杉原です。
本記事では、「海外FX業者」と「国内FX業者」のどちらを選ぶべきかという選択の基準となる内容をお届けいたします。
海外業者と国内業者では、「法律に基づく運営」により双方には大きな違いがあるため、トレードで得られる利益が大きく変わってくる事が避けられません。
つまりは、どちらを選ぶかによって、残る利益が変わってくるということです。
そこで今回は、客観的な視点も踏まえつつ、海外業者と国内業者では、
「どちらが最終的に大きな利益が残るのか」
という観点で、以下の15項目に分けて比較させて頂きます。
- ボーナス
- レバレッジ
- 強制ロスカット水準
- 追証
- 取引方式
- 取引コスト
- スプレッドと手数料
- 銘柄
- 約定力
- 取引ツール
- 入金
- 出金
- 信頼度
- サポート
- 税金
(赤の太字で装飾した箇所が非常に重要な項目です。)
より理解度を深めて頂くために、表形式で全体像の比較を行った後、1つずつの項目をそれぞれ掘り下げていく流れで解説していきます。
【比較表】海外FX業者VS国内FX業者
まずは、細かな比較を行う前に、16項目における簡易的な比較で全体像を把握して頂ければと思います。
|
海外FX業者 |
国内FX業者 |
ボーナス |
口座開設ボーナス(一度切り)
入金ボーナス(継続的) |
既定の取引量を達成することでのキャッシュバック方式(一度切り) |
レバレッジ |
業者ごとに差別化され最大で無制限
500倍が一般的 |
一律25倍 |
ロスカット水準 |
各社が差別化
低い業者では証拠金維持率0% |
平均して証拠金維持率50% |
追証 |
一切なし |
有り
多大な借金を背負う可能性がある |
取引方式 |
NDD方式(A-book)が主体 |
DD方式(B-book)が主体 |
スプレッド
+
手数料
(取引コスト) |
各社によって差が激しい
国内より高い業者もあれば低い業者もある |
平均して安い |
銘柄 |
非常に多い
為替通貨ペアだけではなく、金や原油、インデックスや仮想通貨も、同じ口座内で取引が可能 |
非常に少ない |
約定力 |
高い |
低い
場合によっては約定拒否がある
何より、スリッページが広く利幅が狭くなってしまう傾向にある |
取引ツール |
MT4やMT5がどの業者でも使える |
各社のオリジナルツールが基本 |
入金 |
入金方法が多彩かつ高速 |
基本的に銀行振込 |
出金 |
出金方法が多彩
ただ、日本の銀行に出金する際には数日掛かる |
1~2営業日で銀行口座へ出金が可能 |
信頼度 |
全世界に顧客がいる
取得ライセンスは各社で異なる |
顧客は日本国内「のみ」 |
サポート |
大抵が日本語の対応済み
(一部の業者が対応不足) |
完全な日本語対応 |
税金 |
総合課税
(利益によって変動) |
分離課税
(一律で約20%) |
ボーナスの比較
1つ目はボーナスについて比較していきます。
国内FX業者では、各業者で指定された「総取引量(ロット数)」をクリアすることで、キャッシュバックという形で数万円を貰える仕組みです。
この仕組みでは基本的に一度のみとなっているので、継続して貰えるわけではありません。
また、そんな国内FX業者のボーナスは、既定の総取引量に達するまでに、
・相応のトレード資金
・多くのトレード回数
が必要になります。
対して海外FX業者で多い「入金ボーナス」は継続的に貰えるボーナスです。
その上で多くの場合が「100%入金ボーナス」となっており、入金した額と同額のボーナスを貰えるので、トレード資金が「倍」になるという破格なボーナス形態となっています。
また、入金ボーナスとは別に、口座を開設した際にトレード資金をプレゼントしてもらえる「口座開設ボーナス」という形態のボーナスも海外FX業者では人気です。
