとして意識されます。

スパイクロースパイクロー

スパイクハイスパイクハイ

最後に付け加える形になり恐縮ですが、

・スパイクローの場合「陰線→中心のローソク足→陽線」
・スパイクハイの場合「陽線→中心のローソク足→陰線」

という順序になります。

要するに、中心のローソク足だけが「独立している」「放たれている」ような形になるわけです。

(中心のローソク足は陰線でも陽線でも構いません。)

実際、先ほども掲載した下図のスパイクロー/スパイクハイも、上記のような順序で構成されていました。

スパイクロースパイクロー

スパイクハイスパイクハイ

ピンバーと合成ピンバーの違いとは

まず合成ピンバーとは、2本のローソク足を合わせて(合成して)ピンバーと見立てる形状になります。

下の図は30分足チャートで下げ切った場面で、2本を合成して1時間足ではピンバーになるような場面でした。

30分足を合成した合成ピンバー

これを30分足チャートで見た際に合成ピンバーと意識されます。

ただ、

・1分足2本(2分足)
・5分足2本(10分足)

のように、合成した時間足が、ほとんどのトレーダーから意識されないような時間足では意味がありません。

MT4やTradingview(トレーディングビュー)などの代表的なチャートソフトで搭載されている下記の時間足以外は、基本的にトレーダーからほぼ見られていないと考えて良いと思います。

  • 1分足
  • 5分足
  • 15分足
  • 30分足
  • 1時間足
  • 4時間足
  • 日足
  • ・・・・

そもそも、上記の時間足以外を見る機会も触れる無く、また見ようとする意識もほぼ無いと考えられます。

だからこそ、2本の合成ピンバーとして有効となるのは、

・15分足2本(=30分足)
・30分足2本(=1時間足)

のように、合成した2本のローソク足が上記のような意識されやすい時間足になっている必要があるわけです。

合成したローソク足が大勢のトレーダーから意識される時間足のピンバーになることで、はじめて効力を発揮するようになります。

そのため、

・1分足2本(=2分足)
・5分足2本(=10分足)

のように合成した結果の時間足が、ほとんどのトレーダーから見られないような時間足にならないようご注意ください。

先ほど書いたように、合成ピンバーを活用する場合、15分足や30分足の合成を意識して頂ければと思います。

まとめとピンバーやスパイク、合成ピンバーの「注意点」

以上、この記事ではピンバーに対して似ている「スパイク(スパイクロー、スパイクハイ)」「合成ピンバー」の違いや定義の目安を解説させて頂きました。

まずスパイクにおける定義の目安が以下になります。

  • 中心となるローソク足のヒゲが長いこと
  • 前後のローソク足はヒゲがほぼ無いこと
  • 中心となるローソク足はピンバーとは限らないこと

スパイクロースパイクロー

スパイクハイスパイクハイ

その上で、

・スパイクローの場合「陰線→中心のローソク足→陽線」
・スパイクハイの場合「陽線→中心のローソク足→陰線」

という順序になり、中心に位置するヒゲの長いローソク足のみが独立しているような形状となります。

対して合成ピンバーは、下図のように2本のローソク足を「合成」して、その上位のローソク足では「ピンバー」になる形状でした。

合成ピンバー

ただ、ピンバーやスパイク、合成ピンバーにしても、それぞれ単体のみを使ったトレードでは、あまり有効性を高められません。

そもそも、これらのプライスアクションをすべてのトレーダーが意識し、頼りにしているわけではない上に、1つの時間足で見て有効でも別の時間足で見れば有効なサインが出ていなければ優位性が下がってしまうからです。

ですので、単純にピンバーやスパイク、合成ピンバーのような「プライスアクションだけ」を頼りにエントリーすることは精度が極端に下がってしまうので、あまりオススメはしていませんでした。

あくまでも、これらのプライスアクションはメインとなるテクニカル指標と組み合わせてこそ、その指標の精度をより高められるようになり、トレードの精度が大きく向上するわけです。

使用されるテクニカル指標の「補強」「補完」にピンバーやスパイク、合成ピンバーなどのプライスアクションを使うイメージになります。

その上で組み合わせるテクニカル指標として優位性が高いものは、パラメータ(設定値)が無く、トレーダー同士で分析の差が発生しにくい下記のような「ライン」に他なりません。

  • トレンドライン
  • チャネルライン
  • 水平ライン(水平線)
  • キリ番(ラウンドナンバー)

