「FXのデイトレード講座」の記事一覧(4 / 11ページ目)

本当に有効なデイトレード手法の見分け方/特徴とは。

杉原です。

安定して勝ち続けられるデイトレード手法を判断する指針としては、

・勝率
・リスクリワード

などを多くのトレーダーが基準としている傾向があると思います。

もちろん、得られる利益を左右することから、上記の「勝率」「リスクリワード」は重要な要素であることは間違いありません。

しかし、最終的に注目すべきは、

利益率=いくらの資金でどのくらいの利益を得られるか

であるべきだと私は思います。

ネット上や書籍などでは「●●万円稼いだ」「●●pipsを獲得した」などのアピールが数多くされていますが、人によって資金がまったく異なるからこそ、結局のところトレード手法の有効性がどれだけ高いかを判断するのは利率●%などの『利益率』だということです。

ですので、この『利益率』を高めるために、最初に挙げた「勝率」「リスクリワード」をどれだけ最適化するかが重要となってきます。

そこで当記事では、利益率が高く本当に有効なデイトレード手法を見分ける方法や特徴を、勝率やリスクリワードの観点も含めて解説させて頂く次第です。

勝率、リスクリワードよりも重要な『含み損』の存在

多くのトレーダーが勝率とリスクリワードに着目していますが、それよりも重要なものが「含み損の小ささ」だと私は思います。

そもそもエントリーした方向とは大きく逆行し、多大な含み損を抱えながらも何とか勝つ・・・そんなトレードは適切な値動き分析ができていないので、それは偶然に勝っているだけに過ぎないわけです。

そんな多大な含み損で勝つようなデイトレ手法では、一時的には勝つこと、勝ちが続くことがあっても、決して長続きは期待できません。

何より、大きな含み損を抱える時点で「値動き分析が外れている」ので、そのデイトレは「理にかなっていない」と言っても過言ではありません。

そんな含み損を大きく抱えるデイトレ手法は、理にかなっていないからこそ、勝てても偶然でしかなく、少なくとも「安定して勝ち続ける本当に有効な手法」とは言えないはずです。

以上から、本当に有効な勝ち続けるデイトレ手法として、

逆行の小ささ=含み損の小ささ

を前提とした上で「勝率」「リスクリワード」の向上を目指すことが重要となってきます。

含み損を小さく抑えた上で「勝率」「リスクリワード」を比較

それでは、エントリー場所から逆行が少なく利確できる、含み損の小さいロジックを前提とした上で、勝率とリスクリワードを比較していきましょう。

この勝率とリスクリワードは、どちらか一方を重要視すると、片一方が低下/低迷する傾向にあります。

例えば、リスクリワードは重要視し、損失:利益を1:3などを目指せば、より利幅を伸ばすことを意味するので、その目標の利幅に到達する前に逆行し始めて、勝率を下げる傾向にあるわけです。

逆に、リスクリワードの重要度を下げて損失:利益を1:1程度にした場合、上記のような利幅に到達できずに損切り(負け)になるケースが少なくなるため、勝率は高まるはずです。

このように勝率とリスクリワードは『逆相関』の関係にあることは間違いありません。

そして、そんな逆相関の関係性は、リスクリワードを1:5や1:8などにして利幅を伸ばそうとするほど、利幅に到達できずに負け(損切り)になる数が増えることで、勝率をさらに低下させてしまいます。

このようにリスクリワードにおける利益を伸ばせば、その分だけ勝った際に得られる利益は大きくなるものの、そんな勝ちトレードに当たる確率が下がってしまうということです。

そうしてリスクリワードにばかりを重要視して勝率を下げてしまうと、どうしても「連敗」の数が増えてしまうため、FXのデイトレードで日々の安定した利益を得ることができません。

その結果、勝つ時は大きく勝てますが、マイナスの日が続くことは当たり前で、週単位、月単位のマイナスも当然ながら有り得る話です。

そんなリスクリワードを重要視し過ぎるデイトレ手法では、勝つ時は大きく勝てるものの、連敗による資金の低下(ドローダウン)が大きくなるデメリットもあります。

そのため、常に取引数量(ロット数)をとても小さく抑えた上でトレードせざるを得ません。

そもそもトレードの利益は『利幅(pips) ☓ 取引数量(ロット)』の掛け算で計算されるものなので、ロットを抑えるほど得られる利益は小さくなり、それが利益率の低下に繋がるわけです。

『利幅(pips) ☓ 取引数量(ロット)』から見るロットの重要性

多くのトレーダーは「資金管理」の重要性を挙げて、ロットを上げるべきではないという主張をする傾向にあります。

ただ、先ほども解説した『含み損の小ささ』を前提としたデイトレード手法で、そこに勝率の高さが加われば、ロットを上げることに特に危険はありません。

ロットを上げる分だけ利益が大きくなる反面、損切り時の損失も大きくなることは確かなので、意味なく安易にロットを上げることは確かに危険です。

ですが、

・含み損が小さい
・勝率が高い

というデイトレ手法であれば、長く続けるほどに、損切りよりも利確が多くなるので、ロットを上げることの危険が少なくなります。

含み損を小さく抑えた上で勝率を重視すれば、ロットを上げる危険が少なくなり、利益を大きくすることが可能です。

ですので、それが結果的に『利益率の向上』に繋がってきます。

以上から、得られる日々の利益が安定するだけではなく、利益率が高まるからこそ、含み損を抑えた全体において「リスクリワードよりも勝率を重要視」する方が、本当に有効なデイトレ手法になると考えているわけです。

どの「程度」の勝率とリスクリワードが良いか

ここまでは、

・含み損を小さく抑える
・その上で勝率を重視すればロットを上げられる

という流れで、そのようなデイトレ手法であれば、ロットの高さによる「利益率の向上」と勝率の高さによる「利益の安定化」を図れる解説をさせて頂きました。

その上で、どこまで(どの程度)の勝率やリスクリワードが良いのか、具体的な指針を解説していきたいと思います。

少なくとも、ロットを上げるためには、含み損の小ささが「最低限」必要になる上で『連敗しない程度の勝率』が欠かせません。

なぜなら、連敗が起きると、その際のドローダウン(資金の減り)が大きくなり、その連敗後の利益率が大幅に低下し、日々の利益を安定させられないからです。

ですので、どの程度の勝率が必要かという問いに対しては、連敗しないレベルの勝率というのが適切な回答かと思います。

そんな連敗を避けるためには、少なくとも9割以上の勝率は欲しいところです。

もちろん、7,8割程度の勝率でも連敗がない時期はあるかもしれません。

ただ、仮に8割の勝率では2割は負け、つまり100回の中で20回の負けがあるため、長くトレードを続けるほど、連敗に遭遇する確率が増えてしまいます。

よって、少なくとも9割の勝率が理想となるわけです。

ですが、勝率を重要視するほど、利幅を伸ばしにくくなるため、どうしてもリスクリワードが疎かになることは避けられません。

まさに、先ほど書いたような勝率とリスクリワードの『逆相関』です。

その上で、損小利大を求めてリスクリワードは1:2以上、1:3は欲しい・・・など、損失に対して利益は倍以上を設定するトレーダーが少なくありません。

しかし、ここまで挙げた、

・小さく抑えた含み損
・最低でも9割ほどの勝率

というデイトレード手法であれば、先ほども申し上げたように『ロットを上げられる』ことで利益率の大幅な向上が見込めます。

よって、利幅を伸ばそうとして、無理にリスクリワードを追求する必要がありません。

ロットを上げて勝率も高ければ、利益率は大きく向上するからです。

ですので、リスクリワードにおける損失:利益は、1:1でも特に問題ありません。

むしろ、場合によっては損失:利益が1:0.8〜0.9になっても、勝率の高さでカバーすれば、十分に高い利益率を維持できます。

実際のところ、盲目的に「損小利大」を無理に追求し、中には「利益は損失の倍以上は欲しい」という考えを持つトレーダーが少なくありません。

しかし、どうしても損失:利益が1:2以上のリスクリワードを維持できる手法は、勝率を大きく下げてしまいます。

7,8割はもちろん難しく、良くて6,7割くらいの勝率にまで落ちがちです。

そこまで勝率が落ちれば、当然ながら『連敗』は避けられません。

むしろ、連敗はそれなりに多く発生するはずです。

そんな連敗が多い手法であれば、いくら含み損が小さいと言っても、連敗によるドローダウンを懸念し、ロットを上げることは当然できません。

よって、いくら利幅を伸ばせても、ロットを小さく抑え込むことで『利幅(pips) ☓ 取引数量(ロット)』で表される利益が小さくなり、利益率の低下になります。

その上、利幅を大きく取れるとしても、勝率を下げている時点で、なかなか日々の利益は安定しないわけです。

ただ、ここまで説明した「含み損の小ささ」「勝率の高さ」によってロットを上げられるのであれば、利幅を伸ばさずとも利益率を大幅に高められるので、あえてリスクリワードを追求する必要はありません。

損失:利益は1:1程度、場合によっては1:0.8〜0.9程度でも問題がなく、リスクリワードが低くても、勝率の高さでカバーできる上に、ロットの高さによって利益率が大幅に向上するからです。

まとめ:本当に有効なデイトレード手法の見分け方/特徴とは。

以上この記事では、勝ち続けられる「本当に有効なデイトレード手法」の特徴、見分け方や判断基準について解説させて頂きました。

多くのトレーダーが1:2〜3以上のリスクリワードを徹底して追求する傾向にありますが、含み損が小さい条件で勝率が高ければ、ロットを上げて利益率の向上を図れるので、損小利大に沿ってリスクリワードを追い求める必要はありません。

むしろリスクリワードを追求し過ぎると、勝率は大きく低下してロットを上げることができません。

ロットを上げられないことで利益率が高まらないだけではなく、勝率が大幅に下がることで日々の利益を安定させにくくなります。

逆に、この記事を通して推奨したように、

・含み損を小さくする
・連敗を避けられる程度の勝率(9割は欲しい)
・その勝率を維持できるためにリスクリワードは1:1程度でも良い

というロジックを組めば、利益率の向上と利益の安定化を同時に得られるようになるので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

実際に私自身や私がデイトレード手法を継承した方々は、上記のようなロジックで、1日単位で10%以上の利益率を出せるようになっていました。

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宜しければ、他の関連記事もあわせてお読みになってみてください。

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>極小の含み損。キリ番を使った『逆張り』デイトレ手法をオシレーター無しで実演。

>比較~FXのデイトレはローソク足の「途中/確定」どちらでエントリーすべきか~

>意味無い? デイトレードの逆張りにオシレーターが不向きな理由

>FXのデイトレにおけるエントリーの恐怖心や不安を克服する方法。

FXのデイトレードで「年末年始」「お盆」は避けるべき理由

杉原です。

専業ではない兼業トレーダーにとっては、本業が「年末年始」「お盆」で休みになれば『稼ぎ時』としてトレードに意気込むかもしれません。

ただ、この年末年始/お盆に関しては、少しでも利益を高めたいのであれば、トレード、特にデイトレードは「避けるべき」です。

当記事では、そんな年末年始やお盆にデイトレードを避けた方が良い、その明確な理由を解説させて頂きます。

なぜ年末年始/お盆休みにデイトレードを避けるべきか

私が年末年始やお盆休みに「デイトレードをすべきではない」と断言している理由は主に下記の2点です。

  • テクニカルの効き目が弱まり「勝率」が下がる傾向があるから
  • 突発的に起こる異常な値動きに巻き込まれ、結果的に『大きな損失』を受ける危険性があるから

それでは、1つずつ具体的な解説をさせて頂きたいと思います。

年末年始/お盆休みは「テクニカルの効き目」が弱まる

まず、日本に限らず、世界全体で年末年始やお盆休みには、相場に参加するトレーダーの数が大きく減少します。

要するに、トレーダーが相場からほとんど居なくなることで、各通貨ペアの取引量が低下するわけです。

その上でテクニカル分析は「統計」ですので、参加トレーダーの数や取引量が少なくなることで、その統計の信頼性が下がってしまいます。

つまり、普段の相場では「効いていたテクニカル分析」の信頼性が、参加トレーダー/取引量が少ない年末年始/お盆休みでは失われ、テクニカルの効き目が弱まるということです。

