「テクニカル分析」の記事一覧(4 / 7ページ目)

意味無い? デイトレードの逆張りにオシレーターが不向きな理由

杉原です。

FXのデイトレードで「逆張り」を狙う際に、多くのトレーダーは、

・RSI
・RCI

などを代表とする『オシレーター系』のテクニカル指標を軸に、エントリー判断を行うことが多い傾向にあります。

オシレーター系テクニカル指標による「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を狙い、逆張りを狙っていくロジックが多いというわけです。

ですが実際のところ、そんなオシレーター系の指標を使った逆張りは「ダマシ」が高確率で起こり、その時点で「理に適っていない」傾向があるので、逆張りのデイトレードには向いていないと私は思います。

私自身、短期の逆張りトレードが多いものの、一切オシレーター系は使っていません。

やはり「ダマシ」が多い時点でそもそも有効性の無い指標だと、オシレーター系に対して抱いていたからです。

そこで当記事では、なぜオシレーター系テクニカル指標は「ダマシ」が多く逆張りの有効性が低いのかを、明確な根拠とともに解説し、最後にはオシレーターを使わない逆張りトレードの代替案も紹介させて頂きます。

オシレーター系テクニカル指標が逆張りに適さない理由1.トレーダー同士の「差」によって精度が極めて低いから

まず、RSIやRCIをはじめとするオシレーター系テクニカル指標は、

・時間足
・パラメータ(設定値)

をどのようにするかが、指標を使うトレーダー同士で全く異なる特徴があります。

相場の原理原則は、買いまたは売りの多い方に値動きが起こる仕組みであり、大多数のトレーダーが出す注文動向を読むことによって、テクニカル分析の精度を向上させられるわけです。

ですが、オシレーター系テクニカル指標は、その指標を使っているトレーダーによって「時間足」「パラメータ(設定値)」は均一ではありません。

そのため、同じRSIやRCIなどのオシレーター系テクニカル指標を使っているトレーダー同士でも、適用する時間足やパラメータによっては「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」の見え方が違ってくるので、

買いのチャンスだと判断するトレーダーたち
売りのチャンスだと判断するトレーダーたち

が混在することになります。

このように、大勢のトレーダーが同じオシレーター系のテクニカル指標を使っていたとしても、それぞれのトレーダーが設定している「時間足」「パラメータ」によって、買いと売り、どちらが優勢かの判断が大きく異なるからこそ、

・今は買いのチャンスなのか
・今は売りのチャンスなのか

というテクニカル分析の精度が低下しているわけです。

仮に、オシレーター系テクニカル指標の代表格であるRSIが『5分足チャート14本の設定値のみ』という「縛り」があれば、テクニカル分析の精度は大幅に向上するかもしれません。

ただ、パラメータに関しては「ある程度の推奨値」が書籍やネットの情報で出回っているものの、その指標を使うすべてのトレーダーが必ずしも推奨値を使うとは限らず、実質的にパラメータの設定パターンは「無数」にあります。

また、どの時間足に適用させるかに関しても、

1分足、5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足、日足・・・

など一般によく使われる時間足があるものの、設定できるパラメータ自体が無数にある以上、時間足とパラメータの組み合わせも、やはり無数に存在するわけです。

ですので、このオシレーター系テクニカル指標は使うトレーダーによって、時間足とパラメータの組み合わせが「無数」にあるからこそ、同じ指標を使っても売買判断が異なるケースが多く発生してしまいます。

それどころか、一方では「買われ過ぎ」と判断して売りのチャンスと捉えるトレーダーたちがいる反面、逆に「売られ過ぎ」として買いのチャンスとして判断するトレーダーもいるはずです。

だからこそ、RSIやRCIをはじめとするオシレーター系テクニカル指標は、買いと売りのどちらが強いかの判断を「ほぼまともに行えていない」傾向にあり、それが根本的にテクニカル分析の精度を下げています。

その結果、オシレーター系テクニカル指標では「ダマシ」が多く見られるということです。

「ダマシ」を回避すべくテクニカル分析の方法としては、「パラメータ(設定値)」や「適用する時間足」に差が無い指標として、私はトレンドラインや水平ラインなどの『ライン』を推奨していました。

実際にラインを使った、いわゆる「ライントレード」で安定的に専業として稼いでいるトレ―ダーは少なくありません。

そんなライントレードの有効性に関する原理原則/仕組みに関して、下記の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧になってみてください。

>(推奨)専業なら知っている。FXでライントレードが勝てる原理。

オシレーター系テクニカル指標が逆張りに適さない理由2.売られ過ぎは下降トレンドの証明になることが多いから

オシレーター系テクニカル指標では、売られ過ぎと判断される際に、買い注文(ロング)を出す逆張りトレードとして使われがちです。(買われ過ぎの場合は売り注文)

ただ、売られ過ぎを例にすれば、下降トレンドの証明とも捉えられ、買い注文以上に売り注文の方が多くなる可能性が高く、その分だけ逆張りロングの精度(勝率)が低下することは避けられません。

例としてオシレーター系テクニカル指標が「売られ過ぎ」とサインを出しても、その他、大勢のトレーダーたちは、

「売り注文が多く入り始めた」
「下げ始めた」

という視点で見て、大きな下降トレンドが始まると判断するかもしれません。

つまり、オシレーター系テクニカル指標を使って特定の「時間足」「パラメータ(設定値)」で『売られ過ぎ』と判断して逆張りロングを狙うトレーダー以外は、下降トレンドの始まりと判断し、実際に多くの売り注文を出し始める可能性が高いということです。

今は売られ過ぎの場合における逆張りロングを例にしましたが、買われ過ぎ時における逆張りショートも同じ理屈で、そもそも精度が低い傾向にあります。

買われ過ぎ/売られ過ぎという、いわゆる相場の「加熱度」をオシレーター系テクニカル指標では計るものの、その加熱具合は、トレンドの反転による逆張りチャンスではなく、下記のように、そのままトレンドが大きく伸び始める『トレンドの始点』になる傾向が高いということです。(いわゆるダイバージェンス現象)

  • 買われ過ぎのサイン
    →上昇トレンドのサインにもなる
  • 売られ過ぎのサイン
    →下降トレンドのサインにもなる

以上から、オシレーター系テクニカル指標による「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」による逆張りトレード自体が理に適っておらず、私自身、その有効性そのものが薄いと感じていました。

もし、あらゆる時間足/パラメータが売られ過ぎのサインを出していたら?

ここまで、オシレーター系テクニカル指標では採用する「時間足」「パラメータ(設定値)」がトレーダー同士で異なることが致命的な点であり、テクニカル分析の精度を下げている元凶という解説をいたしました。

ただ、あらゆる時間足/あらゆるパラメータで「売られ過ぎのサイン」が出ていれば、逆張りロングの精度が高まるのでは? という質問を頂くことも少なくありません。

確かに、5分足、30分足、1時間足・・・など様々な時間足で9本、14本、26本・・・など複数のパラメータが同時に「売られ過ぎのサイン」と出ていれば、逆張りロングの精度が上がるような気配はあります。

あらゆる観点で見て「売られ過ぎ」という判断ができているため、

・短期
・中期
・長期

で買い注文を出すトレーダーが増えるかもしれないからです。

ですが、上記のような状況は『異常な加熱相場』であり、テクニカルよりも政策要因をはじめとするファンダメンタル材料によって値動きが発生している可能性が否定できません。(むしろ、その可能性が高いです)

そんなファンダメンタル材料で動く相場は、そもそもテクニカルの効き目そのものが弱くなっていると言えます。

そのため、オシレーター系テクニカル指標で「売られ過ぎ」のサインが出ていても、それが逆張りロングのチャンスとは限らず、そのまま下げ続ける危険性もあるわけです。

また、先ほども書いたように、相場の「売られ過ぎ」は、大きな下降トレンドの始まりと捉えるトレーダーも少なくありません。

よって、仮に『異常な加熱相場』の原因がファンダメンタル材料ではない場合でも、オシレーター系テクニカル指標を頼りにしていない大勢のトレーダーからは、

・短期
・中期
・長期

という様々な視点で「下降トレンド」と判断され、多くの売り注文が続出する可能性が高いということです。

以上から、仮にあらゆる時間足/パラメータで「売られ過ぎ」のサインが出ても、それが逆張りロングの精度を高めることには繋がらないと私は考えていました。

まとめ:デイトレの逆張りにオシレーター系テクニカル指標が不向きな理由

以上、この記事ではRSIやRCIなどのオシレーター系テクニカル指標が逆張りに向いていないことを、原理から「ダマシ」が多くなる理由を含めて解説させて頂きました。

もちろん、オシレーター系テクニカル指標は一切使う余地がないと言い切るわけではありません。

中長期では明らかな順張り相場で、その際に「押し目買い」「戻り売り」のタイミングを図るような使い方であれば、オシレーター系テクニカル指標の有効性は多少あると思えるからです。

とは言え、同じオシレーター系テクニカル指標を使うトレーダー同士でも、やはり採用する「時間足」「パラメータ(設定値)」に違いが出ることは、テクニカル分析の精度を大きく落とすため『致命的』と言っても過言ではありません。

よって、同じ指標を使うトレーダー同士で時間足/パラメータに差が出ない、そもそも時間足/パラメータという概念が存在しない指標を軸にトレードすることが、逆張りデイトレードの精度を高める大前提になると私は思います。

そんなオシレーター系テクニカル指標の代替案として、私自身が実際に行っている逆張りデイトレードの事例として、時間足/パラメータの概念がない「キリ番(ラウンドナンバー)」を使った手法を下記の記事で解説していました。

実際のエントリー場所/決済場所まで解説しているので、参考になる部分が非常に多いはずです。

ぜひ下記の記事もあわせてお読みになってみてください。

>極小の含み損。キリ番を使った『逆張り』デイトレ手法をオシレーター無しで実演。

本ブログ『専業FXデイトレーダーの会』では、FXのデイトレード専業で勝ち続けるべく有益な情報を発信しています。

宜しければ、他の関連記事もあわせてお読み頂ければ幸いです。

>ブログの目次はこちらから

>それ、負けます。FXのデイトレでボリンジャーバンドの逆張りがNGな理由。

>FXのデイトレでテクニカル指標の「ダマシ」を防ぐ方法

>【図解】水平ラインで1日10%以上の利益率を出すFXのデイトレ手法

比較~FXのデイトレはローソク足の「途中/確定」どちらでエントリーすべきか~

杉原です。

FXのデイトレードは基本的に、多くのトレーダーが5分足などの「下位足」のローソク足でエントリーします。

ただ、仮に5分足チャートでトレードをしているとしても、

・ローソク足の「確定」
・ローソク足が完成する「途中」

など、エントリーする『タイミング』はデイトレーダーによって同じではありません。

そんなローソク足の「確定/途中」のいずれにもメリットとデメリットがあり、パフォーマンス(成績)を大きく左右します。

そこで当記事では、ローソク足の確定と途中を比較すると「同じエントリー条件ならば」どちらでエントリーする方が優位かを解説させて頂く次第です。

その上で記事内では、

・勝率
・リスクリワード
・利益率
・労力

という項目で比較しながら、「ローソク足の確定まで待つか」「ローソク足が完成する途中でエントリーするか」それぞれのメリットとデメリットが明確になるように解説していきますので、ぜひ最後までお付き合い頂ければと思います。

勝率〜FXのデイトレでローソク足の確定/途中を比較〜

同じ条件でのエントリーにおいて、ローソク足が完成する途中よりも「確定を待った方」が勝率は高まる余地があると私は思います。

なぜなら、下図のようなピンバー、エンゴルフィンバーやインサイドバーなどの「プライスアクション」を導入することで、エントリーの精度が向上するからです。

ピンバー出典:https://fx-quicknavi.com/chart/price-action/

少なくとも、ローソク足のパターンであるプライスアクションは、世界中のトレーダーに認識されているため、テクニカル指標に組み合わせることでエントリーの精度向上に繋がっていきます。

ただ、プライスアクションは

・5分足
・15分足
・1時間足

など時間足ごとに異なることを考慮しなければなりません。

仮に5分足でデイトレードをするとして、5分足では下ヒゲのピンバーで「買い優勢」に思えても、1時間足では直近で上ヒゲのピンバーが出ていることで「売り優勢」になっていれば、特に5分足で見たプライスアクションの優位性がないと言えます。

そのため、プライスアクションを導入することで勝率の向上は有り得るものの、必ず勝率UPになるわけではなく、あくまでもテクニカル指標の効き目を高めるプラスアルファとし
て考えた方が無難です。

(関連)>勝率を高めるためにFXのデイトレでテクニカル指標の「ダマシ」を防ぐ方法

ただ、ローソク足が完成する途中でエントリーする場合は、プライスアクションの恩恵を受けられません。

そもそもピンバーなどのプライスアクションは、ローソク足の形状が確定しなければ発動の条件にならないからです。

ですので、同じ条件でエントリーする場合において、ローソク足の途中よりも確定を待った上でプライスアクションを導入した方が、勝率の向上を見込めるとは思います。

リスクリワード〜FXのデイトレでローソク足の確定/途中を比較〜

続いては損失と利益の比率である、いわゆる「リスクリワード」に関する比較をさせて頂きます。

率直に申し上げますと、ローソク足が完成する途中でエントリーした方が、

・損切り幅を狭くできる
・利幅を大きくできる

という傾向があるので、リスクリワードが向上するわけです。

これは実際に「ローソク足の確定/途中」の2パターンにて、同じ条件でエントリーしたチャート図を見て頂く方が分かりやすいので、下図2つをご覧頂ければと思います。

(両方とも「5分足チャート」です)

ローソク足の確定

ローソク足が完成する途中

両方とも、トレンドラインと平行に引いたアウトラインとの接触をエントリーの条件(ロング)としてみました。

その上で、ローソク足の確定を待つパターンは、アウトラインに接触した次の「陽線」がエントリー場所になります。

対してローソク足が完成する途中のパターンは、アウトラインに接触した時点でエントリーしているからこそ、より低い有利な価格帯で買いポジションを持てています。

そのため、利確条件と損切り条件を以下のようにして比較すれば、リスクリワードがどれだけ向上するかお分かり頂けるはずです。

  • 利確→トレンドラインとの接触した場合
  • 損切り→アウトラインを終値でブレイクした場合

ローソク足の確定を待つよりも、ローソク足が完成する途中でエントリーした方が利幅は約2倍大きく、損切り幅は約2倍小さくなっており、リスクリワードが大幅に向上しています。