これらのラインは、RSIやRCI、MACDのようなパラメータ(設定値)が存在しません。

そのため、ラインを引くトレーダー同士でテクニカル分析の差が出にくくなり、より高精度の分析が可能になるわけです。

上記のようなラインと、ピンバーやスパイクなどのプライスアクションを組み合わせることで、ラインで価格の反発などの精度がより高まり、ラインを使った『ライントレード』の成績が大きく向上させる余地が有ります。

そんなライントレードに関して、当ブログでは下記の記事でいくつか実際の事例を公開していました。

エントリー条件を含むロジックを解説しているので、良ければ気になる記事もあわせてご覧ください。

>資金1万から500万に少額から一気に増やしたデイトレ手法の解説

>【一度で約100pips】戻り高値を使ったFXの逆張りデイトレード手法

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効き目あるピンバーの定義「ヒゲは実体の何倍?」有効な出現場所と欠点も解説

杉原です。

ローソク足のパターンであるプライスアクションの中でも、大勢のトレーダーたちから意識され、有効性が高いと言われる実体よりもヒゲが長い「ピンバー」があります。

ピンバー

ただ、ピンバーは有効性が高いとされるものの、ヒゲは実体の何倍かといった割合を含めた「定義」が微妙なところで、上手く使いこなせていない・・・というトレーダーの方も少なくないと思いました。

そこで当記事では効き目の高いピンバーの定義に関して、

・実体とヒゲの割合
・逆側に伸びている短いヒゲと実体の割合
・長いヒゲの推奨pips
・有効な出現場所

を含めて総合的に解説していき、ピンバーを扱う際の欠点となる注意すべき要素の対策も紹介させて頂く次第です。

より効き目のあるピンバーの定義と、その判別法を理解することで、勝率の向上にも繋がっていくので、ぜひ最後までお付き合い頂ければと思います。

ピンバーの定義。ヒゲと実体の割合~ヒゲは実体の何倍か?~

下ヒゲのピンバーは「買いのサイン」、逆に上ヒゲのピンバーは「売りのサイン」という点は、多くの書籍やネットの情報でも言われているので、大半のトレーダーは理解しているかもしれません。

ただ、多くのトレーダーがピンバーの定義で初めに悩む部分が、ヒゲと実体の長さかと思います。

要するに「ヒゲの方が長いらしいが、実体の何倍あれば良いのか?」という点です。

そもそも、ヒゲの長さに関するピンバーの定義が分からなければ、単純にヒゲが出ているだけで何の有効性も無いローソク足(下図を参照)を頼りにトレードをして良くない結果に繋がる危険性も否定できません。

ただヒゲが長いだけのローソク足

では実際に、下図はピンバーにおける「ヒゲ」と「実体」を切り分けた図ですが、実際にヒゲは実体の何倍ほどの長さがあれば、効き目のあるピンバーになるのかの定義を言及していきます。

ピンバーの実体とヒゲ

まず、効き目の強いピンバーになる要因を考えると、より大勢のトレーダーが「ピンバー」と意識することが欠かせません。

少ないトレーダーだけが「これはピンバーかもしれない」と意識するだけで、その他大勢のトレーダーたちが「ただヒゲが出ているローソク足」としか意識しなければ、そのローソク足の効き目はどうしても弱くなります。

逆に、ほぼ大多数のトレーダーが「これは間違いなくピンバー」と意識するようならば、効き目の強い、機能しやすいピンバーになりやすいです。

その上で、大多数のトレーダーがピンバーと認識するようなヒゲと実体の長さに関する割合は、

「ヒゲは実体の3倍以上」

とされています。

実際に日本だけでなく、海外を含めた書籍やネット上の情報では、上記のように実体の3倍以上はあるヒゲがピンバーと定義されていることが少なくありません。

そのため、大勢のトレーダーが単純に実体の2倍程度しかないローソク足はピンバーとして認識せず、ヒゲが実体の3倍以上あるものだけをピンバーとし意識してトレードする傾向にあるわけです。

さらに、サインツールを含むインジケーターや、EA(自動売買ツール)では、ヒゲの長さと実体の長さを計算ミスなく、実体の3倍以上あるヒゲのローソクのみを厳選できます。

よって、手動でトレードを行う裁量派のトレーダーはもちろん、EAなどのシステムトレーダーからもヒゲが実体の3倍以上というローソク足がピンバーという認識を持っているということです。