ボーナス受給の条件は口座を開設するだけですので、この口座開設ボーナスには入金の必要すらありません。
中には「万単位」で口座開設ボーナスを用意してくれている海外FX業者もあるので、「使わない手はない」と率直に思います。
以上から、国内FX業者における
・相応のトレード資金
・多くのトレード回数
が必要で、一度しか貰えないキャッシュバック形式のボーナスよりも、
・継続して複数回に渡って貰える入金ボーナス
・口座開設だけで貰える口座開設ボーナス
が存在する海外FX業者の方が、客観的に見てもボーナス面では非常に優秀と言えるわけです。
その上で、トレードの利益は取引量(ロット数)に比例するため、トレード資金が多いに越したことはありません。
よって、貰えるボーナス額が段違いに多い海外FX業者の方が、トレードで得られる利益が高い傾向にあるということです。
以上から、ボーナスの観点で見れば、最終的に残る利益が多い方としては「海外FX業者」ではないかと私は思います。
レバレッジ比較
続いてはレバレッジの比較です。
レバレッジが高い程、トレードする際の「必要証拠金」が少なくて済みます。
そのため、レバレッジが高い程に取引量(ロット数)を上げてトレードができるわけです。
実際のところ、トレードで得られる利益は、
利幅(pips)×取引量(ロット数)
になるため、よりトレードで稼ぐ上では、ロット数を上げられるに越したことはありません。
その上で、国内FX業者は日本の法律で「25倍」にレバレッジが規制されています。
対して海外FX業者の場合、日本のような規制が関係ありません。
そんな海外FX業者では、各社で最大レバレッジを競い合っており、中には「無制限(実質21憶倍)のレバレッジ」を使える業者もあるほどです。
海外FX業者と国内FX業者で必要証拠金を比較
最近では1,000倍のレバレッジを扱う海外FX業者も増えているため、
・海外FX業者は1,000倍、
・国内FX業者は一律なので25倍
で、
ドル円が110円
取引量は1万通貨
という条件であると仮定した上で、比較してみたいと思います。
海外FX業者と国内FX業者では
・海外FX業者は1ロット10万通貨
・国内FX業者は1ロット1万通貨
のように基本的に1ロットあたりの数量が異なります。
そのため、公平な比較を行う上で、計算式において「ロット数」ではなく「通貨数」と明記させて頂いておりました。
必要証拠金 = レート(価格)×数量(通貨数)÷レバレッジ数
海外FX業者における必要証拠金 = 110円 × 10,000(通貨数) ÷ 1,000 = 1,100円
国内FX業者における必要証拠金 = 110円 × 10,000(通貨数) ÷ 25 = 44,000円
以上のように、レバレッジ1,000倍と仮定した海外FX業者の方が約40倍程、国内FX業者よりも安い必要証拠金となりました。
もちろん、これはレバレッジが1,000倍の場合であり、海外FX業者は各社でレバレッジが異なるため、すべての海外FX業者が上記の必要証拠金になるという事ではありません。
ただ、大抵の海外FX業者は500倍以上のレバレッジを採用しているため、少なくとも、25倍が上限である国内FX業者と比べて、約20倍は必要証拠金が安く済むわけです。
海外FX業者では、このように必要証拠金が大幅に安く済む分だけ、取引数量を上げてトレードすることができます。
トレードの度に得られる利幅(pips)が同じでも、取引数量が多ければ多い程、実際に稼げる利益は比例して増える事は間違いありません。
そのため、レバレッジの観点で見た際に、より多くの利益が最終的に残る方は「海外FX業者」だと私は思います。
レバレッジが高い事は危険?