もちろん、下図のようにアウトラインとの接触がヒゲの先端付近になっているからこそ、結果的にリスクリワードが向上しているという見方もできるかもしれません。
ローソク足が完成する途中

ただ、このように丁度ヒゲの先端付近でエントリーができなくても、ロングの例であればローソク足が確定するまで待つことで、すでにエントリー方向に価格が上昇してしまいます。

そのため、上図のように長いヒゲにならなくても、ローソク足とラインが接触した時点でエントリーした方が、明らかに「低い価格帯」で買いポジションを持てるはずです。

ですので結果的に、ローソク足の確定を待つより途中でエントリーすれば、

・利幅が大きくなる
・損切り幅が小さくなる

ということに繋がり、リスクリワードの大幅な向上が見込めるようになります。

利益率〜FXのデイトレでローソク足の確定/途中を比較〜

利益率は、どのくらいの資金に対して、どのくらいの利益を出せているかという指針です。

そんな利益率の高さを計る上で重要となるのが、先ほど解説した「リスクリワード」「勝率」に他なりません。

まず、リスクリワードは損失幅と利益幅の比率なので、リスクリワードが優秀であるほど手元に残る利益が大きくなります。

ただ、いくらリスクリワードが良くても勝率が極端に低ければ、残る利益が少なくなることは避けられません。

そのため、利益率を高めるためには、リスクリワードと勝率を共に下げないことが重要となるわけです。

ですが、そんな「リスクリワード」「勝率」以外にも利益率を大きく左右する要素があります。

それが『ロット(取引量)の大きさ』です。

同じ利幅(pips)を取れても、ロットが大きいほど得られる利益が大きくなり、比例して利益率が高まっていきます。

もちろん、ロットを大きくすれば、損切りした際の損失も、利益と同じく大きくなることは避けられません。

そのため、多くのトレーダーはロットを引き上げることに対して、危険性を感じ「消極的」な傾向にあるように思えます。

ただ、勝率を落とさずにリスクリワードが優秀であること、そして含み損が小さいデイトレード手法であれば、ロットを上げて危険性はありません。

なぜなら、含み損と損切り幅が小さければ、損失の被害が少なく済むからです。

その上で、リスクリワードが良くて利幅を多く取れれば、損失は広がりにくいまま、ロットを引き上げて得られる利益が大きくなっていきます。

このような流れで、利益率の向上へと繋がるわけです。

ここまでの話を踏まえた上で、含み損はリスクリワードにおける損失幅と同様に、ローソク足の確定を待つより、確定する前の途中でエントリーした方が明らかに小さく済みます。

以上から、

・リスクリワードが優秀
・含み損が小さく済む

という性質を持つ「ローソク足が完成する途中」の方がロットを引き上げられることで、利益率の向上が見込めるはずです。

もちろん、ローソク足の確定を待つ方が、勝率は高まる余地があることは間違いありません。

ただ、ローソク足の確定を待つ分だけ、逆行した際の「含み損」「損切り幅」はどうしても大きくなるため、ロットを上げる際の『リスク』は非常に大きく危険です。

逆に、ローソク足の完成を待たず途中でエントリーしてしまえば、逆行しても「含み損」「損切り幅」が小さく済むため、ロットを上げる危険性がとても低くなります。

そして、ローソク足の確定を待ってプライスアクションを導入する場合よりも、勝率は落ちるものの、ローソク足の途中でエントリーするので利幅が大きくなるはずです。

ですので、損切り時の損失を利幅の大きさで十分にカバーできます。

よって、勝率が多少落ちても、ローソク足の途中でエントリーした方が

・リスクリワードが優秀
・含み損が小さく済む

このようなメリットがあるため、安全にロットを上げて利益率の向上に繋げていけるというわけです。

労力〜FXのデイトレでローソク足の確定/途中を比較〜

ローソク足の確定を待つ場合、

・5分足なら5分ごと
・15分足なら15分ごと
・30分足なら30分ごと

ローソク足が完成するタイミングを待って18時30分などの「決まった時間」にエントリーします。

対して、ローソク足が完成する前の途中で、ラインの接触などのタイミングでエントリーする場合は「決まった時間」のエントリーはできません。

要するに、ローソク足が完成する途中でエントリーする場合、いつエントリー条件が満たされるか分からないまま、緊張感を持って待ち続ける「労力」がかかるわけです。

5分足の確定を待つ場合は、18時30分や18時45分など、時間足が確定するタイミングでチャートを見ていれば問題ありません。

しかし、5分足が完成する途中でエントリーするとなると、18時33分や18時47分など、半端な時間でエントリー条件が満たされてエントリーしなければならないケースが多々あります。

そのため、ローソク足の途中でエントリーすると、先ほど書いたように「リスクリワード」「利益率」は向上するものの、緊張感を持ちながらチャートに張り付き、エントリーのタイミングを待ち続けるという労力が発生してしまうということです。

エントリーを待つ労力を無くす方法

ここまで、ローソク足が完成する途中でエントリーする場合、いつエントリー条件が満たされるか分からず、チャートに張り付いて「待つ」という労力がかかる話をさせて頂きました。

ただ、この労力が発生するというデメリットは『アラート』を使っていくことで解消できます。

先ほども例にした下図のような「ラインとの接触」をエントリー条件にする場合、ラインにアラートを通知を行うように設定しておけば、チャートに張り付く必要はありません。

ローソク足が完成する途中

もちろん、アラートが通知されたタイミングでは、上図のように、すでにエントリーした方向に進んでしまうことで「絶好のチャンス」を逃す可能性も否定できません。

そのため、エントリー条件に使うラインと平行なラインを内側(ローソク足に近い側)にもう1本引き、そのラインにアラートを設定することを推奨していました。

このように相場の内側=ローソク足に近い側に引いた、エントリー条件と平行なラインのアラートが通知されたタイミングでチャートを見れば、

・絶好のタイミングを逃さない
・常にチャートに張り付く必要がない

という2つのメリットを得られるからです。

(ラインを例にしましたが、エントリー条件が他の指標やインジケーターであっても、アラート通知はできるはずなので、同じようにローソク足の途中でエントリーするとしても、チャートに張り付く行為を避けられるようになります。)

以上、実際のところ労力に関しては、ローソク足の「確定/途中」のいずれも、特に差は無いというのが私の考えでした。

総括。FXのデイトレはローソク足の「途中/確定」どちらでエントリーすべきか。

以上、この記事ではFXのデイトレードにおいて、ローソク足の確定まで待つか/それとも途中でエントリーするかを、

・勝率
・リスクリワード
・利益率
・労力

という観点で見て、どちらが優位かという比較をいたしました。

その結果としては、確定まで待つ方がプライスアクションの導入を行うことで「勝率」の向上を見込めるものの、その他「リスクリワード」「利益率」は、ローソク足が完成する途中でエントリーした方が『優秀』になるという解説をさせて頂いたかと思います。

そして最後の項目「労力」に関しては、チャートソフトのアラートを使うことで、確定/途中のいずれでも特に差は無いという結果でした。

以上を総合すると、同じエントリー条件の場合、ローソク足の途中でエントリーした方が
トレーダーとしてのパフォーマンス(成績)は高まる
というのが私の結論になります。

以上、参考にして頂ければ幸いです。

補足と追伸

結論としては「ローソク足が完成する途中」の方が良いという話でしたが、あくまでもエントリー条件、つまりは取り組むデイトレード手法に確かな有効性があることが前提条件になります。

いくらローソク足の完成途中でエントリーした方が良いと言っても、そもそものエントリー条件に優位性/有効性が無ければ、損切りが極端に多くなる危険性があるからです。

このように勝率が極端に低くなれば、リスクリワードが良くても最終的に残る利益はなかなか大きくなりません。

何より、あまりに勝率が低いと、連敗によって資金が減ることを懸念して、リスクリワードが優秀でもロットを上げて利益率を高めることが難しくなってしまいます。

このように、前提となるエントリー条件に有効性がないと、この記事で解説してきた「ローソク足が完成する途中」で得られる利益率の向上を失ってしまうわけです。

以上から、まずは確かな有効性があるデイトレード手法を学ぶことが、ローソク足の確定/途中かを決めることと同様にとても重要になってきます。

当ブログ『専業FXデイトレーダーの会』では、FXのデイトレで生計を立てるべく有益な情報として、本記事で解説した「ローソク足が完成する途中」でエントリーする、有効性のある具体的なデイトレ手法の提案も行っていました。

ぜひ一度、下記の関連記事もお読みになってみてください。

>「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

>極小の含み損。キリ番を使った『逆張り』デイトレ手法をオシレーター無しで実演。

>含み損ほぼなし。キリ番を利用した聖杯に近いFXのデイトレ手法。

>資金1万から500万に少額から一気に増やしたデイトレ手法の解説

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FXのデイトレで移動平均線の設定値を5分足20本や25本にしない理由。

杉原です。

有名どころで大勢のトレーダーが利用しているテクニカル指標の「移動平均線」ですが、実際に私は補助的に以下のようなパラメータ(設定値)で利用していました。

移動平均線

移動平均線のパラメータ(設定値)

表の通り、5分足に換算すれば、以下のようになります。

  • 5分30本
  • 5分75本
  • 5分120本
  • 5分225本
  • 5分480本

以下の記事で、上記の設定を行っている理由を掘り下げて解説していますので、必要に応じて参照して頂ければ幸いです。

ただ、私はあえて、多くのトレーダーが推奨する5分足の20本や25本というパラメータを設定していません。

そんな20本/25本の代わりに、明確な理由があるため『30本』を設定しています。

そのため、意図的に20本/25本を使っていないのならば、その理由を教えて欲しいという相談を頂くことが少なくありませんでした。

そこで当記事では「なぜ多くのトレーダーが使う設定値の20本/25本ではなく、あえて30本を利用しているのか」を確固たる納得のいく理由とともに解説させて頂きたいと思います。

移動平均線5分足20本や25本を使わない理由

確かに20本/25本はよく使われるパラメータなので、効き目があることは間違いありません。

ただ、私の手法はあくまでもライントレードを主体として、ラインの重複にプラスして移動平均線をサポレジとして使っています。

(移動平均線がサポレジになる原理は、私のデイトレ手法に関する下記の案内資料をご参照ください)

その上で、20本/25本の代替として30本を使っていた次第です。

まず、5分30本は150分、つまり「2時間30分内に建てられたポジションの平均」になります。

要するに30分刻みなわけです。

そんな「30分足」はMT4やTradingViewをはじめ、その他のチャートソフトでも標準で装備されています。

実際、30分足をベースに30分刻みでトレードを行うデイトレーダー、スイングトレーダーも少なくありません。

そのような中期よりの短期スタイルであるトレーダーたちを包括した上での、建てられたポジションの平均価格帯の目安を読み取れるのが、2時間30分=150分=5分30本です。

ただ、

5分20本の場合は100分で1時間40分
5分25本の場合は125分で2時間5分

という「半端」な数値になり、30分刻みでポジションを持つ傾向にあるような、トレーダーたちの動向をあまり読み取れません。

また、そもそもグランビルの法則において、上昇相場を例にすれば、

1.ローソク足が移動平均線まで下降する前に反発上昇
2.ローソク足が移動平均線を一旦下回ってから反発上昇

という定義があります。

1.ローソク足が移動平均線まで下降する前に反発上昇

2.ローソク足が移動平均線を一旦下回ってから反発上昇

つまり、20本/25本を採択した際『1.ローソク足が移動平均線まで下降する前に反発上昇』する可能性をサポートラインとして狙う場合、30本よりもローソク足に近いため(上にある)、もしも逆行した時には「含み損」「損切り幅」を広げかねません。

ただ、20本/25本において『2.ローソク足が移動平均線を一旦下回ってから反発上昇』する可能性をサポートラインとして狙う場合であれば『1.ローソク足が移動平均線まで下降する前に反発上昇』する可能性をサポートラインとして狙う場合に比べ、低い価格帯での買い注文となるため、逆行した時には「含み損」「損切り幅」を抑えられるはずです。

その上で、実際に20本/25本、そして30本には大きな差がなくパーフェクトオーダー発動とあわせてトレンドラインなどとの重複を狙う際などにおいて、

20本

25本

30本

という順に上から並ぶようになります。

そのため、20本/25本における『2.ローソク足が移動平均線を一旦下回ってから反発上昇』が生じる際の「一旦下回った価格帯」になるのが30本との接触点になりやすいということです。

つまり、30本をサポートラインとした際に買い注文を出すことは、20本/25本から見た「一旦下回った価格帯」になるため、20本/25本をサポートラインとした場合に比べて、30本の場合は逆行時の「含み損」「損切り幅」を少なくできます。

また、20本や25本との接触時の際に建てるポジションより、30本時の買いポジションの方が、低い価格であることは間違いありません。

そのため、5分足30本の採択は「含み損」「損切り幅」のリスクを抑えると同時に、得られる利幅も大きくできる傾向にあるわけです。

以上、まとめると下記のような理由で、20本/25本を採択せず30本を代替としていた次第です。

  • 5分30本は「150分=2時間30分という30分刻み」なので、5分20本(100分=1時間40分)や5分25本(125分=2時間5分)という半端な時間では得られない、30分刻みでポジション建てているトレーダーたちの平均ポジション価格を含めて読み取れる

    →彼らの中で、含み損が出ている売りポジションがプラ転するタイミングになりやすく、利確の『買い注文』を出すトレーダーが増える傾向にある

    →逆に、買いポジションが含み益から含み損に変わってしまったトレーダーは、「まだ損失を確定させたくない/これからプラ転するかもしれない」と、次の30分、さらに次の30分まで様子を見ようとして、損切りの『売り注文』を避ける傾向にある

    →結果、5分30本をサポートラインとした際に、売り注文が減り、買い注文が増えるような原理があるということ

  • 20本/25本をサポートラインとして使うより、30本をサポートラインとした方が「含み損」「損切り幅」を減少させると同時に利幅を増やすことが可能

    →より安い価格でエントリーができるから

仮に30本ではなく、20本/25本を採択すると、30本を採択するメリットが無くなると同時に、含み損/損切り幅が広がり、利幅が狭くなるデメリットだけが残ってしまうということです。