ですので、結果的に世界中から相場に参加している大勢のトレーダーが、

ヒゲの長さ:実体の長さ = 1:3~

と意識しているからこそ、下図のように、上記の割合のピンバーが効き目の強いピンバーの定義と言って良いと思います。

下ヒゲのピンバー

上ヒゲのピンバー

ピンバーの定義として長さは何pips必要?(コマ足との違い)

実体よりも3倍以上の長さがヒゲとして必要という話でしたが、仮に実体が1pipsならばヒゲが3pipsであれば、下記のように短いローソク足でもピンバーとして成立してしまいます。

上ヒゲのピンバー

確かに上図のようなローソク足はヒゲが実体の3倍以上はあるものの、全体の長さがあまりにも短いため、ピンバーではなく、いわゆる「コマ足」と判断されることが多くなります。

そんなコマ足はピンバーに比べて頼りにするトレーダーは、まったく多くありません。

そのため、ピンバーだと判断しても実際に大勢のトレーダーがコマ足としか判断しないようなローソク足であれば、効き目が極端に弱くなるわけです。

よって、コマ足と判断するトレーダーが多くならないよう、最低限、ローソク足の大きさはあった方が、機能を果たしやすいピンバーの定義となります。

あくまでも目安ですが、バックテストやフォワードテスト、実際の相場を見てきて、長い側のヒゲが、

・5分足ならば最低でも5pips以上(できればもっと)
・1時間足ならば最低でも10pips以上

は必要に感じていました。

1時間足などの長期足(上位足)になるほど、1つのローソク足あたりが短期足(下位足)に比べて大きくなるため、その分だけヒゲの長さも余計に必要になります。

この話はあくまでも、コマ足と区別するための目安で、先ほど説明したようなヒゲは実体の3倍以上という前提を踏まえ、さらに長さ(pips)も十分に長いピンバーであるほど、より大勢のトレーダーがハッキリとピンバーを意識するので、効き目が強くなるわけです。

逆方向のヒゲはピンバーの定義としてどう考える?

ここまでは、実体とヒゲの長さにおける割合を説明しましたが、逆側のヒゲに関しても定義が必要かと思います。

ローソク足によっては、

・下ヒゲのピンバーで上ヒゲ(逆側)も長い
・上ヒゲのピンバーで下ヒゲ(逆側)も長い

という場合も少なくありません。

逆側のヒゲも長いピンバー

このように上下のヒゲが長い場合は、あまりキレイなピンバーとは言えず、ピンバーと定義しないトレーダーも多いようです。

そもそも、ローソク足における長いヒゲは、下ヒゲであれば「買い圧力」の増加を、上ヒゲであれば「売り圧力」の増加を意味しており、多くのトレーダーがそれを認識しています。

ただ、下図のように、上下の両方ともヒゲがそれなりに伸びている場合は「買い」も「売り」も圧力が増加しているので、それぞれ買いも売りも効き目を打ち消し合っているわけです。

逆側のヒゲも長いピンバー

ですので、逆側のヒゲも長い場合は、買い側も売り側も押し合い、互いに打ち消し合うからこそ、効き目の弱いピンバーと言っても過言ではありません。

では、逆側のヒゲは「どのくらいの長さ」ならピンバーと定義できるのか?という点について解説していきます。

多くの書籍やインジケーター、EA(自動売買ツール)などの計算式を見ると、

逆側のヒゲは実体よりも短い

という定義が多いようでした。

実際に下図のように、

・下ヒゲは実体の3倍以上
・上ヒゲ(逆側)は実体よりも短い

このようにピンバーの定義がされている場合、とてもキレイなピンバーになり、厳密に計算されるインジケーターやサインツール、EAはもちろん、大体の計算で済ます裁量トレーダーから見ても、明確にピンバーと意識する傾向にあります。

結果的に、より大勢のトレーダーから同じように「明らかにピンバー」と意識されるからこそ、上記のようなピンバーの定義で効き目が強くなるわけです。

ここでは下ヒゲのピンバーを例にしましたが、上ヒゲのピンバーは下記のように逆に考えて頂ければ問題ありません。

・上ヒゲは実体の3倍以上
・下ヒゲ(逆側)は実体よりも短い

上ヒゲのピンバー

補足:ヒゲと実体の長さを求める方法

ここまでは、有効なピンバーの定義として、下ヒゲのピンバーであれば、

・下ヒゲは実体の3倍以上
・コマ足にならないように下ヒゲは十分な長さ
・上ヒゲ(逆側)は実体よりも短い

ということを解説させて頂きました。(上ヒゲのピンバーはこの逆)