その結果、テクニカルが効きにくくなることによって、年末年始/お盆休み以外での普段の相場と比べ「勝率」が低下してしまうことが避けられません。

取引を行うトレーダーが激減して全体的な取引量が無くなることで、テクニカル分析で割り出していた「規則性」が薄れて、普段は勝てていたパターンもなかなか勝てなくなる傾向があるわけです。

もちろん、テクニカル分析の効き目が完全に0にはなりません。

ただ、普段の相場と比べてチャートの規則性が失われつつあるため、勝率の低下と同時に、いつもよりもエントリーの回数が減る傾向があります。

結果的に、勝率とエントリー回数が低下することで、単純に利益率の大幅な低下に繋がるわけです。

以上が、年末年始やお盆休みにFXのデイトレードを避けるべき1つ目の理由になります。

突発的に異常な値動きが起こり得る

先ほども書いたように、年末年始やお盆休みには相場に参加するトレーダーが減少し、取引量が減ります。

そんな状況において、大きな注文が一気に入ることで「異常な値動き」が発生しがちです。

この異常な値動きは、当然ながらテクニカル分析では「読めない」ため、勝率の低下に繋がることは間違いありません。

その上、ロスカット注文が間に合わずに、この異常な値動きに巻き込まれた際には、損失額が大きくなる危険性もあります。

特に年末年始/お盆休みなどの長期休暇の前には、機関投資家たちが持っていた大量のポジションを解消するため、大きな注文が一気に入ることも少なくありません。

以上、勝率の低下と損失額の拡大に繋がる危険があることが、年末年始やお盆休みにFXのデイトレードを避けるべき2つ目の理由でした。

まとめ:FXのデイトレードを年末年始やお盆休みには避けるべき理由

以上、この記事では、

・テクニカルの効き目が弱まり「勝率」が下がる傾向があるから
・突発的に起こる異常な値動きに巻き込まれ、結果的に『大きな損失』を受ける危険性があるから

という主に2つの理由で、年末年始やお盆休みにはデイトレを避けた方が無難であるということを解説させて頂きました。

もちろん、兼業トレーダーにとっては、本業が休みであれば1日中トレードを行えて『稼ぎ時』になるかもしれません。

しかし、この記事で説明したように、テクニカル分析の効き目が弱まることによる「勝率の低下」やエントリー回数の減少、異常な値動きに巻き込まれる危険性を総合すると、年末年始/お盆休みは利益率が大きく下がる可能性が高まります。

その結果、普段の相場で積み上げてきた大切な利益を失ってしまうことにも繋がりかねません。

何より、この年末年始/お盆休みは、突発的に起こる大きな値動き以外はボラティリティが低くなるため、勝ちを拾えたとしても得られる利益が少ない傾向にあります。

要するに、勝率もリスクリワードも普段よりも『悪化』し、利益率の大きな低下に繋がってしまうわけです。

以上から、年末年始/お盆休みはエントリーしたい気持ちをグッと抑え、トレードの研究や勉強、ロジック開発などに時間を充て、トレードは休むことを推奨していました。

ちなみに「エントリーしたい気持ち」は多くのトレーダーが抱きがちな想いですが、実はパフォーマンス(成績)を下げてしまう危険性がある考え方に他なりません。

その辺りの解説は下記の関連記事で行っていますので、良ければご覧になってみてください。

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>結局のところEA(自動売買ツール)が勝ち続けられない明確な理由。

>【図解】水平ラインで1日10%以上の利益率を出すFXのデイトレ手法

>FXの鉄板。トレンドラインで勝てる有効な使い方と戦略。

>FXのデイトレで推奨する環境認識の方法と注意点

意味無い? デイトレードの逆張りにオシレーターが不向きな理由

杉原です。

FXのデイトレードで「逆張り」を狙う際に、多くのトレーダーは、

・RSI
・RCI

などを代表とする『オシレーター系』のテクニカル指標を軸に、エントリー判断を行うことが多い傾向にあります。

オシレーター系テクニカル指標による「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を狙い、逆張りを狙っていくロジックが多いというわけです。

ですが実際のところ、そんなオシレーター系の指標を使った逆張りは「ダマシ」が高確率で起こり、その時点で「理に適っていない」傾向があるので、逆張りのデイトレードには向いていないと私は思います。

私自身、短期の逆張りトレードが多いものの、一切オシレーター系は使っていません。

やはり「ダマシ」が多い時点でそもそも有効性の無い指標だと、オシレーター系に対して抱いていたからです。

そこで当記事では、なぜオシレーター系テクニカル指標は「ダマシ」が多く逆張りの有効性が低いのかを、明確な根拠とともに解説し、最後にはオシレーターを使わない逆張りトレードの代替案も紹介させて頂きます。

オシレーター系テクニカル指標が逆張りに適さない理由1.トレーダー同士の「差」によって精度が極めて低いから

まず、RSIやRCIをはじめとするオシレーター系テクニカル指標は、

・時間足
・パラメータ(設定値)

をどのようにするかが、指標を使うトレーダー同士で全く異なる特徴があります。

相場の原理原則は、買いまたは売りの多い方に値動きが起こる仕組みであり、大多数のトレーダーが出す注文動向を読むことによって、テクニカル分析の精度を向上させられるわけです。

ですが、オシレーター系テクニカル指標は、その指標を使っているトレーダーによって「時間足」「パラメータ(設定値)」は均一ではありません。

そのため、同じRSIやRCIなどのオシレーター系テクニカル指標を使っているトレーダー同士でも、適用する時間足やパラメータによっては「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」の見え方が違ってくるので、

買いのチャンスだと判断するトレーダーたち
売りのチャンスだと判断するトレーダーたち

が混在することになります。

このように、大勢のトレーダーが同じオシレーター系のテクニカル指標を使っていたとしても、それぞれのトレーダーが設定している「時間足」「パラメータ」によって、買いと売り、どちらが優勢かの判断が大きく異なるからこそ、

・今は買いのチャンスなのか
・今は売りのチャンスなのか

というテクニカル分析の精度が低下しているわけです。

仮に、オシレーター系テクニカル指標の代表格であるRSIが『5分足チャート14本の設定値のみ』という「縛り」があれば、テクニカル分析の精度は大幅に向上するかもしれません。

ただ、パラメータに関しては「ある程度の推奨値」が書籍やネットの情報で出回っているものの、その指標を使うすべてのトレーダーが必ずしも推奨値を使うとは限らず、実質的にパラメータの設定パターンは「無数」にあります。

また、どの時間足に適用させるかに関しても、

1分足、5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足、日足・・・

など一般によく使われる時間足があるものの、設定できるパラメータ自体が無数にある以上、時間足とパラメータの組み合わせも、やはり無数に存在するわけです。

ですので、このオシレーター系テクニカル指標は使うトレーダーによって、時間足とパラメータの組み合わせが「無数」にあるからこそ、同じ指標を使っても売買判断が異なるケースが多く発生してしまいます。

それどころか、一方では「買われ過ぎ」と判断して売りのチャンスと捉えるトレーダーたちがいる反面、逆に「売られ過ぎ」として買いのチャンスとして判断するトレーダーもいるはずです。

だからこそ、RSIやRCIをはじめとするオシレーター系テクニカル指標は、買いと売りのどちらが強いかの判断を「ほぼまともに行えていない」傾向にあり、それが根本的にテクニカル分析の精度を下げています。

その結果、オシレーター系テクニカル指標では「ダマシ」が多く見られるということです。

「ダマシ」を回避すべくテクニカル分析の方法としては、「パラメータ(設定値)」や「適用する時間足」に差が無い指標として、私はトレンドラインや水平ラインなどの『ライン』を推奨していました。

実際にラインを使った、いわゆる「ライントレード」で安定的に専業として稼いでいるトレ―ダーは少なくありません。

そんなライントレードの有効性に関する原理原則/仕組みに関して、下記の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧になってみてください。

>(推奨)専業なら知っている。FXでライントレードが勝てる原理。

オシレーター系テクニカル指標が逆張りに適さない理由2.売られ過ぎは下降トレンドの証明になることが多いから

オシレーター系テクニカル指標では、売られ過ぎと判断される際に、買い注文(ロング)を出す逆張りトレードとして使われがちです。(買われ過ぎの場合は売り注文)

ただ、売られ過ぎを例にすれば、下降トレンドの証明とも捉えられ、買い注文以上に売り注文の方が多くなる可能性が高く、その分だけ逆張りロングの精度(勝率)が低下することは避けられません。

例としてオシレーター系テクニカル指標が「売られ過ぎ」とサインを出しても、その他、大勢のトレーダーたちは、

「売り注文が多く入り始めた」
「下げ始めた」

という視点で見て、大きな下降トレンドが始まると判断するかもしれません。

つまり、オシレーター系テクニカル指標を使って特定の「時間足」「パラメータ(設定値)」で『売られ過ぎ』と判断して逆張りロングを狙うトレーダー以外は、下降トレンドの始まりと判断し、実際に多くの売り注文を出し始める可能性が高いということです。

今は売られ過ぎの場合における逆張りロングを例にしましたが、買われ過ぎ時における逆張りショートも同じ理屈で、そもそも精度が低い傾向にあります。

買われ過ぎ/売られ過ぎという、いわゆる相場の「加熱度」をオシレーター系テクニカル指標では計るものの、その加熱具合は、トレンドの反転による逆張りチャンスではなく、下記のように、そのままトレンドが大きく伸び始める『トレンドの始点』になる傾向が高いということです。(いわゆるダイバージェンス現象)

  • 買われ過ぎのサイン
    →上昇トレンドのサインにもなる
  • 売られ過ぎのサイン
    →下降トレンドのサインにもなる

以上から、オシレーター系テクニカル指標による「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」による逆張りトレード自体が理に適っておらず、私自身、その有効性そのものが薄いと感じていました。

もし、あらゆる時間足/パラメータが売られ過ぎのサインを出していたら?

ここまで、オシレーター系テクニカル指標では採用する「時間足」「パラメータ(設定値)」がトレーダー同士で異なることが致命的な点であり、テクニカル分析の精度を下げている元凶という解説をいたしました。

ただ、あらゆる時間足/あらゆるパラメータで「売られ過ぎのサイン」が出ていれば、逆張りロングの精度が高まるのでは? という質問を頂くことも少なくありません。

確かに、5分足、30分足、1時間足・・・など様々な時間足で9本、14本、26本・・・など複数のパラメータが同時に「売られ過ぎのサイン」と出ていれば、逆張りロングの精度が上がるような気配はあります。

あらゆる観点で見て「売られ過ぎ」という判断ができているため、

・短期
・中期
・長期

で買い注文を出すトレーダーが増えるかもしれないからです。

ですが、上記のような状況は『異常な加熱相場』であり、テクニカルよりも政策要因をはじめとするファンダメンタル材料によって値動きが発生している可能性が否定できません。(むしろ、その可能性が高いです)

そんなファンダメンタル材料で動く相場は、そもそもテクニカルの効き目そのものが弱くなっていると言えます。

そのため、オシレーター系テクニカル指標で「売られ過ぎ」のサインが出ていても、それが逆張りロングのチャンスとは限らず、そのまま下げ続ける危険性もあるわけです。

また、先ほども書いたように、相場の「売られ過ぎ」は、大きな下降トレンドの始まりと捉えるトレーダーも少なくありません。

よって、仮に『異常な加熱相場』の原因がファンダメンタル材料ではない場合でも、オシレーター系テクニカル指標を頼りにしていない大勢のトレーダーからは、

・短期
・中期
・長期

という様々な視点で「下降トレンド」と判断され、多くの売り注文が続出する可能性が高いということです。

以上から、仮にあらゆる時間足/パラメータで「売られ過ぎ」のサインが出ても、それが逆張りロングの精度を高めることには繋がらないと私は考えていました。

まとめ:デイトレの逆張りにオシレーター系テクニカル指標が不向きな理由

以上、この記事ではRSIやRCIなどのオシレーター系テクニカル指標が逆張りに向いていないことを、原理から「ダマシ」が多くなる理由を含めて解説させて頂きました。

もちろん、オシレーター系テクニカル指標は一切使う余地がないと言い切るわけではありません。

中長期では明らかな順張り相場で、その際に「押し目買い」「戻り売り」のタイミングを図るような使い方であれば、オシレーター系テクニカル指標の有効性は多少あると思えるからです。