以上から、20本/25本ではなく、あえて代替として30本を使用していました。

参考にして頂ければ幸いです。

ただ私自身、移動平均線はあくまでも「補助」として使っていました。

メインとなる『指針』は、パラメータ(設定値)がないことで、トレーダー同士の分析に差が生じにくい、

・キリ番
・水平ライン
・トレンドライン

などの「ライン」を軸にした不変的なロジックを、さらに補完するような形で移動平均線を使っていたわけです。

このあたりの詳しいロジックは、実際のエントリー場所も含め詳しく図解しているので、良ければ下記の資料をご覧になってみてください。

>重複点テクニカル

本ブログ『専業FXデイトレーダーの会』では、FXのデイトレード専業で勝ち続けるべく有益な情報を発信しています。

ぜひ他の関連記事もあわせてお読み頂ければ幸いです。

>ブログの目次はこちらから

>納得させます。FXのデイトレで移動平均線の最適な設定値(パラメータ)と原理/理屈とは。

>【図解】水平ラインで1日10%以上の利益率を出すFXのデイトレ手法

>グランビルの法則を単純に「最低限」覚えるならコレだけ。

>FXで最強のテクニカル指標「チャネルライン」の有効性/メリットを解説

専業なら知っている。FXでライントレードが勝てる原理。

杉原です。

この記事では具体的に、トレンドラインや水平ラインを使った、いわゆる『ライントレード』の有効性/勝てる原理を解説させて頂きます。

実際に、このライントレードでは、多くの専業トレーダーが日々の収益を安定的に稼いでいる手法で、私や私がデイトレ手法を提供した方々も例外ではありません。

この記事では、そんなライントレードの有効性/勝てる原理を、ラインが重複する相場を例に、トレーダーたちの『心理動向』を含めた理に適った解説をさせて頂きます。

ただ、ロングとショートの場合を同時に説明すると、ややこしくなり理解が難しくなる可能性があるので、ロングを例に挙げていくのでご了承ください。(ショートの場合はロングの「逆」になります。)

ラインにはパラメータ(設定値)が存在しない

まず、

・キリ番
・水平ライン
・トレンドライン

などのラインはパラメータがないので、これらをサポートラインとして意識するトレーダーによって、値動き分析に差が出ません。

その上で、サポートライン付近にローソク足が近づくと「反発」による価格上昇が意識されやすくなるため、あらゆるスタイルのトレーダーから、下記のように多くの「買い注文」が入ります。

  • 短期トレーダーにより逆張り買い注文
  • 短期〜中長期トレーダーによる順張りの押し目買い注文
  • すでに出していた売り注文に対する決済の買い注文

それと同時に、短期〜中長期トレーダーがサポートライン付近から始まる上昇を恐れて、新規での『売り注文』を避ける傾向にもあります。

以上から、サポートラインを意識するトレーダーたちからは、サポートライン付近で、

『売り注文が減って買い注文が増える』

という状況が起こるため、とても高い精度で価格の上昇が見込めるわけです。

このようにパラメータによるトレーダー同士の差がないからこそ、サポートライン付近でのロングは高い精度で利益が望めるようになります。

そして、そんなサポートラインが「重複する相場」を狙えば、さらに売り注文が減って買い注文が増えるので、
より精度が高まることは間違いありません。

もちろん、たった1つのサポートラインだけでは、

・買い注文の増加
・売り注文の減少

の割合はそれほど多くないかもしれません。

ただ、複数個のサポートラインが重ねる条件であれば、サポートラインを意識するトレーダーの絶対数が増えるからこそ、

・買い注文の増加
・売り注文の減少

が非常に高い割合で実現します。

その結果、逆行=下落になる可能性が極めて低くなって、含み損が少ないまま高い勝率が見込めるわけです。

ですが今の説明は、サポートラインを引くトレーダーたちについての話でした。

もちろん、ラインを引くトレーダー同士でパラメータの差がない時点でもラインは高い有効性があるものの、ラインを引かないトレーダーたちの注文状況も無視するわけにはいきません。

そこで、サポートライン付近における『サポートラインを引かないトレーダーたち』が、どのような心理で、どのような注文を出すかを具体例を挙げて解説させて頂きたいと思います。

先に結論を申し上げますと、サポートラインにローソク足が近づくことで、サポートラインを引くトレーダーたちと同じく、ラインを引かないトレーダーたちからも、

・買い注文が増加
・売り注文が減少

するという状況になるんです。

それでは実際に、その原理を、トレーダーの「不変的」な心理を含め詳しく解説していきますので、引き続きお付き合い頂ければ幸いです。

サポートラインが引ける場面で、売り注文が減って買い注文が増える原理

それでは『キリ番→水平ライン→トレンドライン』の順に、ラインを引かないトレーダーたちからも「売り注文が減って買い注文が増える」ことで高確率で上昇が見込める原理を解説させて頂きます。

1.キリ番=ラウンドナンバー

まず最初の解説はキリ番です。

110.00円や111.00円など「キリが良い価格帯」であるキリ番は、その価格帯に近づくほどに反転が意識されやすいことから、キリ番を引いていないトレーダーからも、

・順張りで持っていたポジションを解消する「利確」「損切り」
・逆張りのような形で反発を狙う「エントリー」

が増加する傾向にあります。

キリ番のチャート図

要するに、110円という価格帯まで下落してくる際には、以下のように買い注文が増加するわけです。

  • 順張りで含み益が出ている売りポジションを持っていたトレーダーから利確の『買い注文』
    →反転して上昇し始める前に、利益だけは確定しておきたい(トレードのスタイルは短期や中長期に関係なく)
  • 順張りで持っていた含み損の売り注文を、損切りするための『買い注文』
    →反転による上昇で、今ある含み損が広がる前に損切りしておこう(トレードのスタイルは短期や中長期に関係なく)
  • キリ番の反転を狙った短期の逆張りで新規の『買い注文』
    →反転しなかったら損切りすれば良いし、上昇トレンドの始まりに乗れれば利益が大きいのでリスリワードが良いから買い注文を出しておこう

また、まだポジションを持っていない短期/中長期に関係なく、あらゆるスタイルのトレーダーからは、キリ番付近での反転による上昇を恐れて、明確にブレイクするまでは『売り注文』を避けられる傾向にあります。

以上のように、キリ番付近に下降しながらローソク足が近づく際には、キリ番にライン引いていないトレーダーたちからも、

・買い注文が増加
・売り注文が減少

という状況になるということです。

2.水平ライン

続いては、水平ラインを引いていない、そんなトレーダーたちの動向になります。

そもそも水平ラインは、目立つ高値や安値、サポレジ転換される価格帯などに引かれる横線です。

水平ラインのチャート図1

水平ラインのチャート図2

そんな水平ラインは「実際に数多くの取引が行われた価格帯」だったからこそ、その付近の価格帯で相応の取引がされた結果、明確な高値や安値になる上に、サポレジ転換されています。

そして、数多くの取引がされた価格帯ということは、その価格帯で「買い」「売り」の注文を出して、すでにポジションを持っているトレーダーが多くいるということは間違いありません。

その中でも、まずは、売りポジションを持っている多くのトレーダーに注目してみましょう。

その内、含み損の売りポジションを抱えているトレーダーは、価格が下落していきローソク足が水平ラインに近付いていくと、含み損が少なくなっていきます。

なぜなら、そもそも彼らが売りポジションを持ったのは水平ラインが引かれている価格帯の付近だったからです。

そして、さらに水平ライン近くまで下落していくと、含み損が徐々に少なくなるだけではなく、

プラ転(含み損が含み益に転換)

されるトレーダーが数多く現れます。

そんなプラ転になったトレーダーたちは、マイナス(含み損)がプラス(含み益)になった時点で、

「とにかく損失を避けて利益が欲しい」
「プラスになった今の内に、早く利益を確定しておこう」

という心理が働くことで、持っていた売りポジションを解消すべく、利確の『買い注文』を出していく傾向があるわけです。

このように「損失を避けて確実に貰える利益を望む」という心理は、行動経済学の基礎にあたる『プロスペクト理論』で定義されており、まさにトレードの世界でも、多くのトレーダーがこの理論に沿った心理で行動する=決済する傾向にあります。

このプロスペクト理論における、損を避けて確実性の高い利益を求める心理は、以下の心理テストでも実感できると思いますので、ぜひ試してみてください。

【心理テスト1】

A:必ず10万円を貰える
B:50%で20万円を貰えるものの、50%の確率で貰える価格は0円になってしまう

→→貰える額が0円になってしまう「損」を回避し、確実に半分でも貰える『A』を多くの人が選択

(プラ転で確実に利確の『買い注文』を出すパターン)

【心理テスト2】

A:借金20万が100%の確率で半分の10万になる
B:50%の確率で借金20万が0になるものの、50%の確率で借金の20万はそのまま変化なし

→→必ず借金が残るAの「損」を避け、50%なら可能性が高いと考えて全額返済が可能な『B』を多くの人が選択

(含み損が出ていた買いポジションの損切りをしてマイナスを確定させたくない、結果、損切りの『売り注文』が減るパターン)

いかがでしょうか。

もし、ご自身が1問目にA、2問目にBを選んでいた場合、まさにプロスペクト理論に沿った心理が働いていたことになります。

話を戻しましょう。

先ほどの例で言えば、マイナスだったポジションに対して、早く利益を確実にしたいため「含み損からプラ転した時点ですぐに利確」などが該当するわけです。

特に、今回の例で挙げた売りポジションで、

・長時間の間、含み損を抱えていた
・予想以上に大きな含み損を抱えていた
・マイナスとプラスを行ったり来たりして、結局、含み損を抱えていた

などのケースに該当するトレーダーたちの中には、その抱えていた含み損がプラ転した時点で、1秒でも早く利確(買い注文)をしたいと思う人が少なくありません。

また、売りポジションの例とは逆に、元々、水平ライン付近で買い注文を出し、買いポジションを持っていたトレーダーについては、価格が下落して水平ラインに近付くほど『持っていた買いポジションの含み損が大きくなる』という傾向にあります。

ただ、先ほども挙げたプロスペクト理論における『損失を避けて確実に貰える利益を望む』という心理から、

「まだ損失を確定させたくない」
「もしかすると、ここから上昇するかもしれないから、今の時点で損切りするのは、もったいない」

などの思考が働きやすくなり、買いポジションを損切りする『売り注文』を出さないトレーダーが多くなるということです。

それどころか「この下がったタイミングで買い増しすれば、平均ポジション価格が下がって早く利確ができる」という思考に至ってナンピンの『買い注文』を出していくトレーダーも多くなってきます。

実際、111.00円で最初の買いポジションを持った場合、111.00円以上に価格が上昇しなければ利確はできません。

ただ、110.00円にまで価格が下落した際に、ナンピンで買い注文を出せば、2つになった買いポジションの平均価格は、

111.00円と110.00円の間である『110.50円』

にまで大きく下がります。

そのため、ナンピンしなかった場合は、利確するために111.00円まで上昇する必要があったものの、ナンピンして平均ポジション額が『110.50円』に下がったので、110.50円までしか上昇しなくても利確できるようになるわけです。

ですので、ナンピンによって利確までの時間を早められる可能性を考え、買いポジションがマイナスのトレーダーは「損切り(売り注文)をせずにナンピン(買い注文)をする」という傾向が高まっていきます。

以上、水平ラインを引いていないトレーダーたちの動向として、水平ライン付近まで価格が下落した際には下記のような行動に出る傾向が高いとまとめられるんです。

  • 売り注文を出したトレーダーたち
    →マイナスの含み損がプラスの含み益に変わり(プラ転)、すぐに利益を確定したい心理から利確の『買い注文』を出す
  • 買い注文を出したトレーダーたち
    →含み損が大きくなり始めるが、損したくない心理から損切り(売り注文)を我慢し、中には利確を早めるためにナンピンの『買い注文』を出す場合も

このような心理的な要因を含めた仕組みで、水平ラインを引いていないトレーダーたちからも、価格(ローソク足)が水平ライン付近まで下落する際には、

・買い注文が増える
・売り注文が減る

という現象が発生するということです。

3.トレンドライン

最後はトレンドラインを引かないトレーダーについてです。

トレンドラインのチャート図

トレンドラインが引ける相場は、上昇トレンドを例にすれば、高値と安値が両方とも切り上がっている状態になります。

それがトレンドラインを引く上での基本ルールだからです。

その上で、45度前後の角度で斜めに引くのがトレンドラインになります。

そんなトレンドラインが引ける状況は新たにできた高値と安値が、前回の高値と安値をそれぞれ上回っているので、トレンドラインを引かないトレーダーたちにも、

「今が上昇トレンドの中にある」

と明確に意識されやすいことは間違いありません。

なぜなら、45度前後でトレンドラインを引ける状態である、高値と安値が両方と上回っている相場は、世界中で支持されている『ダウ理論』における上昇トレンドの定義に含まれているからです。

ですので、上昇のトレンドラインを引ける相場状態は、トレンドラインを引かないトレーダーたちにとっても『上昇トレンド』が意識されやすくなるため、売り注文より買い注文の方が多くなりやすいと言えます。

そのため、トレンドラインを「引く」「引かない」に関係なく、大勢のトレーダーから上昇トレンドが意識されることで、

・売り注文が避けられる
・買い注文が多発する

このような注文状況になりやすいわけです。

実際にトレンドラインが引ける相場で、売り注文が減り、買い注文が増える原理が以下になります。

  • 買いポジションを持っていたトレーダーは、利幅を伸ばすために利確の売り注文を避ける
  • 急角度の上昇では、その反動を狙って逆張りの売り注文が出されやすいものの、45度前後でキレイに上昇トレンドを描いているため、逆張りの売り注文を出すトレーダーが少ない
  • 少し下降した地点で、新規のエントリーで押し目買い注文を出すトレーダーが急増する
  • 直近の高値を超える付近で、さらに上昇トレンドが強まると意識されて、新規の買い注文が多発する(高値ブレイク)
  • 上昇トレンドの継続を意識し、すでに買いポジションを持っていたトレーダーによる、追加の買い注文(増し玉)が入り始める