その上で、どうやってヒゲや実体の長さ(pips)を測るべきか、その具体的な計算方法や、ほぼ演算せずに目視で測る方法まで解説したいと思います。

演算による正しい計算方法

ヒゲも実体も長さを測る際には「陽線」と「陰線」によって計算式が異なるのでご注意ください。

まず以下が陽線の場合における計算式になります。

  • 陽線の下ヒゲ = 始値ー安値
  • 陽線の上ヒゲ = 高値ー終値
  • 陽線の実体 = 終値ー始値

下の図とあわせてご覧ください。

陽線

続いて陰線の場合における、ヒゲと実体の長さ(pips)に関する計算式です。

  • 陰線の下ヒゲ = 終値ー安値
  • 陰線の上ヒゲ = 高値ー始値
  • 陰線の実体 = 始値ー終値

こちらも陽線と同じく、下に掲載した解説図とあわせてご覧ください。

陰線

以上が、陽線や陰線で、ヒゲと実体の長さを厳密に測る計算式でした。

ここで紹介した計算式を使えば、ヒゲが実体の3倍以上かどうかが明確に分かるはずです。

ただ、この計算方法の難点としては、暗算に時間がかかり、その間にエントリーのチャンスを逃しかねないことに他なりません。

そこで、ほぼ演算なしで、ヒゲの長さが実体の3倍以上かどうかを目視で確認できる、私がよく使う方法を紹介させて頂きます。

演算をせずピンバーを見分ける方法

まずはTradingview(トレーディングビュー)などのチャートソフトを開き、縦軸のメモリを1または2pipsなど細かくします。

その上で、メモリの個数で「実体」「上ヒゲ」「下ヒゲ」を数えて、実体の何倍のメモリ数かを計測するわけです。

下図がそのイメージ図になります。

目視でピンバーを判断

この図は5分足のポンド円で、オレンジで囲った方は下ヒゲの長さも十分(1メモリ2pips×4以上)、実体が約1メモリ(2pips)に対して、下ヒゲが4メモリ以上あるので、わざわざヒゲと実体の長さを測らずとも、明らかに強いピンバーということが分かります。

ただ、黄緑で囲った方は、下ヒゲが実体の3倍以上あるものの、1メモリに収まっている実体に対し、上ヒゲ(逆側のヒゲ)は1メモリ以上あるので、ピンバーとしては不適切ということが瞬時に分かるわけです。

このようにTradingview(トレーディングビュー)では縦軸がキレイに1メモリが見やすくなっているので、メモリの個数でヒゲが実体の3倍以上化を確かめたりすることが簡単になっています。

ヒゲの長さ自体も「1メモリのpips×メモリの個数」で簡単な掛け算のみで導けるので、非常にお勧めの方法です。

出現場所に関して効き目があるピンバーの定義

効き目が強いピンバーの定義に関する最後の項目が「どこで出現するか」というものです。

これは単純で、そもそもピンバーはトレンド転換のサインでもあるので、下記のように簡単に考えられます。

  • 下ヒゲのピンバー
    →下げ切った場面
  • 上ヒゲのピンバー
    →上げ切った場面

実際に図にしたものが下図になります。

出現場所として有効なピンバー

この他にも、

・押し目買いの場面で出現する下ヒゲのピンバー
・戻り売り場面で出現する上ヒゲのピンバー

も、一時的なトレンド転換の場所になるので、効き目の強いピンバーになりやすいです。

ピンバーのまとめと注意点

以上ここまでは効き目の強いピンバーの定義として、下記のような内容を解説させて頂きました。(下ヒゲのピンバーを例にしています)

  • 下ヒゲは実体の3倍以上
  • 上ヒゲは実体より短い
  • コマ足にならないように下ヒゲは十分な長さ
  • 下げ切った場面や押し目買いの場面がより有効な出現場所

下ヒゲのピンバー

上ヒゲのピンバーであれば、下図のように上記の逆で、上げ切った場面や戻り売りの場面が有効な出現場所となります。

上ヒゲのピンバー

ピンバーの注意点~単体で使うと弱い傾向にある~

そんなピンバーですが、この記事で解説したピンバーの定義に沿った下ヒゲのピンバーが出たからと言って、安易に買い注文を出しても、それほど勝率そのものは大きく高まりません。