とは言え、同じオシレーター系テクニカル指標を使うトレーダー同士でも、やはり採用する「時間足」「パラメータ(設定値)」に違いが出ることは、テクニカル分析の精度を大きく落とすため『致命的』と言っても過言ではありません。

よって、同じ指標を使うトレーダー同士で時間足/パラメータに差が出ない、そもそも時間足/パラメータという概念が存在しない指標を軸にトレードすることが、逆張りデイトレードの精度を高める大前提になると私は思います。

そんなオシレーター系テクニカル指標の代替案として、私自身が実際に行っている逆張りデイトレードの事例として、時間足/パラメータの概念がない「キリ番(ラウンドナンバー)」を使った手法を下記の記事で解説していました。

実際のエントリー場所/決済場所まで解説しているので、参考になる部分が非常に多いはずです。

ぜひ下記の記事もあわせてお読みになってみてください。

>極小の含み損。キリ番を使った『逆張り』デイトレ手法をオシレーター無しで実演。

本ブログ『専業FXデイトレーダーの会』では、FXのデイトレード専業で勝ち続けるべく有益な情報を発信しています。

宜しければ、他の関連記事もあわせてお読み頂ければ幸いです。

>ブログの目次はこちらから

>それ、負けます。FXのデイトレでボリンジャーバンドの逆張りがNGな理由。

>FXのデイトレでテクニカル指標の「ダマシ」を防ぐ方法

>【図解】水平ラインで1日10%以上の利益率を出すFXのデイトレ手法

比較~FXのデイトレはローソク足の「途中/確定」どちらでエントリーすべきか~

杉原です。

FXのデイトレードは基本的に、多くのトレーダーが5分足などの「下位足」のローソク足でエントリーします。

ただ、仮に5分足チャートでトレードをしているとしても、

・ローソク足の「確定」
・ローソク足が完成する「途中」

など、エントリーする『タイミング』はデイトレーダーによって同じではありません。

そんなローソク足の「確定/途中」のいずれにもメリットとデメリットがあり、パフォーマンス(成績)を大きく左右します。

そこで当記事では、ローソク足の確定と途中を比較すると「同じエントリー条件ならば」どちらでエントリーする方が優位かを解説させて頂く次第です。

その上で記事内では、

・勝率
・リスクリワード
・利益率
・労力

という項目で比較しながら、「ローソク足の確定まで待つか」「ローソク足が完成する途中でエントリーするか」それぞれのメリットとデメリットが明確になるように解説していきますので、ぜひ最後までお付き合い頂ければと思います。

勝率〜FXのデイトレでローソク足の確定/途中を比較〜

同じ条件でのエントリーにおいて、ローソク足が完成する途中よりも「確定を待った方」が勝率は高まる余地があると私は思います。

なぜなら、下図のようなピンバー、エンゴルフィンバーやインサイドバーなどの「プライスアクション」を導入することで、エントリーの精度が向上するからです。

ピンバー出典:https://fx-quicknavi.com/chart/price-action/

少なくとも、ローソク足のパターンであるプライスアクションは、世界中のトレーダーに認識されているため、テクニカル指標に組み合わせることでエントリーの精度向上に繋がっていきます。

ただ、プライスアクションは

・5分足
・15分足
・1時間足

など時間足ごとに異なることを考慮しなければなりません。

仮に5分足でデイトレードをするとして、5分足では下ヒゲのピンバーで「買い優勢」に思えても、1時間足では直近で上ヒゲのピンバーが出ていることで「売り優勢」になっていれば、特に5分足で見たプライスアクションの優位性がないと言えます。

そのため、プライスアクションを導入することで勝率の向上は有り得るものの、必ず勝率UPになるわけではなく、あくまでもテクニカル指標の効き目を高めるプラスアルファとし
て考えた方が無難です。

(関連)>勝率を高めるためにFXのデイトレでテクニカル指標の「ダマシ」を防ぐ方法

ただ、ローソク足が完成する途中でエントリーする場合は、プライスアクションの恩恵を受けられません。

そもそもピンバーなどのプライスアクションは、ローソク足の形状が確定しなければ発動の条件にならないからです。

ですので、同じ条件でエントリーする場合において、ローソク足の途中よりも確定を待った上でプライスアクションを導入した方が、勝率の向上を見込めるとは思います。

リスクリワード〜FXのデイトレでローソク足の確定/途中を比較〜

続いては損失と利益の比率である、いわゆる「リスクリワード」に関する比較をさせて頂きます。

率直に申し上げますと、ローソク足が完成する途中でエントリーした方が、

・損切り幅を狭くできる
・利幅を大きくできる

という傾向があるので、リスクリワードが向上するわけです。

これは実際に「ローソク足の確定/途中」の2パターンにて、同じ条件でエントリーしたチャート図を見て頂く方が分かりやすいので、下図2つをご覧頂ければと思います。

(両方とも「5分足チャート」です)

ローソク足の確定

ローソク足が完成する途中

両方とも、トレンドラインと平行に引いたアウトラインとの接触をエントリーの条件(ロング)としてみました。

その上で、ローソク足の確定を待つパターンは、アウトラインに接触した次の「陽線」がエントリー場所になります。

対してローソク足が完成する途中のパターンは、アウトラインに接触した時点でエントリーしているからこそ、より低い有利な価格帯で買いポジションを持てています。

そのため、利確条件と損切り条件を以下のようにして比較すれば、リスクリワードがどれだけ向上するかお分かり頂けるはずです。

  • 利確→トレンドラインとの接触した場合
  • 損切り→アウトラインを終値でブレイクした場合

ローソク足の確定を待つよりも、ローソク足が完成する途中でエントリーした方が利幅は約2倍大きく、損切り幅は約2倍小さくなっており、リスクリワードが大幅に向上しています。

もちろん、下図のようにアウトラインとの接触がヒゲの先端付近になっているからこそ、結果的にリスクリワードが向上しているという見方もできるかもしれません。
ローソク足が完成する途中

ただ、このように丁度ヒゲの先端付近でエントリーができなくても、ロングの例であればローソク足が確定するまで待つことで、すでにエントリー方向に価格が上昇してしまいます。

そのため、上図のように長いヒゲにならなくても、ローソク足とラインが接触した時点でエントリーした方が、明らかに「低い価格帯」で買いポジションを持てるはずです。

ですので結果的に、ローソク足の確定を待つより途中でエントリーすれば、

・利幅が大きくなる
・損切り幅が小さくなる

ということに繋がり、リスクリワードの大幅な向上が見込めるようになります。

利益率〜FXのデイトレでローソク足の確定/途中を比較〜

利益率は、どのくらいの資金に対して、どのくらいの利益を出せているかという指針です。

そんな利益率の高さを計る上で重要となるのが、先ほど解説した「リスクリワード」「勝率」に他なりません。

まず、リスクリワードは損失幅と利益幅の比率なので、リスクリワードが優秀であるほど手元に残る利益が大きくなります。

ただ、いくらリスクリワードが良くても勝率が極端に低ければ、残る利益が少なくなることは避けられません。

そのため、利益率を高めるためには、リスクリワードと勝率を共に下げないことが重要となるわけです。

ですが、そんな「リスクリワード」「勝率」以外にも利益率を大きく左右する要素があります。

それが『ロット(取引量)の大きさ』です。

同じ利幅(pips)を取れても、ロットが大きいほど得られる利益が大きくなり、比例して利益率が高まっていきます。

もちろん、ロットを大きくすれば、損切りした際の損失も、利益と同じく大きくなることは避けられません。

そのため、多くのトレーダーはロットを引き上げることに対して、危険性を感じ「消極的」な傾向にあるように思えます。

ただ、勝率を落とさずにリスクリワードが優秀であること、そして含み損が小さいデイトレード手法であれば、ロットを上げて危険性はありません。

なぜなら、含み損と損切り幅が小さければ、損失の被害が少なく済むからです。

その上で、リスクリワードが良くて利幅を多く取れれば、損失は広がりにくいまま、ロットを引き上げて得られる利益が大きくなっていきます。

このような流れで、利益率の向上へと繋がるわけです。

ここまでの話を踏まえた上で、含み損はリスクリワードにおける損失幅と同様に、ローソク足の確定を待つより、確定する前の途中でエントリーした方が明らかに小さく済みます。

以上から、

・リスクリワードが優秀
・含み損が小さく済む

という性質を持つ「ローソク足が完成する途中」の方がロットを引き上げられることで、利益率の向上が見込めるはずです。

もちろん、ローソク足の確定を待つ方が、勝率は高まる余地があることは間違いありません。

ただ、ローソク足の確定を待つ分だけ、逆行した際の「含み損」「損切り幅」はどうしても大きくなるため、ロットを上げる際の『リスク』は非常に大きく危険です。

逆に、ローソク足の完成を待たず途中でエントリーしてしまえば、逆行しても「含み損」「損切り幅」が小さく済むため、ロットを上げる危険性がとても低くなります。

そして、ローソク足の確定を待ってプライスアクションを導入する場合よりも、勝率は落ちるものの、ローソク足の途中でエントリーするので利幅が大きくなるはずです。

ですので、損切り時の損失を利幅の大きさで十分にカバーできます。

よって、勝率が多少落ちても、ローソク足の途中でエントリーした方が

・リスクリワードが優秀
・含み損が小さく済む

このようなメリットがあるため、安全にロットを上げて利益率の向上に繋げていけるというわけです。

労力〜FXのデイトレでローソク足の確定/途中を比較〜

ローソク足の確定を待つ場合、

・5分足なら5分ごと
・15分足なら15分ごと
・30分足なら30分ごと

ローソク足が完成するタイミングを待って18時30分などの「決まった時間」にエントリーします。

対して、ローソク足が完成する前の途中で、ラインの接触などのタイミングでエントリーする場合は「決まった時間」のエントリーはできません。

要するに、ローソク足が完成する途中でエントリーする場合、いつエントリー条件が満たされるか分からないまま、緊張感を持って待ち続ける「労力」がかかるわけです。

5分足の確定を待つ場合は、18時30分や18時45分など、時間足が確定するタイミングでチャートを見ていれば問題ありません。

しかし、5分足が完成する途中でエントリーするとなると、18時33分や18時47分など、半端な時間でエントリー条件が満たされてエントリーしなければならないケースが多々あります。

そのため、ローソク足の途中でエントリーすると、先ほど書いたように「リスクリワード」「利益率」は向上するものの、緊張感を持ちながらチャートに張り付き、エントリーのタイミングを待ち続けるという労力が発生してしまうということです。

エントリーを待つ労力を無くす方法

ここまで、ローソク足が完成する途中でエントリーする場合、いつエントリー条件が満たされるか分からず、チャートに張り付いて「待つ」という労力がかかる話をさせて頂きました。

ただ、この労力が発生するというデメリットは『アラート』を使っていくことで解消できます。

先ほども例にした下図のような「ラインとの接触」をエントリー条件にする場合、ラインにアラートを通知を行うように設定しておけば、チャートに張り付く必要はありません。

ローソク足が完成する途中

もちろん、アラートが通知されたタイミングでは、上図のように、すでにエントリーした方向に進んでしまうことで「絶好のチャンス」を逃す可能性も否定できません。

そのため、エントリー条件に使うラインと平行なラインを内側(ローソク足に近い側)にもう1本引き、そのラインにアラートを設定することを推奨していました。

このように相場の内側=ローソク足に近い側に引いた、エントリー条件と平行なラインのアラートが通知されたタイミングでチャートを見れば、

・絶好のタイミングを逃さない
・常にチャートに張り付く必要がない

という2つのメリットを得られるからです。

(ラインを例にしましたが、エントリー条件が他の指標やインジケーターであっても、アラート通知はできるはずなので、同じようにローソク足の途中でエントリーするとしても、チャートに張り付く行為を避けられるようになります。)