(この原理は短期トレーダーに限らず、下位足でもエントリー/決済のタイミングを図る中長期のトレーダーにも該当しています)

45度前後でキレイに上昇トレンドラインを引ける相場は安値と高値が両方ともキリ上がっているからこそトレンドラインを引いていない多くのトレーダーたちにも『上昇相場』と認識されるので、上記のように、

・買い注文が増える
・売り注文が減る

という状況になってくるわけです。

結果として、短期~中長期に関係ない上に、順張り/逆張り、新規/決済、ナンピンなど、多数の『買い注文』が殺到して、高精度の上昇が見込めるようになります。

ライントレードが勝てる原理/有効性、サポートラインの重複をまとめます

ここまでの話を整理しましょう。

この記事では、ロングを例にサポートラインの重複を通して、ライントレードの有効性/勝てる原理を解説してきた次第です。

まず、キリ番や水平ライン、トレンドラインに代表される「サポートライン」はパラメータないことから、ラインを引くトレーダー同士の差がありません。

そのため、RSIやRCIなどのようなパラメータや適用時間足がトレーダー同士で異なる指標やインジケーターとは異なり、サポートラインはラインを引くトレーダーによる差が無いことで高い精度で値動き分析ができます。

そんなサポートラインは、ライン付近での反発(上昇)が意識されるため、

・買い注文が増える
・売り注文が減る

という状況になって高精度で上昇が見込めるわけです。

その上で、複数のサポートラインが重複するほど、よりサポートライン付近での反発による上昇を意識する、そんなトレーダーの数が多くなるので、その上昇精度がさらに高めることは間違いありません。

また、ここまで説明したように、

・キリ番
・水平ライン
・トレンドライン

が引ける状況は、これらのラインを引いていないトレーダーにも、「不変的」にある心理的な面が影響して、

・買い注文の増加
・売り注文の減少

が見られるということでした。

そして、そこで出される『買い注文』は、

短期、中長期
順張り、逆張り
新規、利確、損切り
ナンピン、ピラミッディング

など、あらゆるタイプの買い注文が殺到するため、高い精度で上昇が見込めるようになります。

以上、サポートラインの重複する場面では、

・ラインを引くトレーダーたち
・ラインを引かないトレーダーたち

の両方によって、

・買い注文の増加
・売り注文の減少

という状況が発生することです。

その結果、このサポートラインの重複付近では、逆行の可能性が極めて低くなるため「含み損が小さいまま高勝率が見込める」という相場を狙えるようになることは間違いありません。

(ショートを狙う場合はレジスタンスラインの重複なので、ここまで行った説明の「真逆」になっています)

実際のところ、出回っている多くのデイトレード手法において、

・勝率の高さ
・含み損の小ささ

を両立できている手法を見たことが私はありません。

実際、理に適った不変的なロジックを徹底して追求しない限り、上記2つの「高勝率」「低含み損」の両立は実現できないと思います。

その上で、ここまで解説させて頂いた『サポレジの重複』に関しては、不変的な人間心理を含めたロジックを徹底的に掘り下げて追求したからこそ、

・勝率の高さ
・含み損の小ささ

の実現ができているわけです。

以上、この記事では「サポレジの重複」を例に、ライントレードが勝てる原理/有効性を説明させて頂きました。

専業トレーダーを目指す上でぜひ参考にして頂ければ幸いです。

追伸~勝率が高く、含み損が劇的に少ないメリット~

そんな「高勝率」「低含み損」のデイトレード手法では、取引数量=ロットを大きく設定しても問題ありません。

実際、トレードで得られる利益は『利幅(pips) × 取引数量(ロット)』という計算式になるため、ロットを大きくするほど、手にする利益も比例して大きくなります。

ネットや書籍の多くでは「レバレッジを使ってロットを上げることは危険」と言っている人がいますが、それは理に適っていない不変性に欠けた手法で、

・勝率の高さ
・含み損の低さ

を両立できていないだけの話に過ぎません。

逆に、この記事で解説したサポレジの重複で、高勝率/低含み損を両立できれば、ロットを大きくしても危険性が無くなるので、レバレッジの恩恵(メリット)を最大限に活かせるわけです。

そして、ロットを大きくすれば『利幅(pips) × 取引数量(ロット)』の計算式から、利幅(pips)を無理に伸ばす必要もありません。

利幅(pips)を小さくしても、ロットが大きい分だけ利益も大きくなるからです。

ただ実際には、多くのトレーダーが『損小利大』を掲げて、ロットを安全に低くして利幅(pips)を伸ばす行為を基本にしています。

しかし、利幅を大きく伸ばすことで利益を大きくする方針は、日々の収益を安定することは難しくなることは間違いありません。

なぜなら、利幅を伸ばそうとする分だけ、確実に勝率が下がってしまい、その分だけ損失が積み上がっていくため、

・数日単位
・週単位

での「マイナス」が発生しやすくなるからです。

逆に、私が提唱したサポレジの重複による、

・勝率の高さ
・含み損の小ささ

を両立したデイトレード手法の場合、元から高まっている勝率に加え、ロットを大きくできる分だけ「利幅(pips)は最低限で良い」ので、さらに勝率を高めることができます。

その上、サポレジの重複が崩れた段階で損切りすれば、損失幅を小さなものになるからこそ、特に大きな危険性もありません。

結果として、日々の収益を安定させ、専業トレーダーとして稼ぎ続ける上ではこの記事で挙げた『サポレジの重複』というデイトレ手法こそが、最適になるというのが私が到達した確信的な答えになります。

実際、サポレジの重複はブログで紹介しているように、自分はもちろん、第三者にも成果を出させている手法です。

そんなサポレジの重複を体系化し、1日単位で10%以上の利益率を安定して稼ぎ続けるデイトレ手法を、当ブログ公式メールマガジンの方で公開しておりました。

チャート図を用いてのエントリー場所を含めたロジックの解説や、実践者の感想と実績なども公開しているので、興味がありましたら下記のメルマガ案内から登録をご検討頂ければ幸いです。

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ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

杉原。

>ブログの目次はこちらから

>「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

>極小の含み損。キリ番を使った『逆張り』デイトレ手法をオシレーター無しで実演。

>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜

>FXで最強のテクニカル指標「チャネルライン」の有効性/メリットを解説

>資金1万から500万に少額から一気に増やしたデイトレ手法の解説

FXで『通貨の相関関係』の有効性と、相関を見つける方法。

杉原です。

FXでは米ドルや円、ユーロやポンドなど、あらゆる通貨を「ドル円」「ユーロドル」など通貨ペアにしてトレードします。

その上で、各通貨同士が相関関係にある時に「テクニカル分析が効きやすい」という側面を利用し、デイトレード手法に組み込んでいるトレーダーも少なくありません。

例えば、

・ドル円
・ポンド円
・ユーロ円

が一時的に相関関係になり「これら3つの通貨ペアが全て上昇している際、高確率で上昇トレンドになりやすい」ので、円が絡む上記の通貨ペアをロングするというものです。

ここで言う『相関関係』は、同じ時間の同じ時間足(5分足など)で、大陽線/大陰線/ピンバーなど相場が大きく動く際のローソク足が同時に出現する場合を指します。

大陽線/大陰線/ピンバー

通貨の相関関係による『優位性』は確かにある。

実際のところ、3通貨ペアが一時的ですが『同時』に上昇したということは、上記3つの通貨ペアに共通する『円』に「多くのお金が流れ込んでいるからこそ」という証拠に他なりません。

つまり、相関関係にある通貨は、取引量/取引するトレーダーの数、これらが多くなっています。

そのため『統計』であるテクニカル分析が効きやすくなるというわけです。

このように、FXにおける通貨同士の相関関係が成立している際は、取引量や取引するトレーダー数が多いくなることで、その統計の信ぴょう性=テクニカル分析の精度が高まるという仕組みになります。

FXにおける通貨同士の相関関係をどうやって見つけ出すか

通貨の相関関係が成立している際、テクニカル分析の精度が高まるならば「どうやって相関関係が成り立っているかを発見するか」になるかが疑問になると思います。

いくつかパターンはありますが、先ほども書いたようにプライスアクション(ローソク足の形状/パターン)が同じ時刻に一致することが1つ目の方法です。

プライスアクションによる相関関係の検知

16:00丁度から始まった5分足で、

・ドル円
・ポンド円
・ユーロ円

が同時に上ヒゲのピンバーや大陰線が出ると、円が同時に多くのトレーダーたちによって大量に「売られた」証拠になります。

逆に大陽線や下ヒゲのピンバーが同時に出現すれば、円が大勢のトレーダーから大量の買い注文が出て「買われた」証拠になるわけです。

このように、相場の転換になる可能性があるローソク足が同時に出現するかどうかが、相関関係が成立しているかの目安となることは間違いありません。

ただし、同時に揃うローソク足が単なる小さな陽線や陰線、短いヒゲだけでは、大量の注文が入っているとは限らないのでご注意ください。

小さな陽線や陰線、短めのヒゲのローソク足は、注文量が多くなくとも簡単に出てしまう形状だからです。

ですので、ドル円/ポンド円/ユーロ円が18:00丁度に陰線が同時に出たからと言って、これらの通貨ペアが相関関係にあるとは限りません。

以上から、あくまでも同時に出現するパターンによる相関関係の検知は、ピンバーや大陽線/大陰線などのような相場の転換に繋がる可能性があるローソク足に限定することが無難となります。

さらに高い相関関係である通貨を見つけるコツ/ポイントとしては、9:00丁度などのように、1時間足が始まる時間帯がおすすめです。

14:25などの半端な時間帯よりも、1時間足が始まる時間帯は丁度1つ前の1時間足が完成したばかりで、短期トレーダーだけではなく中長期のトレーダーを含め非常に多くのトレーダーが動き出す(注文を出す)傾向にあります。

そのため、●時丁度の時間帯において、ここで説明したローソク足が揃う相関関係はより高い相関になるということです。

インジケーターによる相関関係の検知

通貨同士の相関を見つける上で、もう1つの有効な検知手段は「インジケーター」の利用です。

まずはRSIやRCI、移動平均線などからインジケーターを1つに絞り、相関関係を図ります。

インジケーターを複数にしてしまうと、無数のパターンが生まれてしまい、相関関係を見つけ出す上で混乱が生じ、逆に精度が落ちる可能性があるからです。

また、1つだけのパラメータ(設定値)が一致するだけでは、相関の精度があまり高く見込めません。

そのため、インジケーターを使った相関関係の検知は、

・1つのインジケーター(指標)
・複数のパラメータ(設定値)

で行うことが理想となります。

その上で、高い精度で相関を検知するために、テクニカル分析が効きやすいくなるからこそ、パラメータは多くのトレーダーが使っている数値が必要です。

また、長期間のパラメータでは、長時間が経過しないと変動が起きません。

そのため、通貨同士が相関関係になくても、長期間のパラメータは一致している可能性が非常に高く、相関関係の検知には不向きと言えます。

以上から、インジケーターを使った相関関係の検知は、下記のような要素が重要です。

  • 1つのインジケーターに絞ること
  • 複数のパラメータを使うこと
  • 多くのトレーダーが用いているパラメータを使うこと
  • 短期間のパラメータを使用すること

移動平均線を例にして考えてみましょう。

短期間を考慮すると5分足や15分足になり、設定値(パラメータ)は20/25/75が定番となっているため、

・5分足20本
・5分足75本(15分足に換算すると25本)
・5分足225本(15分足に換算すると75本)

などがパターン事例になります。

その他、さらに期間が短めのパラメータでも問題ありません。

その上で、

・3本の位置関係
・ローソク足との位置関係

が、ドル円/ポンド円/ユーロ円などで一致しているかを判断します。

例えば、

・5分足20本
・5分足75本(15分足に換算すると25本)
・5分足225本(15分足に換算すると75本)

の3本が上から順に並んでおり(パーフェクトオーダー)、かつ、ローソク足が5本20本の上にある、という位置関係がドル円/ポンド円/ユーロ円という3つの通貨ペアで一致していれば、高い相関関係にあるという流れです。

1つ目のプライスアクションを使う方法に加え、このインジケーターの方法も同時に使えば、より高い相関関係にある通貨ペアを見つけ出せると思います。

【推奨】ラインを使った相関関係の検知

ここまで解説した

・プライスアクション
・インジケーター

とは別に、最も推奨したい相関関係の検知方法はラインを使った手段です。

ここで言うラインは主に以下を指しています。

  • トレンドライン
  • チャネルライン
  • 水平ライン(水平線)
  • キリ番

これらのラインは、インジケーターとは異なり、パラメータ(設定値)がありません。

RSIで言えば5分足の9が最適・・・など様々な意見がある中で、どうしてもトレーダー同士で任意のパラメータ設定を行っているので、同じインジケーターを使っていても、

・上昇トレンドと分析するトレーダー
・下降トレンドと分析するトレーダー
・レンジ相場と分析するトレーダー

など、パラメータの値によって分析結果が異なります。

対して上記のラインはこのパラメータが無いので、このような「分析の差」がトレーダー同士で生まれにくく、大勢のトレーダーと同じトレンド分析になりやすく精度が高まりやすいわけです。

そのような仕組みから、

・トレンドライン
・チャネルライン
・水平線
・キリ番

などとローソク足との接触(タッチ)やブレイクのタイミングが、

・ドル円
・ポンド円
・ユーロ円

これらの通貨ペアで「一致」する場合には、ラインが本来持つ精度の高さに加えて、相関関係も合わさるので、極めて精度の高いトレードができる傾向にあります。

その上で、プライスアクションの相関も合わせれば、より高い精度になるので、参考にして頂ければ幸いです。

そんなライントレードですが、トレード手法によっては、下図(ポンド円)のように一度のトレードでも2桁台を充分に超える利益率を出すことも不可能ではありません。

ポンド円の利益率(トレンドラインのブレイク手法

このトレンドラインのブレイク手法は、

・短期トレーダーと中長期トレーダー
・逆張り派と順張り派

それぞれが同じトレンド方向になるロジックでありつつ、トレンドラインを「引かないトレーダー」からも同じ方向性が意識されやすいチャートパターンに特化していました。

そのため、大勢のトレーダーと同じ方向にエントリーができるので、極めて高い精度となり「含み損」「損切り幅」を最小限に抑え込めて、低いリスクのままロットを上げて利益率を向上させていたデイトレ手法になります。