と言いますのも、仮に5分足で下ヒゲのピンバーでも、別の時間足では全く異なるローソク足の可能性が非常に高く、そもそもトレーダーによって見ている時間足は一致していない点もあります。

よって、ピンバー単体でのエントリー判断はあまり有効ではありません。

以上から、少なくともピンバーは、メインとなるテクニカル指標と併用して使い、あくまでも「補助的」に活用することを推奨していました。

メインとしてお使いになるテクニカル指標のサインが出る際に、ピンバーも同時に出ることで、そのテクニカル指標の効き目が強まるようなイメージです。

そんなピンバーと相性が最も良いテクニカル指標として挙げられるのは、

・トレンドライン
・チャネルライン
・キリ番
・水平ライン

などの『ライン』ではないかと思います。

これらのラインは、他の一般的なテクニカル指標とは異なり、パラメータ(設定値)がありません。

RSIやRCI、MACDなど代表的な指標は、パラメータ(設定値)がトレーダーによって異なることで、同じ指標を使うトレーダー同士でも、まったく違ったテクニカル分析を行ってしまう可能性があります。

対して先ほど挙げたラインは、設定値がないことで使うトレーダー同士の差が無いので、大勢のトレーダーによって同じテクニカル分析の結果になりやすいメリットがあるわけです。

ですので、有効性の高いラインとい指標にピンバーを合わせることで、ラインの効き目をより強めるように作用し、ライントレードの精度を向上できます。

そんなライントレードに関して、実際の事例として、エントリー条件を含めたロジックをそのまま下記の記事で公開していました。

良ければ下の記事もあわせてご覧になってみてください。

>極小の含み損。キリ番を使った『逆張り』デイトレ手法をオシレーター無しで実演。

>【一度で約100pips】戻り高値を使ったFXの逆張りデイトレード手法

>「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

>トレンドラインとキリ番を使った聖杯に近いFXのデイトレード必勝法

>資金1万から500万に少額から一気に増やしたデイトレ手法の解説

>専業なら知っている。FXでライントレードが勝てる原理。

>ブログの目次はこちらから

【Tradingview】ラインやインジケーターをワンクリックで消す方法

杉原です。

Tradingview(トレーディングビュー)では、トレンドラインや水平線(水平ライン)を楽に引けることに加えて、複数のインジケーターを同時に表示できるので相場分析に有利な面があります。

ただ、ラインやインジケーターを表示させすぎてチャートが見づらくなることで、誤った相場分析をしてしまい、それが原因で損失を出す可能性も否定できません。

そこで当記事では、引き過ぎて邪魔になったトレンドラインや水平ライン、出し過ぎて消したいインジケーターなどを、マウスの「ワンクリック」のみですぐに消す方法を解説していきたいと思います。