以上、実際のところ労力に関しては、ローソク足の「確定/途中」のいずれも、特に差は無いというのが私の考えでした。

総括。FXのデイトレはローソク足の「途中/確定」どちらでエントリーすべきか。

以上、この記事ではFXのデイトレードにおいて、ローソク足の確定まで待つか/それとも途中でエントリーするかを、

・勝率
・リスクリワード
・利益率
・労力

という観点で見て、どちらが優位かという比較をいたしました。

その結果としては、確定まで待つ方がプライスアクションの導入を行うことで「勝率」の向上を見込めるものの、その他「リスクリワード」「利益率」は、ローソク足が完成する途中でエントリーした方が『優秀』になるという解説をさせて頂いたかと思います。

そして最後の項目「労力」に関しては、チャートソフトのアラートを使うことで、確定/途中のいずれでも特に差は無いという結果でした。

以上を総合すると、同じエントリー条件の場合、ローソク足の途中でエントリーした方が
トレーダーとしてのパフォーマンス(成績)は高まる
というのが私の結論になります。

以上、参考にして頂ければ幸いです。

補足と追伸

結論としては「ローソク足が完成する途中」の方が良いという話でしたが、あくまでもエントリー条件、つまりは取り組むデイトレード手法に確かな有効性があることが前提条件になります。

いくらローソク足の完成途中でエントリーした方が良いと言っても、そもそものエントリー条件に優位性/有効性が無ければ、損切りが極端に多くなる危険性があるからです。

このように勝率が極端に低くなれば、リスクリワードが良くても最終的に残る利益はなかなか大きくなりません。

何より、あまりに勝率が低いと、連敗によって資金が減ることを懸念して、リスクリワードが優秀でもロットを上げて利益率を高めることが難しくなってしまいます。

このように、前提となるエントリー条件に有効性がないと、この記事で解説してきた「ローソク足が完成する途中」で得られる利益率の向上を失ってしまうわけです。

以上から、まずは確かな有効性があるデイトレード手法を学ぶことが、ローソク足の確定/途中かを決めることと同様にとても重要になってきます。

当ブログ『専業FXデイトレーダーの会』では、FXのデイトレで生計を立てるべく有益な情報として、本記事で解説した「ローソク足が完成する途中」でエントリーする、有効性のある具体的なデイトレ手法の提案も行っていました。

ぜひ一度、下記の関連記事もお読みになってみてください。

>「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

>極小の含み損。キリ番を使った『逆張り』デイトレ手法をオシレーター無しで実演。

>含み損ほぼなし。キリ番を利用した聖杯に近いFXのデイトレ手法。

>資金1万から500万に少額から一気に増やしたデイトレ手法の解説

>ブログの目次はこちらから

極小の含み損。キリ番を使った『逆張り』デイトレ手法をオシレーター無しで実演。

極小の含み損。キリ番を使った『逆張り』デイトレ手法をオシレーター無しで実演。

杉原です。

この記事では、私が普段1日平均で2桁の利率を出しているFXのデイトレ手法、その一部である、大きな利幅が狙える傾向の「逆張り」ノウハウから、実際のエントリー場所/決済場所を含めたロジックを図解していきます。

ただ、逆張りに使えると言われているRSIやRCIなどが代表的な『オシレーター系』のテクニカル指標は一切使いません。

現実問題、オシレーター系の指標は、トレーダー同士で「適用する時間足」「設定するパラメータ(設定値)」が異なるため、精度が落ちる傾向が強いからです。

そこで、そんなオシレーター系の指標を使わない代わりに、パラメータ(設定値)が存在せず、適用する時間足も関係ない、

キリ番(ラウンドナンバー)

を使った高精度かつ「極めて小さい含み損」で勝ちやすい逆張りデイトレード手法を、ポンド円(GBP/JPY)を例に解説させて頂きます。

トレードにおける「ストレス」になりやすい「含み損」を回避できる手法なので、利益を出しながらも精神衛生も良くしたいという願望がありましたら、この記事の内容はとても有益になるので、ぜひ最後までお付き合い頂ければ幸いです。

キリ番を使ったデイトレードのエントリー場所

まずはキリ番を使って、どのタイミングでエントリーするのかを説明いたしますので、実際のチャート図をご覧ください。

ポンド円5分足チャートの逆張り事例

上図ポンド円5分足チャートのように、キリ番(ラウンドナンバー、160.000円など)と、中長期のトレンドラインが「重なっている部分」が逆張りのエントリーとして狙っていく場面になります。

そして、この中長期のトレンドラインと相場全体が見えるようにしたものが、下図のポンド円1時間足チャートです。

ポンド円1時間足チャートの逆張り事例

薄い黄色で示したように、このキリ番の価格帯は、中長期の流れで見た際に「水平ライン」としても機能していることがお分かり頂けるかと思います。

つまり、5分足チャートでエントリーと赤丸で示した箇所は、

・キリ番
・水平ライン
・トレンドライン

という3つのラインが交わる地点だったわけです。

それでは、なぜキリ番と水平ライン、そしてトレンドラインが交差する部分でのエントリーが有効なのか、そのロジックを解明していきます。

ロジックの解明~キリ番の優位性~

まずキリ番ですが、冒頭でも書いたように「適用する時間足」「パラメータ」は一切ありません。

そのため、大勢のトレーダーと同じような値動き分析が可能となるわけです。

もちろん、すべてのトレーダーが、下図のようにキリ番にライン(黒の横線)を引いているわけではありません。

ポンド円5分足チャートの逆張り事例

ただ、キリ番は160.000円など、キリが良い価格帯として、ラインを引かないトレーダーにも、下記のように意識される傾向にあります。

  • 持っていた買いポジションを利確しよう(売り注文を出す)
  • 持っていた売りポジションを利確しよう(買い注文を出す)

その結果、自然とキリ番はサポートラインやレジスタンスライン、いわゆる『サポレジ』として機能しやすくなります。

さらに、そんなサポレジの性質を利用して、下記のように「逆張り」を狙うトレーダーも少なくありません。

  • 価格が下落してキリ番に近付いてきたら逆張りでロングをしよう
  • 価格が上昇してキリ番に近付いてきたら逆張りでショートをしよう

このようにラインをキリ番に引いていないトレーダーでも、明確な価格に対して逆張りを仕掛ける傾向があるということです。

その上で、今回の例では下図のように、価格が下落してキリ番に近付いて反発する傾向を利用した逆張りロングになります。

ポンド円5分足チャートの逆張り事例

ただ、ポンド円で言えば166.000円のようなトリプル0なら、どんなキリ番でも逆張りが上手くいくとは限りません。

下図のように、キリ番がサポートラインにならず一気にブレイクすることも実際にあります。

キリ番がサポートラインにならず一気にブレイクした例

先ほども書いたように、キリ番はサポレジとして機能しやすい性質があるものの、上図のように、一気にブレイクされてしまう場合もあるので注意が必要です。

ですので、キリ番の中でも「よりサポレジになりやすいキリ番」を狙って逆張りデイトレードを行っていく必要があります。

そんな、よりサポレジとしての機能を果たしやすいキリ番かどうかの判断をする、有効な指針が「過去に水平ラインとして機能していたか」です。

ロジックの解明~水平ラインとしても機能していたキリ番の優位性~

下図のように、1時間足で相場全体を見ると、黄色丸で示したようにキリ番が中長期の水平ラインとしても機能していたことがお分かり頂けるはずです。

ポンド円1時間足チャートの逆張り事例

この水平ラインに関しても、キリ番と同じく、

・適用する時間足
・パラメータ(設定値)

は存在しません。

そのため、使う「パラメータ」や「時間足」がトレーダーによって異なるオシレーター系のテクニカル指標とは違って、トレーダー同士による値動き分析の『差』が生じにくい強みが水平ラインにはあります。

今回のポンド円による事例では、そんな強みがある水平ラインがキリ番と重なっている価格帯での逆張りデイトレードになるため、

・キリ番
・水平ライン

がサポートラインとして機能する場面だからこそ、高い優位性があるわけです。

そもそも相場の仕組みは、買い注文または売り注文が多い方に値動きが発生する、揺るぎない原理原則があります。

その上で、大勢のトレーダーによって意識されるサポートラインの価格帯にローソク足が近付く際には、下記のような動きを見せるトレーダーが多いです。

  • 持っていた売りポジションを利確する「買い注文」を出すトレーダー
  • サポートラインでの反発を狙って逆張りの「買い注文」を出すトレーダー
  • サポートライン付近での反発を恐れて「売り注文」を避けるトレーダー

さらに、今回のポンド円における逆張りデイトレード事例では、下図のように「キリ番」「水平ライン」の両方がサポートラインとなるため、より上記のようなトレーダーが増える傾向にあります。

ポンド円1時間足チャートの逆張り事例

その結果、

・買い注文を出すトレーダーが増加
・売り注文を避けるトレーダーが増加

するため、買い注文が売り注文よりも圧倒的に多くなって、ほぼ逆行が無い逆張りデイトレードが実現できたわけです。

逆行がほとんど無いため、多くのトレーダーがストレスとなる「含み損」が極めて少ないことも、このデイトレード手法のメリットかと思います。

ただ、現状の「キリ番」「水平ライン」による重なりだけではなく、中長期の「トレンドライン」が交わっているからこそ、より買い注文の殺到を引き起こして、逆張りロングの精度が大幅に向上していることは間違いないです。

ロジックの解明~中長期トレンドラインが交わる優位性~

今回の逆張りデイトレード事例では、下図のように黄緑で示した中長期のトレンドラインが、ここまで解説したサポートラインである「キリ番」「水平ライン」と交わっています。

ポンド円1時間足チャートの逆張り事例

そして、この中長期のトレンドラインは以下のような性質があるため、より多くのトレーダーに「上昇トレンド」が意識されているわけです。

  • キレイな45度前後
  • 結ばれている安値同士が等間隔

上記を分かりやすくするため、トレンドラインに着目したのが下図になります。

中長期のトレンドラインに注目

ご覧の通り、等間隔でほぼ45度のキレイなトレンドラインとなっていました。

そもそもトレンドラインは「キリ番」「水平ライン」と同じく、適用する時間足/パラメータ(設定値)の概念がありません。

そのため、トレンドラインを引くトレーダー同士の「差」が無いことに加えて、上図のようにキレイなトレンドラインになっているため、より大勢のトレーダーが中長期の流れを『上昇トレンド』と意識する傾向になっています。

その上で、下図のようにキリ番/水平ラインが重なっている価格帯が、トレンドラインと交わることが非常に重要なポイントです。

ポンド円1時間足チャートの逆張り事例

元々はレジスタンスラインとして機能していたキリ番/水平ラインのロールリバーサル(サポレジ転換)が狙われる場面と、この中長期のトレンドラインが近付く場面が重なっています。

そんなロールリバーサルのキリ番/水平ラインと、上昇トレンドラインが重なり合うことによって、中長期の視点による「順張り」の買い注文が殺到するわけです。

その上で、下図のように短期で見た「逆張り」の買い注文も合わさるようになっていました。

ポンド円5分足チャートの逆張り事例

以上から、この事例におけるエントリー場所は、複数のサポートラインの重なりにより「売り注文が回避」されると同時に、

・短期による「逆張り」の買い注文
・中長期による「順張り」の買い注文

が殺到することで、買い注文数が圧倒的に多くなって「ほぼ含み損が無い」状態のまま高精度のロングになっていたわけです。

ただ、いくら良いエントリー場所でポジションを持てたとしても、そのトレードで得られる最終的な利益は「決済のタイミング」によって左右させることは間違いありません。

そこで続いては、利益を決定付ける重要な「利確/損切り」の目安に関して解説いたしますので、引き続きお付き合い頂ければと思います。

キリ番を使ったデイトレードの決済場所

それでは、ここまで解説したポンド円の例における推奨の決済場所に関して、利確→損切りの順に解説させて頂きます。

推奨の利確ポイント

実際にエントリーして上昇し、含み益が膨らんだ後、下図の水色で示したキリ番(165.500円)が推奨の利確ポイントとなります。

ポンド円逆張りロングの利確ポイント

この水色のキリ番(500)は、トリプル0(000円)ではないものの、トリプル0の「中間地点(半値)」として非常に意識されやすい価格帯です。

ですので、直近のレジスタンスラインとして、このエントリーによる上昇相場が下降相場へと反転する「始点」になる危険性がありました。

確かに、実際には水色のキリ番を超えて上昇はしているので、

「もっと利幅を伸ばせば良いのでは?」

と少しばかり感じられるかもしれません。

ただ、先ほど書いたように、利確ポイントである水色のキリ番は、下降相場に転換される始点になっていた危険性もあります。

そして何より、利確までのポジション保有時間が長くなります。

私が推奨する水色のキリ番での利確では、5分足1本分なので、ポジション保有時間は5分以内しかありません。

このように極めて短時間で決済できれば、別の通貨ペアで発生したチャンスへと資金を投じ、全体的な利益を高めることが可能です。

もしも水色のキリ番で利確せず、さらに利幅を伸ばそうした場合、ポジション保有時間は大幅に延長され、別の通貨ペアで「絶好のチャンス」があっても資金を投じることができません。