レバレッジ観点では海外FX業者の方が国内FX業者よりも有利とお伝えしましたが、
「高いレバレッジは危険」
という意見もネット上では多々あります。
このような意見は、高いレバレッジを使い取引数量を上げれば、利益も大きい分、
「損切り時の損失も大きくなる」
という視点で危険性を訴えているようです。
もちろん、このような意見のとおり、取引数量を上げる程に利益が大きくなるだけではなく、それにともない損失も大きくなることは間違いありません。
損切り時の損失額は、『損失幅(pips)×取引数量』という計算式になるため、取引数量に比例するからです。
ただ、だからと言って、高いレバレッジを使い取引数量を上げる事が『危険』とは言い切れないと私は思います。
そもそも、逆の視点で見れば、取引数量を挙げた分だけ損失額も大きくなりますが、利益額も等しく大きなものになることは間違いありません。
その上でトレードは、最終的に、
総利益額―総損失額
で手元に残る利益が計算されます。
そのため、海外FX業者のような高いレバレッジで取引数量を上げたところで、
・総利益額
・総損失額
はともに比例して増えるので、手元に残る最終的な利益も比例して大きくなるはずです。
そして何より、「総利益額」も「総損失額」も、その額は『トレード手法』によって左右されると思います。
要するに、危険かどうかはレバレッジや取引数量ではなく、取り組む「トレード手法」だということです。
有効性の高いトレード手法であれば、海外FX業者で高いレバレッジを使い取引数量を上げようと、国内FX業者でトレードしようと、勝つことには変わりありません。
逆に有効性の低いトレード手法であれば、海外FX業者だろうが国内FX業者だろうが、負けに繋がると思います。
そのため、取引数量を上げるトレードが「危険」というわけではなく、そもそも取り組む「トレード手法」を焦点にすべきだということです。
以上から、高いレバレッジを使い取引数量を上げる事が「危険」という論理は成り立たないと私は思います。
ロスカット水準の比較
国内FX業者の場合は、基本的に証拠金維持率の50%を口座残高が割った際に、強制ロスカットの条件を満たす事が大半です。
対して海外FX業者では多くの場合、証拠金維持率20%がロスカットの水準となっています。
このロスカットの水準は、低ければ低い程、業者側から強制的にロスカットされる確率が低くなる事は間違いありません。
要するに、ロスカットの水準が低い程、含み損が広がった際に口座残高が少なくなっても、強制ロスカットされずに耐えられる余地があるということです。
そんなロスカットの水準が平均的に「証拠金維持率20%」と低い設定である海外FX業者の中には、
証拠金維持率0%のロスカット水準
という業者も存在します。
証拠金維持率0%がロスカットの水準ということは、含み損がどれだけ広がっても、口座に入れた資金のすべてがなくならない限り、強制的にロスカットされる事がないわけです。
万一、
・大災害
・大きな経済ニュース
・要人の影響ある発言
・政治介入
など相場を揺るがすような事態が発生した際には、国内FX業者のようにロスカットの水準が高ければ、トレーダー自身が素早く損切りする前に、
業者側から強制的にロスカット
されてしまい、口座に入れていた大事なトレード資金をすべて失う恐れがあります。
トレード資金を失えば、そもそもトレード活動の維持ができません。
逆に、ロスカットの水準が海外FX業者のように低い程、上記のような事態に陥る可能性は低くなります。
よって、ロスカット水準の観点で見た際に、より最終的に残る利益が多い方は「海外FX業者」だと考えられるわけです。
追証に関する比較
先ほど触れた「強制ロスカット」が発生した際、国内FX業者の場合は「追証」が発生します。
追証は「追加で必要となる証拠金」の略で、場合によってはトレーダー側の「借金」に成りかねません。
対して、海外FX業者の場合は追証が一切なく、借金を背負うリスクは0です。
その上で、なぜ追証が借金に繋がるのか、その原理を解説させて頂きたいと思います。
過去には、
2015年1月のスイスフランショック(スイスフラン円では3,947pipsの値動き)
2019年1月のフラッシュクラッシュ(ドル円が約5分で400pipsの値動き)
などのような突発的な値動きにより、強制ロスカットが正常に作動せず、多額の追証を背負い、それが大きな借金になってしまったトレーダーが少なくありません。