見づらくなったチャートを見やすくできるので、チャート分析を楽にして相場分析のミスを無くし、無駄な損失を無くせるはずですので、どうぞ参考にして頂ければ幸いです。

Tradingviewでラインやインジケーターをマウスのワンクリックのみで即座に消す方法

実際にワンクリックで、下図のようなTradingviewに引いたトレンドラインと水平ライン(キリ番)を消す方法を実演していきたいと思います。

ゴールドのチャート

まずは、消したいライン(トレンドラインや水平ライン)の上に、マウスのカーソル(矢印)を乗せます。

すると、カーソルを乗せられたラインは、下図の赤丸で示したように丸印が付くはずです。

消したいラインの上にマウスを乗せる

上図のような丸印が表示されたラインが、操作対象のラインとなります。

その丸印が表示された状態で、マウスの中心にある『ホイール』(下図参照)をクリックしてください。

マウスホイール

このように、削除したいラインの上にマウスの乗せた上で、ホイールを「ワンクリック」するのみで、下図のようにラインを消すことができました。

マウスホイールのみで一気にラインを削除

この操作方法はトレンドラインや水平ラインはもちろん、インジケーターにも有効です。

下図の例は移動平均線ですが、先ほどのラインと同じく、マウスを乗せてホイールをワンクリックするだけで、すぐに削除できます。

移動平均線

ただ、インジケーターの場合、ラインとは異なり、マウスが乗っている状態を示す「丸印」が出ないことがあります。

そのため、消すべきインジケーターではなく、間違って他のインジケーターを削除しないようご注意ください。

Tradingviewでマウスホイールを使わずにラインやインジケーターを消す別の方法

ここまでは、マウスホイールのみを使いワンクリックでラインやインジケーターを削除する方法を解説させて頂きました。

ただ、ノートパソコンのみでTradingviewを操作する場合、マウスホイールが無く、上記の方法が使えません。

そこで、ホイールを使わずにラインやインジケーターを簡単に削除する方法を解説したいと思います。

まず、削除したいラインをマウスで左クリックしてください。

すると下図のように「トレンドラインの操作メニュー」が表示されるはずです。

トレンドラインの操作メニュー

そんなトレンドラインの操作メニューで、下図の赤枠で示したものが「削除」の操作になるので、ここをクリックするとトレンドラインの削除が完了します。

トレンドラインの削除

また、トレンドラインを左クリックして「トレンドラインの操作メニュー」が表示されている状態で、

・バックスペースキー(BackSpace)
・デリートキー(Delete)

を押しても、同じようにトレンドラインの削除が可能です。

ここまで説明した、ラインの操作メニューから削除をする方法や、バックスペースキー(BackSpace)/デリートキー(Delete)で削除する方法は、トレンドラインだけでなく、

・水平ライン
・チャネルライン

など、あらゆるラインをはじめ、Tradingview(トレーディングビュー)における他の描画系ツールで有効となるので、参考にして頂ければ幸いです。

Tradingviewでインジケーターをワンクリックで削除する別の方法

ここまでの方法とは別に、インジケーターを消したい際にワンクリックで削除する別の方法も簡単に解説させて頂きます。

まず、Tradingview(トレーディングビュー)では下図のようにチャート画面の左上に、表示しているインジケーターの情報が掲載されています。

Tradingview(トレーディングビュー)に表示されるインジケーター情報

ちなみに上図の例は移動平均線です。

このようなインジケーターも、先ほどのラインと同じく、消したいインジケーターをチャート画面の左上で選択(マウスで左クリック)すると、下図のように「インジケーターの操作メニューが表示されるはずです。

インジケーターの操作メニュー

その中の右に位置する、下図の赤枠で示した×印の箇所をクリックすると、選択したインジケーターの削除が完了します。

インジケーターの操作メニューから削除

まとめ~Tradingviewでラインやインジケーターをワンクリックで消す方法~

この記事では、Tradingview(トレーディングビュー)で表示させたラインやインジケーターをワンクリックで削除していく方法を下記に分けて解説させて頂きました。

  • マウスのホイール
  • バックスペースキー(BackSpace)
  • デリートキー(Delete)
  • ラインの操作メニュー
  • インジケーターの操作メニュー

最初に解説したマウスホイールを使う削除方法が最も素早く簡単な手段です。

ただ、マウスを使わずノートパソコンのみでTradingview(トレーディングビュー)を操作する場合は、マウスホイールの代案として、上記その他の削除方法を活用頂ければと思います。

トレンドラインや水平ラインの関連記事、Tradingview(トレーディングビュー)の関連記事をそれぞれ用意していますので、良ければ下記からご覧になってみてください。

>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜

>含み損0の高勝率。移動平均線とトレンドラインの順張りデイトレ手法の図解。

>トレンドラインとキリ番を使った聖杯に近いFXのデイトレード必勝法

>【図解】水平ラインで1日10%以上の利益率を出すFXのデイトレ手法

>FXの鉄板。トレンドラインで勝てる有効な使い方と戦略。

>TradingViewでラインにアラートを付けて通知させる方法と注意点

>Tradingviewでキリ番を自動描画する便利なインジケーターの紹介

>(裏技)TradingViewの過去チャートで限界以上に古いチャートを表示する方法

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タイミングによって変わるトレンドラインの引き方

杉原です。

この記事では、私のデイトレード手法『重複点テクニカル』の実践者さまから頂いた質問/相談で「タイミングによって変わるトレンドラインの引き方」に対する私の回答を、共有したいと思います。

以下の画像を参考にしながら、ぜひ、この先の解説をご覧ください。

トレンドラインと引くタイミング

画像をクリックすると、別タブで開くので、画像を見ながら記事の閲覧が可能です。(一応、その都度、解説にあわせて画像を再掲載もしていきます。)

トレンドラインを引くタイミングによって変わるライン

まず図に記載されたピンクのチャネルラインは、②の高値を上回ったA辺りのタイミングで引けるラインです。

トレンドラインと引くタイミング

この辺りは、まさにダウ理論におけるトレンド定義(下図参照)通りのルールかと思います。

ダウ理論におけるトレンド定義

次に、上の画像にあるように「始点からここまでの高値を超えた」ことで上昇トレンドの続伸と捉えられるので、⑤から見た始点①までの高値Bをしっかり超えたタイミングC辺りで赤が引けるわけです。