その上、今回の例では水色のキリ番を超えて上昇しましたが、逆行し始めて損切りになる可能性も十分にあるため、勝率が下がる傾向にあります。

そもそも今回の逆張りデイトレード事例では、ほとんど「含み損」が発生しないロジックでした。

そのため、勝率を下げなければ『ロット(取引数量)』を大きく引き上げて勝負することも不可能ではありません。

本来、トレードの利益は、

「利幅(pips) × 取引数量(ロット)」

の計算式になるため、ロットを上げられるほど、得られる利益は大きくなるメリットがあるわけです。

もちろん、損切りになった場合、ロットを上げた分だけ損失額も利益と同じように、大きくなってしまう危険性は否定できません。

ただ、今回の逆張りデイトレード事例のように、極めて小さい含み損のまま高い精度(勝率)の手法であれば、損切りになる可能性も低いので、ロットを上げても危険は少なくなります。

要するに、この逆張りデイトレード事例では、ロットを引き上げることの危険性よりも、得られる利益が高まるメリットを受けられるわけです。

ですので、下図の水色キリ番で利確し、勝率を下げないようにすることで、上記のメリットを最大化していました。

ポンド円逆張りロングの利確ポイント

このようにロットを高めるメリットを最大化できることで、利益率の大幅な向上が可能となっており、実際に1日10%台以上の利益率に到達していました。

(参考)私のデイトレ手法で2桁の利率を1日で出せた実践者たちの感想と実績

最善の損切りポイント

続いては、万一、逆行した際の「損切り」場所を解説いたします。

この損切りは非常にシンプルで、下図のようにキリ番とトレンドラインのサポートラインをブレイクしてしまったタイミングです。

逆張りデイトレード事例における損切りポイント

ただ、5分足では一時的にブレイクしても下ヒゲでサポートライン内に戻ってくる可能性もあります。

そのため、5分足が確定するまでは「待つ」方が無難です。

(単純に「ブレイクしたから損切り」をすると、下ヒゲで戻ってくる場合でも損切りになり、勝率を大幅に低下させてしまうので)

もしかすると、このブレイクまで待つ際に、30分足や1時間足の確定を基準にしても良いと感じるかもしれません。

実際、1時間足で一時的にブレイクしても、結果サポートラインを割り込まずに上昇する余地はあると思います。

ただ、この逆張りデイトレード事例では、

・キリ番
・水平ライン
・トレンドライン

という3つ以上のサポートラインが、下図のように重なり合っており、この条件でもすぐに反発(上昇)しないようであれば「機関投資家レベルの大口トレーダーによる売り注文が入り、一気にサポートラインをすべてブレイクされ、下降トレンドが始まっても不思議ではない」と判断しました。

ポンド円1時間足チャートの逆張り事例

よって、逆行して下落した際、30分足や1時間足の確定まで待つと、損切り幅が大きく広がる危険性があると判断したわけです。

以上から、5分足の確定段階で、サポートラインを割り込んだタイミングでの損切りを予定していました。

まとめ~オシレーター無しのキリ番を使った「極小の含み損」で済むデイトレ手法~

以上、この記事ではキリ番を使って、含み損を回避できるデイトレードの逆張り手法として、ポンド円を事例に解説させて頂きました。

重要な項目を下記にまとめます。

  • エントリー場所は、中長期で水平ラインとして機能しているキリ番(トリプル0)、中長期のトレンドラインが混じり合う場所→サポートラインの重なりで売り注文が避けられ、短期の視点では「逆張り」中長期の視点では「順張り」の買い注文が殺到し、逆行(含み損)が極めて少ないまま高勝率となる
  • 最も近いレジスタンスラインで利確→無理に利幅を伸ばして勝率を落とすよりも、ポジション保有時間が短くなり別の通貨ペアで発生したチャンスに資金を投じて利益を伸ばせる(また、さらに勝率を上げることでロットを引き上げて利益率を向上させるメリットがある)
  • 5分足の終値でサポートラインをブレイクした段階で損切り→下ヒゲで戻る可能性も考慮し、終値が確定するまで待つ

以上が、オシレーター系のテクニカル指標を使わない、ほぼ含み損が0に近い逆張りデイトレード事例のまとめでした。

このデイトレード手法では、ほとんど含み損が無いまま高勝率となるので、ロットを上げる危険性がほぼありません。

安全にロットを引き上げてトレードできるからこそ、高い利益率に繋がっていくわけです。

ですが、単純にサポートラインが重なれば良いわけではありません。

下記のようなポイントを押さえてこそ、いつでも極小な含み損の高勝率を維持できるデイトレードの実現が可能となってきます。

  • サポートラインの重なり合う条件は適切か
  • テクニカルの効き目が弱まる時間帯を避けているか
  • ラインを使った環境認識で相場全体の流れに逆らっていないか
  • そもそも機能しているラインかどうか

上記のポイントに加え、今回の例とは別ラインを使ったパターンや、ショートの場合などを含め、含み損を極限まで抑え込んだ上での高勝率なデイトレ手法を体系化し、現時点で平均の利益率は1日単位で10%以上となっています。

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杉原。

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FXのデイトレに円安は影響あるのか?メリットとデメリットを解説。

杉原です。

この記事を書いている今、ついにドル円は32年振りに147円台の過剰に思える円安にあります。

このようなFX相場の状況を受けて、

「デイトレードにはどのような影響がありますか?」
「デイトレードには悪影響がありますか?」

という相談をメルマガ読者さんから数多く寄せらていたこともあって、この記事を介して共有しようと思い文章を書いている次第です。

その上で早速の結論ですが、デイトレードにおける稼ぎの指針である『利益率』には、特に悪影響は無いというのが私の持論となります。

実際、私自身としては過剰に感じるレベルの円安相場でも、特に利益率は以前と変わりありません。

その根拠としてこの記事では、過剰に思えるような円安相場がデイトレードに及ぼす影響を挙げながら、メリットとデメリットを解説させて頂きます。

メリットとデメリットが混ざっている影響があるため、理解しやすくする上で、あえてメリットとデメリットで分けずに、円安がデイトレに与える影響の項目を挙げていく流れになることをご了承ください。

円安が及ぼすデイトレへの影響1.ボラティリティが大きくなる

まずデイトレードへの目立つ影響としては、ボラティリティ、いわゆる値動きが大きくなる点です。

ドル円(USD/JPY)はもちろん、ポンド円(GBP/JPY)やユーロ円(EUR/JPY)、オージー円(AUD/JPY)もドル円の影響を受けるため、同じく値動きが大きくなる傾向にあることは間違いありません。

そもそも上記の「クロス円」はドル円から成る合成通貨ペアだからです。

ちなみに、ポンド円やユーロ円に比べるとオージー円はマイナーですが、普段は80円前後を推移していたものの、ドル円の影響を受けて90円台まで上昇していました。

その上で、ボラティリティ(値動き)が大きくなると、デイトレードの利益率にはどのような影響があるかのかと考えると、まずは利幅が広がるというメリットに繋がっていきます。

円安が進む前の今まで以上に、獲得できる利幅が大きくなるということは、そのまま利益率の向上になるということです。

もちろん、利幅広がることとは逆に、逆行する際の「含み損」「損切り幅」が広がってしまうデメリットも否定できません。

ボラティリティ(値動き)が大きくなるということは、エントリー方向とは逆方向への値動きも、等しく大きくなるはずだからです。

ですが、この「含み損」「損切り幅」が広がるというデメリットは、取り組むデイトレード手法によって、

・回避すること
・抑え込むこと

が可能と言えます。

なぜなら、損切りのタイミングはトレーダー自身が決めれますし、含み損を抑えたまま勝率を上げるロジックの開発もトレーダーの努力次第になり、つまりはデイトレ手法によってカバーできると言えるからです。

含み損を徹底的に抑え込みながら勝率を大きく上げているロジックとして、下記の記事でエントリー場所を含めてデイトレード手法を解説していますので、良ければ下記もお読みになってみてください。

>含み損ほぼなし。キリ番を利用した聖杯に近いFXのデイトレ手法。

以上から『円安が及ぼすデイトレへの影響1.ボラティリティが大きくなる』による影響は、利幅が広がることで利益率の向上に繋がるメリットがあり、トレーダー次第で「含み損」「損切り幅」が広がるデメリットを防げることから、メリットの方が明らかに大きいと私は考えています。

円安が及ぼすデイトレへの影響2.必要証拠金が高くなる

まずドル円のレートが上がる以上、必然的にドル円は必要証拠金が高くなります。

そもそも必要証拠金は、

必要証拠金 = 通貨単位 × レート ÷ レバレッジ

という計算式であり『レート』に比例して高くなっていくからです。

そんな必要証拠金が高くなると、どんなレバレッジだろうと関係なく、証拠金維持率が不利(低下)になります。

証拠金維持率が下がるため、取り組むデイトレード手法によっては、普段よりもロットを下げなければ、各FX業者が設定している『強制ロスカット』が執行され、強制的に行われる損切りによって大損を受けるかもしれません。

要するに、必要証拠金が高くなる分だけ、証拠金維持率が下がって強制ロスカットが執行される危険性が普段より高まるということです。

ただ、海外FX業者を利用したゼロカットを前提として取引で、よほどギリギリまでロットを上げてトレードしない限り、それほど強制ロスカットになる可能性が今までと比べて高まることはありません。

また、仮にそのようなゼロカットを前提としたロットを極限まで上げるデイトレ手法であっても、ゼロカットの条件が『証拠金維持率0%』であれば、特に強制ロスカットになる確率が高まらないようになっています。

と言いますのも、まず証拠金維持率20%などの条件であれば、証拠金維持率が20%を下回るタイミングを自動計算されてロスカットが強制で執行されるものの、

そもそも証拠金維持率0%という条件は「証拠金」が0円になった段階になることで強制労働が発動する

という仕組みだからです。

ですので、必要証拠金の値段が高くなっても「証拠金が0円になる」というタイミングは証拠金維持率に関係がなくなるので、円安で必要証拠金が高くなっても、証拠金維持率0%というロスカット条件であれば、特に今までと比べて強制ロスカットになる確率が高まらないようになっています。

そんな強制ロスカット条件が「証拠金維持率0%」という設定をしていながら、最高レバレッジが21『億』倍になっている海外FX業者として、Exness(エクスネス)を推奨していました。

実際に私自身が使い込んでいる業者さんで、下記の記事で詳しい紹介をしているので、興味がありましたら一度お読みになってみてください。

以上、必要証拠金が高まる影響で「強制ロスカットされる危険性」が高まるケースは、そもそもゼロカットを前提にトレードをするような手法に限られ、仮にそのような手法であっても「証拠金維持率0%」がロスカット条件の海外FX業者を選べば、特にデメリットにはならないという解説になります。

補足〜ドル円以外の場合〜

ここでは円安によってドル円のレートが上がるため、ドル円の必要証拠金が高くなるという前提で解説をしてきました。

ただ、必要証拠金の高騰はドル円に限らず、ドル円のレート上昇に影響されてポンド円/ユーロ円などのクロス円もレートが上昇して必要証拠金が高くなることがあります。

特にクロス円のオージー円は、ここ数年は普段70円台や80円前後が長く続いていたものの、この記事を書いている現在では90円台までレートが上昇しており、それに比例して必要証拠金が高くなったわけです。