下記の記事では、このトレンドラインのブレイク手法について、エントリーから利確・損切り、ロットの設定まで実際の事例を使って図解していますので、ぜひご覧になってみてください。

>トレンドラインのブレイク手法のエントリーから決済までの図解

このトレンドラインのブレイク手法は、ポンド円はもちろん、他のどんな銘柄にも変わらず通用するデイトレ手法なので、複数の銘柄を扱って、1日で数十%の利益率を出せる日もあります。

その辺りの収益事例も掲載しているので、ぜひ上記のリンクからトレンドラインのブレイク手法をまとめた記事の方をご覧頂ければ幸いです。

補足:その他の相関関係

相関関係の検知手段を解説することを優先したため、ドル円/ポンド円/ユーロ円などの『円シリーズ』だけを扱ってきました。

ただ、FXにおける通貨の相関は、この円シリーズ以外にもあるので、ここで補足として紹介させて頂きます。

  • 円シリーズ
    →ドル円(USD/JPY)、ポンド円(GBP/JPY)、ユーロ円(EUR/JPY)
    →オージー円(AUD/JPY)を含めてもOK
  • ドルストレート
    →ユーロドル(EUR/USD)、ポンドドル(GBP/USD)、オージー米ドル(AUD/USD)
  • ポンドシリーズ
    →ポンドドル(GBP/USD)、ポンド円(GBP/JPY)、ポンドオージー(GBP/AUD)
  • ユーロシリーズ
    →ユーロドル(EUR/USD)、ユーロ円(EUR/JPY)、ユーロオージー(EUR/AUD)
  • オージーシリーズ
    →オージー米ドル(AUD/USD)、オージー円(AUD/JPY)、ポンドオージー(GBP/AUD)、ユーロオージー(EUR/AUD)

以上5パターンがFXにおける通貨の相関パターンになります。

ただ、最後のオージーシリーズだけは、

・オージー米ドル(AUD/USD)とオージー円(AUD/JPY)同士が相関
・ポンドオージー(GBP/AUD)とユーロオージー(EUR/AUD)同士が相関

という状態で、

・オージー米ドル(AUD/USD)とオージー円(AUD/JPY)
・ポンドオージー(GBP/AUD)とユーロオージー(EUR/AUD)

逆相関していることが条件です。

これは例えば、オージー米ドル(AUD/USD)とオージー円(AUD/JPY)が上昇(大陽線)であれば、ポンドオージー(GBP/AUD)とユーロオージー(EUR/AUD)が下降(大陰線)などを意味します。

オーストラリアドルである『AUD』の位置が、前か後ろかの違いがあるため、相関と逆相関が上記のように発生するからです。

オージー米ドル(AUD/USD)とオージー円(AUD/JPY)はAUDが前、逆にポンドオージー(GBP/AUD)とユーロオージー(EUR/AUD)はAUDが後ろにあります。

まとめ|FXにおける通貨の相関関係、その有効性と判断方法

以上、この記事では通貨同士の相関関係が有効である理屈に加え、相関関係が成立しているかどうかの判断方法を2つ解説いたしました。

以下が簡単なまとめになります。

  • 相関関係が有効な理由
    →その時間帯に多くのトレーダーが取引しているため「統計」であるテクニカル分析の精度が高まるから
  • 通貨同士の相関関係を検知する手段
    →プライスアクション、インジケーター、もしくはラインを使う、または組み合わせる(一番はラインが推奨)

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チャネルラインの機能する引き方をFXトレード手法の事例を含め図解。

杉原です。

チャネルラインは下図のようにN字のチャートパターンで「誰が見てもキレイなトレンド」を見つけ出せるテクニカル指標になります。

上昇チャネル
下降チャネル

そんなチャネルラインを使えば、誰が見てもハッキリと『トレンド』の発生を目で見て確認できる相場を見つけ出せるので、ラインを引かないトレーダーにも同じくトレンドを認識できる相場を狙えます。

そのため、大勢のトレーダーたちと同じトレンドを認識した上でトレードできるからこそ、非常に高精度のテクニカル分析が可能です。

この記事では、FX/仮想通貨/株に共通して多くの日本人トレーダーが見落としている「機能するチャネルラインの引き方」を含め、2パターンに分けて解説していきます。

特に2パターン目に解説するチャネルラインの引き方に関しては、どのサイトやブログにも見当たらないものの、トレンドの初動1発目を出遅れずに狙えて、高値買い/安値売りを防ぎ大きな利益を取れるので、ぜひマスターして頂ければ幸いです。

以下、このチャネルラインに関しての有効性/メリット、FXでチャネルラインを使った最強デイトレ手法を解説して記事もあるので、良ければご覧になってみてください。

>「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

>FXで最強のテクニカル指標「チャネルライン」の有効性/メリットを解説

各ツールでのチャネルラインを引く操作

どこに、どのようにチャネルラインを引くかという解説の前に、代表的なチャートソフトである「MT4」「トレーディングビュー(TradingView)」での操作方法を簡潔にお伝えさせて頂きます。

MT4の場合、下図のように「挿入」「チャネル」「平行チャネル」の順にクリックする流れが、チャネルラインを引く操作です。

MT4でチャネルラインを引く操作

対してトレーディングビュー(TradingView)の場合、下図のように画面左側にある「トレンドラインツール」をクリックし、次の画像にあるように「平行チャネル」をクリックします。

TradingViewでチャネルラインを引く操作1

TradingViewでチャネルラインを引く操作2

以上が、代表的なツール/チャートソフトでの、チャネルラインを引く操作です。

ちなみに、TradingViewはチャートの拡大/縮小がマウスホイールのみでできるなど、ラインを引く上で非常に操作性に優れているので、私自身はTradingViewのみでチャネルラインを引いていました。

MT4ではチャートの拡大や縮小がやりにくく、高値や安値を結ぶラインが引きにくかったため、ラインを引くのはTradingViewで、MT4は発注用として使うだけに留めています。

その他、TradingViewは細かな操作性に優れているため、ライントレードを行う上では非常に推奨できるチャートソフトです。

そんなTradingViewのライントレードに関連する記事もありますので、必要に応じて参考にして頂ければと思います。

>TradingViewでラインにアラートを付けて通知させる方法と注意点

>TradingViewでトレンドライン/水平ライン/チャネルラインを引く方法

チャネルラインの引き方パターン1.トレンドラインから平行なアウトラインを引く

1つ目はトレンドラインを引いた上で、平行なライン(アウトライン)を引くというチャネルラインの引き方です。

まずトレンドラインの引き方に関しては、下図のようにダウ理論の『トレンド定義』に沿って引くことが大前提となります。

【上昇トレンドのトレンドライン】直近の高値を更新してから、起点となる安値と直近安値を結ぶ上昇トレンドライン

【下降トレンドのトレンドライン】直近の安値を更新してから、起点となる高値と直近高値を結ぶ下降トレンドライン

しっかり機能するトレンドラインの引き方~引き直し、削除までの図解は、下記の記事で掘り下げて解説していますので、必要に応じて参考にして頂ければ幸いです。

>【図解】効き目が有効なトレンドラインの引き方、引き直し、削除までの解説

では早速、トレンドラインを引いた上で平行なアウトラインを引く流れで、チャネルラインの引き方を解説していきます。

まず、下図のように高値と安値が両方とも「同じような角度」で切り下がっていて、下降のトレンドラインが引ける状態だったので、トレンドラインを1本引きました。

下降トレンドライン

そして、下図に示したように、トレンドラインと平行なアウトラインを安値同士で結べばOKです。

下降トレンドラインに平行なアウトラインを引いてチャネルラインが完成

今は下降トレンドを例にしましたが、下図のように上昇トレンドでも流れは特に変わりません。

上昇トレンドラインから引いたチャネルライン

以上が、トレンドラインを先に引き、平行なアウトラインを引くことによる、チャネルラインの有効な引き方でした。

2つ目のパターンを解説する前に、理解度を一気に深めるため、両パターンに共通するコツ/ポイントを説明させてください。

チャネルラインの引き方におけるコツ/ポイント

機能する/効き目があるチャネルラインを引く上でのコツ/ポイントとして、押えるべき点が以下3つになります。

  • 高値同士、安値同士が同じ角度で上昇または下降している相場を、平行なラインで挟むイメージ
  • 頂点を結ぶ際にローソク足の本数にこだわらない
  • N字を意識しつつ、より多くの高値と安値を結ぶ

では、少し掘り下げて上記を説明いたします。

高値同士、安値同士が同じ角度で上昇または下降している相場を、平行なラインで挟むイメージ

チャネルラインはそもそも、先ほども書いたように「トレンドライン」「アウトライン」が平行に引けた上で、この2本がセットになったテクニカル指標です。

上昇チャネル
下降チャネル

ですので、高値同士/安値同士を結んだトレンドライン/アウトラインが、それぞれ平行、つまり同じ角度で引けなければ意味がありません。

だからこそ、高値同士、安値同士が同じ角度で、上昇または下降している部分をチャートから見つけ出すことがポイントになります。

下降トレンドを例にして、高値同士(黄色丸)と安値同士(黒丸)がほぼ同角度で、下降しているチャートが先ほども挙げた下図です。

高値同士、安値同士が同じ角度で下降している

対して下図は、上昇のチャネルラインにおいて、高値同士(黄色丸)と安値同士(黒丸)がほぼ同角度で上昇しているチャート図になります。

高値同士、安値同士が同じ角度で上昇している

いずれの上昇チャネルライン/下降チャネルラインにしても、高値同士と安値同士がほぼ同じ角度で値動きしていることが分かるかと思います。

同じ角度=平行で値動きが起こるからこそ、誰が見てもキレイなトレンドを見つけ出せ、より大勢のトレーダーたちど同じトレンドに乗りやすくなるため、高精度のテクニカル分析ができるわけです。

そんな上の2例に対して、下図のように同じ角度で高値同士/安値同士が動いていないと、キレイなN字のチャートパターにはならず、チャネルラインも引けません。

高値同士、安値同士が別の角度で上昇している

以上、チャネルラインを引く上での1つ目のコツが、同じ角度で値動きしている高値同士/安値同士を見つけるということでした。

ここで触れた角度は、可能な限り「45度」に近い方が理想です。

あまりに急角度であれば、ラインを引かないトレーダーにとってはキレイなN字トレンドには見えません。

そのため、急角度の場合、多くのトレーダーが意識するトレンドにはならず、すぐにブレイクされやすいわけです。

以上から、チャネルラインを引く角度に関しては「45度」に近い方が良いという話でした。

頂点を結ぶ際にローソク足の本数にこだわらない

続いてのポイント/コツは、高値や安値である「頂点」におけるローソク足の本数にこだわらない点です。

例えば、ラインを引く上で「左右に10本ずつローソク足がある頂点でなければダメ」のように決め付けず、1つ目のコツで解説したように、N字に同角度でトレンドが発生していればチャネルラインとして引いても問題ありません。

なぜならチャネルラインの本質は、ラインを引いていないトレーダーを含めて、誰が見ても同じようにトレンドを意識する『N字のチャートパターン』を見つけ出すことだからです。

N字で動くチャネルライン

ですので、高値や安値を構成するローソク足の本数はそれほど問題ではありません。

また、仮に高値や安値が4,5本のローソク足でしか構成されていない場合でも、そのチャートよりも下位足のチャートで見れば多くのローソク足で高値/安値を作っているはずです。

実際に同じチャネルラインを「上位足」「下位足」で見たものが下図になります。

上位足と下位足で見た同じチャネルライン

もちろん「下位足よりも上位足の方が多くのトレーダーに意識されるから、下位足は無意味のでは?」という意見も少なからずあるかもしれません。

ただ、上位足をメインに取引するスイングトレードを主体としているトレーダーであっても、

・より安い価格帯でのロング
・より高い価格帯でのショート

を狙い、エントリーのタイミングを図って利益を高める傾向にあります。

そして、チャネルラインで見つけ出せる『N字のチャートパターン』こそが、多くのトレーダーたちが意識的/無意識的に関わらずエントリーのタイミングを図る上で重要視しているわけです。

以上から、あまり高値同士、安値同士を結ぶ際に、ローソク足の本数にはこだわる必要が無いというのが、チャネルラインの引き方における2つ目のコツとなります。

N字を意識しつつ、より多くの高値と安値を結ぶ

チャネルラインの場合は、先ほども書いたように『N字』の値動きを見つけ出すことが重要です。

N字で動くチャネルライン

ですので、よりN字に近付くような引き方を前提にした上で、下図のように「より多く」の高値/安値が結べるようにひくことがポイントとなります。

多くの高値/安値で結ばれたチャネルライン

結べる高値/安値の数が多い方が、より大勢のトレーダーたちに意識されているトレンドになるため、テクニカル分析の精度が高まるからです。

この話題に関連して、よく相談を頂くことから、ラインを引く際に「ヒゲ」「実体」のどちらを結ぶべきか、気になるトレーダーは少なくないと思います。

その上で、チャネルラインにおいてヒゲや実体のどちらを選んで結ぶべきかは、ここまでの解説を踏まえると、

・よりN字に近付くように
・より多くの高値と安値を結べるように

という2点を意識した上で、結果として「ヒゲ」「実体」のどちらを結ぶか決めれば問題ありません。

また、仮にローソク足が少しラインから「はみ出て」いても、上位足ではヒゲで実体に収まっているケースが多々あるので、より多くの高値と安値を結ぶことを意識すると良いです。

実際に下図は、5分足チャートで引いたチャネルラインですが、数本分のローソク足がアウトラインから若干はみ出ていました。
5分足チャートではローソク足が数本はみ出ているチャネルライン