「しっかり超えたタイミング」と記載したのは、わずかなブレイクで戻ってくる(下降してくる)可能性もあるからで、その場合、上昇トレンドを認識するトレーダーが少ないため、あまり意識されないトレンドラインになりかねません。

そもそもトレンドライン(チャネルライン含む)の本質は『ダウ理論に基づくトレンドの視覚化』です。

下記の画像にあるように、高値と安値が切り上がっている状態が上昇トレンドに他なりません。

ダウ理論におけるトレンド定義

つまり、最終的な①ー③ー⑤のトレンドラインを引けるのは、下記のように上昇トレンドの定義が満たされているからです。

  • トレンドラインの「安値」として結んでいる①ー③ー⑤が切り上がっている
  • ライン範囲における「高値」が切り上がっている

要するに、上昇トレンドの定義である高値と安値がともに切り上がっている(上方に更新している)状態こそがトレンドラインを引けるタイミングになります。

だからこそ、トレンドライン(チャネルライン含む)は『ダウ理論に基づくトレンドの視覚化』だということです。

大前提として、これらの話は『重複点テクニカル』に限ったことではありません。

ダウ理論のトレンド定義は、あらゆるテクニカル指標の根本になっている上に、あらゆる世界中のトレーダーが認識している「ルール」のようなものです。

ですので、そのトレンド定義を「視覚化」できるラインを引くことにより、はじめてトレンドライン(チャネルライン)の効果が発揮されます。

なぜなら、トレンドラインはパラメータ(設定値)がなくラインを引くトレーダー同士で差が限りなく少ない上に、

「ラインを引かないトレーダー」

とも「同じトレンド」を認識できることで、大勢のトレーダーと同様のトレンド分析が可能だからです。

以上から「ダウ理論に基づくトレンドの視覚化」が、トレンドライン/チャネルラインの本質になります。

以上、参考にして頂ければ幸いです。

追伸〜ラインと人間心理〜

トレンドライン、チャネルラインにしても水平ラインにしても、共通するのは人間心理に他なりません。

トレンドラインとチャネルラインは、先ほども書いたようにダウ理論の視覚化なので、多くの人が意識(思考)するダウ理論のトレンド定義に沿って人間心理を捉え引くわけです。

同じく水平ラインにしても、同じトレーダー目線に立って「意識される価格帯かどうか」を考えると効き目のある水平ラインになってきます。

例えば「3つの高値で引けるから、この水平ラインでトレードしよう」は、その3つの高値が目立っていれば良いですが、目立たない場合は意味がなく効き目もありません。

数学の試験問題における答えとは異なり、水平ラインを引く箇所はあらかじめ決まっておらず、

「何度か反応している高値(または安値)で引く」

と『暗記』のように意識してしまうと、自己都合になる他のトレーダーに意識されない水平ラインになるので注意が必要です。

単純に何度か反応しているだけでなく、その反応(高値または安値)が、今引こうとしているタイミングからチャートを見て、

「明らかに目立っているか」
「他のトレーダーも意識する反応(高値、安値)か」

という人間心理を考察しながら引くことで、効き目のある水平ラインが引けるようになってきます。

単に何回の反応があったから引く、ではなく、あくまでチャートを見ているトレーダーたちの『人間心理』を考えながら引くことが前提なので、暗記とは異なるわけです。

その練習としては、過去チャートで遡った上で、何千何万回と引いていき、引いたラインの反応を直に見ていくことが有効だと思います。

実際に私自身、最初は過去チャートで1つの通貨ペアを選択し、徹底してラインを引いて、そのラインの効き目を直に確認していました。

また、ラインは先ほども書いたように人間心理が含まれ、そんな人間心理は「普遍」なので別の通貨ペア/銘柄でも効き目があるはず・・・だからこそ、自信を持てた段階で、別の通貨ペアでも練習していたんです。

その上で、実際のトレードでは、ある程度のスピードも欠かせません。

そのため、取引可能な平日は、リアルなチャートでもラインの練習をしながら、ラインが引けない「待ち」の時間帯が多いので、その時間帯を利用して過去チャートでの練習も以下のように並行しました。