しかし、ポンド円で言えば、合成元のポンドドルのレートが異常に下がったことで、160円台から150円台まで下がり、特に普段と変わらない必要証拠金になっていました。

(もちろん今後、再び160円台まで上昇し、必要証拠金が高まる可能性もあります。)

以上、必要証拠金が高まる通貨ペアはドル円だけではなく、クロス円も該当する可能性が十分にあるという補足でした。

円安が及ぼすデイトレへの影響3.円関連の通貨ペア以外でボラティリティが下がることがある

円安相場で円の売りが激しくなると、ドル円をはじめクロス円などを含めて『円』が関わる通貨ペアが、普段よりも多く取引される傾向にあります。

先ほども書いたように、円関連の通貨ペアのボラティリティ(値動き)が大きくなることで、トレード対象にするトレーダーが増えるからです。

そのため、普段はユーロドルなどのドルストレートに流れていた資金が、ドル円やクロス円に流れていくようになります。

その結果、ユーロドルをはじめとするドルストレートなどの円以外の通貨ペアでは、ボラティリティが一時的に低下して、普段よりも獲得できる利幅が少なくなる傾向があるわけです。

円以外のドルストレートなどをメインに取引していた場合、このような、

ボラティリティの低下→利幅の低下

という流れはデメリットになるかもしれません。

ただ、ドル円やポンド円、ユーロ円など、逆にボラティリティが高まっている通貨ペアでは「反対に利幅が増える傾向にある」ことは間違いないです。

ですので、仮にドルストレートなどの通貨ペアで、円安の影響からボラティリティの低下→利幅の現状が起きても、ドル円やクロス円で利幅が広がっていれば、利幅の増減はプラスマイナス0に近くなります。

よって、ドルストレートだけに限らずドル円やクロス円など、複数の通貨ペアを取引するれば、特にデメリットにはならないわけです。

逆に、ボラティリティが大きくなることで利幅が広がる円関連の通貨ペアを取引すれば、デメリットではなくメリットに繋がっていくと思います。

まとめ:FXのデイトレにおける円安の影響〜メリットとデメリット〜

以上この記事では、円安が与えるFXのデイトレードへの影響から、メリットとデメリットを考察いたしました。

その上で、円安が特にFXのデイトレードに対して「悪影響」は無いという結論をさせて頂いた次第です。

以下が当記事のまとめになります。

  • 1.ボラティリティが大きくなる→利幅が大きくなるメリット(「含み損」「損切り幅も大きくなるが、デイトレ手法のロジック次第で回避できる)
  • 2.必要証拠金が高くなる→証拠金維持率が下がるものの、ゼロカット前提で異常に大きなロットで取引しない限り特に影響はない(そんなハイレバレッジで取引しても、強制ロスカット条件が「証拠金維持率0%」の業者であれば証拠金維持率の低下は関係がなくなる)
  • 3.円関連の通貨ペア以外でボラティリティが下がることがある→ドル円やクロス円など、ボラティリティが高くなり利幅を多く取れるような通貨ペアに、取引対象を切り替えれば、デメリットではなくメリットになる

3つ目のドルストレートなどでボラティリティが下がる可能性がある影響では、普段からドルストレート限定でしか取引していないトレーダーにとっては、もしかするとデメリットになるかもしれません。

しかし、特定の通貨ペアのみにトレード対象を限定していると、2022年に起きている過剰に思える円安相場のような、異常な相場になった際には、ボラティリティの増減により普段なら取れていた利幅が取れずに利益率の低下に繋がる可能性が大いにあります。

今回の例で言えば、ユーロドルしか普段は取引していない場合、ドルストレートのボラティリティが下がることで平均的な獲得できる利幅が狭くなり、利益率が普段よりも下がってしまうということです。

ですので、常に安定して利益率を維持していきたい場合、普段から特定の通貨ペアだけにトレード対象を限定せず、複数の通貨ペアを扱っていくことを推奨していました。

含み損が少ないロジックを徹底しつつ、相場状況に応じてボラティリティが高い通貨ペアを取引すれば、利幅を普段よりも多く取れ、それが利益率の向上に繋がるメリットになっていきます。

基本的に、FXの相場は、

・米ドル
・ポンド
・円
・ユーロ
・オージードル

など、常にどこかの通貨にお金が流れているので、特定の通貨ペアが普段よりボラティリティが低くても、逆に別の通貨ペアが大きな値動きになってチャンスとなるケースも少なくありません。

(正月やお盆、日本時間の深夜〜早朝など、参加トレーダーが少ない状況はボラティリティが低下するので除きます)

以上から、FXのデイトレードで安定した利益率を狙うためには、普段から複数の通貨ペアでも不変的に通用するデイトレ手法に取り組み、ボラティリティが高い通貨ペアを狙っていくことが重要となるわけです。

ただ、ボラティリティ=値動きが大きくなると、利幅が広がる分、逆行した際の「含み損」や「損切り幅」も広がるリスク=デメリットがあることは否定できません。

しかし、そんな含み損/損切り幅が広がることは、取り組むデイトレ手法のロジック次第で、いくらでも回避ができます。

実際、私自身が1日換算で10%以上の利益率を安定的に出しているデイトレ手法では、複数の通貨ペアを扱い「含み損」を限りなく抑えたロジックを組み込んでいました。

具体的なエントリー場所を含めたロジックを公開していますので、良ければご覧になってみてください。

また、無料の公式メールマガジンでは「含み損と損切り幅が極限まで狭くなるエントリー場所を含むロジック」や、取引銘柄や時間帯、実践者の実績と感想なども紹介していますので、トレードの参考資料としてもお役に立てるかと思います。

ぜひご登録頂ければ幸いです。

杉原。

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FXのデイトレで移動平均線の設定値を5分足20本や25本にしない理由。

杉原です。

有名どころで大勢のトレーダーが利用しているテクニカル指標の「移動平均線」ですが、実際に私は補助的に以下のようなパラメータ(設定値)で利用していました。

移動平均線

移動平均線のパラメータ(設定値)

表の通り、5分足に換算すれば、以下のようになります。

  • 5分30本
  • 5分75本
  • 5分120本
  • 5分225本
  • 5分480本

以下の記事で、上記の設定を行っている理由を掘り下げて解説していますので、必要に応じて参照して頂ければ幸いです。

ただ、私はあえて、多くのトレーダーが推奨する5分足の20本や25本というパラメータを設定していません。

そんな20本/25本の代わりに、明確な理由があるため『30本』を設定しています。

そのため、意図的に20本/25本を使っていないのならば、その理由を教えて欲しいという相談を頂くことが少なくありませんでした。

そこで当記事では「なぜ多くのトレーダーが使う設定値の20本/25本ではなく、あえて30本を利用しているのか」を確固たる納得のいく理由とともに解説させて頂きたいと思います。

移動平均線5分足20本や25本を使わない理由

確かに20本/25本はよく使われるパラメータなので、効き目があることは間違いありません。

ただ、私の手法はあくまでもライントレードを主体として、ラインの重複にプラスして移動平均線をサポレジとして使っています。

(移動平均線がサポレジになる原理は、私のデイトレ手法に関する下記の案内資料をご参照ください)

その上で、20本/25本の代替として30本を使っていた次第です。

まず、5分30本は150分、つまり「2時間30分内に建てられたポジションの平均」になります。

要するに30分刻みなわけです。

そんな「30分足」はMT4やTradingViewをはじめ、その他のチャートソフトでも標準で装備されています。

実際、30分足をベースに30分刻みでトレードを行うデイトレーダー、スイングトレーダーも少なくありません。

そのような中期よりの短期スタイルであるトレーダーたちを包括した上での、建てられたポジションの平均価格帯の目安を読み取れるのが、2時間30分=150分=5分30本です。

ただ、

5分20本の場合は100分で1時間40分
5分25本の場合は125分で2時間5分

という「半端」な数値になり、30分刻みでポジションを持つ傾向にあるような、トレーダーたちの動向をあまり読み取れません。

また、そもそもグランビルの法則において、上昇相場を例にすれば、

1.ローソク足が移動平均線まで下降する前に反発上昇
2.ローソク足が移動平均線を一旦下回ってから反発上昇

という定義があります。

1.ローソク足が移動平均線まで下降する前に反発上昇

2.ローソク足が移動平均線を一旦下回ってから反発上昇

つまり、20本/25本を採択した際『1.ローソク足が移動平均線まで下降する前に反発上昇』する可能性をサポートラインとして狙う場合、30本よりもローソク足に近いため(上にある)、もしも逆行した時には「含み損」「損切り幅」を広げかねません。

ただ、20本/25本において『2.ローソク足が移動平均線を一旦下回ってから反発上昇』する可能性をサポートラインとして狙う場合であれば『1.ローソク足が移動平均線まで下降する前に反発上昇』する可能性をサポートラインとして狙う場合に比べ、低い価格帯での買い注文となるため、逆行した時には「含み損」「損切り幅」を抑えられるはずです。

その上で、実際に20本/25本、そして30本には大きな差がなくパーフェクトオーダー発動とあわせてトレンドラインなどとの重複を狙う際などにおいて、

20本

25本

30本

という順に上から並ぶようになります。

そのため、20本/25本における『2.ローソク足が移動平均線を一旦下回ってから反発上昇』が生じる際の「一旦下回った価格帯」になるのが30本との接触点になりやすいということです。

つまり、30本をサポートラインとした際に買い注文を出すことは、20本/25本から見た「一旦下回った価格帯」になるため、20本/25本をサポートラインとした場合に比べて、30本の場合は逆行時の「含み損」「損切り幅」を少なくできます。

また、20本や25本との接触時の際に建てるポジションより、30本時の買いポジションの方が、低い価格であることは間違いありません。

そのため、5分足30本の採択は「含み損」「損切り幅」のリスクを抑えると同時に、得られる利幅も大きくできる傾向にあるわけです。

以上、まとめると下記のような理由で、20本/25本を採択せず30本を代替としていた次第です。

  • 5分30本は「150分=2時間30分という30分刻み」なので、5分20本(100分=1時間40分)や5分25本(125分=2時間5分)という半端な時間では得られない、30分刻みでポジション建てているトレーダーたちの平均ポジション価格を含めて読み取れる

    →彼らの中で、含み損が出ている売りポジションがプラ転するタイミングになりやすく、利確の『買い注文』を出すトレーダーが増える傾向にある

    →逆に、買いポジションが含み益から含み損に変わってしまったトレーダーは、「まだ損失を確定させたくない/これからプラ転するかもしれない」と、次の30分、さらに次の30分まで様子を見ようとして、損切りの『売り注文』を避ける傾向にある

    →結果、5分30本をサポートラインとした際に、売り注文が減り、買い注文が増えるような原理があるということ

  • 20本/25本をサポートラインとして使うより、30本をサポートラインとした方が「含み損」「損切り幅」を減少させると同時に利幅を増やすことが可能

    →より安い価格でエントリーができるから

仮に30本ではなく、20本/25本を採択すると、30本を採択するメリットが無くなると同時に、含み損/損切り幅が広がり、利幅が狭くなるデメリットだけが残ってしまうということです。