ただ、上図を15分足で見ると、下図のようにピンバーでライン内に収まっています。

15分足チャートではローソク足がピンバーでライン内に収まっているチャネルライン

このように、下位足ではローソク足が多少はみ出ていても、上位足ではヒゲで戻されることが少なくありません。

なので、多少のはみ出しは気にせず、N字と多くの高値/安値を結ぶことを優先に、チャネルラインを引くことが3つ目のコツ/ポイントとなります。

チャネルラインの引き方パターン2.アウトラインから平行なトレンドラインを引く

最初に解説したチャネルラインの引き方パターン1では、トレンドラインを引いた上で、そのトレンドラインに平行なアウトラインを引く方法を説明しました。

続いて2つ目に挙げるチャネルラインの引き方は、日本における、ほとんどのブログやサイトはもちろん、書籍でも取り扱われていません。

しかしながら、相場の本質に沿っているため、非常に機能する効き目が抜群なチャネルラインを引くことができます。

その上、トレンドの初動を逃さず、

・より安い価格でロング
・より高い価格でショート

が可能になり利益の最大化を図れるので、ぜひマスターして頂ければ幸いです。

そんな2パターンになるチャネルラインの引き方は、アウトラインを先に引いた上で、アウトラインと平行なトレンドラインを引く方法になります。

下図のような相場を例にした場合、トレンドラインを先に引くパターンでは、高値同士/安値同士が同じ角度で平行になりません。

アウトラインを先に引くチャネルラインの引き方1

アウトラインを先に引くチャネルラインの引き方2

そこで、少し時間の経過を待った上で、下図のように確定した高値同士をアウトラインで結び、そのアウトラインと平行な角度で引けるラインを、トレンドラインの「候補」として引きます。

アウトラインを先に引くチャネルラインの引き方3

上図の状態では、まだ2つ目の安値以降で高値を更新していないため、トレンドラインは引けません。

そのため、まだ確定していない安値をアウトラインと平行に結び「候補」としています。

同じ角度で平行に高値と安値が上昇しているため、この後、2つ目の黄色丸で示した高値を更新し、トレンドラインが成立すればチャネルラインになります。

そのような流れになったのが下図です。

アウトラインを先に引くチャネルラインの引き方4

この上図は、2つ目の黄色丸である高値を更新したため、候補だったトレンドラインが成立し、チャネルラインとして3つ目の高値で反応しています。

ちなみに、1つ目の安値は110.000円などの『キリ番(ラウンドナンバー)』だったため、節目として多くのトレーダーたちに意識されていました。

アウトラインを先に引くチャネルラインの引き方5

このアウトラインを先に引くチャネルラインの引き方では「まだ高値を更新していないためトレンドラインが引けない」という場面であっても、先回りしてチャネルラインを引けるようになります。

そのため、トレンドの初動を狙ったエントリーで、より安い位置でのロングも可能です。

先ほどの上昇トレンドとは別に、下図のような下降トレンドでも、このアウトラインを先に引くチャネルラインの引き方は有効です。

アウトラインを先に引くチャネルラインの引き方6

アウトラインを先に引くチャネルラインの引き方7

最終的に、下図のように高値の確定とともにトレンドラインも確定し、チャネルラインとして成立し、続く3つ目の安値もアウトライン付近でしっかりと反応していました。

アウトラインを先に引くチャネルラインの引き方8

【事例】チャネルラインを使ったFXのデイトレード手法

ここまで解説したチャネルラインの引き方を前提として、実際にチャネルラインを使ったFXのデイトレード手法についても紹介したいと思います。

実際に私自身も使っていて、1日あたり10%以上の利率を出せているデイトレ手法の1つなので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

参考:私、杉原のデイトレード実績

まずチャネルラインは、ラインを引かないトレーダーにもキレイなN字に見えることで、大勢のトレーダーたちと同じトレンドを意識できます。

ただ「1つのチャネルラインのみ」を頼りにトレードするのは少し危険かもしれません。

と言いますのも、1つのチャネルラインだけでは、そのチャネルラインから見えるN字のトレンド「1つのみがトレンドとして意識されているだけ」だからです。

そこで、1つよりも2つ以上のチャネルラインの方が、さらに多くのトレーダーたちから『トレンド』を意識されるため、複数のチャネルラインを使ってトレードを行っていきます。

まずは下図をご覧ください。

上昇チャネルライン内部の下降チャネルライン1

黄緑の上昇チャネルライン内部に赤の下降チャネルラインが引けました。

そこでチャネルラインの性質として、

・トレンドライン付近で反発してアウトラインに向かう
・アウトライン付近で反発してトレンドラインに向かう

という値動きが見込まれるため、下図のように安値が重なる価格帯から上昇が予測できます。

上昇チャネルライン内部の下降チャネルライン2

この上図で黒丸となっている価格帯は、多くのトレーダーたちから見てキレイなN字のトレンドが2つも重なっていることから、

その上、逆張りで狙っているトレーダーはもちろん、赤の下降トレンドでショートの売りポジションで利益が出ていたトレーダーが、利確のために出す「買い注文」も多く入ります。

何より、この黒丸の部分は、赤と黄緑2つのトレンドにおいて「下降が終わり上昇に転換するポイント」であるため、多くのトレーダーたちから「売り注文」はほぼ入りません。

相場の原理原則で、買いと売りで注文量が多い方に値動きが発生するため、下図の黒丸付近からは非常に高確率で上昇が見込めるということです。

チャネルラインが重なることで買い注文が多発し、売り注文が枯渇

その後、下図のように赤のチャネルラインにおけるトレンドラインまで上昇しました。

チャネルラインが重なることで買い注文が多発し、売り注文が枯渇し、結果として大きく上昇

同様の原理で、下図のように同じトレンドのチャネルラインが重なる場合も、有効なトレード場所になります。

下降チャネルラインが2つ重複

上図では2つの下降チャネルラインで示されている『N字のトレンド』が、2つとも上昇に転換するポイントとなっていました。(黒丸付近)

そのため、ここから売り注文を出すトレーダーはほぼ存在しない上に、逆張りでの買い注文はもちろん、これまで利益を伸ばした売り注文を決済する利確の買い注文が一気に増え出します。

このように売り注文が無くなり、代わりに買い注文が増えるからこそ、下図のように上昇が見込めるわけです。

下降チャネルラインが2つ重複し、一気に上昇

ここまでの2例はロングのパターンでしたが、下図のように下降チャネルライン内部の上昇チャネルラインで、高値が重なってショートのパターンも有効となります。

下降チャネルライン内部の上昇チャネルが2つ重複し、一気に下降

まとめ:チャネルラインの有効な引き方とトレード事例

以上、この記事ではチャネルラインがしっかり機能する引き方に加え、トレード事例についても紹介いたしました。

チャネルラインの引き方は、

・先に引いたトレンドラインと平行なアウトラインを引く方法
・先に引いたアウトと平行なトレンドラインを引く方法

の2つを解説させて頂いたかと思います。

その上で、両パターンに共通したコツ/ポイントが下図の3つです。

  • 高値同士、安値同士が同じ角度で上昇または下降している相場を、平行なラインで挟むイメージ
  • 頂点を結ぶ際にローソク足の本数にこだわらない
  • N字を意識しつつ、より多くの高値と安値を結ぶ

以上の有効なチャネルラインの引き方に加え、トレード手法としては『2つ以上のチャネルラインの重複』を狙うことが、下図のように、より大勢のトレーダーたちが狙うトレンド転換点でエントリーできるため有効となります。

下降チャネルラインが2つ重複し、一気に上昇

下記の公式メールマガジンでは、この記事で解説したようなチャネルラインを含めたライントレードを独自に体系化した、1日10%以上の利益率を出すデイトレ手法を詳しく解説しておりました。

1通目から、実際のエントリー場所なども公開しているので、ぜひ下記の案内ページだけでもお読み頂ければ幸いです。

>『専業FXデイトレーダーの会』公式メールマガジン

以上、ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

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「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

杉原です。

この記事ではFXトレードのプロもうなる程、高い有効性があるチャネルラインを使った「最強」と言えるレベルのデイトレード手法を解説していきます。

チャネルラインは下図のようにトレンドラインと平行に引けるアウトラインとセットのテクニカル指標です。
上昇のチャネルライン

下降のチャネルライン

そんなチャネルラインはパラメータ(設定値)が無いテクニカル指標なので、ラインを引くトレーダー同士によるトレンド認識の差がありません。

逆に、RSIやRCIなど多くの指標がトレーダーによって「パラメータ」「適用する時間足」の違いが生じ、同じ指標を使っているトレーダー同士でもトレンド認識の差に繋がり、テクニカル分析の精度が低くなる傾向にあります。

対してチャネルラインはトレーダー同士の違いが生じにくいだけではなく、N字を描く「誰が見てもキレイなトレンド」のチャートパターンを見つけ出せる指標です。

ですので、チャネルラインを使わないトレーダーたちとも同じトレンド分析が可能となるため、非常に高精度なテクニカル分析ができます。

この記事は、そんなチャネルラインの実践編として、ポンド円を事例にプロもうなる程のデイトレード手法を解説していく内容です。

チャネルラインそのものの有効性/メリットは、以下の記事で相場の原理原則に沿って解説しているので、必要に応じて参考にして頂ければと思います。

>FXで最強のテクニカル指標「チャネルライン」の有効性/メリットを解説

まずはラインを使った環境認識

初めにポンド円における相場全体の状況を把握します。

下図のように1時間足で「トレンドライン」と「水平ライン」が引けました。

トレンドラインと水平ラインで環境認識を行った1時間足ポンド円のチャート

ちなみに水平ラインは、143.500円という価格帯のラウンドナンバー(キリ番)となります。

トレンド自体は下降トレンドで、水平ラインの価格帯でロールリバーサル(サポレジ転換、レジサポ転換)が起こり、戻り売りが狙えそうな場面です。

5分足でチャネルラインを引いていく

それでは、エントリーのタイミングを図るべく、チャネルラインを引いていきます。

まず、先ほどの1時間足ポンド円チャートを、細かなラインを引きやすい5分足チャートに変更したものが下図です。

トレンドラインと水平ラインで環境認識を行った後のポンド円5分足チャート

ここから時間の経過を待ち、チャネルラインを引いていきたいと思います。

すると、下図のように2本のチャネルラインが引けました。

ポンド円に2本のチャネルラインを引いたチャート図

赤の方は、ローソク足が多少はみ出ていますが、下図のように15分足で見るとキレイにヒゲで止まっているので、このラインを採用したいと思います。

ポンド円に2本のチャネルラインを引いた15分足チャート図

ここまで引いた全部のラインを含む、全体を映したチャートが下図です。

ポンド円に2本のチャネルラインを引いた全体のチャート図

チャネルラインとトレンドライン、水平ラインが重なるタイミングを狙う

続いて、エントリーのタイミングを図る上で、

・チャネルライン(赤と黒)
・トレンドライン(黄緑)
・水平ライン(キリ番、水色)

が重複するポイントを狙いたいと思います。

各ラインがそれぞれ『レジスタンスライン』となるため、大勢のトレーダーたちがラインが重なる価格帯での「売り」を狙っているからです。

それも、1時間足で確認できるトレンドラインや水平ラインでの戻り売りを狙う、短期~中長期など多くの時間軸で取引するトレーダーがショートの注文(順張り)を出す傾向にあります。

また、チャネルラインは下図のように

・トレンドラインからアウトライン
・アウトラインからトレンドライン

のように、セットになる平行なラインへと反発し合う性質があり、これを狙ったトレーダー(逆張り)の売り注文が入りやすくなるわけです。

チャネルラインの内部反発1

チャネルラインの内部反発

赤と黒のチャネルラインが重なれば、その分だけ売り注文を出すトレーダーも多くなるはずなので、高い有効性へと繋がります。

また、そんなチャネルラインの反発を利用して、アウトラインにローソク足が到達するころに、すでに持っていた買いポジションを決済(売り注文)を出すトレーダーも少なくありません。

そして、先ほど書いたように、キレイなN字のチャートパターンとなるトレンドになっているので、ラインを引かないトレーダーにとっても、

・順張りで持っていた買いポジションを決済する「売り注文」
・逆張りで新たにエントリーのタイミングを図る「売り注文」

などを狙う傾向にあります。

その結果として、下記のように様々な立場/考え方のトレーダーたちによる「売り注文」が一気に増え、逆に「買い注文」の量が極端に減るわけです。

  • 順張り
  • 逆張り
  • スキャルピングやデイトレードなどの短期スタイル
  • スイングトレードなどの中長期スタイル
  • 新規の注文
  • 決済の注文

もちろん、黒のチャネルラインは1時間足チャートでは引けず、見えないことは確かです。

そのため、スイングトレードを行う中長期トレーダーにとっては、意識されないラインかと思われるかもしれません。

ただ、いくら1時間足など中長期の時間足を軸に取引するトレーダーであっても、エントリーの細かなタイミングは下位足で行う傾向にあります。

5分足などの下位足で「押し目買い」「戻り売り」のベストなタイミングを図り、

・より安い価格帯でのロング
・より高い価格帯でのショート

を狙い、利益の最適化を行っていくわけです。

以上から、ラインの重なる価格帯で、

・短期~中長期
・順張り/逆張り
・新規注文/決済注文

など、あらゆるトレーダーたちからの「売り注文」が一気に押し寄せてきます。

だからこそ、

・チャネルライン(赤と黒)
・トレンドライン(黄緑)
・水平ライン(キリ番、水色)

がレジスタンスラインとして重複する価格帯を狙ったということです。

後は、付近の価格帯にアラートを設置して、重複する部分まで待ちました。

時間が経過した後の、下図の黄色丸がエントリー場所になります。

エントリー場所

ご覧のように、黒のチャネルラインと黄緑のトレンドラインは、まだローソク足に接触していません。

ただ、すでに水色のキリ番(水平ライン)と赤のチャネルラインには触れているため、この時点でエントリーしました。

黒と黄緑には触れていないものの、ライン付近で「売り注文」は殺到するため、ライン4つの内2つがローソク足に接触した段階でエントリーしたわけです。

その後、黒のチャネルラインで反発する恐れを懸念し、下図の赤丸付近で決済しました。

利幅的には約15pipsほどです。

決済

その後、チャネルラインのブレイクを狙って再びエントリー

先ほど利確した後、黒のチャネルラインを下抜け(ブレイク)すれば、下記のように、さらに売り注文の量が増大します。

  • 黒のチャネルラインによる上昇トレンド抜けを狙った売り
  • 黄緑のトレンドラインによる下降トレンドの確定を狙った売り
  • 赤のチャネルラインによるアウトラインからトレンドラインに向かう流れを狙った売り
  • 水色のキリ番(水平ライン)による反転の確定を狙った売り