  • リアルチャートで10銘柄ほどを開き、常にラインを引く+更新+削除を行う
  • リアルチャートでは高値や安値の更新が起こらないとラインが引けないので、その他の「待ち時間」は過去チャートで練習を行う

どんな仕事でもそうかもしれませんが「やり方を知っている」「実践ができる」は天と地ほど大きな違いがあると思います。

やはり、ただ知っているだけではなく、実戦できてこそ、初めて仕事になると思いますし、トレードの世界も変わらないと感じていました。

ただ、多くの人がラインを思うように引けず、その上、練習もせず、すぐに諦めてしまい、

・サインツール
・EA(自動売買ツール)

などに頼り、資金を溶かしている・・・というのが、この業界における何年も続くパターンです。

そもそも資本主義におけるお金は「出回っているものに限りがある」という本質があるので、お金は奪い合いの側面があると思います。

少なくとも、誰かのお金が、誰かに入るわけですから。

トレードにしても、誰かの負けが誰かの勝ちになるので、私としては、やはり奪い合い=競争だと思います。

そのため、どうしても裁量の要素が出る実力次第になる、ラインを引くという部分に関して、努力(練習)をして、他者よりもラインを引けるようになることが、勝つべくして勝ち続けることに繋がるはずです。

そんな資本主義の本質から考えると、誰もが同じタイミングでエントリーと決済を行う、

・サインツール
・EA

は、実践する人数や注文量が増えるほど、エントリーや決済のタイミングが「競合」し、注文そのものが通らない危険性があります。

そもそもサインツールもEAも、どうしても有効性のあるラインをロジックに組み込めないので、不変的に通用し続ける代物ではありません。

勝てても一時だけ、さらに上で書いたように、同じタイミングでのエントリーと決済による競合・・・という悪循環で勝てないわけです。

以上から、資本主義の本質から見ても、勝つべくして勝ち続けるには、差別化が発生する箇所=ライン引きの精度を上げる他ないと私は思います。

少なくともライン引きは、チャートに引けば答えがすぐに分かるので、料理人のような長期間の修行は必要ありません。

トライ&エラーが容易にできるからこそ、短期間での上達も見込めるということです。(もちろん、それなりの「練習量」は必要)

少なくとも、どんな仕事でも一人前になるには、経験値(練習量)は欠かせないと思います。

ただ、ライン引きの場合、リアルチャートだけでは、高値や安値の更新が起こらないとラインを引けませんが、過去チャートを使えば膨大な練習を短期間で一気にできるので、それほど時間を掛けずに上達が可能なわけです。

まさに過去チャートでの練習は、有名漫画ドラゴンボールにあった、1日で1年分の修行ができる「精神と時の部屋」のイメージかと思います。(ドラゴンボールを存じてなかった場合、申し訳ないです。。。)

精神と時の部屋
引用:https://www.gozu-yumotokan.com/blog/2057/

先ほど書いたようにラインは普遍的な人間心理が反映されたものに他なりません。

そのため、過去チャートでもしっかり反応するラインは、リアルチャートでも同様に反応する効き目あるラインになるはずです。

だからこそ、過去チャートでの練習は有効となります。

ただ実際のところ、多くのトレーダーがラインを引く訓練、練習していないのが実情です。

もちろん、どうしても手作業が入るので、楽なサインツールやインジケーター、EAに頼るのは仕方ないと思います。

ただ、ライン引きの練習は、チャートを見てすぐに答えが分かり、上達するにつれて、ラインの有効性がハッキリ分かり練習そのものが楽しくなる・・・と思いますし、私はそうでした。

ライン引きの上達にともなって確固たる自信がつくことで「早くトレードしたい」という気持ちが沸き上がってくるわけです。

気付けば、ライン引きのレベルと収益が比例していくようになります。

繰り返しで恐縮ですが、ラインは人間心理の反映であり、そんな人間心理は時代によって変わるものではなく「普遍的」なものです。

ですので、ライントレードは一時的にしか勝てない手法ではなく、人間心理が在り続ける限り普遍的に有効性がある手法に他なりません。

だからこそ、ライントレードの重要な要素であるライン引きの訓練/練習は「勝つべくして勝ち続ける」ことに直結し、必ず安定的な収益に繋がるはずです。

慣れない内は難しいこと、悩むこともあるかもしれません。

ただライントレードを習得した「その先」には、他の手法では得られない安定的な収益へと繋がっていくことは間違いありませんので、どうぞライン引きの訓練/練習に励んで頂ければ幸いです。

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