通常であれば、含み損が大きく膨れた際に、強制ロスカットの水準を満たせば、その場でロスカットが強制的に行われます。
しかし、上記のような異常事態による値動きの場合、多くのトレーダーが強制ロスカットの対象となることで、サーバーの処理が追い付かず、強制ロスカットの機能がまともに働きません。
そのため、尋常ではない金額の追証を負い、その追証がそのまま借金になってしまうわけです。
以上から、トレードを長く続け、最終的に残る利益が多い方は、借金を背負ってしまう可能性がある国内FX業者に比べ、借金リスクが0である「海外FX業者」だと私は思います。
取引方式
基本的に、
・海外FX業者はNDD方式(A-book)
・国内FX業者はDD方式(B-book)
という取引方式を採用しています。
それぞれの取引方式の違いが、そのまま比較対象になるため、双方の詳細を簡単に解説させて頂く次第です。
海外FX業者が採用するNDD方式(A-book)の概要はこちらなります。
- ノー・ディーリング・デスクの略で、トレーダーの注文をディーラーを介さず、市場に対して直接的に流される
- 業者の収益はスプレッドと手数料
対する国内FX業者が採用するDD方式(B-book)の概要がこちらです。
- ディーリング・デスクの略で、トレーダーの注文をディーラーが受け、その「反対」の売買注文を市場に流す
- よって、トレーダーが負けるほど業者は儲かる
国内FX業者が採用するDD方式では、業者側がトレーダーの注文を「一旦受ける」ため、呑み業者とも呼ばれます。
その上で、トレーダーが行った注文を呑み、
・トレーダーがロングならショート
・トレーダーがショートならロング
というように、真逆の注文を業者から市場に流すわけです。
負けているトレーダーの方が「多い」という現実から、トレーダーと逆の注文を市場に出すこのDD方式によって、国内FX業者は大きな利益を上げていると言われます。
要するに、顧客であるトレーダーが負ければ負ける程、DD方式を採用する国内FX業者は儲けが大きくなるということです。
ですので、多くのトレーダーが負けている現状から、国内FX業者はスプレッドで大きな儲けを出す必要がありません。
逆に、海外FX業者のようにトレーダーの注文を「呑まず」、市場に対して直接流すNDD方式は、スプレッドや手数料が業者の利益になります。
つまり、海外FX業者のようなNDD方式は、スプレッドや手数料で儲けなければ、業者の運営を維持することができません。
そのため、スプレッドなどで利益を出すために、業者によっては、国内FX業者よりも海外FX業者の方がスプレッドが広い傾向にあるわけです。
以上を踏まえた上で、
・海外FX業者のNDD方式(A-book)
・国内FX業者のDD方式(B-book)
では、特にトレードの利益には、関係性はありません。
業者側の利益形態が異なるだけであり、特にトレードにおいて、大きな差異はないからです。
もちろん、DD方式の方がスプレッドが平均的に狭いというメリットがある事は否めません。
ただ、海外FX業者でも業者によっては狭いスプレッドを提供している業者もあるため、この辺りは後ほどスプレッドの比較で触れさせて頂きます。
取引コスト(スプレッドと手数料)に関する比較
スプレッドや手数料の取引コストは、低ければ低い程、残る利益が大きくなることは間違いありません。
その上で、基本的に国内FX業者は手数料は0で、前述のとおり、DD方式による儲けから、スプレッドも全体的に狭い傾向にあります。
その反面、NDD方式を多く採用する海外FX業者は、DD方式とは異なり、
・スプレッド
・手数料
のみが業者側の「儲け」です。
ですので、スプレッドも手数料も、国内FX業者と比べて海外FX業者は大きい傾向にあります。
国内FX業者の場合、0.3pipsは広い方で、多くの国内FX業者は
・0.2pips
・0.1pips
など、より狭いスプレッドを提供しています。
また、特に日本人トレーダーに人気がある、
・ポンド円(GBP/JPY)
・ユーロ円(EUR/JPY)
などのクロス円に関しても、同様に国内FX業者の方が狭いスプレッドを提供しているため、トレードで得られる利益が多く残りやすい傾向にある事は間違いありません。
この傾向は、
・ユーロドル(EUR/USD)
・ポンドドル(GBP/USD)
などのドルストレートに関しても同様で、やはり国内FX業者の方が安い取引コストだと思います。
ただ、海外FX業者の方も、年々、スプレッドを狭くする傾向にあるため、この先は国内FX業者よりも低い取引コストになる可能性も否めません。