先ほどのエントリーは「レジスタンスライン」として4本が重複する価格帯でしたが、ここでの狙い目となる次のエントリー場所は、上記のような売り狙いが多発するのが高い有効性に繋がります。

下図のように、グレーで記した空間には下降トレンドを妨げる「サポートライン」が一切ありません。

再びエントリー

そこで、黒のチャネルラインを抜けた段階でショート(売り)を行い、赤のチャネルラインにおけるトレンドラインまで売りポジションを持とうと考えました。

最終的に、下図のように赤のチャネルラインにおけるトレンドラインでの逆行を恐れ、この時点で利確したわけです。

再び利確

利幅としては約30pipsで、短時間の割に大きな利益になったと思います。

補足とまとめ~プロもうなる? FXでチャネルラインを使った最強デイトレ手法の事例~

以上、この記事では、下記のようなチャネルラインを使ったデイトレード手法の実践的な解説を行いました。

  • ライン同士がレジスタンスラインとして重複する場所での「売り」
  • 下降チャネルライン内部のある、別の上昇チャネルラインがブレイクした後を狙った「売り」

いずれのパターンにしても、極めて『小さな含み損』で済みながらも高精度(高勝率)になるため、本記事で解説したロジックを追究することで、利益率の大幅な向上が可能です。

そんなブレイク手法ですが、チャネルラインに含まれるトレンドラインのブレイク手法を使い、ゴールドなどのボラティリティが大きな銘柄を扱って一度の取引で大きな利益率を出すことも不可能ではありません。

特にゴールドでは、

・ファンダメンタルズ要因が少ないことでのテクニカルの効きやすさ
・値動きの大きさと、それに対してスプレッドが狭い

この2つが合わさり、トレンドラインのブレイク手法を使って下図のような収益を出すことも可能です。

ゴールドの利益率(トレンドラインのブレイク手法

上の図は、私自身が得意とするサポレジを使ったデイトレ手法で、トレンドラインのブレイク手法に特化したロジックとなっています。

このトレンドラインのブレイク手法は、

・短期トレーダーと中長期トレーダー
・逆張り派と順張り派

それぞれが同じトレンド方向になるロジックでありつつ、トレンドラインを「引かないトレーダー」からも同じ方向性が意識されやすいチャートパターンに特化していました。

そのため、大勢のトレーダーと同じ方向にエントリーができるので、極めて高い精度となり「含み損」「損切り幅」を最小限に抑え込めて、低いリスクのままロットを上げて利益率を向上させていたデイトレ手法になります。

下記の記事では、このトレンドラインのブレイク手法について、エントリーから利確・損切り、ロットの設定まで実際の事例を使って図解していますので、ぜひご覧になってみてください。

>トレンドラインのブレイク手法のエントリーから決済までの図解

このトレンドラインのブレイク手法は、ゴールドはもちろん、他のどんな銘柄にも変わらず通用するデイトレ手法なので、複数の銘柄を扱って、1日で数十%の利益率を出せる日もあります。

その辺りの収益事例も掲載しているので、ぜひ上記のリンクからトレンドラインのブレイク手法をまとめた記事の方をご覧頂ければ幸いです。

>ブログの目次はこちらから

FXで最強のテクニカル指標「チャネルライン」の有効性/メリットを解説

杉原です。

私自身、FXのデイトレードでトレンドラインや水平ライン、チャネルラインを使ったライントレードを行い、生計を立てています。

そんなラインの中でも、一番に「最強」と言えるほど頼りにしているテクニカル指標が『チャネルライン』です。

この記事では、そんなチャネルラインの有効性やメリットについて、詳しく解説していきたいとい思います。

一応、私自身ライントレードによって、1日で2桁以上の利率を出せるほどにラインを熟知していますので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

そもそもチャネルラインとは?その本質について解説。

有効性の前に、簡潔にチャネルラインの定義や本質を解説いたします。

チャネルラインは下図のように、トレンドラインと平行に引けるアウトラインで相場を挟むような形で引くラインです。

チャネルラインの上昇版

チャネルラインの下降版

このように、チャネルラインは1本ではなく、トレンドライン+アウトラインの2本で1セットのテクニカル指標となります。

また、トレンドラインを含むため「上昇」「下降」の2種類があることも、チャネルラインの特徴です。

その上で、チャネルラインは、

トレンドライン→アウトライン
アウトライン→チャネルライン

のように、セットになるラインに向かってローソク足が反発し合う性質があります。

そんなラインに向かって反発するイメージが下図です。

チャネルライン内部でローソク足が反発1

チャネルライン内部でローソク足が反発2

結果として、チャネルラインはキレイなN字を描くトレンドを把握できる、優れたテクニカル指標だというわけです。

N字の波形

チャネルラインの有効性

それでは、ここからはチャネルラインの有効性に関して、相場の原理原則に沿った解説をさせて頂きます。

パラメータ(設定値)がなくトレーダーによる差が出ない

まず1つ目は、チャネルラインにはパラメータ(設定値)が存在しないことです。

RSIやRCI、平均足…など、基本的にテクニカル指標にはパラメータがあります。

そのため、パラメータ次第では、同じテクニカル指標を使うトレーダー同士でも、大きく異なる判断をしているわけです。

また、パラメータだけではなく、どの時間足に適用させるかも、トレーダーによって異なります。

つまり、RSIやRCI、平均足など多くのテクニカル指標は、同じ指標をトレーダー同士で使っていても、使い方はもちろん「見え方」さえも差が生じるということです。

対してチャネルラインの場合は、

・時間足
・パラメータ

などの差がありません。

パラメータが無いことは当然ですが、仮に1時間足チャートなど中長期の時間足チャートで引いたラインは、スキャルピングやデイトレードを行う短期トレーダーはもちろん、中長期をメインにするスイングトレーダーにも同じようなラインが見えます。

よって、チャネルラインを引くトレーダー同士で「時間足」「パラメータ」による差が出にくい点が、チャネルラインの有効性となるわけです。

以下は、1時間足チャートで引いたチャネルラインが、別の時間足でも同様に表示されているチャート図になります。

複数の時間足で見たチャネルライン

トレーダー同士でチャネルラインの「見え方(=トレンドの把握)」に差が生じないということは、大勢のトレーダーと同じトレンドを意識するため、高い精度で値動きの分析ができるようになります。

もちろん、ツールに頼らず手作業でチャネルラインを引く場合、人間の作業である以上、多少の誤差が出ることは否定できません。

ただ、チャネルラインはトレンドラインを含む指標であり、そのトレンドラインは『ダウ理論』に基づいた引き方が基本となるので、トレーダー同士で引くラインの誤差は多少でしかないはずです。

少なくとも、ダウ理論に沿った引き方をしていれば、トレンドの見え方が大きく異なるということは基本的に有り得ません。

そんなダウ理論に沿った正しいトレンドラインの引き方は、下記の記事で詳しく図解していますので、必要に応じて参考にして頂ければ幸いです。

>【図解】効き目が有効なトレンドラインの引き方、引き直し、削除までの解説

精度の高い環境認識ができる

先ほども少し書きましたが、1時間足など中長期の時間足チャートで引けるチャネルラインは、どの時間足でも等しく見えるため、

・短期
・中長期

など、時間軸を問わず、より大勢のトレーダーたちによって同じように意識されます。
その上、先ほども触れたように、チャネルラインにはパラメータがありません。

そのため『環境認識』において、非常に高い精度で相場全体のトレンド/流れを把握できるわけです。

手作業で引くことで多少の誤差があっても、特に中長期トレンドの認識には影響が無く、ラインを引くトレーダー同士でトレンド判断に差が生じません。

対してRSIやRCIなど多くのテクニカル指標には「適用する時間足」「パラメータ(設定値)」によって大きな差が出てしまいます。

ただ、このチャネルラインでは、そんな設定の差が存在しないからこそ、非常に高精度な環境認識が行えるということです。

誰が見てもキレイなトレンドを視覚的に把握できる

誰が見ても一瞬で「トレンドが発生している」と認識できるチャートの形状は以下のような『N字』を描きながらの、とてもキレイなトレンドです。

  • N字を描く上昇トレンド
    →1つ前の高値と安値が両方とも「ほぼ同じ角度」で上昇している
  • N字を描く下降トレンド
    →1つ前の高値と安値が両方とも「ほぼ同じ角度」で下降している

このキレイなN字を描くトレンドを図にしたものが以下になります。

N字を描くトレンド

ご覧のように、高値同士と安値同士が、それぞれ同じ角度でトレンドを作り出しています。

そのため、N字に動くチャート状況では、仮にラインを引いていないチャートだとしても、目で見て一瞬でキレイなトレンドの把握ができるわけです。

ですので、チャネルラインを引かないトレーダーたちにも、同じトレンドを意識されるのがN字のチャートパターンになります。

実際、先ほどのチャート図からチャネルラインを消した下図をご覧ください。

チャネルライン無しでもN字のチャートパターンはトレンドと認識されやすい

チャネルライン無しでもN字のチャートパターンはトレンドと認識されやすい

それぞれ黄色丸が高値、黒丸が安値ですが、同様の角度で上昇と下降を見せているので、チャネルラインを引かないトレーダーたちにも、このN字のチャートパターンは無意識でトレンドを認識させているわけです。

つまりチャネルラインは、先ほども書いたように「時間足」「パラメータ」による差がラインを引くトレーダー同士に存在しないことに加え、そもそもラインを引かないトレーダーたちとも『同じトレンドの把握』が可能となっています。

このようにチャネルラインでは、非常に大勢のトレーダーたちと同じトレンドを認識できる『N字のチャートパターン』を先回りして瞬時に見つけ出せるというメリットがあるということです。

そんな、ラインを引く/引かないに関係無く、大勢のトレーダーたちと同じトレンドを認識できれば、自然とトレードの精度(勝率)が高まり、それが利益率の向上にも繋がってきます。

もちろん、チャネルラインではなくトレンドラインを使っても、トレンドの把握は可能であることは間違いありません。

ただ、下図のようなトレンドラインだけでは、キレイなN字を描くトレンドを把握しにくい難点があります。

トレンドラインだけではN字のチャートパターンを見つけにくい

高値同士または安値同士が「同じ角度」で上昇または下降していなくても、トレンドラインは引けてしまいます。

そのため、トレンドラインだけでは、誰が見てもキレイなトレンドと把握できるN字のチャートパターン「以外」も見つけてしまうわけです。

対してチャネルラインの場合、トレンドラインに平行なアウトラインに相場が収まるように引くため、下図のように「N字のチャートパターンのみ」を見つけ出せるテクニカル指標となっています。

N字を描くトレンド

後付けではない先行型のテクニカル指標

ローソク足に対して遅れて表示される『後付け』のインジケーターがとは異なり、チャネルラインは先行してトレンドを把握できます。

そのため、ラインの反発を狙う場合、エントリー場所をある程度の予測を立てた上で待ち構えられるわけです。

チャネルラインは待ち構えられる1

上図から時間が経過したチャート図が下になります。

チャネルラインは待ち構えられる2

RSIにしてもRCIにしても、ほとんどのテクニカル指標(インジケーター)は、ローソク足の確定情報に対して生成されるため、どうしても後付けになりがちです。

また、これらのインジケーターは後から見ると角度が変わっているなど、いわゆる「リペイント」によるダマシも否定できません。

対してチャネルラインの場合、すでに現在値のローソク足より「先行」して引かれています。

また、後からラインが変更されるようなリペイントもありません。

以上から、ダマシが発生しにくく、高い精度で値動きの分析を行えるのがチャネルラインということです。

このような「先行型の指標」「リペイントが無い」というメリットは、トレンドラインや水平ラインに関しても同様です。

そんなトレンドライン/水平ラインを使ったデイトレ手法の解説は、下記の記事で掘り下げているので、良ければご覧になってみてください。

>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜

>FXの鉄板。トレンドラインで勝てる有効な使い方と戦略。

>【図解】水平ラインで1日10%以上の利益率を出すFXのデイトレ手法

まとめ~チャネルラインの有効性/メリット~

この記事では、チャネルラインの有効性/メリットを解説させて頂きました。

4つにまとめたものが、下記になります。

  • パラメータ(設定値)がなくトレーダーによる差が出ない
  • 精度の高い環境認識ができる
  • 誰が見てもキレイなトレンドを視覚的に把握できる
  • 後付けではない先行型のテクニカル指標

そんなチャネルラインのデメリットとしては、自動的に引いてくれるツールではどうしても精度が低く漏れ/抜けも多いため、高い精度でライントレードを行うには自身の手で引く必要がある点が挙げられます。

ただ「後付け」のインジケーターを頼りにトレードを行うよりも、明らかにチャネルラインのようなライントレードの方が、上記4つのメリットがあるので高い精度になることは間違いありません。

もちろん、EA(自動売買ツール)のような「誰でも同じように楽して儲かる」方が、魅力的に映ることも不思議ではないと思います。

しかし、世に出回っているお金には「限り」がある以上、お金は奪い合いの側面があることは間違いありません。

よって、誰もが同じように稼げるものは幻想に過ぎない、と私は思います。

結局のところ、そのような楽して誰もが稼げるツールを売っている人が、幻想を抱く人からお金を奪って稼いでいるのが実情です。

当然ながら、ラインを引くには多少の慣れが必要かもしれません。

ただ、この記事でお伝えしたような大きな有効性/メリットがチャネルラインにはあるので、ラインを引く努力は、勝つべくして勝ち続ける本物の実力を得ることに繋がっていくと私は確信しています。

実際に本記事で解説したチャネルラインを含む『ライントレード』を独自に体系化/教材化し、1日単位で10%以上の利益率を出すデイトレ手法を公開/継承していました。

下記の記事でエントリー場所などを図解していますので、こちらもご覧になってみてください。

>チャネルラインだけで勝てる「3点目」を狙ったデイトレ必勝法

>「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

>チャネルラインの機能する引き方をFXトレード手法の事例を含め図解。

>ブログの目次はこちらから

TradingViewでラインにアラートを付けて通知させる方法と注意点

杉原です。

トレーディングビュー(TradingView)でトレンドラインや水平ライン、チャネルラインを引いてトレードに活かしている人は多いかと思います。

そして、そのラインへのローソク足のタッチをサインに「エントリー」または「決済」をするロジックを、自身のトレードにく見込んでいるトレーダーは少ないありません。

ただ、目視でローソク足がラインにタッチするタイミングを監視していると、どうしても見逃してしまうことも考えられる上に、タッチするまで待つストレスも大きくなり、トレードが苦痛になるかと思います。

