杉原です。
この記事では私が継承しているデイトレ手法に関して、
「パーフェクトオーダーに移動平均線の傾き/角度は関係ないのか?」
という個別に頂いた質問について、共通性の高い内容だったので、当記事を通して回答を共有したいと思います。
エントリー場所を含めたロジックや、実践者の実績/感想なども公開していますので、少しでも興味がありましたら、下記からお読みになって頂ければ幸いです。
まず、下図が設定している移動平均線のパラメータ(設定値)です。
例えば、上昇トレンドのパーフェクトオーダーにおいて、「紫<黒<青<オレンジ<緑」の順序であるものの、
「緑、オレンジが下向き」
「青、黒、紫が上向き」
などのパターンがあるかと思います。
その上でパーフェクトオーダーにおける重要なポイントは、移動平均線の傾きよりも、
「各移動平均線の位置関係」
に他なりません。
傾きは関係なく「紫<黒<青<オレンジ<緑」の位置関係にあり、短期線の方が中期線よりも、中期線よりも長期線の方が上にある状態は、
長期よりも中期、中期よりも短期の方がどんどん高い価格帯で取引されていること
の証拠となります。
そのため、上記のようなパーフェクトオーダーは傾きに関係なく位置関係が長期<中期<短期であることで、上昇トレンドの継続中と判断されやすく、
「まだ様々な時間軸のトレーダーから新規/決済の買い注文が入る余地がある」
ので、上昇トレンドの指針として有効なわけです。
ですので仮に、先ほども挙げたパーフェクトオーダー状態において、
「緑、オレンジが下向き」
「青、黒、紫が上向き」
のような例で言えば、パーフェクトオーダー状態でありながら価格が下降しているものの、移動平均線の位置関係から上昇トレンドにおける
『押し目買い』
のポイントに成り得ます。
その上、上昇パーフェクトオーダー(反転指数1点分)が発動していても、
トレンドライン×キリ番×移動平均線
キリ番×水平ライン×移動平均線
トレンドライン×アウトラインキリ番
トレンドライン×キリ番×水平ライン
などなど、、、残り3点分サポートラインの重複がエントリー条件となっているため、より「押し目買い」のチャンスが強まるはずです。
よって、私はパーフェクトオーダーに関しては移動平均線の位置関係は重要なものの、向き(傾き)は特に気にしていませんでした。
(実際に、短期線が下向きの上昇パーフェクトオーダーでも、押し目になった後、再び上昇に転じ、下向きだった短期線が上向きに変わることも少なくありません)
もしもトレンドに乗って利幅を伸ばすロジックを前提とするのであれば、上昇パーフェクトオーダーの場合、すべての移動平均線が上向きを条件としたかもしれません。
ただ、多くのトレーダーが陥っている損小利大で利幅を伸ばす行為は、伸ばせる利幅が日々一定ではなく、1日単位はもちろん、週単位や月単位でもマイナスの成績が出がちです。
日々の収益を安定させるため、色々と検証/研究で行き着いた先は、
極めて小さい含み損で高い勝率を出せることでロットを上げ、最短の利確でさらに勝率を上げること
により、少ない利幅でも利益率を高められるロジックでした。
少ない利幅であれば、より勝率を高められる上に、日々のトレードで得られる利幅が安定し、それに伴い利益率も安定するからです。
さらに、最短の利確により、ポジション保有時間を極限まで短くできるので、
・別の通貨ペアで発生したチャンスを逃さず、より利益率を高められる
・突発的なファンダメンタル材料による逆行に遭遇する確率を大きく抑えられ、より勝率を高められる(それが利益率にプラス)
というメリットもあります。
もちろん、利幅をとにかく伸ばす方針もダメではないですが、
・利幅を伸ばす中で、目標まで届かずに、逆行して損切りし勝率ダウン(それが利益率にマイナス)
・利幅を伸ばすことでポジション保有時間が長くなり、別の通貨ペアで生じたチャンスを逃したり、突発的なファンダメンタル材料による逆行に遭い、長く続けるほど勝率の低下が目立ってくる(それが利益率にマイナス)
などの致命的なデメリットが避けられません。
以上より、最後は少し脱線気味で申し訳ありませんが、利幅を伸ばす行為は元から念頭になかったため、パーフェクトオーダーにおける傾きはは気にせず、各移動平均線の位置関係のみを意識していた次第です。
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