以上から、20本/25本ではなく、あえて代替として30本を使用していました。

参考にして頂ければ幸いです。

ただ私自身、移動平均線はあくまでも「補助」として使っていました。

メインとなる『指針』は、パラメータ(設定値)がないことで、トレーダー同士の分析に差が生じにくい、

・キリ番
・水平ライン
・トレンドライン

などの「ライン」を軸にした不変的なロジックを、さらに補完するような形で移動平均線を使っていたわけです。

このあたりの詳しいロジックは、実際のエントリー場所も含め詳しく図解しているので、良ければ下記の資料をご覧になってみてください。

>重複点テクニカル

本ブログ『専業FXデイトレーダーの会』では、FXのデイトレード専業で勝ち続けるべく有益な情報を発信しています。

ぜひ他の関連記事もあわせてお読み頂ければ幸いです。

>ブログの目次はこちらから

>納得させます。FXのデイトレで移動平均線の最適な設定値(パラメータ)と原理/理屈とは。

>【図解】水平ラインで1日10%以上の利益率を出すFXのデイトレ手法

>グランビルの法則を単純に「最低限」覚えるならコレだけ。

>FXで最強のテクニカル指標「チャネルライン」の有効性/メリットを解説

制約~専業デイトレーダーとして取り組むべき手法~

杉原です。

今回はタイトルにある通り、専業トレーダーに必要な

『制約』

と題して、安定した収入を相場から勝ち取り続けるために欠かせない要素を、相場を動かすトレーダーたちの人間心理を含めた解説をさせて頂く次第です。

まず、この制約は、普段ご自身がデイトレードする際に『理に適っている手法のみ』に取り組むことを意味します。

理に適ったデイトレード手法の定義とは

そんな「理に適ったデイトレード手法」とは、相場の本質/原理に沿った手法です。

そもそも相場は、買いと売りの多い方に価格が動くという、絶対的な仕組みがあり、今後も変わることは有り得ません。

そんな買いや売りの注文そのものは、私たち人間が発注するものです。

もちろん、EAのような自動売買ツールで、プログラムによる発注もあるので、注文するのは私たちだけとは言えないかもしれません。

ただ、そんなEAも作っているのは人間なので、結局のところは相場に対して出される

・買い注文
・売り注文

は、私たち人間による影響が反映されていることは確かなわけです。

その上で、先ほど書いたように、相場は「買い」「売り」の多い方に値動きが起こる絶対的な仕組みがありました。

つまり、人間心理が値動きを引き起こし、相場に影響を与えているということです。

そして、人間心理の要素は不変的なので『過去ー現在ー未来』に大きな差がありません。

以上から、相場の本質/原理にある人間心理を捉えたデイトレード手法

=理に適っている手法

は、過去ー現在ー未来において利益率に大差がなく、デイトレの場合は1日単位の負けが限りなく少ないはずです。

もちろん1日程度はマイナスの利益率、いわゆる負けの日はあるかもしれません。

ただ、2日続けてのマイナスや週単位のマイナスがある場合、そのデイトレ手法の有効性は不変的ではないと言えます。

つまり、1日単位でマイナスがよくある、または週単位でマイナスになる時点で、そのデイトレ手法は理に適っていない手法だと言っても過言ではありません。

そのため、そんな理に適っていない手法は、短期的には収益があっても、
専業として稼ぎ続けようとすれば、近い将来、損失が多くなり

「安定的に稼げない可能性」

が高くなってしまいます。

なぜなら、その手法は相場の本質を無視した、理に適っていない手法だからです。

ここまでを簡単にまとめると、以下のようになります。

  • 日々のトレード収益を安定させ専業トレーダーとして生計を立てるるには、理に適っているデイトレ手法のみに取り組むという自己規律としての『制約』が欠かせない
  • そんな理に適っている手法とは、相場を動かす人間心理を捉えたもので、1日単位の負けが限りなく少ない

以上、ここまでは、専業トレーダーとして取り組むべき手法の『要素』を解説させて頂きました。

ただ、具体例が無いことには、そんな理に適ったデイトレ手法のイメージができないと思います。

そこで続いては「理に適った手法」の具体例を解説していきますので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

理に適った不変的なデイトレード手法の具体例

私自身、デイトレを始めるにあたり、ここまでお伝えしたように「理に適っていない手法」では専業として安定してかてないと感じて、ネットなどで理に適っている「不変的」な手法を探し、情報収集をそれなりに行なっていました。

しかし、書籍や情報商材を見ても、何一つ納得できる理に適った手法は見つからなかったんです。

情報商材の販売ページは、

・腕組みドヤ顔
・根拠がない話
・誰でも簡単になど甘い言葉による売り込みばかり

で、重要なはずのロジックは隠していて、購入後に中身を見れば、単にテクニカル指標をいくつも組み合わせただけのケースが大半でした。

実際にバックテストをしてみると、

・1日単位の負けが連続
・週単位の負けも多い

というだけではなく、酷い手法の場合、

・月単位
・年単位

でもマイナスになることもあり、

「こんな価値の無いノウハウが、何万で売られているんだ。。。」

と感じて、私自身、本当にびっくりしました。

そのような出来事に加えて、元々、

・学生時代は理系で統計学を履修
・前職では予備校で数学を指導

という、相場に対する自分自身の適正と「人に従うよりも自分で何でも決めたい性格」もあって、自分で完全に0から、不変的な理に適っているデイトレード手法を作り始めたんです。

そして、先ほども書いたように、「買い注文」「売り注文」の多い方に値動きが起こる相場の本質に沿って、地道に20年近い期間のバックテストを行っていました。

なかなか時間がかかりましたが、

・買い注文が増える
・売り注文が減る

という状況のみでロングを、逆に、

・買い注文が減る
・売り注文が増える

そんな状況のみでショートをすれば、含み損が少ないまま高い勝率を出せると、確信を持てるようになったんです。

具体的には『サポレジの重複』(サポートラインまたはレジスタンスラインの重複)に辿り着いたわけです。

多くのトレーダーは、RCIやRSIを代表とする、既存のテクニカル指標や
インジケーターを組み合わせているものの、

・パラメータ(設定値)
・適用する時間足

がそもそもトレードによって異なるので、買い注文や売り注文の増減を見極める精度が低くなると私は思い、パラメータが存在しないラインを軸に手法を開発していきました。

要するに、

・キリ番
・水平ライン
・トレンドライン

などの、パラメータがなく、トレーダーによって値動き分析の差が出ないことにより高い精度で分析がてきるものを中心に、デイトレ手法を作り上げていったわけです。

いわゆる『ライントレード』というスタイルになります。

もちろんRCIやRSIをはじめとする

・パラメータ(設定値)
・適用する時間足

がトレーダーよって違う指標やインジケーターでも、まったく使えないとは言えません。

実際にそれらの指標やインジケーターは、それなりの有効性があるからこそ、古くから現代まで存在し続けているはずだからです。

ただ、やはり有効性は「それなり」でしかなく、特定の相場状況でしか通用しないなど安定感に欠けるため「不変的な理に適っている手法」には不十分だと私は感じました。

結果、パラメータに差が出てしまう指標やインジケーターを中心にした手法では、相場の本質を捉えた不変的な手法には遠ざかってしまうので、実際に多くのトレーダーがそんな指標やインジケーターに頼って「勝ったり負けたりを繰り返している」のではないかと率直に感じたんです。

RSIやRSIなどのような指標やインジケーターは、あくまでもラインのような不変的なものを軸にした上で「補足」するような形で使うことが、精度を高めることに繋がると思います。

以上、この記事では、専業デイトレーダーとして、日々の収益を安定させるために取り組むべき手法として、

『不変的』で理に適っている手法

が有効だという解説をさせて頂きました。

実際に「不変性が高い理に適ったロジック」として、私はラインを使った『ライントレード』を強く推奨しています。

そんなライントレードは、下記の記事で勝てる原理/有効性を、トレーダーたちの心理動向を含めて解説していますので、ぜひ下記もお読みになってみてください。

>専業なら知っている。FXでライントレードが勝てる原理。

本ブログ『専業FXデイトレーダーの会』では、FXのデイトレード専業で勝ち続けるべく有益な情報を発信しています。

宜しければ、他の関連記事もあわせてお読みになってみてください。

>ブログの目次はこちらから

>資金1万から500万に少額から一気に増やしたデイトレ手法の解説

>含み損ほぼなし。キリ番を利用した聖杯に近いFXのデイトレ手法。

>【図解】水平ラインで1日10%以上の利益率を出すFXのデイトレ手法

>FXのデイトレでテクニカル指標の「ダマシ」を防ぐ方法

「FXのプロもうなる?」チャネルラインを使った最強デイトレ手法

杉原です。

この記事ではFXトレードのプロもうなる程、高い有効性があるチャネルラインを使った「最強」と言えるレベルのデイトレード手法を解説していきます。

チャネルラインは下図のようにトレンドラインと平行に引けるアウトラインとセットのテクニカル指標です。
上昇のチャネルライン

下降のチャネルライン

そんなチャネルラインはパラメータ(設定値)が無いテクニカル指標なので、ラインを引くトレーダー同士によるトレンド認識の差がありません。

逆に、RSIやRCIなど多くの指標がトレーダーによって「パラメータ」「適用する時間足」の違いが生じ、同じ指標を使っているトレーダー同士でもトレンド認識の差に繋がり、テクニカル分析の精度が低くなる傾向にあります。

対してチャネルラインはトレーダー同士の違いが生じにくいだけではなく、N字を描く「誰が見てもキレイなトレンド」のチャートパターンを見つけ出せる指標です。

ですので、チャネルラインを使わないトレーダーたちとも同じトレンド分析が可能となるため、非常に高精度なテクニカル分析ができます。

この記事は、そんなチャネルラインの実践編として、ポンド円を事例にプロもうなる程のデイトレード手法を解説していく内容です。

チャネルラインそのものの有効性/メリットは、以下の記事で相場の原理原則に沿って解説しているので、必要に応じて参考にして頂ければと思います。

>FXで最強のテクニカル指標「チャネルライン」の有効性/メリットを解説

まずはラインを使った環境認識

初めにポンド円における相場全体の状況を把握します。

下図のように1時間足で「トレンドライン」と「水平ライン」が引けました。

トレンドラインと水平ラインで環境認識を行った1時間足ポンド円のチャート

ちなみに水平ラインは、143.500円という価格帯のラウンドナンバー(キリ番)となります。

トレンド自体は下降トレンドで、水平ラインの価格帯でロールリバーサル(サポレジ転換、レジサポ転換)が起こり、戻り売りが狙えそうな場面です。

5分足でチャネルラインを引いていく

それでは、エントリーのタイミングを図るべく、チャネルラインを引いていきます。

まず、先ほどの1時間足ポンド円チャートを、細かなラインを引きやすい5分足チャートに変更したものが下図です。

トレンドラインと水平ラインで環境認識を行った後のポンド円5分足チャート

ここから時間の経過を待ち、チャネルラインを引いていきたいと思います。

すると、下図のように2本のチャネルラインが引けました。

ポンド円に2本のチャネルラインを引いたチャート図

赤の方は、ローソク足が多少はみ出ていますが、下図のように15分足で見るとキレイにヒゲで止まっているので、このラインを採用したいと思います。

ポンド円に2本のチャネルラインを引いた15分足チャート図

ここまで引いた全部のラインを含む、全体を映したチャートが下図です。

ポンド円に2本のチャネルラインを引いた全体のチャート図

チャネルラインとトレンドライン、水平ラインが重なるタイミングを狙う

続いて、エントリーのタイミングを図る上で、

・チャネルライン(赤と黒)
・トレンドライン(黄緑)
・水平ライン(キリ番、水色)

が重複するポイントを狙いたいと思います。

各ラインがそれぞれ『レジスタンスライン』となるため、大勢のトレーダーたちがラインが重なる価格帯での「売り」を狙っているからです。

それも、1時間足で確認できるトレンドラインや水平ラインでの戻り売りを狙う、短期~中長期など多くの時間軸で取引するトレーダーがショートの注文(順張り)を出す傾向にあります。

また、チャネルラインは下図のように

・トレンドラインからアウトライン
・アウトラインからトレンドライン

のように、セットになる平行なラインへと反発し合う性質があり、これを狙ったトレーダー(逆張り)の売り注文が入りやすくなるわけです。

チャネルラインの内部反発1

チャネルラインの内部反発

赤と黒のチャネルラインが重なれば、その分だけ売り注文を出すトレーダーも多くなるはずなので、高い有効性へと繋がります。

また、そんなチャネルラインの反発を利用して、アウトラインにローソク足が到達するころに、すでに持っていた買いポジションを決済(売り注文)を出すトレーダーも少なくありません。

そして、先ほど書いたように、キレイなN字のチャートパターンとなるトレンドになっているので、ラインを引かないトレーダーにとっても、

・順張りで持っていた買いポジションを決済する「売り注文」
・逆張りで新たにエントリーのタイミングを図る「売り注文」

などを狙う傾向にあります。

その結果として、下記のように様々な立場/考え方のトレーダーたちによる「売り注文」が一気に増え、逆に「買い注文」の量が極端に減るわけです。

  • 順張り
  • 逆張り
  • スキャルピングやデイトレードなどの短期スタイル
  • スイングトレードなどの中長期スタイル
  • 新規の注文
  • 決済の注文