しかしながら現状では、国内FX業者の方が平均してスプレッドが狭いため、取引コストの観点で見れば、海外FX業者よりも「国内FX業者」の方がより多くの利益が残りやすいと思います。
銘柄の比較
トレード可能な銘柄に関しては、圧倒的に海外FX業者の方が国内FX業者に比べて「多い」です。
海外FX業者における扱い可能な為替通貨ペアに関しては、
・メジャー通貨ペア
・マイナー通貨ペア
・エキゾチック通貨ペア
など、ほぼすべての通貨ペアをトレードすることができます。
対して国内の場合、メジャー通貨ペアの取引はできるものの、マイナー通貨ペアやエキゾチック通貨ペアはあまり扱い数は多くありません。
何より、海外FX業者の場合、
・金(ゴールド)
・インデックス(ダウ平均、日経平均など)
・原油
・仮想通貨(ビットコイン、イーサリアムなど)
などの値動きが大きく利益を伸ばしやすい銘柄を、為替通貨ペアと同じ口座でトレードができるという大きなメリットがあります。
少なくとも、扱える銘柄が多い程、エントリーのチャンスが比例して増えるはずです。
ですので、扱っている銘柄が多い海外FX業者の方が、銘柄の観点で見れば、最終的に残る利益額が大きくなる傾向にあると思います。
約定力の比較
こちらも、先ほどの銘柄と同様、海外FX業者の方が圧倒的に有利です。
国内FX業者はスプレッドの狭さを強みしている傾向にあり、対して海外FX業者の方は、トレード環境の充実を強みにしています。
そんな充実したトレード環境として、約定力の高さがあるわけです。
大抵の場合、海外FX業者の場合は約定拒否がなく、トレーダーが出した注文がスムーズにとおります。
対して国内FX業者の場合、約定ができないケース(約定拒否)があり、利益を取り逃す可能性が否めません。
また、注文した価格よりも「不利」な価格で注文が通る、いわゆる「スリッページ」も、国内FX業者の方が広がりやすい傾向にあります。
このスリッページが広い程、
・ロングでエントリーした際に予定よりも高く約定
・ショートでエントリーした際に予定よりも安く約定
してしまう可能性が多いに高まり、その分だけ利益が削られてしまうわけです。
以上から、約定力の観点では、
・約定拒否
・スリッページ
を考慮すると、国内FX業者よりも「海外FX業者」の方が最終的に残る利益は多くなると思います。
取引ツールの比較
海外FX業者は一律して、取引ツールである「MT4」や「MT5」を使えます。
そのため、別の業者を使う際にも、使用していたインジケーター類を「そのまま」移行することが可能です。
対して国内FX業者の場合、MT4を使える業者は、
・楽天証券
・オアンダ
など、非常に限られた業者に限定されます。
ちなみに、これらの業者は、先ほど挙げた国内FX業者の強みであるスプレッドはあまり狭い傾向にありません。)
国内FX業者の場合、MT4ではななく、大半が自社のオリジナルツールを開発し、「使い勝手」などを強みにしている傾向にあります。
そのため、業者を変える際には、その度に独自のオリジナルツールで使うインジケーターを組み直す「手間」が避けられません。
また、場合によっては、その業者によっては使いたいインジケーターが存在しないケースも普通に有り得ます。
そういった観点で考えると、MT4が使える海外FX業者の方が有利に感じるかもしれません。
ただ、海外FX業者と国内FX業者で、より多くの利益が残るかどうかを考えれば、それほど取引ツールは関係ないと思います。
そもそも、取引ツールが何であろうとも、取り組むトレード手法によって利益が決まるからです。
仮に国内FX業者でトレードしようとした際に、オリジナルツールの中に普段使っているインジケーターが存在せず、取り組んでいたトレード手法の実践ができないケースがあるかもしれません。
ただ、そのような場合であっても別の国内業者に移れば済む話になるので、やはりトレードの利益を考える際には、取引ツールではなくトレード手法に左右されるものだと思います。
入金に関する比較
国内FX業者の場合は基本的に銀行振込ですが、海外FX業者は、
・銀行振込
・クレジットカード
・bitwalletなどのネットウォレット
・ビットコインなどの仮想通貨
など非常に多彩です。
特に、銀行振り込み以外の、
・クレジットカード
・bitwalletなどのネットウォレット
・ビットコインなどの仮想通貨
は、入金が「即座」に反映される大きなメリットがあります。