そこで当記事では、ラインにローソク足がタッチするタイミングでアラート通知する方法を紹介していく次第です。

このTradingViewのアラート機能を使えば、待つ「ストレス」も「見逃し」も回避できるので、ライントレードに取り組んでいる場合は特に、ぜひ導入を検討してみてください。

TradingViewのアラート通知機能

まずトレーディングビュー(TradingView)のアラート通知機能は、パソコン上では下図のようにポップアップと通知音ですぐに知らせてくれます。

TradingViewのアラート通知(パソコン)

ただ、パソコンだけのアラート通知では、アラートを待っている間に別の作業をしている際、通知音が聞こえなかったりポップアップが見えずに通知を見逃してしまうかもしれません。

そこで、スマートフォンにTradingViewアプリを入れておけば、下図のようにスマホ上にもLINEのように通知が来るので、アラートのサインを見逃しにくくなり非常におすすめです。

TradingViewのアラート通知(スマートフォンアプリ)

実際に私自身、ライントレードに取り組み、ラインとローソク足の接触を狙うロジックを組んでいますが、パソコンとスマートフォンの両方でアラート通知を受け取り、見逃しを避けられるようになっています。

TradingViewで引いたラインにアラートを付ける方法

それではTradingViewに引いたトレンドラインや水平ライン、チャネルラインにアラートを付け、ラインにローソク足がタッチした瞬間にアラート通知をしてくれる方法を解説していきます。

ただ、どのラインもアラート通知を付ける方法は特に変わりません。

そのため、この記事では例として水平ラインを挙げて図解していきたいと思います。

すでに水平ラインを引いてある前提で解説していくので、引き方の操作や、どこに水平ラインを引くべきかなどの解説は、下記の記事を参照してみてください。

まずは、アラート設定をしたい水平ラインを選択します。

すると下図の赤枠で示したように、ラインの編集/設定を行うウィンドウが表示されるはずです。

TradingViewで引いた水平ラインの編集や設定を行うウィンドウ

その中で、下図の赤丸で示した時計の形をしたマークがアラート設定になるので、こちらを選択してください。
TradingViewで引いた水平ラインにアラートを設定

すると、下図のように設定画面が表示され、アラート機能の詳細を設定できます。

TradingViewで引いた水平ラインの設定画面1

このアラート機能の設定画面は、スクロールをすると設定項目がさらに表示されますが、一気に解説すると分かりにくくなるので、まずは上図の3つについて説明します。

  • 条件
    →ローソク足がラインにタッチする条件(上方向か、下方向かなど)
  • オプション
    →アラート通知する回数(1回のみ、毎分など)
  • 有効期限
    →アラート通知を有効とする期間

デイトレードなどでローソク足のラインへの接触を狙う場合、特に上記はあまり変更することはありません。

設定画面をスクロールして、その他の項目も見ていきましょう。

TradingViewで引いた水平ラインの設定画面2

  • アラートアクション
    →通知の方法(最重要)
  • アラート名
    →任意で付けたいアラート名称
  • メッセージ
    →通知/ポップアップ時のメッセージ

私自身の場合、ラインへの接触を知らせてくれれば良いので、アラート名やメッセージは実勢のところ気にしていません。

ただ、一番に重要なのは『アラートアクション』です。

ラインへの接触を狙う場合にアラート通知を逃さないために、

・スマホアプリへの通知
・パソコン上でのポップアップ
・パソコン上でのサウンド通知

の3つが推奨している設定になります。

上記の設定でアラート通知をパソコン/スマホ、音声で逃さないようにするには、下図のように、

・アプリに通知
・ポップアップ表示

のチェックを入れつつ『その他のアクション』をクリックして隠れているサウンド設定を編集する作業が必要です。

TradingViewに引いた水平ラインのアラート設定

『その他のアクション』を押すと、下図のように「サウンドを鳴らす」という設定項目が現れるので、チェックを入れればOKです。

TradingViewに引いたラインのサウンド通知を設定する方法

ここまで説明した水平ラインにアラートを設定する方法は、トレンドラインでもチャネルラインでも特に変わりありません。

その上で共通したショートカットキーとして、ラインを選択した状態で「Alt」+「A」でもアラート設定の画面を呼び出すことができ、デイトレードやスキャルピングなど時間との勝負になるスタイルの場合とても有効です。

アラートが正しく設定されているかを確認する方法

実際に正しくアラートが設定されているかを確認するには、ライン付近に下図のような時計マークが出ているかをチェックすればOKです。

TradingViewに引いたラインにアラートが正しく設置されているか確認する方法1

または、下図のようにTradingViewの画面右側にある時計マークをクリックしても、現時点で設定しているアラートを確認できます。

TradingViewに引いたラインにアラートが正しく設置されているか確認する方法2

その際、表示されているアラートにマウスを置くと、下図のように編集や削除が可能です。

TradingViewに引いたラインにアラートが正しく設置されているか確認する方法3

TradingViewで設置したアラートを削除する方法

続いて、設置したアラートを削除する方法について、簡潔に解説したいと思います。

設置したアラートの編集画面を出すと、下図のように「削除」という項目があるので、そこをクリックすればOKです。

TradingViewに設置したアラートを削除する方法1

また、もう1つの削除方法として、TradingViewの画面右上にある時計マークを押し、下図のように削除したいアラートにマウスを置き、×ボタンをクリックするやり方もあります。

TradingViewに設置したアラートを削除する方法3

いずれの方法にしても、削除(もしくは×ボタン)をクリックすると、下図のように本当に削除して良いかの確認画面が出るので「はい」を押せばアラートの削除は完了になります。

TradingViewに設置したアラートを削除する方法2

TradingViewに行うアラート設置のまとめと注意点

水平ラインを例に、TradingViewでラインにアラートを設置する方法を解説してきましたが、トレンドラインでもチャネルラインでも方法は特に変わりません。

そんなアラートの注意点としては、パソコンのスペックや処理状況によっては、サウンド通知の音が「通知から数秒した後」に聞こえる場合があることです。

私自身、自分のデイトレ手法では継続してチャート監視を行う必要が無くアラート通知を待つスタイルなので、MT4やグーグルクローム、ワードやエクセルを開いた上にネットフリックスを見る…などパソコンに負荷をかけることも少なくありません。

このように、パソコンに負荷をかけた状態の場合、処理が遅れることでサウンド通知の音が後から聞こえてしまい、アラート通知を逃してしまう危険性があるのでご注意ください。

ただ、この記事の中で解説したように、サウンド通知だけではなく、

・パソコン上でのポップアップ表示
・スマートフォンのアプリへの通知

をあわせて設定しておけば、仮にサウンド通知が遅れても、上記2つがラインとローソク足が接触する丁度のタイミングでしっかり通知してくるためチャンスを逃しません。

その他、ラインに触れるタイミングでエントリーする場合のコツとしては、下図のようにエントリー対象となるラインの手前に平行なラインを引いてアラート通知すると良いです。

ライントレードのコツ

上図のように水色の水平ラインにおけるロールリバーサルを狙う際、水平ラインに平行なアラート用のライン(黄緑)を引いてアラートを設置するわけです。

そこでアラート通知が来れば、目的となる水色の水平ラインに触れる前にエントリーの準備ができ、ラインとローソク足が触れるタイミングに遅れることなくエントリーを待ち構えられます。

以上、最後はライントレードにおける、ちょっとしたコツの紹介でした。

本ブログ『専業FXデイトレーダーの会』では、FXのデイトレード専業で勝ち続けるべく有益な情報を発信しています。

宜しければ、他の関連記事もあわせてお読みになってみてください。

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>取引1回で2桁の利益率〜トレンドラインのブレイク手法『加速点テクニカル』〜

>私のデイトレ手法で2桁の利率を1日で出せた実践者たちの感想と実績

>【図解】水平ラインで1日10%以上の利益率を出すFXのデイトレ手法

>FXの鉄板。トレンドラインで勝てる有効な使い方と戦略。

>含み損ほぼなし。キリ番を利用した聖杯に近いFXのデイトレ手法。

TradingViewでトレンドライン/水平ライン/チャネルラインを引く方法

杉原です。

この記事では、操作性に優れており、私自身が長年使い込んで推奨しているトレーディングビュー(TradingView)で、

・トレンドライン
・水平ライン
・チャネルライン

を引く方法について図解させて頂きます。

それでは早速、ラインの引き方について解説していきます。

TradingViewにてトレンドライン/水平ライン/チャネルラインを引く方法

トレンドラインも水平ラインもチャネルラインにしても、引き方から装飾まで特に変わりはありません。

ですので、1つの記事にまとめて解説させて頂く次第です。

TradingViewでのトレンドラインの引き方

最初はラインにおける「王道」であるトレンドラインの引き方を解説し、それを参考にして他の水平ライン/チャネルラインを順に説明させて頂きます。

まずはトレーディングビューの左側にある『トレンドラインツール』をクリックしてください。

TradingViewでトレンドラインツールを選ぶ

すると、下図のように、基本的には一番上に「トレンドライン」があるはずなのでクリックすると描画できます。

右側に薄く「Alt + T」とあるのは、「Alt」キーと「T」を同時に押してもトレンドラインの描画が可能というショートカットの案内です。

TradingViewのトレンドラインツールからトレンドラインを選択

トレンドラインを選択した次は、トレンドラインを引きたい場所(始点)から、下図のようにドラッグアンドドロップをすると引くことができました。

TradingViewのチャート上でトレンドラインを描画

引いたトレンドラインをクリックすると、下図のように始点と終点が白丸になり、画面上に編集画面が現れます。

描画したトレンドラインの編集1

上の図で赤枠にしている部分で、ラインに対してそれぞれ下記のようなが可能です。

描画したトレンドラインの編集2

  • 1.色
  • 2.ラインの太さ
  • 3.ラインの種類(破線、点線)
  • 4.詳細設定(テキストの作成など)
  • 5.アラートの設定
  • 6.ロック(ロックを解除しない限りラインを削除できない設定)
  • 7.削除

これらの設定は、ここで例として挙げたトレンドラインだけに限らず、「水平ライン」「チャネルライン」でも同じです。

ちなみに、ラインの削除に関しては、ラインを選択した状態で、

・バックスペース
・Delete
・マウスホイール

のどれかでも削除ができます。

TradingViewでの水平ラインの引き方

続いては水平ラインをトレーディング(TradingView)で引いていく方法を解説いたします。

先ほどのトレンドラインと同様に、画面左側の「トレンドラインツール」をクリックしていきましょう。

その中で「水平線」をクリックすると、水平ラインの描画か可能です。

TradingViewのトレンドラインツールから水平ラインを選択

後は、水平ラインを引きたい場所をクリックすれば下図のように、水平ラインの描画が完成です。

TradingViewのトレンドラインツールから水平ラインを描画

水平ラインをどこに引くべきかという解説や、具体的なFXのデイトレード手法に関しては、下記の記事で細かく説明しています。

あわせてご覧頂ければ幸いです。

>【図解】水平ラインで1日10%以上の利益率を出すFXのデイトレ手法

>機能する有効な水平ラインは「どこ」に引くのがベストか。

ちなみに、右側に薄く「Alt + H」と記載があるのは、「Alt」キーと「H」の同時押しでも水平ラインの描画ができるというショートカットの案内になります。

また、黄色く☆マークがあるのは、お気に入り登録しているからです。

☆マークを押すとお気に入り登録され、☆の部分が黄色くなるだけでなく、下図のようにチャート上の目立つ箇所にショートカットが設置されるので非常に便利な機能となっています。

TradingViewのラインツールをお気に入り登録

私は「チャネルライン」と「水平ライン」をお気に入り登録しており、いつでも引けるように設定しています。

ちなみにトレンドラインはチャネルラインで代用できるため、あえてお気に入り登録していませんでした。

色や線の太さなど水平ラインの編集に関しては、先ほどのトレンドラインで解説した部分と重複するため説明を省かせて頂きました。

TradingViewでのチャネルラインの引き方

続いてのチャネルラインに関しても、先ほどの水平ラインと同様、TradingView左側の「トレンドラインツール」をクリックします。

続いて「平行チャネル」を選べばチャネルラインの描画が可能です。

TradingViewでチャネルラインを引く1

後は、トレンドラインと同様に、ドラッグアンドドロップでチャネルラインの描画ができます。

TradingViewでチャネルラインを引く2

また実際の相場でラインを引いていると、チャネルラインになると思って引いたものの、上手く高値と安値がラインに交わらず下図のようにチャネルラインにならず、単なるトレンドラインになる場合があるかもしれません。

チャネルラインにならなかった場合

そのような場合でも、この平行チャネルならば、下図のように2本でできているチャネルラインを、ドラッグアンドドロップで1本にまとめて(重ねて)表示し、チャネルラインをトレンドラインに変えることができます。

チャネルラインからトレンドラインに変更

逆に、この平行チャネルを使って、最初から単なるトレンドラインとして1本に重ねてラインを引いておけば、後から平行なチャネルラインが引ける際にこのトレンドラインをドラッグアンドドロップすれば良いのでおすすめの方法です。

トレンドラインからチャネルラインに変更

このように平行チャネルでトレンドラインの描画を代用できるため、私は「平行チャネル」「水平線」の2つのみをお気に入り登録してショートカットを作っていました。

色や線の太さなどチャネルラインの編集に関しては、先ほどのトレンドラインで解説した部分と重複するため説明を省かせて頂きました。

まとめ:TradingViewでトレンドラインや水平ライン、チャネルラインを描画する方法

以上、この記事ではトレーディングビュー(TradingView)で

・トレンドライン
・水平ライン
・チャネルライン

を引く方法を解説いたしました。

それぞれお気に入り登録をすることでショートカットが作成され、より効率的にライン描画ができるなど、細かな点まで説明したので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

ここで挙げたラインを使ったFXのデイトレード手法に関して、具体的なロジックを含めて公開しているので、こちらも良ければご覧になってみてください。

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>私のデイトレ手法で10%台以上の利率をされた方々の実績と感想集(その1)

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