もちろん、黒のチャネルラインは1時間足チャートでは引けず、見えないことは確かです。

そのため、スイングトレードを行う中長期トレーダーにとっては、意識されないラインかと思われるかもしれません。

ただ、いくら1時間足など中長期の時間足を軸に取引するトレーダーであっても、エントリーの細かなタイミングは下位足で行う傾向にあります。

5分足などの下位足で「押し目買い」「戻り売り」のベストなタイミングを図り、

・より安い価格帯でのロング
・より高い価格帯でのショート

を狙い、利益の最適化を行っていくわけです。

以上から、ラインの重なる価格帯で、

・短期~中長期
・順張り/逆張り
・新規注文/決済注文

など、あらゆるトレーダーたちからの「売り注文」が一気に押し寄せてきます。

だからこそ、

・チャネルライン(赤と黒)
・トレンドライン(黄緑)
・水平ライン(キリ番、水色)

がレジスタンスラインとして重複する価格帯を狙ったということです。

後は、付近の価格帯にアラートを設置して、重複する部分まで待ちました。

時間が経過した後の、下図の黄色丸がエントリー場所になります。

エントリー場所

ご覧のように、黒のチャネルラインと黄緑のトレンドラインは、まだローソク足に接触していません。

ただ、すでに水色のキリ番(水平ライン)と赤のチャネルラインには触れているため、この時点でエントリーしました。

黒と黄緑には触れていないものの、ライン付近で「売り注文」は殺到するため、ライン4つの内2つがローソク足に接触した段階でエントリーしたわけです。

その後、黒のチャネルラインで反発する恐れを懸念し、下図の赤丸付近で決済しました。

利幅的には約15pipsほどです。

決済

その後、チャネルラインのブレイクを狙って再びエントリー

先ほど利確した後、黒のチャネルラインを下抜け(ブレイク)すれば、下記のように、さらに売り注文の量が増大します。

  • 黒のチャネルラインによる上昇トレンド抜けを狙った売り
  • 黄緑のトレンドラインによる下降トレンドの確定を狙った売り
  • 赤のチャネルラインによるアウトラインからトレンドラインに向かう流れを狙った売り
  • 水色のキリ番(水平ライン)による反転の確定を狙った売り

先ほどのエントリーは「レジスタンスライン」として4本が重複する価格帯でしたが、ここでの狙い目となる次のエントリー場所は、上記のような売り狙いが多発するのが高い有効性に繋がります。

下図のように、グレーで記した空間には下降トレンドを妨げる「サポートライン」が一切ありません。

再びエントリー

そこで、黒のチャネルラインを抜けた段階でショート(売り)を行い、赤のチャネルラインにおけるトレンドラインまで売りポジションを持とうと考えました。

最終的に、下図のように赤のチャネルラインにおけるトレンドラインでの逆行を恐れ、この時点で利確したわけです。

再び利確

利幅としては約30pipsで、短時間の割に大きな利益になったと思います。

補足とまとめ~プロもうなる? FXでチャネルラインを使った最強デイトレ手法の事例~

以上、この記事では、下記のようなチャネルラインを使ったデイトレード手法の実践的な解説を行いました。

  • ライン同士がレジスタンスラインとして重複する場所での「売り」
  • 下降チャネルライン内部のある、別の上昇チャネルラインがブレイクした後を狙った「売り」

いずれのパターンにしても、極めて『小さな含み損』で済みながらも高精度(高勝率)になるため、本記事で解説したロジックを追究することで、利益率の大幅な向上が可能です。

そんなブレイク手法ですが、チャネルラインに含まれるトレンドラインのブレイク手法を使い、ゴールドなどのボラティリティが大きな銘柄を扱って一度の取引で大きな利益率を出すことも不可能ではありません。

特にゴールドでは、

・ファンダメンタルズ要因が少ないことでのテクニカルの効きやすさ
・値動きの大きさと、それに対してスプレッドが狭い

この2つが合わさり、トレンドラインのブレイク手法を使って下図のような収益を出すことも可能です。

ゴールドの利益率(トレンドラインのブレイク手法

上の図は、私自身が得意とするサポレジを使ったデイトレ手法で、トレンドラインのブレイク手法に特化したロジックとなっています。

このトレンドラインのブレイク手法は、

・短期トレーダーと中長期トレーダー
・逆張り派と順張り派

それぞれが同じトレンド方向になるロジックでありつつ、トレンドラインを「引かないトレーダー」からも同じ方向性が意識されやすいチャートパターンに特化していました。

そのため、大勢のトレーダーと同じ方向にエントリーができるので、極めて高い精度となり「含み損」「損切り幅」を最小限に抑え込めて、低いリスクのままロットを上げて利益率を向上させていたデイトレ手法になります。

下記の記事では、このトレンドラインのブレイク手法について、エントリーから利確・損切り、ロットの設定まで実際の事例を使って図解していますので、ぜひご覧になってみてください。

>トレンドラインのブレイク手法のエントリーから決済までの図解

このトレンドラインのブレイク手法は、ゴールドはもちろん、他のどんな銘柄にも変わらず通用するデイトレ手法なので、複数の銘柄を扱って、1日で数十%の利益率を出せる日もあります。

その辺りの収益事例も掲載しているので、ぜひ上記のリンクからトレンドラインのブレイク手法をまとめた記事の方をご覧頂ければ幸いです。

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FXのデイトレードはスマホだけ、パソコン無しでも勝てるのか?

杉原です。

FXのデイトレードを行う上で、

「そもそもパソコンを持っていないため、スマートフォンでしかデイトレができない」
「パソコンは自宅にあるが、通勤中など外出先でデイトレしたい」

という悩みを抱えるトレーダーは少なくありません。

実際『スマートフォンだけでFXのデイトレは実践ができますか?』という内容の質問も、こちらから多く頂いていました。

その回答としては、スマートフォンを使ってのデイトレードは可能というのが、率直なところです。

ただ、画面の大きさや操作性を含め、パソコンを使ってのデイトレードとは少し異なる点があり、注意すべき部分があります。

そこで当記事では、スマートフォンでFXのデイトレを行うメリットとデメリットを含めた細かい部分を、注意点を踏まえて解説していく次第です。

FXのデイトレードをスマホだけで取り組むメリット

まずは、スマートフォンのみでFXのデイトレードを行うことで得られる、3つのメリットについて解説していきます。

場所を選ばない

どこでもエントリーと決済ができるのが、スマートフォンでデイトレを行う最大のメリットです。

通勤中だろうが、スマホがインターネットに繋がっていれば、MT4などの専用アプリを使ってFXのトレードができます。

パソコンとは違って、椅子に座る必要さえもありません。

要するにスマートフォンを使えば、立ちながら、歩きながらでも、FXで稼ぎを得ることが可能なわけです。(もちろん、トレード手法によりますが)

ただ、MT4をはじめ、FXのトレードをスマートフォンで行うためのツールやアプリは、膨大な通信が必要となります。

そのため、契約プランの通信容量をオーバーしてしまい、通信料が大きな負担になるかもしれませんのでご注意ください。

スマートフォンでFXに取り組む場合は、Wi-Fiを通してネットに接続すれば、通信料の負担が軽減されるので推奨していました。

手軽にできる

2つ目のメリットは、手軽にFXのデイトレードができる点です。

パソコンは起動にかかる時間がある上に、パソコンを置く机や座る椅子が欠かせません。

手間も時間も場所も必要になるため、パソコンでのトレードはどうしても「手軽」とは言いにくいわけです。

ですが、スマートフォンの場合、先ほども触れたように座る必要がない上に、MT4などFX用スマホアプリの起動までの時間は「数秒」程度なので、トレードを始めるまでの時間が非常に短くて済み、とても「手軽」にトレードができます。

また、ベッドに寝ながらでも片手が使える状態ならば、エントリーも決済もスマホ1つでできてしまうので、パソコンと比べて明らかに手軽と言えるはずです。

何より、スマートフォンはポケットに入るほど小さく、片手で楽に操作できるほど軽量な設計なので、

・手ぶらで街を歩きながら
・カフェでお茶しながら

FXに取り組める点も手軽な部分だと思います。

パソコン費用が不要

続いて3つ目のメリットは、パソコンを準備する高額な費用が発生しない点です。

普段の生活で使っているスマートフォンでインターネットや決済ができてしまうので、元からパソコンを自宅で使う習慣がない限り、あえてパソコンを買おうとは思わないかもしれません。

実際、新品のパソコンであれば、10万前後はかかるので非常に大きな出費になります。

パソコン費用をFXのトレード資金に回した方が良いと考え、あえてスマートフォンのみでトレードを行おうとする方も少なくありません。

そんなパソコン購入に必要な高額な費用を0にできる点が、スマートフォンのみでFXに取り組むメリットでもあります。

スマホだけで行うデイトレードのデメリット

パソコンと違ってスマートフォンは画面が極端に小さいため、チャートをしっかりと見ることができません。

逆に、チャート画面をしっかり見れるパソコンの方が細かい分析ができるので、より高度なデイトレード手法を実践し、大きな利益を出せる可能性があるわけです。

ですが、スマートフォンだけでFXに取り組むのであれば、画面が小さい分チャートが非常に見にくいため、あまりインジケーターやチャートを使った分析を必要としない、簡単なデイトレード手法しか実践ができません。

そのため、どうしても、

勝率
リスクリワード

は、パソコンを使った高度な分析ができるデイトレード手法の方が、高めやすいと言えるわけです。

ただ、スマートフォンと一緒にiPadなどのタブレット端末を使うと、チャートをしっかり見れるため高度な分析を行うデイトレード手法も実践が可能です。

タブレット端末ならば、さすがにポケットには入らないものの、非常に軽量で持ち運びが楽ですし、立ちながらの操作も不可能ではありません。

そのため、スマートフォンより多少は重さや大きさがあるものの、先ほど挙げていた、

・場所を選ばない
・手軽にできる
・パソコン費用がかからない

などのメリットを得られながらFXに取り組めます。

タブレット端末用のMT4などのFXツール/アプリもあるので、スマートフォンと同様すぐにトレードを開始することが可能です。

実際、タブレット端末はパソコンと同等の機能を持つ上に、スマートフォンのような手軽さも持っているので、タブレットのみでトレードする人も少なくありません。

パソコンは持っていないものの、iPadなどのタブレット端末は持っているという場合、タブレット端末を使ったトレードもおすすめとなります。

補足:中古パソコンという代替案

スマートフォンやタブレット端末よりも、さらに大きな画面でFXに取り組みたいという場合『中古パソコン』という選択肢も推奨していました。

一般的に新品のパソコンであれば10万前後、性能にこだわれば10万以上の購入費用が欠かせません。

対して中古やアウトレット品のパソコンであれば、

・ヤフーショッピング
・楽天市場

などで、2,3万あれば手に入るものが数多く売られています。

ネット販売だけではなく、パソコン専門店の「じゃんぱら」などでも中古/アウトレット品のパソコンが2,3万程度でも販売されていました。

「デイトレードは中古ではなく高性能のパソコンが必須なのでは?」と質問される方もいましたが、オンラインゲームをしない限り、そこまでの高性能はデイトレード用のパソコンに必要ありません。

その辺の細かい解説は下記の記事で掘り下げていますので、良ければご覧になってみてください。

>FXのデイトレに中古PCは無理?デイトレ向きなパソコンのスペックや速度、オススメなどを解説。

まとめ~FXのデイトレードをスマートフォンだけで行うメリットとデメリット~

以上、この記事ではスマホのみでFXに取り組む上でのメリットとして、

・場所を選ばない
・手軽にできる
・パソコン購入費が不要

という点を挙げつつ、デメリットとしてスマートフォンだけでは「高度なチャート分析ができない」ため、大きな稼ぎは得にくいという解説をいたしました。

その対策案として、スマートフォンのメリットを保ちつつ、iPadなどのタブレット端末も一緒に使うことで、チャート分析を徹底して行えるようになるため、このデメリットを補うことも可能です。

本ブログ『専業FXデイトレーダーの会』では、FXのデイトレード専業で勝ち続けるべく有益な情報を発信しています。

宜しければ、他の関連記事もあわせてお読みになってみてください。

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>FXのデイトレで勝てない原因と解決策3選

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