このように一瞬で入金が反映されれば、突発的な値動きにより強制ロスカットの条件に触れそうな際にも、即座に入金することで証拠金維持率を高いままに維持することが可能です。
ですので、突発的な値動きによる強制ロスカットを、海外FX業者による入金スピードの速さで防げる余地があると言っても過言ではありません。
また、不意に訪れた絶好のチャンスに対して、即座に入金してエントリーができるという視点で見ても、海外FX業者の方が有利かと思います。
以上から、入金の観点で見れば、若干ですが「海外FX業者」の方がより利益が残りやすい傾向にあると私は思いました。
出金の比較
最終的にトレードで出した利益は、国内にある自身の銀行口座に振り込む形が一般的だと思います。
その上で、出金の申請をした際に、
・国内FX業者の場合は申請から1~2営業日
・海外FX業者の場合は申請か2~5営業日
が通常の出金スピードとなっていました。
そのため、早くキャッシュを手に取りたいという場合であれば、国内FX業者の方が有利なわけです。
ですが、本記事の議題である、「より利益が残る方はどちから」という観点で見れば、出金のスピードは特に関係がありません。
よって、国内FX業者でも海外FX業者でも、出金に関してはどちらも利益の面で見れば関係がないという結論になります。
信頼度の比較
これは日本人トレーダーの多くが「国内FX業者」を挙げると思います。
やはり、自国で運営している業者の方が「安心感」を感じる人が多いと考えられるからです。
ですが実際のところ、国内FX業者は「日本人のみ」が基本的な顧客対象にほかなりません。
対して海外FX業者の場合、世界各国で顧客を集めているため、顧客数は圧倒的に海外FX業者の方が多いわけです。
ですので、顧客数で信頼度を考えるのであれば、海外FX業者の方が高い信頼度と言えると思います。
ただ、本議題である「利益がより残る方はどちらか」を考える上では、特に信頼度は関係ありません。
サポートの比較
そもそも国内FX業者は日本人向けに作られている業者であるため、サポートは完全なる日本語対応です。
その反面、一部の海外FX業者は、片言の日本語サポートであるケースがあるものの、そのような業者は本当にごく一部であり、大抵の海外FX業者は、
・メール
・チャット
ともに完全な日本語で対応してくれています。
また、片言の日本語サポートをするような業者は、そもそもスプレッドやレバレッジを含む口座のスペックがまったく優れておらず、あまり利用価値がない業者と言っても過言ではありません。
少なくとも、日本人スタッフをしっかり雇用している海外FX業者が大半であり、このような業者であれば、困った事があってもスムーズに問題解決ができると思います。
よって、特に国内FX業者と大差がないと考えられるわけです。
先ほどの「信頼度の比較」と同様、本記事における「利益がより残る方はどちらか」という観点では、特にサポートは関係がありません。
税金の比較
稼げば稼ぐほど、海外FX業者の場合は支払う税金が増える事が避けられません。
対して、国内FX業者の場合は分離課税となり、一律で約20%です。
この約20%の利率は、いくら稼いでも変わることはありません。
その反面、海外FX業者の場合は累進課税の対象となるため、下表のように稼いだ額に応じた税金が課せられることになります。
年間の総利益 |
税率 |
1,000円 から 1,949,000円まで |
5% |
1,950,000円 から 3,299,000円まで |
10% |
3,300,000円 から 6,949,000円まで |
20% |
6,950,000円 から 8,999,000円まで |
23% |
9,000,000円 から 17,999,000円まで |
33% |
18,000,000円 から 39,999,000円まで |
40% |
40,000,000円 以上 |
45% |
以上のように、稼げば稼ぐ程、勝てば勝つ程に、海外FX業者の方が最終的に残る利益が税金によって「削られる」わけです。
細かく比較すると、
・トレード以外の収入
・控除
などを含めないで算出すると、約441万円を上回った場合、海外FX業者の方が税率が高くなり、「国内FX業者」の方がより利益が最終的に残る計算になります。
総括。海外FX業者VS国内FX業者の比較。
以上、本記事では、
「最終的に残る利益はどちらが多くなるか」
という観点で、海外FX業者と国内FX業者を比較させて頂きました。
その上で、比較の概要を改めて掲載いたします。
|
海外FX業者 |
国内FX業者 |
ボーナス |
口座開設ボーナス(一度切り)
入金ボーナス(継続的) |
既定の取引量を達成することでのキャッシュバック方式(一度切り) |
レバレッジ |
業者ごとに差別化され最大で無制限
500倍が一般的 |
一律25倍 |
ロスカット水準 |
各社が差別化
低い業者では証拠金維持率0% |
平均して証拠金維持率50% |
追証 |
一切なし |
有り
多大な借金を背負う可能性がある |
取引方式 |
NDD方式(A-book)が主体 |
DD方式(B-book)が主体 |
スプレッド
+
手数料
(取引コスト) |
各社によって差が激しい
国内より高い業者もあれば低い業者もある |
平均して安い |
銘柄 |
非常に多い
為替通貨ペアだけではなく、金や原油、インデックスや仮想通貨も、同じ口座内で取引が可能 |
非常に少ない |
約定力 |
高い |
低い
場合によっては約定拒否がある
何より、スリッページが広く利幅が狭くなってしまう傾向にある |
取引ツール |
MT4やMT5がどの業者でも使える |
各社のオリジナルツールが基本 |
入金 |
入金方法が多彩かつ高速 |
基本的に銀行振込 |
出金 |
出金方法が多彩
ただ、日本の銀行に出金する際には数日掛かる |
1~2営業日で銀行口座へ出金が可能 |
信頼度 |
全世界に顧客がいる
取得ライセンスは各社で異なる |
顧客は日本国内「のみ」 |
サポート |
大抵が日本語の対応済み
(一部の業者が対応不足) |
完全な日本語対応 |
税金 |
総合課税
(利益によって変動) |
分離課税
(一律で約20%) |
ここまでの解説を踏まえた上で、より利益が残りやすい方はどちらかを比較した際、上記15の項目別の有利な方は以下のようになりました。
項目 |
海外/国内 |
ボーナス |
海外FX業者 |
レバレッジ |
海外FX業者 |
ロスカット水準 |
海外FX業者 |
追証 |
海外FX業者 |
取引方式 |
関係なし |
スプレッド
+
手数料
(取引コスト) |
国内FX業者 |
銘柄 |
海外FX業者 |
約定力 |
海外FX業者 |
取引ツール |
関係なし |
入金 |
関係なし |
出金 |
関係なし |
信頼度 |
関係なし |
サポート |
関係なし |
税金 |
国内FX業者 |
国内FX業者の方は、
・スプレッド
・税金
の面で海外FX業者よりも「有利」ではあるものの、
・ボーナス
・レバレッジ
・ロスカットの水準
・銘柄
・約定力
・追証
に関しては圧倒的に海外FX業者の方が「優秀」です。
もちろん、どうしても国内FX業者の方がスプレッドの狭さがあるため、トレードの度に利益が多く残る傾向にある事は否めません。
しかしながら、国内FX業者は約定力が海外FX業者に比べて大きく低下することで、
・スリッページによる不利な価格での約定
・約定拒否によるチャンスの取り逃し
も多発する傾向から、それほどスプレッドの狭さによる優位性はないように私は思います。
また、海外FX業者は、複利運用で利益を積み上げていく際に、国内FX業者よりも税金を多く支払う義務からは避けられません。
そんな税金の視点で見れば、海外FX業者は「不利」に感じるかもしれませんが、
「レバレッジの高さ」
「ロスカット水準の低さ」
により、国内FX業者よりも「遥かに」取引数量を高められるため、税金を多く支払う分、より多くのトレード利益を出すことも十分に可能です。
加えて、国内FX業者は追証の発生があるため、記事内で挙げた、スイスフランショックのような事態が発生した際に、トレード資金を失うどころか、逆に多大な「借金」を背負う可能性もあります。
もし、そんな借金を背負う事があれば、利益を残すどころの話ではありません。
その上で、借金を背負うような異常相場は、数年に一度の割合で起こり続けているため、長くトレードを続ける上で、国内FX業者の場合は追証による借金に遭遇する可能性が普通にあると思います。
以上、海外FX業者の、
・税金が高くなるが、それ以上にトレード利益が稼げる
・借金を背負う確率が0
という視点から、先ほど挙げた、
・ボーナス
・レバレッジ
・ロスカットの水準
・銘柄
・約定力
・追証
も加え、「最終的に残る利益は海外FX業者の方が多い」というのが私なりの結論になります。
以上、参考にして頂ければうれしい限りです。
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